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2009年4月に作成された記事

2009年4月30日 (木)

カバリエのR.シュトラウス

晴れたる爽やかな朝、昨日一日ゆっくり休めたので体調良好。

メキシコ発の豚インフルエンザは、徐々に世界に広まりつつある。日本上陸も時間の問題だろう。朝のテレビではどこのチャンネルでもトップニュース。あまりに無防備なのも困るが過剰な反応もどうかと思う。

あるチャンネルで、マスクかけて歩く人々を集中的にカメラで追い、さもインフルエンザを警戒している人が増えているような取り扱いをしていて、思わず苦笑。

あれは大部分花粉症の人だろう。自分も未だ外出する際はマスクが手放せないでいる。

本日のオケの練習は大ホール。横島先生の指揮で、前半シベリウスに後半ドヴォルジャークというもの。

Cteien25 自分は相変わらずの遅刻だが、会場に到着すると大ホールの練習ということで皆のびのびと演奏している。

だいぶシベリウスの形にはなってきた。横島先生の指示もサラッと通した後に要点を簡単に指摘していくというもの。一時間ほどでシベリウスの第一、ニ楽章を通し休憩を挟んでのドヴォルジャーク。

自分は降り番なので会場で観戦。今回は2月に「ラ・ボエーム」公演があり、通常の年よりもオケの仕上がりは遅れがちだったが、合宿を経てようやく通常の年の水準に追いついて来たようだ。

細かな部分ではいろいろとあるけれど、ドヴォルジャークの管楽器群はかなりの出来だと思う。 一楽章を聞き終わったところで、自分は帰宅。

帰宅途中の車中で、スペインのソプラノ、モンセラート・カバリエの歌うR.シュトラウスを聴いた。ロンバール指揮ストラスブールフィルによる伴奏で「四つの最後の歌」。エラート録音によるCD.

凛とした気品のある歌声に心が洗われるような名演。ロンバールの伴奏も良い。

YouTube はそのカバリエの歌う「四つの最後の歌から夕映えのなかで」
指揮もロンバール

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2009年4月28日 (火)

槇原敬之 Long Distance Delivery tour 2009 静岡公演

ここ数日天気は良いが気温が下がってきた。GWの合間の週の一日。
今日は、槇原敬之Long Distance Delivery tour 2009静岡公演。

家内は槇原敬之の熱烈なファンで、ファンクラブにも加入している。
昨年のパシフィコ横浜でのクリスマスコンサートも付き合った。
今回も自分が知らないうちに発売と同時にチケットを2枚ゲットしている。

多忙な年度始め故に、突発的な仕事でドタキャンの危惧もあったのだが、幸い仕事はここ数日小康状態。組織上層部の年度始めの飲み会とぶつかり究極の選択を迫られたものの、結局日頃の不行状の弱みもあり家内に付き合うことにした。

仕事を早めに切り上げ駅に向かう。静岡駅ビルパルシェの沼津魚がし寿司http://www.uogashizushi.co.jp/で軽く食事を済ませた後、会場の静岡市民文化会館大ホールへ。
隣の中ホールは、ベルリンフィルの元首席オーボエ奏者のシェレンベルガーのリサイタルらしい。思わずフラリとそちらに足が向きかける。

開場前から大ホールの外には長い行列、横浜の時も同じだったが、槇原敬之のコンサートは年齢層が幅広い。小学生からお年寄りまで、とはいえ大部分は女性ファンだ。ホールの男子トイレ内にも女性の行列ができている。

2,000人キャパの大ホールは人でぎっしり、席はなんと前から3列目の一番左端。目の前2メートルの至近距離には巨大なスピーカーが鎮座している。前の席の小学生は母親から耳栓を渡されている。常連さんらしい。

横浜と異なる雰囲気、静岡のお客は開演時間前にはみなきちんと席に着いている。
そして開演、槇原敬之の登場と同時に一曲目から皆総立ちだ。横浜では第一部は皆座って聞いていたのだが・・・前から3列目なので、座っていると目立つので立ち上がり一緒に手拍子。危惧していた大音響もさほど苦にならない。隣の家内は皆と一緒に口ずさんでる。槇原敬之の曲は全曲歌えるらしい。いつ覚えたのだろう。

今回はバックバンドの動きもばっちり見える。さすがに皆一騎当千の面々だ。中でもキーボード奏者とドラマーが初めから気になった。この二人が抜群に凄い。
キーボードは松本圭司http://keijimatsumoto.com/
ドラマーは屋敷豪太http://www.gota.com/index2.html

高い音楽性、抜群の歌唱力と強烈なビートそして心優しい歌詞。幅広い年齢層にファンがいるのが良くわかる。

終演は9時ちょっと過ぎ、休日前日で下りの電車は酔客で満員すし詰め状態。由比から座れて二人で爆睡。危うく乗り越すところだった。

P1010651 P1010652 沼響HPの聴き比べコラム「シベ2を聴く」に、バルビローリ&ニューヨークフィル1940年録音の感想をアップしました。
http://www.numakyo.org/cgi-bin/sibe2.cgi

YouTube は槇原敬之 - 世界に一つだけの花 (2004年 日本武道館)

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2009年4月26日 (日)

