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2011年2月に作成された記事

2011年2月27日 (日)

ウエルナー・ハースのラヴェル

本日娘たちがお世話になった家内の叔母の法事があり、家族揃って出席。寺の境内の白梅が美しく咲いていた暖かな一日。
その後の会食を楽しく過ごし酒も入り帰宅後気持ち良くお昼寝。

S_img_0003 寝ざめに聴いたのはドイツのピアニスト、ウエルナー・ハースのラヴェル。
フィリップスに残した全集から、左手のための協奏曲と、「クープランの墓」
その他。

コンチェルトは今朝の「題名のない音楽会」で舘野泉さんの演奏を聴いた影響。http://blog.tvasobi.jp/entries/view/daimei/11935

ハースの演奏は、明晰にして素晴らしいテクニックと音色の美しさで傑出したもの。
特にコンチェルトが見事で、これはイタリアの名指揮者、アルチェオ・ガリエラの名伴奏によるところが大きい。オケはモンテカロの歌劇場管弦楽団。

S_img_0002 そしてもう一枚はプーランクのクラヴランのための田園協奏曲と「フランス組曲」。演奏はカサドシュ指揮のリール国立管によるNAXOSのCD.

明るく屈託のない、まさに春の音楽。

今日は久しぶりに会う親戚との会話もはずみ、日頃の俗事を忘れた充実した休日。

Youtubeは、ハースの弾くラヴェル「ハイドンの名によるメヌエット」

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2011年2月26日 (土)

マイラ・ヘスのスカルラッティとベートーヴェン

2011022613150000 日に日に春の気配が濃厚になってきた。今日も仕事となり、お昼に外に出てみると職場近くの河津桜が満開。

今日はイギリスの女流ピアニスト、バッハのコラール「主よ、人の望みの喜びよ」のピアノ名編曲で有名なマイラ・ヘスの演奏を聴く。

この「20世紀の偉大なるピアニストたち」シリーズのCD2枚組には、ヘスの得意としたシューマンからピアノ協奏曲、交響的練習曲、謝肉祭、ベートーヴェンは後期の30番と31番のソナタを中心に、スカルラッティ、メンデルスゾーン、グラナドスなどの曲が並ぶ。

S_img_0001_2 この中では定評のあるシューマンよりもベートーヴェンとスカルラッティのソナタに大きな感銘を受けた。

品格と威厳とヒューマンな暖かさの共存。最後に聴かれるバッハの「主よ、人の望みの喜びよ」も感動的な演奏だ。

Youtubeはバッハのコラール「主よ、人の望みの喜びよ」の原曲、アーノンクールの指揮

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2011年2月25日 (金)

今年はリスト生誕200年

春一番が吹き気温も上昇、スギ花粉も盛大に飛び今日はマスクをして出勤。
辛い季節がやってきた。

昨日のオケの練習はトレーナーの久世先生の指揮でシューマンの「ライン」。
チェロとベースは別室でパート練習。http://tkuorchestra.web.fc2.com/trainer.htm

吹奏楽のような休みの少ないホルンパートで、フィナーレまで吹き通せるか不安だったが、回数を重ねるうちになんとかなりそうが気がしてきた。

同じフォルテでも、他パートとの重なり具合と場所により、強さの加減が異なる奥の深い曲。
ようやくシューマンの魅力が多少判りかけてきたような気がする。

昨年はショパン生誕200年に隠れ同じ年生まれのシューマンが霞んでしまったが、今年はリスト生誕200年。
こちらもマーラー没後100年の影響をモロに受けそうだ。

P1010009 今日は帰宅後有名なリストのハンガリー狂詩曲集を聴く。

ハンガリーの名匠、アンタル・ドラティ指揮のロンドン響によるLP.
ここでドラティは、6曲のハンガリー狂詩曲を演奏している。

有名な第2番のみは著名なミュラー=ベルクハウス版を使用しているが、他はリスト自身の編曲によるもの。

演奏はさすがに見事だ。特にハンガリーの民族楽器ツィンバロンを駆使したリスト編曲のものが良い。
Youtubeはジプシーオーケストラによるハンガリー狂詩曲第2番

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2011年2月23日 (水)

