ルモーテルのグリーグ
本日、町内同じ組のお通夜が入り早退して夕方からお通夜の受付。
故人は近所のご老人で自治会長を長く務めた極めて温厚な方だった。
戦時中は陸軍の戦闘機パイロットとしてフィリッピンや本土防空戦を戦い抜いてきた人だが、戦争の話になると表情が変わり、ボロボロに被弾して飛行場にやっと帰り着いた戦友の飛行機に駆け寄った時の友の悲惨な姿など、生々しい体験談の中に戦争の悲惨さを真剣に訴えていたのが印象的だった。 今日はベルギーの指揮者、エドウアルド・ヴァン・ルモーテルのグリーグを聴く。
米コロンビアやVOXにいくつかの録音があったが、独特の色彩感とキレの良いリズム感を持った指揮者で、ロシアものやフランスものに良い演奏を残している。
円熟を迎える前に逝ってしまったので、もはや忘れられてしまったが好きな指揮者のひとり。
このグリーグはVOX原盤のCDで、グリーグの交響的舞曲と二つの悲しき旋律とのカップリング。オケはウィーン交響楽団。
交響的舞曲の沸き立つようなリズム感とノスタルジックな民謡風の旋律との対比が絶妙だ。
二つの悲しき旋律の心のこもった歌など、思わずホロリとさせられる。
youtube はノルウェーの国民的歌手シセルの歌うグリーグ「過ぎた春」
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