マドレーヌ・マルローとウイリアム・ベネット、二つの幻想曲
11月最後の日曜日は曇り。夜になり雨、少し冷えてきた。
今日は夕方に近所のスーパーに買い物に出たきりで、ほとんど家にこもりきりの休日。 今日の「題名のない音楽会」はマドレーヌ・マルローというフランスのピアニスト。フランスの作家にして文化省の大臣としてパリ管創設の提唱者だったアンドレ・マルロー夫人だったヒト。http://
M.ロンやリストの弟子ザウアーに師事したという。
何度か来日しているらしいが、演奏を聴くのは初めてだ。
曲はサティの「ジェ・トゥ・ヴ」、ストラヴィンスキーの「ロマンス」、そしてモーツアルトのK475の「ファンタジー」というもの。
ラフマニノフやストラヴィンスキーと親交があり、サティやラヴェルの生きていた時代のパリを知る95歳の現役最高齢のピアニスト。
強靭なタッチはとても95歳とは思えない。ロンよりもリスト門下のザウアーの影響が強いようにも思える。
独特の崩しを見せるサティやストラヴィンスキーに、譜面からは伺えない同時代人のみが知る微妙なニュアンスと、明快な自己主張が感じられるのが素晴らしい。
最後のモーツァルトの深い陰影も比類のないものだ。 今日は、マルローのファンタジー絡みで日本クラウンが出していたルネ・ラリック・コレクションシリーズのCDから、ロンドン響の首席フルート奏者だったウィリアム・ベネットの演奏で二つのファンタジー。
曲はフォーレの「ファンタジー」に今年没後125年のドップラーの「ハンガリー田園幻想曲」。指揮はブリテンと深いかかわりがあったS.ベッドフォード。元のアルバムタイトルは「モイーズに捧げる」英ASV原盤。
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モイーズやランパルの弟子だが、デユフレーヌの影響を最も強く受けたというベネットのフルート。
美しく芯の強い大きな広がりのある音色でフォーレとドップラーを見事に吹き分けている。
Youtube はウイリアム・ベネットのフルートで「OUT OF THE COOL」
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