ボールトのスメタナ

今日は富士山の日、とやらで県内の小中学校と高校までお休み。http://www.pref.shizuoka.jp/bunka/bk-223/fujisannohi/top.html

223pos 昨日休んだ留守中にいろいろな事件が起きているのは昨日のうちに確認済みながら、今日は朝から本部で会議。

その後そのままデスクに戻らず、外部業者さんとの定例の打ち合わせを済ませる。
なんだかあえて事件の内容から避けているような行動となっているが、今日のスケジュールは今年最初から決まっていたこと。

ようやくデスクに戻り、昼食のコンビニおにぎりを頬ばりながら、昨日の報告を聞くと、既に解決に向かっているものもあれば、10数年前のいいかげんな仕事が突然ここで表面化した深いものまで問題は3つも発生していた。

だが午後一番で、県内同業者を集めての研究会を事務局として主催しなければならず、とりあえず急ぎ対応しなければならないものを部下に指示して会場にむかう。研究会が終わった後は組織内部の定例的な会議。

夕方疲労がどんより沈殿した状態でデスクに戻るや否や、職場の女の子がやってきて「3月末で辞めさせてください」との突然の爆弾発言。(・ロ・)

「辞めてどうすんの?」と聞けば「もう一度勉強し直したい」とのこと。
どうやら大学院で博物学の勉強をすることに決まったらしい。
真面目で有能な子だけに残念だが致しかたなし。

P1010007 帰宅は遅く、こんな日には明るく景気の良い音楽を・・と取り出したのは、イギリスの名指揮者エードリアン・ボールトがロンドンフィルを振ったスメタナ、グリンカ、リムスキー=コルサコフの作品集。
イギリス、ワールドレコードクラブのLP。

冴えたリズムとオケが限界まで鳴り切った豪快にして雄大な名演。
煌びやかな色彩感に満ちた「軽業師の踊り」、チェコの名指揮者たちの名盤ひしめく「モルダウ」も、これほど純音楽的な名演は他に聴かれない。

Youtubeはスメタナの「売られた花嫁」序曲、ノイマンの指揮

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2011年2月22日 (火)

カサドのチェロ

庭の梅も次々と花を咲かせ日に日に春の気配が濃厚。 そして花粉症の兆候もそろそろ。

インターネットの広がりによって世界が大きく変動している。北アフリカの騒乱もインターネットの普及なしにはありえず、ニュージーランドの大地震の状況も、個人からネットで逐一世界に発信されている。

今、産業革命以来の大変革の時代に直面しているのかもしれない。

仕事も先週にひとつの区切りとなったと思えたので、溜まった休日出勤の代休取得のためお休み。午前中は交通事故の治療のため整形外科へ行く。

あい変らずの混みようで、待ち時間2時間。

夜、下の娘の塾への送りついでに職場に立ち寄る。
机上のメモを確認するといろいろと事件があったようだ。残業の職員数人に状況を聞いたがすぐに解決できる問題でもないのでそのまま帰宅。

今日は、月曜に放送された海瀬京子さんが出演したNHKFM「気ままにクラシック」の録音を漠然と聴いていた。

自分のソロ4曲に加えて、ゲストソリストの伴奏も含めた20曲近く。

短期間のうちにこれだけの曲をモノにするのだからたいしたものだ。
http://cgi4.nhk.or.jp/topepg/xmldef/epg4.cgi?setup=/classic/kimama/hensei/playlist.def&st=20110221072000