小出信也さんのフルート

昨日の雨は上がり朝から強風の吹いた一日。裏山に咲くフジの花の群落が大きく揺れている。 今日は一週間前から体調を崩している娘の通う高校の吹奏楽部定期演奏会。

会場は三島市民文化会館大ホール。
第一部クラシックステージ、第二部ステージドリル、第三部:ポップスステージというオーソドクスな吹奏楽の演奏会だが、今回はN響の元首席フルート奏者小出信也さんという大物を招いての演奏会。

小出さんは、自分がクラシック音楽を聴き始めた頃には既にN響の首席奏者だった。1998年の退団まで実に38年N響に在籍していたという。

小出さんは第一部に出演。
第一部最初のライニキー作曲の「セドナ」に続いて、小出さんの登場。
曲は、サン・サーンスの歌劇「アスカニオ」からバレエのためのアリア。
サンサンーンスが友人のパリ・オペラ座のフルーティストだったタフェネルのために書いたといわれる曲だ。

木製フルートの暖かな音色が、吹奏楽の大きめの音量の中でも埋没せずに明確に会場の隅々まで響いていく。続く「シリンクス」のソロは、柔らかで艶のある音色で飄々と聴かせるドビュッシー。

そして伴奏の高校生達の中に席を移し、真島俊夫作曲「黄昏色-2本のフルートとピアノのための組曲『紅』より」の吹奏楽版。
ここで小出さんに合わせるフルートの子が、なかなか達者なのには驚いた。

そして第一部最後は「アルルの女」第二組曲。小出さんが加わると木管楽器群が大きなふくらみを持って響くのがよくわかる。演奏はブラス控えめ木管重視のフレンチスタイル。有名な「メヌエット」の小出さんのソロはさすがに美しい。

心配だった娘は、ステージ上で元気にホルンを吹いている。数回出てくるソロも正確な音程で当てているので大丈夫のようだ。第三部の指揮も意外としっかり振っていた。どこで覚えたのだろう?

P1010653_2 そして帰宅後は小出信也さんの音盤を聴く。

「星のセレナーデ-小出信也によるかくれたフルート名曲集」というキングレコードが出していたLP。

曲はシャミナードの「星のセレナーデ」にはじまり、ドンジョン、ノブロ、ケーラー、ゴーベールといったフルート曲を中心に書いている作曲家たちの作品に、イベールの「間奏曲」、フォーレの「幻想曲」、ルーセルの「笛吹きたち」、最後にドップラーの「アンダンテとロンド」というもの。

70年代初めの録音で、解説の写真では金属製のフルートを吹いている。今日実演で聴いた音色そのままの、いくぶんしめりけを帯びた艶のある音がここでも聴ける。

YouTube は、Pablo Bauerの吹くドビュッシーの「シリンクス」

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2009年4月25日 (土)

フルネのフランク

終日雨となり気温も低い。本日出勤し一日職場で過ごす。GW突入も近いが果たして幾日休めるのやら。ここ数年お楽しみの「ラ・フォルジュルネ」も今年は行けそうにもなさそうだ。

P1010653 今日はフランスの名匠ジャン・フルネ指揮のフランクの交響詩を聴いた。
手持ちはチェコ・スプラフォン原盤の日本コロンビア製LP.

曲は、「呪われた狩人」「アイオリスの人々」「魔神」などの4曲のチェコフィルを振った60年代の録音。

確かな造形と高貴なる味わい。実演で聴いたフルネそのままの名演。
「呪われた狩人」冒頭のエコーを伴って嚠喨と響き渡るホルンはいつ聴いてもカッコイイ。

YouTube はマルコヴィチの弾くフランクのヴァイオリンソナタ

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2009年4月24日 (金)

ツェルネッカのショパン

通勤帰りのバイクを飛ばす頬に当たる風に湿り気を感じる夜。明日から雨の模様。

先週の末から下の娘がお腹の不調を訴え、月曜に自分が通う主治医に連れて行った。診断はウイルス性腸炎。
翌日には快方に向かったが、今度は上の娘がダウン。

腹の不調に加え、39℃を超える発熱でまたもや通勤前に同じ医院へ連れて行く。診察室に娘と一緒に入ると、一瞬お医者さんの目が点となった。
「何か家族で食べたのですか?」「・・・・・」自分と家内はピンピンしている。

上の娘は重症で、結局三日も学校を休むはめになってしまった。

本人は日曜に吹奏楽部の定期演奏会を控え非常に焦っている。学生指揮者として数曲の指揮を振らねばならず、しかも今回はN響の元首席フルート奏者の小出信也さんhttp://www.koidessimo.com/をスペシャルゲストとして招くことになっているのでなおさらだ。

まだ全快ではないが、やむなく今日は病院で点滴を打ち学校に連れて行くことにした。
10時過ぎに自分が帰宅後、様子を見に部屋に行くといつもと変わらぬ元気な様子でまずは安心。

昨日はオケの練習日。トレーナーの高橋先生の指導の最終日で、シベリウスの第3、第4楽章。
穏やかな表情で進めながらも、ここぞのポイントは妥協しない高橋先生の指導。
ホルンパートは、第4楽章後半の難所で捕まり何度も繰り返し指導を受ける。頭では判っているのだが技術がどうも追いつかない。やはりトシなんだろうか。

