沼響第25回定演は無事終了。第20回から五回連続雨となった定演も今年はよく晴れた。
第25回の節目の年ということで、今年はドヴォルジャークのチェロ協奏曲とシベリウスの交響曲第2番といういささか地味な曲ながらチェリストの林峰男先生という大物を招き、トランペット奏者神代先生ほかのトレーナーの先生方も舞台に乗るという豪華なもの。
開演18時半ということで今回は14時集合でゲネプロ開始。後半のシベリウスから順に通していく。
やはり本番当日となると適度な緊張もあり、昨日よりは良い出来だ。本番に余力を残したいところだが、シベリウスはフィナーレになるとどうしても熱くなってしまう。
降り番のドヴォルジャークは客席で観戦。オケとソロのバランスも良く管楽器のソロも良い。安心して聴けるドヴォルジャーク。
そしていよいよ開場。今回は前半降り番なので、入り口ロビーで受付のお手伝い。地味なプログラムで客の入りを心配したがいつも以上の出足だ。
ありがたいことです。
今回は序曲がないので、遅れてきたお客さんがホールの中に入れない。
曲の途中で入れるわけにもいかず、心苦しいがロビーのモニターで見てもらうことになった。
やがてロビーのスピーカーから聴き慣れたドヴォルジャークの旋律が流れてきた。
良い演奏だ・・・・
第3楽章後半から舞台の袖から聴いてみた。オケ全体を包み込むような林先生のチェロは巨匠の風格あふれる入魂の名演。オケの出来は今までの沼響の歴史の中でも屈指の良い出来だ。
曲が終わり盛大な拍手の中、先生のアンコールが予想されるのでロビーで待っていたお客様たちを大急ぎでホール内に案内する。
そしてアンコールはバッハの無伴奏チェロ組曲から「サラバンド」。ホール内に響く、美しく深い本物のバッハの音楽に客席は水を打ったようにシーンとなっている。
団員の気持ちも引き締まりいよいよ後半のシベリウスに臨む。
横島先生の指揮は本番になると即興的に変貌するので油断がならない。今回も指揮棒を降ろし、オケの流れに身を任せる部分もあり、自然と団員の集中力と緊張感が高まっていく。舞台横では、本番を終えた林先生が椅子に腰掛けながらじっと耳を澄ませているのが見える。
そして皆が力を出し切った壮大なフィナーレの最後の和音がホールに拡散していく。
盛大な拍手とブラボーまでいただき、細かな部分ではいろいろあったが、やはり本番が一番良い出来だったと思う。
二次会の会場へ向かう路上で、インペクのF氏が面識のない人に突然声をかけられたと言う。
今日の定演を聴きに来ていただいた方で、「演奏会がよかったので、飲みたい気分になって繰り出してきた・・・」とのこと。
ありがたいことです。
レセプション終了後の二次会はいつもの「海人」。林、横島の両先生も迎えて大いに盛り上がり帰宅は午前1時。チェロパートは林先生も交えて三次会に繰り出したようだ。
素晴らしい音楽と出会いに感謝。林先生のCDも購入させていただいた。
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