演奏は後半になるにつれてリラックスした雰囲気が出てきて良かった。

P1010008 他には、ガスパール・カサドの弾くチェロ協奏曲を3曲を聴いた。

VOX原盤の国内盤LPで、ハイドン、ボッケリーニにビバルディのチェロソナタをカサド自身がコンチェルトに編曲したもの。
オケはペルレア指揮のバンベルク交響楽団
http://www32.ocn.ne.jp/~cellist2/index.html

音色も技巧も地味な孤高のチェロ、といった趣。演奏はしっかりしているが、一般的な人気を獲得しなかったのがなんとなく判るような演奏だ。

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2011年2月20日 (日)

FMチューナー復活

本日お休み。気持ち良く寝坊していたら古紙回収の町内放送で起こされる。
午前中は畑に行き、ようやく大きく育ってきたブロッコリーと、しなび始めた白菜を収穫。

明日朝は、5月に共演する海瀬京子さんが出演するNHKFM放送の「気ままにクラシック」オンエアーの日。http://www.nhk.or.jp/classic/kimama/

FMを本格的に聴くのは久しぶりのことだ。

レコードもろくに買えないクラシックを聴き始めた中高生の頃、タダで聴けるFMの存在は非常にありがたく、海外放送局の貴重なライヴを夢中でエアチェックしたことも懐かしい思い出だ。

当時、数誌あったFMfanなどの番組雑誌も廃刊になって久しい。

Stg7 凝った時はFM専用アンテナを屋外に上げ、チューナーもテクニクスの高級チューナーを購入し、海外ライヴを貪欲に聴いていた。

チェリビダッケやクーベリック、チェロのペレーニのライヴなど今でも時々聴いている。

そこで、しばらく使っていなかった。テクニクスのFMチューナーSTG7を物置から出してみた。 http://www.niji.or.jp/home/k-nisi/st-g7.htm


1984年発売、パソコンのコントロール端子も付いた、当時最先端のチューナーだった。
10年以上使用していなかったが電源スイッチは入った。青色の液晶パネルの高級感はそのままだ。

ところが重要なFMアンテナがない。やむなく有線テレビの端子を使用して聴いてみた。
専用のFMアンテナに比べれば感度は落ちるがそれなりの音で聴ける。

NHKFMの番組表を見てみると、今週はマーラー没後100年特集。
イヴァン・フィッシャーやマイケル・ティルソン・トーマスのライヴが放送されるようだ。

またFMを聴いてみよう。

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2011年2月19日 (土)

團伊玖磨の交響曲全集

雪のチラついた先週から引き続き雨の多い不安定な一週間がようやく終わる。

今日も出勤、仕事も月曜から荒れ模様だったが、ボエームの会、オケの練習にはしっかり顔を出しているのでまだ余裕が有るということだろう。

木曜のオケの練習は、トレーナーの久世先生による練習。ヴァイオリンとヴィオラが他の場所でパート練習のため、弦楽器はチェロ以下という変則的なもの。

曲は、序曲「レオノーレ」第3番とシューマンの「ライン」。

ヴィオラ以上が不在とはいえ「ライン」は旋律が欠けることなく曲がそのまま切れ目なく続くのが面白い。全く独特のオーケストレーションだ。

ホルンは苦行の連続。

Becc73efl 練習の帰りにフラリと寄ったブックオフで團伊玖磨の交響曲全集を見つけた。
見つけたのは1994年の初出の箱ものCD4枚組。発売時は8,000円くらいだったものだが、ブックオフでは1,550円。

隣に並んでいたセットものは皆5,000円以上なので、これは値段を付け間違えているのではなかろうか。
内心ニンマリとしながらレジに向かう。

このCDは、1989年にセゾングループの後押しで製作され、昨年タワーレコードから再発されている。
全6曲のうち、1,2番が山田一雄で残りは作曲者自身の指揮。オケがウィーン交響楽団というのが当時のバブルの雰囲気を彷彿させるもの。

