ファリアの「スペインの庭の夜」
立秋とはいえ暑さはそのままだが、喧しいほどの蝉の声の中にツクツクホウシの鳴く声が聞えてきた。
昨晩は暑さも和らぎ、着実に秋は近づいているようだ。
今日は一日仕事。月末に決まった大きな外部組織によるチェックのための準備に取り掛かかる。
夜、娘をピアノレッスンのために車で送っていると、はるか遠く富士の裾野方面に花火がひとつポツンと打ち上がるのが見えた。音は聞こえない。 帰宅後聴いたのはフランセのピアノ協奏曲その他。ベルリンクラシクスのCDで、ほかにはフランクの交響的変奏曲、ファリアの「スペインの庭の夜」そしてラヴェルのピアノコンチェルト。
演奏は、旧東ドイツの演奏家たちで、ラヴェルがR.E.アレンスのピアノにレーグナー指揮のベルリン放送響で、他の曲はJutta Czapskiのピアノにベルリン響をヘルヴィッヒが振っている。
いずれも地味でありながら、音がエキゾティクな香りを仄かに伴って空中を浮遊する素敵な演奏だ。
触れると壊れてしまうような繊細なファリァ、各楽章が2分足らずのフランセも軽妙な雰囲気が実に良く出ている。
特にアレンスの弾くラヴェルが極めて遅いテンポの中に妖しげな色気漂う不思議な演奏だった。レーグナーの演奏も良い。
Youtubeはラローチャの弾くファリア。「アンダルシアのセレナータ」
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