ラスト、ルービンシュタイン
曇り時々雨、あれほど騒がれていた新型インフルエンザ報道も急速にしぼんできた。感染患者は深く潜行しているのだろうが、熱しやすく冷めやすい日本人。昨日仕事帰りに寄ったDIYショップにはマスクが積まれていた。 本日はルービンシュタインの、イスラエルでのラストコンサートのLDから後半のショパンを見る。
ルービンシュタイン88歳、引退一年半前の記録。
曲はスケルツォ第3番、練習曲第17,4番、夜想曲第5番に「英雄」ポロネーズ。そしてアンコールにワルツOp-64-2とメンデルスゾーンの「紡ぎ歌」というもの。
演奏会の最後になにやらルービンシュタインが記念品を贈られている。
このときのルービンシュタインは、白内障が悪化していて、ライトに照らされ客席に答礼する際の眩しげな表情と、時として鍵盤を探るような動きに視力の悪化を伺わせる。
曲によってはミスタッチ続出で音が濁り、かなり痛々しい。だがミスタッチの中に、ルービンシュタインの執念が立ち上ってくるようなスケルツォ、十八番だった「英雄ポロネーズ」はさすがに凄みのある演奏で聴かせる。
YouTube はルービンシュタインの「火祭りの踊り」
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