バボラクのホルン、《下野プロデュース・ヒンデミット・プログラムⅤ》
本日お休み。彼岸の入りで、畑のモロヘイヤを収穫していると、近くの墓地に向かう墓参りの人達が傍らを通り過ぎていく。
今日も30度を超える気温。この暑さでアフリカ北部原産のモロヘイヤやオクラが良く育つ。
南米原産のピーマンも沢山生ったものの、この暑さで野生に先祖返りしたらしく皮がかなり厚く、あまりうまくない。
東京に行くことになった先週の土曜、夜の時間が空いたので久しぶりにコンサートに行ってきた。
ネットでその日のコンサート情報を調べ、真っ先に食指が動いたのは、「ラ・フォル・ジュルネ」のルネ・マルタン、プロデュースの「ル・ジュルナルド・パリ」。
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一流音楽家たちのフランス音楽の数々が2000円という低料金。
だが、既に完売。
いろいろと探しているうちに、《読売日響定期演奏会 下野プロデュース・ヒンデミット・プログラムⅤ》という文字が飛び込んできた。
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曲は、ヒンデミットの歌劇「本日のニュース」序曲と「ウェーバーの主題による交響的変容」にR.シュトラウスの「メタモルフォーゼン」と
R.シュトラウスのホルン協奏曲第2番
ソロはなんとベルリンフィルのソロホルン奏者だったバボラークではないか!
素晴らしいプログラミングと出演者に思わず驚喜。
サントリーホールの当日券売り場に行くと10人ほどの列。
並んでいると自分の順番の3人ほど前の学生らしき男が、買う席を迷うこと実に10分以上。チケット売り場の女性に音響のことやらいろいろ質問をしている。次に待っているアベックが、横からのぞき込みプレッシャーをかけるが一向に動じない。
ようやく購入できたのは1階後方のB席。天井も被らずまずまずの席だ。
非常に凝った曲目にもかかわらずサントリホールは9割の入り。これもバボラーク効果だろうか。
風呂場のシーンにヒトラーが激怒したとされる歌劇「本日のニュース」の序曲は、サックスを含む管楽器と弦楽器が同数という特異な編成のコミカルにして刺激的な曲。
続く「メタモルフォーゼン」が非常な名演だった。
23人の弦楽器ソリストによるこれも実験的な作品。第二次世界大戦末期、ミュンヘンやウィーンの国立歌劇場が連合軍の爆撃で破壊され、シュトラウスと縁の深いドレスデンが壊滅するという状況下で書かれた怒りと悲しみに満ちた名作を、下野と読売日響が柔らかで透明な響きでじっくり仕上げていく。
曲の最後にベートーヴェンの「英雄」第2楽章の葬送行進曲の断片が響いた時。
後半の「ウェーバーの主題による交響的変容」に通じる下野竜也のプログラミングの妙に初めて気が付いた。
曲が終わった後ホールを長い沈黙が支配し、続いて熱狂的な拍手が沸いていた。
そしてバボラークの吹くR.シュトラウス。柔らかで自然で自由に歌うホルン。音楽を楽しみながら吹いている喜びが自然と聴き手に伝わってくる。
凄い人だ。
アンコールにブラームスの「トランペットのためのエチュード」と「アルペンホルンファンタジー」のサービス。
最後の3管の大編成に多彩な打楽器の加わる「ウェーバーの主題による交響的変容」も明快な演奏。
よく考えられた聴き応えのあるプログラミングと演奏の見事さに、久しぶりにオーケストラの醍醐味を堪能した一夜。
このコンサートの模様はテレビで放送予定だという。
Youtubeは「ウェーバーの主題による交響的変容」第1楽章
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