本日の練習、保坂先生との第九とディスクコンサートのトラブル
朝からの青空は久しぶり、雲は多いが良く晴れた一日。
昨日は会場は市民文化センター大ホールで二週間ぶりのオケ練習。
今回はチェロとベースはロビーで特訓。残りのパートはお初のお目見えとなるトレーナの保坂先生の棒。
第一楽章から順に通し、いわば初顔合わせの探り合いといった趣だ。
若い保坂先生は、今まで沼響が演奏した第九の中では最速のテンポで通していく。本番の小泉先生の第九はかなり速いのだという。
今回第九を振っていただく小泉ひろし先生は、沼響黎明期の第2回と第3回の定演を振っていただいている。当時のメンバーで今も残るのは6人ほど。
弟子の保坂先生の棒を見ているうちに、小泉先生の振り方を思い出した。23年の歳月を経ての再開が、楽しみのような恐ろしいような複雑な気持ち。 そして今日は同じ市民文化センターでのディスクコンサート。
就職してまもなく、この市民文化センターが出来た当初から企画と解説を続けて今年で28年ほど。
この日ばかりは仕事を早めに片づけ、オーディオの置かれている第三練習室に到着し、さっそく持参のディスクを再生、調整に入る。
ところが音がおかしい。どうやらアンプがいかれているようだ。
時は開演一時間前。
文化センターの職員を呼び状況を尋ねるが要領を得ない。「詳しい人を呼んできます。」というので待っていると、来たのは施設管理をしている委託先の業者さんだというお年寄り二人。
外見だけで判断するのは禁物だが、とてもオーディオとは縁のなさそうな雰囲気だ。二人の様子を見ていると、アンプのスイッチを適当に入れたり切ったりジャックを外したりしながら「うーん」と唸るのみ。
そのうちに刻一刻と開場時間の18時に近づいていく。
これはとても無理なので、二人にはお引き取りを願い、文化センターの職員さんに「かつて使用していたアキュフェーズの古いアンプがあるはずだから出してください。そしてドライバーもお願いします」
「????」職員さんは私の言っていることが理解できないらしい。
やむなく会場の隣室の備品庫を指差し「その中にあるはずです。速く出して!」
替わりのアンプを見つけ出し、アンプの切り替えを自力でおこなう。
手をこまねいて私を見ている職員二人を見ているうちに。だんだんと腹が立ってきた。
なんとか開演までにはセーフ、おかげで解説の内容を練る時間がとれず、ほとんどぶっつけ本番となってしまった。 今日は、「作家の愛したクラシック」と題して、ヤナーチェクの「シンフォニエッタ」から始まり、島崎藤村からみでシューベルトの「白鳥の歌」、宮沢賢治を紹介しながらドヴォルジャークの「新世界より」
堀辰雄関係のバッハなどなど。
こんな時に限って解説をするにはヘビーな内容だが、お馴染みの名曲をセレクトしたのでお客さんの反応が良いのが救い。
会場を見渡すと、現在東京で声楽家として活躍している小学生時代の同級生が来ていて吃驚。
彼女曰く、お盆のため一時帰省していて、昨日の新聞記事を見て来たのだという。
なんとなく今日の苦労が報われた気分。
youtubeはメータ指揮ロスアンゼルスフィルのドヴォルジャークの交響曲第8番
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