P1010650 今日は、デ・アゴスティーニその他のバジェットプライスのCDによく見かけたスロヴァキアのピアニスト、イダ・ツェルネッカのショパンを聴く。

20年ほど前に、今は撤退してしまった沼津長崎屋の店頭ワゴンで見つけたGolden Master Seriesの一枚で、ショパンのピアノ協奏曲第一番。

伴奏はリヴォル・ペシェク指揮のスロヴァキアフィルというもの。購入価格は900円くらいだったが、当時は格安だった。

豪快で華麗なる音色。第二楽章の気品のある歌心も素晴らしい。バジェットプライスのCDのために注目されていない演奏だが、微妙に揺れていく独特のルバートに強烈な個性と説得力の感じられるショパンだ。

ツェルネッカは、2004、2008年のショパンコンクールの審査員。

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2009年4月22日 (水)

ハンス=ユルゲン・ワルターのオッフェンバック

今日は、ドイツの指揮者ハンス=ユルゲン・ワルターの演奏を聴く。

いわばB級演奏家の横綱格で、廉価盤の帝王とまで言われたユルゲン・ワルターの演奏は、コロンビアやティチクから千円盤で多量に出ていたが、廉価盤とはいえ、あまりの低水準の演奏にCD時代になってほとんどお目にかかれなくなっていた。

今日はそんな中の稀少?な一枚。

P1010652 家の近所のDIYショップのワゴンセールで300円で見つけたオッフェンバックのCD。

曲は、バレー「パリジャン」、オペレッタ「パリの生活」、バレー「パリの喜び」抜粋のほかに、「天国と地獄」「ホフマン物語」からの雑多な曲を集めたもの。

チープな匂いプンプンのCDだが、これがユルゲン・ワルターの芸風に見事に合っていて実に楽しい。
場末の酒場のバンド演奏を聴いているような雰囲気がオッフェンバックにはぴったりだ。一部左右のチャンネルが入れ替わってるのはご愛嬌。

P1010651 ユルゲン・ワルターでもう一枚。40年近く前に出ていたティチクのクラシックベストセレクションシリーズから、チャイコフスキーの弦楽セレナーデを聴いた。


ジャケットに使われていたアルミホイルが剥がれて、悲惨なことになっているLP.

重く雑然とバラケタ冒頭からして期待通りの出来だが、聴いているうちに耳が慣れてきた。
ワルツやエレジーの歌わせ方など大根そのものだが、このクサイまでのオセンチさはチャイコフスキーの音楽のある側面を捉えているような気になってくるから不思議だ。

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2009年4月21日 (火)

ミュンシュのメンデルスゾーン

曇りのち雨。湿度が高く、動くとじっとり汗が出そうだ。
昨年ほどの多忙さはないが、組織自体が大きな曲がり角となっているのを実感。陳腐化したルールと手法を部下数人に命じて見直しを図る。

先日の土曜日に、合宿に参加する前に狂犬病の予防接種に我が家の愛犬ポチを連れて行った。愛犬は齢16歳のオスの雑種。人間ながら80才をとうに超えた見当だが、あい変らず食欲も旺盛で力も強い。

ところが今年は少し変だ。会場へ連れて行く途中、急に苦しみだし白い泡を口から吹き出し始めた。何だかよく判らず、とにかく道端でしばらく休ませしばらく様子を見る。
すると5分ほどして、また元気に歩き始めた。????

こんな状態で注射をさせるのも不安だったが、会場が目の前だったのでとにかく受付を済ませ。その場にいた獣医師に相談。
獣医師もよく判らぬ様子だったが、見た目は元気どころかいつも以上のハイテンションとなり、突然自分の腕をガブリ!

幸い、ダブダブのジャンパーを着ていたので袖を破いただけで済んだが、人を噛んだのは初めてなので驚いた。

P1010649_3 ミュンシュ指揮するメンデルスゾーンを聴く。今年生誕200年のメンデルスゾ-ン。

聴いたのは、交響曲第4番「イタリア」と第5番「宗教改革」。
RCAから出ていた有名な録音で、LP時代からのおなじみの音盤。

今日はSACDハイブリッドとして出ているCDで聴く。

「イタリア」の最初のピチカートからして気合の入った絶好調のミュシュの音楽が展開していく。決して勢い任せではない大指揮者の風格十分の演奏。

第2楽章の繊細な歌心も聴き応え十分だ。ボストン響のアンサンブルも極上。

P1010647 沼響HPの聴き比べコラム「シベ2を聴く」に、ベイジル・キャメロン&ロンドンフィルの感想をアップしました。

http://www.numakyo.org/cgi-bin/sibe2.cgi


YouTubeは、メンデルスゾーンの傑作「エリア」から終曲。
サヴァリッシュ&N響による、1986年N響1000回定期公演から。皆、若い!

