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2010年4月15日 (木)

市河彦太郎とシベリウス

気温が下がり各地で雪、再び冬に逆戻り。先日冬物のコート類をクリーニングに出したばかりだ。
昨日はこの年度初めの最後の歓送迎会。組織トップも含むお偉方ばかりなので一次会で失礼させていただいた。

そして今日はオケの練習日。シンシンと冷える夜道を練習会場の市民文化センター小ホールへと急ぐ。
ホールロビーでは、この11月に演奏予定のベートーヴェンの第九公演のために合唱団が練習中。

そしてホールではメンデルスゾーンの「真夏の夜の夢」序曲。

 

初期のロマン派の息吹漂う古典的な格調の高さの感じられる名品だ。

とてもメンデルスゾーン17歳の作品とは思えない完成度の高さに、はるか年上の沼響のメンバーが翻弄され悪戦苦闘の様子。 音程その他まだまだ道のりは遠し。

このところ縁あって昭和初期の外交官、市河彦太郎の足跡を調べている。

市河家は江戸期からの沼津の豪商で、油も商っていたこともあり油彦とも呼ばれていた。

20数年ほど前に家の近くの地蔵堂を建て直す際、古い御堂の天井裏から古ぼけた和太鼓が見つかった。
皮は破れていたが見るからに古そうな趣。その胴の内側には墨の色も鮮やかに市河油彦の文字が書かれていた。

どうやら江戸期に市河家から伝わったもので、一緒に見つかった古文書から類推すると当時の青年たちの集まりの合図に使ったものらしい。

市河彦太郎は昭和初期の市河家の当主。小説家芹沢光治良の旧制沼津中学の一級上で、若き日の芹沢に文学の世界で大きな影響を与えたという。

外交官となりフィンランドとイランの公使を務めている。

このフィンランド公使時代(1933-37)にシベリウスと深い親交があり、市河の影響でシベリウスは大の親日家になった。というということを知ったのはつい最近のことだ。

市河彦太郎を調べていくうちに、シベリウスについて何か新しい事柄が掴めるかもしれない。

Youtubeはシベリウスの「アンダンテ・フェスティーボ」

 

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