パリ管楽器五重奏団のロッシーニ
本日快晴、3月も半ばとなりいよいよ春の到来。
午前中は、昨日の強風で倒れた畑のえんどう豆を支える支柱を組み立てる。予想はしていたが杉花粉が盛大に飛び、くしゃみ、鼻水、目のかゆみに耐えながらの辛い作業となった。
ヤフオクで落としたLPが届いていた。
パリ管楽器五重奏団によるロッシーニの六つの管楽四重奏集2枚組。
EMIの国内盤LPで、ラモー、ウーブラドウ編による管楽器のための「優雅な印度の国々」組曲、ヴィヴァルディの管楽三重奏のための協奏曲ト短調が第4面に入っている。
この四重奏曲は第6番以外の5曲のオリジナルがヴィオラの代わりにコントラバスが入った弦楽四重奏曲で、これを後に誰かがフルート、クラリネット、ファゴット、ホルンのための管楽合奏用編曲したもの。
ロッシーニの屈託のない陽気な世界に無条件に浸れる楽しい名曲の数々。
第6番を除く5曲のオリジナルの弦楽四重奏曲が、ロッシーニ13歳の時に3日で書き上げたものだとは恐れ入る。まさに天才の至芸。
パリ管楽合奏団は、フルートのカスタニエ、クラリネットのブータール、
バソンのフサンティエ、ホルンのベルジェという顔ぶれ。
フランスのソリストたちのカラフルな音色と完璧な名人芸を堪能した。フレンチタイプのバソンの響きも独特なものだ。
この曲集はフランスの名手達による録音に恵まれていて、手持ちにパリ管楽器四重奏団による録音もある。
こちらは米コンサートホール盤のLPで、フルートはジュリアン・ブラン、クラリネットのアンリ・デユアールホルンのテーヴェ、バソンのアラールというものすごい顔ぶれ。
フルートのブランはゴーベール門下の逸材で、デユフレーヌの翌年にパリ音楽院首席で卒業。パリ・ギャルドの指揮者としても有名だ。
クラリネットのデユアールは1947年ジュネーヴ国際音楽コンクール1位。テーヴェはクリュイタンスの「亡き王女のためのパヴァーヌ」のソロで有名なフランスホルン界の大御所。しかもバソンの神様と言われたアラールまでも加わる鉄壁の布陣。
もひとつフルートのランパル、クラリネットのランスロ、ホルンのクールシェ、バソンのオンニュという往年のオールスターキャストによる録音も存在する。
こちらは柔らかでゆったり落ち着いた上品な演奏。手持ちはエラート原盤の国内盤LP.
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コメント
2008年11月10日 (月)にご掲載の記事を本日読ませていただきました。というのも、グーグルで「ゲアハルト・ヘッツェル」さんを検索したからです。貴ブログに眼が留まり、さっそくご訪問させていただきました訳です。
記事中の「ゲアハルト・ヘッツェルさんが亡くなった1992年の夏、私は三島にあるウィーン国立音楽大学ピアノ科のミヒャエル・クリスト教授の奥様の実家に、家内とまだ幼なかった娘を連れて遊びに行っていた。日本人の奥様と一緒に来日されていたクリスト教授の、ヘッツェルさんの思い出を語る悲しげな表情が今でも忘れられない」・・・「ヘッツェルの暖かなヴァイオリンを聴いているうちに涙が出そうになってきた」などの文章を印象的に読みました。
私はただ聴くだけの素朴なクラシック愛好家ですが、たまたま書類を整理していたら出てきたヘッツェル氏のCD「ブラームス・バイオリンソナタ全三曲」、発売の宣伝DMハガキがきっかけで、そのCDをどこかで入手できないものかと探しているところです。
貴ブログの充実した内容と音楽への深い愛に敬意を表してコメントさせていただきました。 北海道・札幌市在住の還暦おとこよりでした。ますますのご活躍を祈念して。
投稿: 牧場のはぐれ牛 | 2009年3月21日 (土) 15時54分
牧場のはぐれ牛さま、コメントありがとうございます。札幌は学生時代に住んでいた懐かしい町です。
ヘッツェル氏の弾くブラームスのヴァイオリンソナタ集は、私の大好きな演奏です。
今は廃盤のようですが、見つかるとよいですね。
投稿: 山本晴望 | 2009年3月21日 (土) 23時57分
初めまして。66歳の元アマチュアホルン吹きです。パリ管楽5重奏団を検索していて偶然行き当たりました。
演奏を1971ころ虎ノ門ホールで聞いて、感激したことを思い出しました。あまり録音があの頃でもなかったようでした。
たくさんの音源をお持ちのようなので伺います。ヨーゼフ・エッガーというホルン奏者のLPをお持ちでしょうか。ベートーベンのホルンソナタとブラームスのトリオが裏表でした。学生時代に愛聴していたのですが、誰か後輩?に貸したきり行方不明になってしまいました。CDになっていないようですし、第一Googleでも検索できないのです。ベートーベンの方はブレインのYuoTubeでも聞けます。すごい演奏ですね。トリオの方は、その後いくつか録音も出ましたが何かしっくり来ません。
感想をお聴かせいただければと思い、書きました。
HPの充実を期待申し上げます。
投稿: tamiwaki | 2010年7月 4日 (日) 21時47分
tamiwaki様、コメントありがとうございます。
アメリカのホルン奏者、Josef Egerは、50年代にニューヨークフィルのメンバーを経てロスアンゼルスフィルの首席奏者となった人で、ハイフェッツやジャズのベニー・カーターとの共演など、録音は少なからず残っているようです。http://ameblo.jp/sepharad/entry-10125892240.html
残念ながら私はエッガーのベートーヴェンもブラームスも聴いたことはありませんが、ブラームスのホルントリオは、かつてCDになっていました。聴いた方が感想を書かれています。
http://fukushima.cool.ne.jp/nahorn05/page271.html
投稿: 山本晴望 | 2010年7月 5日 (月) 22時53分