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2009年7月 5日 (日)

パツァークの「冬の旅」

本日は一日出勤し明日の大きな会議の資料作りに追われる。
帰宅後聴いたのはシューベルトの「冬の旅」。

「冬の旅」は苦手な作品で、ホッターやフィッシャー・ディースカウらの名バリトン勢の演奏を聴いてもいまいちピンと来ない。
名盤の誉れ高いホッターの東京ライヴなど、そのあまりの暗さに聴いていて気が滅入るほど。

P1010693 今日聴いたのは、ワルターの歴史的名演「大地の歌」で知られるテノールのユリウス・パツァークにデムスのピアノというウィーンの音楽家によるもの。
手持ちはプライザー原盤の日本コロンビアのLP盤。1964年録音。
パツァークの演奏は、バリトン歌手が通常半音下げて歌っているこの曲を原調通りに歌っている。

この時のパツァークは66歳だったとはいえ高音域はかなり苦しい。
最初に聴いたときは、ある種投げやりの素人のようなヘタクソな歌いっぷりに愕然。

ところが聴いているうちに、このうらぶれた歌唱が「冬の旅」の楽想にぴったりと合っているような気がしてきた。
最後の「辻音楽師」など、凄い。
デムスの伴奏もよい出来だ。

しばらくは他の「冬の旅」は聴けなくなった。

P1010699 P1010700 沼響HPの聴き比べコラム「シベ2を聴く」に、バルビローリ&ハレ管の第1回録音の演奏の感想をアップしました。
http://www.numakyo.org/cgi-bin/sibe2.cgi

YouTube は、フィッシャー・ディースカウの「冬の旅」から春のおとずれ

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