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2009年4月19日 (日)

沼響、春の天城合宿

昨日から毎年恒例の沼響春の合宿。場所は定宿の天城「白雲楼」。

例年は職場に顔を出し、そのまま合宿に向かうのが常だったが、今年は、午前中に愛犬ポチの予防接種があるので、家でゆっくり過ごし昼食後に合宿へ向かう。
毎年合宿は雨模様だが、今年は前日に振ったためか二日とも快晴。

P10000881 天城までは、道も空いていたので所要時間小一時間ほどで3時には到着。
川に掛かっている「白雲楼」専用の橋の欄干が鮮やかな赤色に塗られていた。「ペンキ塗りたて」。沼響の合宿に間に合わせたのだろうか。

会場では弦分奏の真っ最中だ。合宿の予定表を見ると自分の出番のシベリウスは、夕食後の19時からとなっている。

だいぶ時間があるので館内の温泉に入ろうかとも思ったが、ここ天城は気温が低く、湯冷めして風邪をひいてもつまらぬので、団員が連れてきた幼児をあやしたり、沼響友の会会員向けのお知らせの封筒詰めを手伝ったりした後に、第2練習場でたっぷりさらうことにした。

そして夕食後には横島先生の指揮でシベリウスの2楽章から。
まずざっと通すがかなり酷い。吹いていて不安になってきた。

それでも一時間ほど経過したあたりから、みるみる良くなってくる。
皆、シベリウス独特の語法が飲み込めてきたようだ。続く第3、第4楽章も危うい部分はまだまだ多いがなんとか形になってきた。

夜の練習は21時まで、そしてその後は横島先生も交えてお楽しみの宴会。

ビール造りに熱心な団員がいて昨年は瓶詰めの自家製ビールを提供してくれたが、今年はステンレス製の大きなビールサーバーを持参。これが濃厚な味でなかなか旨い。転職のため退団した元団員からの近況を知らせるメールの披露などもあり、今年も大いに盛り上がる。
結局今年も宴会部屋を後にしたのは午前2時。

翌朝は6時起床。いつもの習慣でこの時間には目覚めてしまう。廊下に出ると館内はひっそり寝静まっている。
宿の真下を流れる狩野川の源流のせせらぎの音と、野鳥の声を聞きながら再びフトンの中へ。

今年は酔い潰れる団員もなく9時から練習再開。シベリウスの第一楽章
が始まる。しばらくすると、練習所裏の山の斜面を猟犬数匹が走り抜けていくのが見える。イノシシ猟でもしているのかしらん。

シベリウスの譜面は、練習すればするほど意味不明の箇所が見えてくる。ブライトコップ旧版自体に明らかな誤りが多いとはいえ、全く独特の世界だ。

昼食はいつものカレー。午後のドヴォルジャークは降り番なので「白雲楼」を後にし、いつもの「世古の湯」で一風呂浴びる。しばらく休憩した後「梅月」で温泉饅頭と柏餅を購い家路につくのも毎年のことだ。

忙しい日常、そして毎年周囲の環境が変化していく中、今年も変わらず楽しく合宿に参加できたことに感謝。

YouTubeは、サロネン指揮のシベリウスの交響曲第2番第一楽章冒頭

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2009年4月17日 (金)

L.ルードウィッヒのハイドン

晴れのち一時雨。暑からず寒からず、過ごしやすい一日。通勤時の狩野川沿いの堤防を歩く時に頬を撫でる風が心地よい。

遠縁の方が先日突然来訪し、ルーツを調べたいのでいろいろ教えてくれという。
自分としては全く記憶にない人だが、幸い母が良く知っていた。どうやら自分の曾祖母の実家の人らしい。

家には、古文書やら意味不明の言い伝えはあるものの、江戸時代の初期には今の地に既に住んでいて、その後は代々の百姓だったこと以外はっきりしたことはわからない。
以前歴史に興味のある弟が作成した我が家の系図を渡すと、嬉々として帰っていった。

自分のルーツについては非常に興味があるものの、自分の両親は二人、祖父母は4人、曽祖父母は8人といった具合に、先祖を遡るほど対象となる人の範囲は大きく広がっていく。

現在の日本の人口は、約1億2770万人。 縄文時代早期の日本の人口は約2万人。その後大陸からの多くの人口流入があり、ほぼ安定化した鎌倉時代の人口は約600万人だという。

とすると鎌倉時代まで遡ると、今の自分の身の回りの約20人に1人は、先祖が同一ということ???

こんなことを考えていた一日でした。

P1010646 今日は、最近再評価の兆しのあるカラヤンと同年生まれのレオポルド・ルードウィヒ指揮のハイドンを聴く。

EMI原盤の国内盤LPで、交響曲第31番「ホルン信号」と73番「狩り」というもの。いずれもホルンが大活躍する交響曲。オケはバイエルン放送交響楽団。

「ホルン信号」はゆとりのありすぎるテンポで、ロマンティックではあるもののいささか間延びのした出来。一方の「狩」は爽やかでありオケの優秀さもあり十分聴き応えのある名演だ。

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2009年4月16日 (木)

本日の練習、ドボルジャークとシベ2

今日の練習はドヴォルジャークのチェロ協奏曲がメイン。ドヴォルジャークのホルンパートは、今回若手精鋭3人を揃えたのでロートルの自分は降り番。8時前までには仕事を済ませ練習会場へ。