日本経済がすっかり元気と自信を失った今では、とてもこんな大型プロジェクトは実現できないだろう。

そしてこれは山田一雄さんが海外のメジャーオケを振った、ほとんど唯一の録音ではなかろうか。

Youtubeは團伊玖磨作曲のラジオ体操第二、作曲者自身の指揮 。味のある演奏です。

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2011年2月16日 (水)

ボエームの会、2月例会

月曜から試練の一週間、外部の委員さんからの来年度事業の説明への質問、組織トップへの説明その他気苦労多し。

Front_mini_2 昨日のお楽しみのボエームの会は、ぎりぎりまで危なかったものの、夜は奇跡的にスケジュールが空き(強引に空けたのだが)なんとか参加。

場所はいつもの割烹「はちまき」。

2011021518220000 今回のお酒は、「極上白鷹 大吟醸」に続いて、「朝日山」という豪華なもの。
http://item.rakuten.co.jp/uonuma/894397/#894397

お品がきは新鮮な刺身から始まり主客はバラ肉の白菜鍋。
そして北海道産、氷下魚(コマイ)がまで出てきた。

音楽や家族のことその他おいしい日本酒に大いに盛り上がる。

忙中閑有り。緊迫した一日の中のほっとしたオアシスだ。

明けて今日も緊張の一日上司は午後から熱を出し早くに帰宅。

P1010006 帰宅後聴いたのは、ハンガリーの指揮者フリッチャイ指揮の「新世界より」を聴く。

フリッチャイの2種ある録音のうちのRIAS響を振ったモノラル旧録音。

6年前におこなった100種以上の「新世界より」の聴き比べ以来の視聴。
http://www.numakyo.org/cgi-bin/dvo9.cgi?vew=62

ベルリンフィルとの再録音は悠然としたテンポのスケールの大きな名演だったが、演奏は超スピードの旧録音がスリリングだ。
フィナーレのシンバル追加も効果的。

youtubeはフリッチャイ指揮の「モルダウ」本番

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2011年2月13日 (日)

東駿河混声合唱団の「メサイア」

朝から良く晴れ、放射冷却のため気温がかなり下がったようだ。庭のバケツの水もがちがちに凍っている。

S_img_0001 ここしばらく生のコンサートから遠ざかっていたので、東駿河混声合唱団の「メサイア」公演に行ってきた。

メサイアは中学時代に沼津合唱団の全曲演奏を聴いてから、自分としては特別思いの深い曲で、生演奏を聴くと大概の演奏で感動してしまう曲。

さて今回は三島市民文化会館大ホール。指揮は昨年の第九を振っていただいた小泉ひろし先生。

ソリストは西由紀子(ソプラノ)、上杉清仁(カウンターテナー)、中嶋克彦(テナー)、青山貴(バス)の4人。テナーの中嶋さんは「第九」でも歌っていただいた方。オケは東駿河ハレルヤコンソートという20名ほどのオケ。使用楽譜はショウ校訂版。

この合唱団はそもそも「メサイア」歌いたい人たちが集まって結成されたという団体。既に小泉先生の指揮でウィーンの楽友協会大ホールで「メサイア」を歌っているという。

演奏は良かった。

曲への深い共感、三時間になんなんとする大曲をバテルことなく最後まで一曲一曲を丁寧に歌いあげていく。
小泉先生の指揮も要所要所で引き締めながら端正にして柔らかな雰囲気漂うもの。ソリストはソプラノが安定した歌唱。

最後のアーメンコーラスも感動的でした。

ハレルヤコーラスでは隣の席のおじさんが一緒に歌い始めたのに参った。
もう少し場をわきまえて欲しいもの。

この「ハレルヤコーラス」が終わった後、多くの客がゾロゾロと帰るのを見てちょいと悲しくなった。
普段聴き慣れてない人には長時間の曲が我慢の限界を超えてしまったのだろうが、次の第三部の出来が良かっただけに帰った人たちは惜しいことをしましたね、と言いたい。

