マーラー、自作自演
気温は下がってきたが、12月とはいえ寒風吹きすさぶ真冬とは程遠い一日。
今日は作曲家マーラーの自作自演を聴く。 ウィーン宮廷歌劇場の音楽監督であり、作曲家と同時に偉大な指揮者であったマーラーには1911年に没したこともあり、オケを振った録音はない。
だが、彼は1905年にウエルテミニヨン社の自動ピアノのために4曲の自作ピアノ編曲のピアノロールを残している。
今日はその中から交響曲第5番の第一楽章を聴く。
手持ちは米スーパースコープ社から出ていた「The Keybord Immortal series 」のLP.
これはスーパースコープ社の社長のピアノロールコレクションからセレクトし、ベーゼンドルファー・インペリアルを使って再生したもの。
速いテンポで淡々した語り口に、ゾッとするような冷たさを秘めた演奏だ。
モノクロームなピアノの響きに、この第一楽章に「葬送行進曲」と名付けたマーラーの意図がひしひしと迫ってくる。 もう一枚は、マーラーとほぼ同時代の作曲家R.シュトラウスの自作自演から交響詩「ティル・オイレンシュピーゲルの愉快な悪戯」。
ベルリン国立歌劇場管弦楽団による1929年録音。
1944年にウィーンフィルを振った録音の良い演奏もあるが、こちらの旧録音は未だ颯爽とした若さとある種の俗っぽさが残っていた頃の演奏。
曲の性格の違いもあるものの、マーラーの演奏の後で聴くとずいぶんと楽天的に響く。
Youtube は、2台のピアノバージョンによるマーラーの交響曲第5番からアダージェット
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