会場に着くと、小ホールで横島先生が練習を付けている。今までドボコンとシベ2の練習日が異なっていたので沼響のドボコンは初めて聴く。

あさっての合宿を控え、練習の集まりがあまりよくない。管楽器は揃ってはいるが弦楽器が少ない。曲は一応の形が出来ていて、シベリウスよりは完成度が高いようだ。

そして後半はシベリウスの第一楽章。
横島先生は、感情の移入を避けストレートな表現を要求。シベリウス固有の寒々しい色を強調したいようだ。

ところが、今の沼響は譜面を追うのに精一杯。未だシベリウスへの道のりは通し。

P1010645 沼響HPの聴き比べコラム「シベ2を聴く」に、トスカニーニ&BBC響のライヴの感想をアップしました。

http://www.numakyo.org/cgi-bin/sibe2.cgi

YouTube は遠藤真理の弾くドヴォルジャーク

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2009年4月15日 (水)

フランソワのフォーレ、ドワイアンのショパン

昨日のまとまった雨も早朝には上がる。本日再び気温は上昇。この4月より高3、中3となった娘達は、とても受験を控えているとは思えないあい変らずのノンビリムードで困ったものだ。
本日は会議の連続で、午後の会議中に窓から入る心地よい風に一瞬睡魔に襲われる。

今日はフランスのピアニスト二人の演奏を聴く。

P1010645 フランソワは、フォーレのピアノ四重奏曲第一番と前奏曲第6番と即興曲第2番とのカップリングのLP.ベルネード弦楽四重奏団員との共演。
ドワイアンはショパンのワルツ集。こちらはエピック原盤の20吋盤。

フランソワのフォーレは彼として珍しい室内楽。妖しくも艶のある響きの中に仄かに危うさが漂う不思議な演奏。一度聴いたら忘れられない演奏だ。

P1010620 一方のドワイアンは、フォーレのピアノ曲の有名な録音もあるが今日はショパン。

曲の性格をきっちりと丁寧で弾き分けたショパン。 ベーゼンドルファーの黒光りするような響きが印象的だ。

二人ともマグリット・ロン門下だが、天才肌のフランソワと学者のようなドワイアン。対照的な芸風の持ち主。

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2009年4月13日 (月)

モッフォのドリーヴ

今日もうららかな一日。一年前の今頃は、一日の平均睡眠時間が4時間ほどでほとんど職場に缶詰状態だった。 4月に入り今のところ仕事は平穏無事の様子。思えば昨年度が異常だったのかも。

P1010650 今日は美貌のソプラノ歌手、アンナ・モッフォの歌うオペラアリア集。
モッフォのメトデビューの翌年、1960年7月録音でモッフォのRCAデビュー盤だという。伴奏指揮に名匠セラフィンを起用したことで RCAの力の入れようが判るというもの。オケはローマ歌劇場管。

曲は、グノーの「ファウスト」から「ラ・ボエーム」「トゥーランドット」「カルメン」など比較的有名な曲を集めている。

まず聴いたのは、RCAのリビングステレオのSACDハイブリッド盤。
若き日のモッフォのビロードのような美しい声が、空中にしっかりと存在感を持って漂っている。最後のドリーヴの「ラクメ」からの鐘の歌など、あまりの美しさに時の経つのを忘れるほど。

P1010649 実はこの録音のモノラル仕様のオリジナルLP盤が手元にある。

こちらもモノラルながら奥行きをしっかり感じさせる良い音だ。オケの響きに上にモッフォの歌声がしっかりと乗って立体的に聞こえてくる。

CDのジャケ写真からは消えてしまったが。LPのジャケットには、
"Hearing her is a pleasure to mind and ear" と書かれている。

P1010648 P1010651 沼響HPの聴き比べコラム「シベ2を聴く」に、トスカニーニ&NBC響の感想をアップしました。
http://www.numakyo.org/cgi-bin/sibe2.cgi

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2009年4月12日 (日)

チョン・ミョンフン&東京フィルのベートーヴェン

今日も気温が上昇、日中は汗ばむほど。本日朝は町内の側溝清掃。

幼い頃、我が家を取り囲んでいた清流は生活廃水が流れ込み、すっかりドブ川と化している。 水棲生物はほとんど壊滅し、掻き揚げた土砂の中にかろうじてザリガニの子供が跳ね回る程度。

夕方、なにげなくリサイクルショップに立ち寄ったところ、中古CD、3枚以上購入すると3割引の文字。

P1010646 クラシックもほどほどに有る店だが、なぜかチョン・ミョンフン指揮東京フィルのベートーヴェン交響曲全集CD6枚組が2セット、でん!と置いてあった。
定価8,000円が4,200円と、もうひとつは3,600円の値札が張ってある。
一地方都市のリサイクルショップに、こんなマイナーなCDが2セットも揃っているのは不自然だが、 昨年隣町の富士市で、このコンビの演奏会があったのを思い出した。「なるほど、きっとその時の演奏会場で売り出されていたCDに違いない」と勝手に納得。

P1010647 その横には、若杉弘&東京都響によるマーラーの「巨人」フォンテック盤が鎮座していた。\(^o^)/
この演奏はブタペスト初演稿に基づく1893年版による稀少な一枚。廃盤となって久しく気になっていたCDだ。こちらは800円。

もひとつラトル&ベルリンフィルのドビュッシーの「海」「おもちゃ箱」その他のEMI盤。こちらはホルストの「惑星」に「冥王星」を付け加えたことで知られるコリン・マシューズ編のドビュッシーの「前奏曲集第2巻」から3曲のオーケストラ版も入ってる。1,000円

以上を嬉々としてレジへ持っていく。3点で3割引。予定外の出費だが何かすごく得した気分。

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2009年4月11日 (土)