S_img_0002 帰宅後、今日の演奏の版と解釈に最も近いグスタフ・ショクヴィスト指揮スゥエーデンのStorkyrkan合唱団の全曲CDから美味しい所をつまみ聴き。
スウェーデンのnosagrecordから出ていたCD2枚組。
合唱は少人数ながら驚異的にうまい。

Youtubeは「メサイア」の終曲「Worthy is the Lamb」からアーメン


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2011年2月12日 (土)

ドン・キホーテのイベリア音楽旅行記

昨日からの雨は今日の明け方から雪に変わる。
気温が下がりきらぬのでボテっとした典型的な牡丹雪で、直ぐにみぞれに変わっていく。
今日も仕事で駐車場から雪の中職場まで15分ほどの道を歩く。遠くに見える箱根の山は真っ白だ。

夜は娘のピアノレッスンのために函南へ。終わるまでの時間はいつものように近くのブックオフで時間をつぶす。CDコーナーを眺めていたらケンペ指揮ミュンヘンフィルのXRCDが多量に出ている。が、あい変らず高めの値段なので素通りして250円均一コーナーを眺める。

S_img するとイージーリスニングコーナーに「美しき中世音楽コレクション 一千年の響き」vol.5「ドン・キホーテのイベリア音楽旅行記」というCDが目についた。

アトリウム・ムジケー指揮のグレゴリオ・パニアグアによる作者不詳のスペイン中世の通俗歌曲集。

日本音楽教育センターが出したCDで、おそらく中世音楽シリーズの端物。店員も配架場所に困り適当に入れたのだろう。

アトリウム・ムジケーは、LP時代に古代ギリシャの楽譜の断片を復元した「古代ギリシャの音楽」やオナラの音まで入れた「臀上の音楽」といった遊び心に満ちた録音を数多く残した古楽器合奏団。

録音も優秀だったが、今ではCD化されたものはほとんど見かけない。

帰りの車中のカーステレオでかけてみたが、おもちゃ箱をひっくり返したような音響の連続で実に楽しい。

Youtubeはパニアグアの演奏

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2011年2月11日 (金)

本日の練習、神代修先生のレッスン

東京その他全国各地で雪模様の中ここ沼津周辺は雨。やはり全国でもこの辺りは暖かなのだろう。
とはいえ雨は冷たそうだ。こんな日はどこへも行かず家でゴロゴロして休日を過ごせれば最高なのだが、火曜日に休んだことでもあり今日はその穴埋めで朝から仕事。
しかも朝、寝ぼけて眼鏡を踏んづけてしまいフレームが歪み、鼻の部分が強く押さえつけられて痛い。

氷雨の中職員用駐車場に車を止めると、広い駐車場には自分の車がポツリと一台のみ。
新規事業のため人を探していたところ今日になって目処がつき、まずはほっとする。

仕事を終えた後、眼鏡屋で歪んだフレームを直してもらって帰宅。

昨日のオケの練習は、トランペット奏者神代修先生を招いての金管分奏。
http://www.yamaha.co.jp/product/wind/artists/trumpets/05.html

先生とは一昨年のシベリウス以来。
レッスンの大部分は金管奏者として必須のありがたい基本練習。
ここで自分の口の周りの筋肉が如実に衰えていることを実感して愕然とする。
合間に出てくる古楽器の話が、そのまま演奏者としての基本奏法の話に繋がっていくのが凄い。

定演の曲である「ライン」の練習は最後の15分ほど。
第4楽章を合わせたが、皆のレベルがとても合奏する状態まで達していないことを皆が自覚したところが大きな収穫。

S_img_0001 今日は図書館で神代先生のCDを借りてきた。

浜松市楽器博物館が制作したCDで、「19世紀のトランペット」
http://www.gakkihaku.jp/new_cd/cd11.html

浜松市楽器博物館が所蔵している18世紀から19世紀に製作されたトランペット13種類を神代先生が吹いたもの。
ピアノ伴奏は小倉貴久子さんで、1874年のフランスのエラール製のピアノを使用。

