フィラデルフィアのミュンシュ
今日は休み、先週の日曜から休みなしだったのでほっと息つく一日だ。実は親戚の法事が入っていたのだが、ここでまた酒席となるとキツイのと娘の声楽のレッスンも入ったりするので、未だ元気な母が出席。 ここ数日の暖かさで庭の梅が咲いていた。春は着実に近づいている。
フランスの大指揮者ミュンシュがフィラデルフィア管を振った唯一の録音を聴く。
ラヴェルの「高雅で感傷的なワルツ」、フォーレの「ペレアスとメリザンド」、そしてベルリオーズの「ファウストの劫罰」から、というもの。1963年CBSへの録音で手持ちは国内盤LP.
常任指揮者だったボストン響を振った時のある種の線のキツさは姿を潜め、デリケートなふくよかさ聴かせる名演。これはあながちオケの性格の違いでもなさそうだ。 このラヴェルがミュンシュの他の演奏とあまりにも異なるので、ボストン響との演奏も聴いてみた。
曲は「ラ・ヴァルス」 ミュンシュはボストン響とこの曲を3度録音している。聴いたのは2度目の1955年と、3度目の1962年録音。
同じ組み合わせだが聴いた印象は全く異なる。
冒頭のベースをゴリゴリと強調した明快にして豪快な55年盤に対して、62年盤はラヴェルが記した「渦巻く雲の間からワルツを踊る男女がかすかに浮かび上がってくる・・・・」情景そのままの曖昧模糊とした雰囲気で始まる。
柔らかなフィラデルフィア管とのラヴェルはまた異なるタイプだった。
いずれも、その場のインスピレーションで即興的な変化を聴かせたミュンシュならではの名演だ。
Youtube はミュンシュ&ボストン響のラヴェル「ダフニスとクロエ」から、壮大な「夜明け」
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