神代修先生のレッスン

今日は、トランペットの神代修先生を招いて沼響ブラスセクションの管分奏。http://www13.ocn.ne.jp/~kuma46tp/
場所は裾野市民文化センター。

一日出勤していたため家に寄らずそのまま会場へ急ぐ。上りの国道246号線は比較的空いているとはいえ所要時間およそ30分。

会場ではN響の本番(エド・デ・ワールト指揮のアルプス交響曲)を終えて、駆けつけたばかりの神代先生のレッスンが始まっている。

しまった。急いだつもりが5分遅刻。

金管奏者としての基本中の基本からの呼吸法からレッスン。うちのオケのメンバーは皆それなりのキャリアの持ち主だが、先生のちょっとしたアドバイスで見違えるほど音の輝きが増していく。

シベリウスとドヴォルジャークの指導の中に応用の利くテクニックが満載。2時間弱の短い時間だったが、目からウロコの非常に密度の濃い時間。

P1010635 帰宅後聴いたのは、オランダの管楽器奏者たちによる、ミヒャエル・ハイドン、ベートーヴェン、バッハの息子たちの古典派の作曲家による行進曲集 。

蘭フィリップスのLP.

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2009年4月10日 (金)

サンクトペテルブルク室内管のグリンカ

本日の最高気温22度。週末としての実感はなく、このまま土日も仕事となりそうだ。

職場の帰りに立ち寄ったスーパーでCDとDVDのワゴンセールをやっていた。

この種のCDは、著作権切れの怪しげな海賊CDや、幽霊演奏家のバッタもんCDの類が大部分なので大概はそのまま通り過ぎるのだが、視野の端にショスタコーヴィッチの室内交響曲、ラフマニノフの交響曲第一番といったマイナー路線でちょいとひねりを利かせた文字が目に入ったので思わず立ち止まる。1枚全て300円也。

「へぇー、こんなCD誰が買うんだろう」と思いつつ、ワゴンの中のCDを物色している自分。
ワゴンの中は、複数のレーベルのCDが混在していて、大部分はシュルツやアドルフといったお馴染みの幽霊指揮者とナヌート、ホルヴァートといった面々で、かつてデアゴスティーニの雑誌付きCDで出ていたものだが、DENMARK製のThe Rose collectionというシリーズが目に留まった。

演奏はいずれもロシアの演奏家達によるもので、初めて目にする名前ばかり。

P1010645 結局、300円ならば・・・という軽い気持ちからグリンカの曲ばかりを集めた一枚を購入。
曲は、歌劇「ルスランとリュドミュラ」から有名な序曲に続いて第3幕の舞曲を5曲、歌劇「イワン・スサーニン」第3幕から第2幕の舞曲を4曲に「スペイン序曲」に「幻想的ワルツ」というもの。

演奏は、サンクトペテルブルク室内管にサンクトペテルブルク放送響に指揮はL.Malyshev とI.Ivanenko。いずれもローコストCD専門ながら実在の人物のようだ。

とにかくグリンカの作品をこれだけ集めているのに感心。この種のものはスヴェトラーノフのLPが手元にあるが、このCDの方が曲が多い。

肝心の演奏だが、これがなかなか聴かせてくれる。超有名な「ルスランとリュドミュラ」序曲となると、比較の対象が多いのでさすがに聴き劣りは否めないが、他の珍しい曲も良い曲ばかりで、鮮明な録音ともども大いに楽しんだ。

P1010642 沼響HPの聴き比べコラム「シベ2を聴く」に、ビーチャム&ロンドンフィルの感想をアップしました。
http://www.numakyo.org/cgi-bin/sibe2.cgi

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2009年4月 9日 (木)

シベ2本日の練習

5月なみの陽気の暖かな一日。数日前から桧の花粉が盛大に飛び始め辛い一日。本日はオケの練習日。先週は職場の飲み会だったので2週間ぶりだ。仕事を早めに片付け会場の市民文化センターへ急ぐ。

Cteien25 おそらく団員の中では練習会場まで最短の距離に職場があり、通勤用に借りている月極駐車場が文化センターの目の前だという恵まれた環境でありながら、夕食抜きで駆けつけても練習開始時間の19時はどうしても間に合わない。

今日も会場に到着すると、既に第4楽章終結部の壮大なコラールが鳴り響いている。

年度始めでもあり出席率はあまりよくない。管楽器は歯抜けだし、いつもフルメンバーが揃うホルンも私を含め2名のみ。

指揮はトレーナーの高橋先生。管楽器の人数が少ない分いままで誤魔化していた部分が顕わになってくる。ロクにウォーミングアップもせずの吹きはじめに、いきなり第一楽章のアブライ部分をホルンのみ演奏させられて赤っ恥。

自分は今回4番ホルンだが、4番だけ独立してヴィオラやチェロと同じ動きをする部分が多く。バランスの取り方が他の曲と異なり神経を使う。さらに今日は1,2番欠席ということで、。曲は十分知っているつもりだがどうも勝手が違い落ちる部分続出。

