クリップスのハイドン
晴れのち曇り夜から風強し。70を半ばを超えた母が4月から英会話教室に通い始めている。
たまたま友人の絵の発表会を見に行った会場で英会話教室のチラシを見かけ、そのままフラフラと申し込んだのだという。とうとうボケてしまったのか、と心配したほど唐突だったのだが、本人は真剣。
地元の大学で教鞭をとられている英会話教室の先生が、偶然にも職場のかつての上司だったりしたので、電話で教室での様子を聞くと、最高齢ながらそれなりに付いていってる、という微妙な返事が返ってきた。
毎晩、孫に教わりながらテキストに真剣に向き合っている姿を見ると、なんとも微笑ましく、もうしばらく様子を見ようと思う今日この頃。
今日はウィーンの指揮者ヨーゼフ・クリップスの指揮するハイドンを聴いた。
今年没後200年の記念の年となるハイドンだが、あまり騒がれていないのがハイドンらしいとは言える。
100曲を超える交響曲と、80曲を超える弦楽四重奏曲、他に各種のソナタや宗教曲などの膨大な作品の数々。
それらが皆、きわめて高い水準なのには恐れ入る。ハイドンが居なければモーツァルトやベートーヴェンがあれだけの傑作を作曲できたかどうか疑問に思うほど、同時代の作曲家への影響力も大きかった。
失われてしまった作品も多く、作品の全貌の解明もこれからだろう。
クリップスはウィーンフィルを振った99番と「驚愕」のウィーン情緒たっぷりの名演もあるが、今日聴いたのは104番「ロンドン」。オケはクリップスとしては珍しくロイヤルフィルを振っている。
手持ちはイタリアRCAのLP.
ベートーヴェンの交響曲にも匹敵するハイドン最後の交響曲作品となった名曲を、クリップスはシャープにして壮大な交響曲に仕上げている。
沼響HPの聴き比べコラム「シベ2を聴く」に、エールリンクの指揮する世界初のシベリウス交響曲全集からの感想をアップしました。
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YouTubeは マリス・ヤンソンス指揮の「ロンドン」
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