昨日の練習の中で出てきたスライドトランペットやストップトランペットの音が神代先生自身の演奏で聴くことができる幸せ。

簡単には鳴らない楽器として不完全な100年以上昔に作られた楽器たちのそれぞれの個性を見事に出しながら、あたかも現代楽器で演奏しているかのように吹く名人芸。これは凄い聴き物です。

昨日の練習の「昔は楽器の性能を演奏者がカバーする時代、今は演奏者が楽器に助けてもらっている時代」という先生の言葉の重みをあらためて実感する1枚。

P1010005 そして先生の師、ウィーンフィルの首席トランペット奏者であったアドルフ・ホラーの演奏でハイドンのトランペット協奏曲を聴く。
大指揮者フリッツ・ブッシュ指揮のウィーン交響楽団による演奏。

昨日の先生の言葉の数々を思い出しながら聴き、この演奏の本当の凄さが初めて見えてきた。

Youtubeは昨晩の先生の話の中に出てきたバッハのカンタータ51番

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2011年2月 9日 (水)

ボッケリーニの弦楽四重奏曲

昨晩からの雨が朝まで残る。娘を学校まで車で送りながら早めに出勤。
昨日休んだので溜まっていた机上の書類の山を片づけ、そのまま午前中は会議。
来週からの大きな山場へ向けての準備をしつつ、午後は次期コンピューターシステムについての提案を担当SEから説明を受ける。正直なところ変わり映えしない内容に不満を述べてそのまま終了。

どうもこのところ集中力欠如気味、この状態で来週乗り切れるだろうかちょいと心配だ。

P1010010 今日は先日いただいたLPから、ボッケリーニの弦楽四重奏曲集を聴く。
イタリアカルテットの演奏で作品60と58の3曲。

どの曲も陽気でひたすら楽天的な音がスルスルと流れていく。演奏も屈託のない楽しいもの。

正直なところどの曲も同じ様に聞こえるのは自分の集中力のなさのみでないような気がする。
ボッケリーニは100曲近い弦楽四重奏曲と140曲余りの弦楽五重奏曲を残しているが、どの曲もこの調子なのだろうか。

ボッケリーニでもう一曲。

S_img ボッケリーニの「メヌエット」として非常に有名な弦楽五重奏曲ホ長調の第3楽章。演奏はストコフスキー指揮彼の交響楽団。

CDも手持ちにあるが、今日は昔懐かしい17センチシングル盤で聴く。
中学時代に買ったもので、おそらく20年以上手にすることがなかったもの。
盤面にカビが生えていたのでバランスウォッシャーで洗浄してからの視聴。

切なくも甘い歌わせ方はストコフスキーの独壇場だ。微妙なエコーがかかる絃のトレモロは録音のマジックだろうか。

Youtubeはボッケリーニの「メヌエット」

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2011年2月 8日 (火)

モーツァルトとサリエリ

曇り夜から雨。ひょっとすると今年に入って初めての雨かもしれない。

本日初午。http://www.pleasuremind.jp/COLUMN/COLUM012B.html
本来は旧暦2月の最初の午の日で3月初めだが、我が家では新暦2月に庭の隅の稲荷社を祭っている。なぜかこの日は雨が多く昨年も一昨年も雨だった。