合宿までにはなんとかしょう。

P1010648 帰宅後聴いたのは、先日購入したAULIDE CLASSIQUESのウイリアム・スタインバーグのブラームスの交響曲第1番。

1973年の日本公演の記録。中学生だった当時にテレビで見た記憶では、重厚壮大なドイツ正統派の名演という印象だったが。この録音を聴くかぎりでは米コマンドのスタジオ全集録音同様の虚飾を廃したスピーディーで現代風のミニトスカニーニ風の演奏だ。

だが聴いているうちにおよそ40年前の記憶が甦ってきた。確かにこの演奏だ。

小柄で目の細い無表情なスタインバーグが長い指揮棒を大きく左右に波打たせる中、ティンパニの轟然たる音に乗って素晴らしい響きと緊張感で始まった第一楽章序奏のあの瞬間がまるでタイムスリップしたかのように目の前に展開していく。

スタジオ録音を上回る大変な名演。終楽章終結部のティンパニーの大きな改変は、トスカニーニの影響だ。

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2009年4月 8日 (水)

AULIDE CLASSIQUESのライヴCD

山の桜も散り始め暖かい日が続く。今日は久しぶりに自転車通勤。春の風が頬に気持ちよいが、ここのところ怠けていたので、体が鈍りペダルが重い。

P1010648 アリアCDからCDが届いた。

CDの片面に曲と演奏家の印刷のみの、ヨーロッパのライヴ音源レーベル、AULIDE CLASSIQUESのCD数枚。

P1010117 見るからに妖しげだが、サインペンで手書きの番号のみだったDisco Archivaよりは曲目があるだけまし。

内容は、モントゥー&ボストン響のブラームスの交響曲第1番1962年ライヴ。ヴィットルド・グイ指揮フィレンツェ五月祭管によるブラームスの交響曲第4番、バルビローリ&ウィーンフィルのドビュッシー「海」、
カラヤン&チェコフィルのバッハの4台のチェンバロのための協奏曲などなど。

中でも一番聴きたかったのが、ウイリアム・スタインバーグ&ピッツバーグ響による1973年日本でのライヴによるブラームスの交響曲第1番。
これは大阪国際フィスティバルの演奏で、NHKでテレビとFMで放送されていた演奏だ。

テレビで見たこの演奏の冒頭部分の素晴らしさは、演奏終了後の大木正興さんの「重厚でドイツ的な正統派の名演奏でした」という解説とともに30年以上たった今でも鮮明に焼きついている。

まさかこのような形で再び聴くことができるとは思わなかった。

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2009年4月 7日 (火)

フリッツ・ブッシュ「指揮者のおしえ」

新年度も一週間経過、あい変らず休みは取れないし多少のトラブルもあるが、日常茶飯事で鈍感になりさほど苦にならなくなってきた。

尊敬する偉大な指揮者フリッツ・ブッシュ(1890~1951)の著書が出た。

937773 「指揮者のおしえ(Der Dirigent)](福田達夫訳 春秋社刊)

1940年、ナチスの台頭を嫌いヨーロッパからブエノスアイレスへ向かう船中で口述筆記されたものにいくつかの遺稿を加えたもの。

指揮者を志す若者のために、自分の経験を役立てたいというのが執筆の動機だったという。

棒の振り方や楽曲のフレージングなどを豊富な譜面で解説している専門書ともいえるが、大音楽家だけが見出した数々の真理をこれほどわかりやすく解説した書は稀有だと思う。

しかも、ブッシュ自身が接したニキシュやマーラー、ブラームスの盟友シュタインバッハ、シューマンの交響曲の校訂者ヴュルナーなど、録音が残らぬ偉大な指揮者のエピソードや、「レオノーレ序曲」第3番の最後のヴァイオリンのパッセージの最初の一音についてのトスカニーニとの論争などの興味深い内容も満載。

フリッツ・ブッシュの暖かな人柄と音楽への深い愛が、平易な文章の行間からあふれている。クーベリックが尊敬の想いに満ちた序文を寄せている。

そして、ブッシュがブエノスアイレスへ逃れるときに、日本に立ち寄ったことをこの本で初めて知った。残念ながら指揮する機会はなかったが、戦前に日本の土を踏んだ大指揮者はワインガルトナーだけではなかったのだ。

P1010645 P1010646 沼響HPの聴き比べコラム「シベ2を聴く」に、クーセヴィツキーの1950年録音の感想をアップしました。
http://www.numakyo.org/cgi-bin/sibe2.cgi

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2009年4月 5日 (日)

静響を聴く

今日は杉山病院創立記念コンサートのチケットをいただいたので、午後から沼津市民文化センターへ。 堤俊作指揮の静岡交響楽団によるコンサートで、ソプラノは富士市在住の山口和香、ピアノは藤井香織が出演。

曲目はガーシュインの「ポーギとベスからキャットフィッシュロウ」組曲と「ラプソディ・イン・ブルー」、そして「火の鳥」〈1945年版)というもの。

会場に着くと開演30分前だというのに外まではみ出そうなほどの長蛇の列。
静響は県内唯一のプロオケ。http://www.shizukyo.or.jp/index.html

創立20年ちょっとの地方オケで、東京にも近いという中途半端な立地が災いして、集客にはかなりの苦労があるのだろう。
今日は、前売り一般1500円、学生500円という手頃さが受けて、さほどポピュラーな曲目でもないが8割ほどの入りとなった。

