「ウォッチミー!」ベトナム交響楽団のチャイコの5番
今日から6月。本日このところ度重なる休日出勤で、溜まってしまった代休取得。
お休みとはいえ、畑でさつま芋の苗を植えたり、咲き終わったサツキの枝を切ったりとなかなか忙しい。
きょうはかなり以前に録画しておいた音楽番組を観た。
エアチェックしたビデオのケースには1993年放送とのメモがある。
フジテレビが放送した音楽ドキュメンタリーで「ウォッチミー!」というタイトルの、指揮者の福村芳一氏がベトナム国立交響楽団に客演した時のドキュメントだ。
ベトナム戦争終結後の南北統一、そして経済の疲弊によりカンボジアから撤兵した直後の20年近く前のベトナムの姿。
国立とはいえオケだけでは食えず、バイクや自転車の修理や祭のバンドでクラリネットを吹いたりと副業に忙しい団員たち。
そして一ヶ月後に迫ったハノイのオペラ座での公演のために練習は始まる。
曲は先日沼響が取り上げたチャイコフスキーの交響曲第5番。
オケのライブラリーに保管されていた譜面は全パートが揃っておらず、練習会場も廃屋のような会場。画面からも蒸し暑さが伝わってくる。
練習には遅刻し全然さらってこない団員たち。譜面を追いかけるのが精一杯のオケの面々に福村が「ウォッチミー!」としきりに怒鳴りつける。
まるで初期の沼響のようだ。
今までマトモな指導を受けたことがなく、自分たちが何故怒られているのか理解できず「キョトン」とした表情で指揮者を見上げている団員達。
やがて福村氏の厳しくも妥協のない指導に、ようやく自分たちが本当は下手なのだという自覚が初めて芽生える。
福村氏に熱意に動かされ、必死になって応え始める団員の姿。これは感動的です。 本日聴いたのは、ボールト指揮ロンドンフィルによるブリテンの歌劇「ピーターグライムズ」から4つの海の間奏曲とパッサカリア。
手持ちはパイ原盤のティチクのLP.
Youtube は、シモンボリバルユースオケのチャイコフスキーの交響曲第5番
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コメント
アマオケホルン吹き様
はじめまして
私、東京でオーケストラの指揮をしている者でございます。
2010.6.1の記事を拝見し、お願いがございましてコメントさせていただきました。
実は、福村芳一氏の「ウォッチミー!」の映像を何とか入手いたしたく、何らかの方法はございませんか?
甚だ不躾で心苦しい限りですが、何卒ご回答いただければ幸せでございます。
投稿: carlos | 2012年8月 2日 (木) 21時51分