この日は江戸時代から伝わる旗を出したりといろいろとするのだが、急逝した親族の葬儀が今日入り、祭りは次の午の日、いわゆる二の午に延期とする。

このため仕事も休みを取った。
葬儀の後、しばらく行っていなかった内科の病院に行き定期検査。結果は体重増加血圧も高く主治医の先生に脅かされて帰宅。

このところの不摂生がモロに出てしまった。身体は正直だ。

P1010349 今日は、リムスキー=コルサコフの歌劇「モーツァルトとサリエリ」を聴く。
プーシキンの原作による演奏時間40分ほどの全1幕の小オペラ。

物語は、サリエリがモーツァルトを毒殺するまでのいきさつを二人の対話形式で描いたもの、後の映画「アマデウス」のヒントとなった作品だ。

登場人物はモーツァルトとサリエリの二人のみで室内オーケストラに合唱が最後のところで僅かに出てくる。

演奏は、シェーンベルクとウェーベルンに作曲を学んだ鬼才ルネ・レイヴォビッツ指揮のパリフィルハーモニーとその合唱団。
サリエリ役はジャック・リンソラス(Br)、モーツァルト役はジャン・モリアン(T)の米オリンピックのLP。

昔懐かしい4チャンネルステレオの表示があるが、どう聴いてもモノラル録音に残響を付加しただけにしか聞こえない。

華麗なオーケストレーションに定評のあるリムスキー=コルサコフだが、この作品は小編成のオケを用いて古典的なかっちりとした音楽に仕上げている。所々に入るピアノソロも面白い効果を上げている。

歌劇「ドンジョバンニ」のツエルリーナのアリアやレクイエムなどのモーツァルトの旋律も出てくる。

このLPには対訳はないが、最後の場面でピアノと小編成のオケの響きに乗って、今まで沈黙していた合唱がレクイエムの冒頭を歌い始める場面にはぞっとするような妖気が漂う。

レイヴォビッツの演奏はそこのところを非常に効果的に演奏している。
歌唱はフランス語のようだ。

Duttoncdsjb1007 沼響のHP「チャイコフスキーの5番を聴く」にバルビローリ指揮ニューヨークフィルの感想をアップしました。
http://www.numakyo.org/cgi-bin/tchai5.cgi

Youtubeはモーツァルトの「レクイエム」、デーヴィスの指揮。

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2011年2月 6日 (日)

ロベルト・シュトルツのウィンナワルツ集

年が明け、1月2月は一週間の経つのが早い。

昨日、仕事上でもお世話になっている沼津ユネスコ協会の会長さんに誘われ、市民文化センターで開催されたユネスコフェスティバルというものに行ってきた。主催は沼津ユネスコ協会。http://www.unesco.jp/contents/various/index.html

いわゆる県東部の和太鼓やら踊りとかのいくつかの民間団体が出場するフェスティバル。

Fd3b2ca4 その中の、伊豆の国市の伊豆長岡で踊られている鵺踊りが面白かった。
http://www.city.izunokuni.shizuoka.jp/kankou/kankou/nuebarai.jsp

源頼政の鵺退治の物語を踊りの形にしたもの。何でも頼政の奥方が伊豆長岡出身だということで始めたものらしい。

太鼓のリズムに合わせて乱舞する大鵺、小鵺。中国風の獅子舞にも似ている。ちょっとユーモラスで独特の不気味さが漂うのが面白い。

歴史は浅く、まだ50年に満たないが、これがあと50年、100年と経つにつれて、型が定まり伝統芸能に昇華されていくのだろう。

今日も暖かく天気も良いので、自転車で職場までひとっ走り。来週あたりから風雲急を告げそうなのでいろいろと布石を打つ準備をして夕方帰宅。

事故の影響で運動不足がさらに加速し、家から職場までの自転車での20分が辛い。

P1010005 今日は、ロベルト・シュトルツ指揮するヨハン・シュトラウスのウィンナワルツ集。
ウィンナワルツの最後の作曲家として作品も多く残しているシュトルツだが、今では指揮者としての方が著名だろう。
LP時代に出たウィンナワルツ大全集は22人の作曲家の作品を集めたすごいものだった。