編成は2管だがかなり客演奏者が多く、ゲストコンマスは東響をはじめ、国内の数多くのプロオケのコンマスを歴任した深山尚久氏。 要所要所にはN響や読響からの助っ人の顔もチラホラ見える。

前半のガーシュインはいずれも軽くサラサラとした演奏。 後半の「火の鳥」も含めてもう少しパンチが欲しい。

「火の鳥」は1945年版とはいえ、1919年版とオーケストレーション上ではさほどの差はない。 これは、どうしても昨年三島で聴いた仙台フィルの演奏と比べてしまう。

同じ地方のプロオケだが、アンサンブルの練れ具合、ソロの実力ともども創設30年を超える仙台フィルとのキャリアの差は大きい。

とはいえ、丁寧にひとつひとつ音楽を創り上げて行く姿勢は気持ちのよいもの。アンコールの「マイフェアレディ」のヴィヴィッドな演奏は、さすがにプロの技。

P1010648 P1010649 というわけで、帰宅後聴いたのはロバート・ラッセル・ベネット編曲の交響的絵画「ポギーとベス」と同じくベネットの編曲の「マイフェアレディ」組曲をスタインバーグ指揮のピッツバーグ響の演奏。
ゴージャスでゴキゲンなフルオーケストラ絵巻が展開。

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2009年4月 4日 (土)

ポンマーのヘンデルとドビュッシー

我が家は築80年の老屋で、屋根を葺き替えたり増改築を繰り返し継ぎはぎだらけになっている。 昨日から大工が入り、今にも抜けそうだった床と歪んだ壁を修理中。

床に潜っている大工さん曰く。古い割には柱がきれいだとのこと。なんとかあと20年、100年は持たせたい。

本日出勤、この4月に異動になったばかりの採用3年目の部下を指導する。本来明晰な頭脳の持ち主なのだが、社会人として仕事を遂行していくための基本が出来ていないようだ。
前の部署では特に指摘されなかったらしい。人員削減に加え仕事量が増え、自分のことで手一杯でとても部下の教育まで手が回らなかったということだろうか。

ニュースは北朝鮮から発射されるミサイルの話ばかり。夕方から冷たい雨になった。

今日は引き続きマックス・ポンマーの演奏を聴く。

P1010644 一枚目は昨日のドビュッシーの続編で、「小組曲」「子供の領分」「月の光」「おもちゃ箱」といったドビュッシーの作品をビュッセルとキャプレが編曲したものを集めたアルバム。

独Capriccioから出ているCD2枚組で、一枚目は昨日のレーザーライト盤と同じ「海」「夜想曲」などが入っている。

「おもちゃ箱」にはシモーヌ・リストのフランス語ナレーション付きなのがポンマーの見識を感じさせる。

演奏は相変わらず立派なものだが、演奏が良いだけ編曲者とドビュッシーとの作曲家としての格の差が浮き出てしまった。

P1010643 ポンマーでもう一枚。こちらもレーザーライトのCDで、ヘンデルの作品3の合奏協奏曲を集めたもの。

オケは、ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管とドレスデン国立歌劇場のメンバーが中心となったライプツィヒ新バッハコレギウム。

渋くしっとりとした弦楽器の響きに乗って、柔らかなフルートとオーボエが絶妙に絡んでいる素晴らしい演奏。

YouTubeは、ヘンデルのヴィオラソナタ

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2009年4月 3日 (金)

マックス・ポンマーのドビュッシー

新年度に突入し、新人を向かえ人員配置も一新して早くも三日が経過。環境を変えると、人の能力の異なった一面が見えてくる。

昨晩のオケの練習日は、職場の歓送迎会ということでお休みいただく。

一次会の会場は東急ホテル。これで退職する者、配置替えで転出する者、それぞれに名残惜しいが、3月4月は別れと出会いの時期。
新たに転入してきた人の不安そうな顔も交えて毎度同じ光景が過ぎていく。
二次会は10人ほどでヤキトリ屋へ。ここで、県内でちょいと知られた吹奏楽の指導者と遭遇。結局最後の4次会まで付き合い帰宅は午前3時。 ちょっと年甲斐もなく飲みすぎた。

明けて本日は6時起床で出勤。午前中はさほどでもなかったが、昼食後に睡魔に襲われ、昼休み中にとうとう机上に突っ伏し爆睡。その後電話で起こされる。今日は定時退社としていただく。

帰宅後聴いたのは、旧東ドイツの指揮者マックス・ポンマーの指揮するドビュッシー。

P1010642 マックス・ポンマーは、ライプツィヒ・新バッハコレギウムを率いたバッハやヘンデルといったバロック期の名曲に優れた演奏を残しているが、ペータース版のドビュッシーの一連の管弦楽作品の校訂をおこなっていることはあまり知られていないだろう。

今日聴いたドビュッシーはレーザーライトから出ていた廉価CDで、「海」「夜想曲」「牧神の午後への前奏曲」の3曲。オケはライプツィヒ放送管弦楽団。

ドビュッシーの代表作ともいえる有名曲の3曲だが、ポンマーの演奏は、古今東西の名盤ひしめく中で十分存在価値を誇りうる名演だ。

純粋で透明な響きでドビュッシーの意図した音の陰影を見事なまでに音化していく。これほど明晰な演奏は類を見ない。オケもポンマーの手にかかると超一流の響きとアンサンブルを聞かせる。

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