ウィーンフィルに聴かれる洗練された都会的なワルツとは異なる朴訥な演奏。オケがベルリン交響楽団であるためだけではなかろうが、昨年聴いたエドワルド・シュトラウスの演奏にも一脈通じるものがあるようだ。

シュトルツは、生前のヨハン・シュトラウス2世の演奏に直接触れているし、確かブラームスにも会っているはずだ。

Youtubeはシュトルツの曲のポプリ(接続曲)

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2011年2月 4日 (金)

オケ、横島先生との練習開始

今日は立春、暖かな一日となった。暖かになるとそろそろ花粉症の季節。今年は昨年の10倍のとのことで憂鬱なシーズンとなりそうだ。

来年度とりかかる3つの新規事業の準備で忙しい、今のセクションが長くなったのでそろそろ人事異動の可能性もあり、来月までには目処を付けておきたいもので、今日も帰宅は10時過ぎ。

水曜は職場のかつての上司にして、現在大学で教鞭を取られている先輩と夕食。仕事の事その他いろいろ話しながら酒杯を重ねる。

2011020319500001 そして昨日は、横島先生によるオケの練習。会場は文化センター小ホール。

レオノーレ序曲第3番、モーツァルトのピアノ協奏曲第17番、そしてシューマンの「ライン」を一通り通す。

あらためて今回の定演が、奥の深い難曲揃いであることを実感。

コンチェルトは客席で聴いたが、音程の悪さが赤裸々に暴かれてしまう恐ろしい曲だ。特にホルンには厳しい。「ライン」はセクション総力戦で挑まねばならない状況だ。

昨年の全日本吹奏楽コンクール一般の部全国大会のDVDが出来上がってきた。

S_img 松山まで出かけながら、ホールの席が前列左端の前から3番め、しかも娘の出番となった時、前の団体が使用したピアノがでん!と目の前に置かれて娘の吹く姿が全く見えなかった。このDVDで娘の演奏姿を初めて見ることができた。

演奏は金賞団体だけにさすがにレベルが高い。

見ているうちに、下の娘が「あれ、お父さんじゃない?」と画面を指差した。
正面からアップとなった指揮者の肩越しに、客席に座っている自分の姿が映っている。
ちょっと驚いた。
Youtubeは「ライン」第4楽章、マズア指揮のニューヨークフィル

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2011年2月 1日 (火)

アルベニスのピアノ協奏曲

本日通院、事故後一カ月経過したが胸の痛みがまだ残っている。余り気にせず気長に癒えるのを待つしかないということか。

P1010020_2 今日はスペインの作曲家、アルベニスの曲を聴く。

アルベニスは4才で公衆の面前でピアノを弾き、6歳の時にパリ音楽院の入試に合格したけれど音楽院のガラスを割り入学延期。
その後マドリード音楽院に入学するも9歳で逃亡し、ピアノを弾きながら世界を放浪した、という経歴が知られていたが、最近になってその話はほとんど本人のホラ話だったことが判明したという。

とにかく面白いおっさんだったようだ。

アルベニスといえば「イベリア」に代表されるスペイン情緒あふれるピアノ曲が著名だが、今日はピアノ協奏曲第1番。
アルベニス26歳の時の作品で、1967年にスコアが再発見されたという珍品

演奏はアルド・チッコリーニのピアノに、メキシコの爆演指揮者エンリケ・バティス指揮のロイヤルフィルというもの。EMIの国内LP.

全編美しくもロマンティックな旋律に満ちた名品。スペイン風というよりもドイツロマン派の影響が濃いようだ。演奏も非常に良い。

P1010012 そしてもう一枚は、先日聴いたミヨーの「ルネ王の暖炉」をイギリスのフリーランサー達によるアテナアンサンブルの演奏で聴く。
パストラーレ他、ミヨーの木管アンサンブル曲のみを集めたシャンドスのLP.

きっちりとした透明なアンサンブルで、これもまた聴き応えのある演奏。

Youtubeは、アルベニスの「アストウリアス」

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