« 2011年2月 | トップページ | 2011年4月 »

2011年3月に作成された記事

2011年3月31日 (木)

本日の練習「ライン」3,4楽章

3月最終日、明日からの異動に備えて引き継ぎ片づけその他で多忙。
異動を知った業者さん、同業他社の方々から直接やら電話でのご挨拶をいただきちょっぴりさびしい気分となった。

合間を見て一足早く次の部署での挨拶回りを済ませておく。

そして夜はオケの練習、トレーナーの久世先生の指揮での最終日。
http://tkuorchestra.web.fc2.com/trainer.htm
練習会場に着いたのは8時を回っていた。

ステージ裏で練習を見に来ていたピアニストの海瀬京子さんの御父様としばし歓談。ステージでは「ライン」の第3楽章が鳴っている。この楽章は私の吹く4番ホルンは全休止。

そして第4楽章から参加。だいぶ曲の形になってきてようやくシューマンらしくなってきた。
やはり無理してでも参加してよかった。しばしの命の洗濯。

P1010020_2 帰宅後聴いたのは、ストコフスキーの指揮するR.シュトラウス。交響詩「ティルオイレンシュピーゲルの愉快な悪戯」、「ドンファン」サロメから七つのヴェールの踊りなど。米エヴェレスト原盤の日本コロンビアのLP。

19世紀生まれのストコフスキーにとってR.シュトラウスは同時代人と言ってもよいだろう。

改変の多いストコフスキーだが、このシュトラウスは正統派の解釈で聴かせる。オケを鳴らす手腕では超一流のストコフスキーの名演。

youtubeはストコフスキー編曲の「展覧会の絵」

| | コメント (0)

2011年3月29日 (火)

地震の記憶

本日、菩提寺で不幸がありお通夜。自分はお寺の役員でもあり町内の同じ組でもあり、通夜では受付を担当。今日は暖かいのが救い。

終わった後の精進落としの場では、自然と今回の大震災の話となる。

同席した町内の古老から150年前の安政の大地震の際、わが町内を襲った大津波の言い伝えを聞くことができた。
実際に津波を経験した人の息子から聞いたという古老の話は、あたかも自分で見たかのよう。

あまりに生々しい話に一同息を呑む。

さらに安政の地震より古い富士山が噴火した時の地震(宝永地震)の方がもっと凄かった、という話まで出てきた。ここまで来ると眉つばものだが。

お酒の勢いもあり、今度の日曜に皆で津波が来た時の避難道を確認しようということになった。何故か我が家が集合場所になってしまった。(・・;

P1010027 今日は、カラヤン指揮の「エロイカ」を聴く。カラヤン2度目の全集録音中の一枚。見事な演奏だが、少々ダブついたオケの音が気になった。

沼響HPの聴き比べコラム「ラインを聴く」に「シューマンの交響曲」をアップしました。
http://www.numakyo.org/cgi-bin/rhein.cgi

Youtubeは、「エロイカ」第2楽章

| | コメント (0)

2011年3月28日 (月)

洋楽事始、隠れキリシタンに伝承されていたグレゴリオ聖歌「ぐるりよざ」

原発事故は収束の気配が見えず、放射能は拡散の一途を辿る。

2011032818330000 先日、千葉の農家からいただいたローメインレタスを夕餉に食す。農家直送だけあって新鮮で瑞々しく、おいしくいただいた。

長年探していたレコードをようやく見つけた。

それは皆川達夫先生監修による「洋楽事始」LP2枚組。

16世紀末、天正少年使節がヨーロッパから持ち帰った印刷機によって印刷された典礼書「サカラメンタ提要」の中のグレゴリオ聖歌の印刷譜を演奏したもの。
そして、厳しい弾圧の中、「ぐるりよざ」と訛った形で長崎の隠れキリシタンの間で命がけで伝承されていたグレゴリオ聖歌を現地収録。

さらに長い年月の間に、日本的に変質していった隠れキリシタンたちの歌う聖歌を復元する試みを音化したもの。

http://www.yk.rim.or.jp/~guessac/orasho.html

P1010024 CDではかつて山野楽器が出していたが現在廃盤。
豊富な写真と譜例、詳細な解説書の付いた文化庁芸術祭参加の初出のLPで是非欲しかったもの。

Youtubeは伊藤康英作曲吹奏楽のための交響詩「ぐるりよざ」

| | コメント (0)

2011年3月26日 (土)

ポンマーのヘンデル

久しぶりに良く晴れた休日。

原発の影響はますます深刻となり、今まで電力会社の言いなりのまま放置していた国の原子力政策は信用を完全に失墜。
このような状況でも国の危機管理体制は全く機能していない。

早朝、昨晩駅前に自転車を置いてきた娘を車に乗せ自転車を取りに行く。

家に着くと、隣の植木屋さんに勤めている職人さんが野菜をたくさん持ってきた。

聞くと、実家が千葉の農家で、この原発騒ぎの風評被害で全く売れなくなってしまった野菜を昨日送ってきたので食べてくださいとのこと。

ありがたく頂戴しました。

その後我が家の畑に行き、シーズンの過ぎた大根を抜き、最後のひとつとなったキャベツを収穫。
作業をしながら、風評被害で深刻な影響を受けている福島や関東地方の農家のことが頭に浮かび、なんともやりきれない気持ちになりました。

夕方職場に顔を出し、引き継ぎ書類を作成。

S_img_0005 今日はマックス・ポンマーの指揮でヘンデルの合奏協奏曲集作品3を聴く。
ドイツ、カプリチオ原盤のレーザーライトレーベルのCD.

今日は音楽部屋でなく、インフィニティの小型スピーカーを置いてある書斎のサブシステムで聴いた。

クリアで透明な響き、端正できっちり仕上げた清潔なヘンデル。非常に優れた演奏だ。
Youtubeはポンマー指揮のバッハの「マニフィカート」ピッコロトランペットは名手、ギュットラー

| | コメント (0)

2011年3月25日 (金)

クレンペラーの「復活」

曇りのち雨。Yahoo japanのトップページ東電の電力使用状況に一喜一憂。
本日夜に予定されていた我が第2グループは、予定通り計画停電を実施。

おかげで予定していた諸先輩方との飲み会は延期となり、仕事を早めに切り上げ空しくバスで帰宅。

ところが娘二人は、それぞれ友人と食事会ということで外出中。上の娘は停電前に帰ってきたが下は自転車で出かけたまま帰ってこない。外は雨。

そして19時ぴったりの停電開始と同時に携帯に「お父さん迎えに来て」メール。げんきんなものだ。

雨の中、信号の消えた国道を駅まで車を走らせる。
車の量は多く、国道の広い交差点では皆慎重にユルユルと走っているのでかなりの渋滞。正直なところ広い道は運転していて恐ろしい。

娘が食事をしていた沼津駅北はグループが異なり、ネオンが煌々と輝く別世界。道路一本を挟んでこの違い。電気のありがたさをつくづくと実感。

S_img_0006 電気復活後に聴いたのは、オットー・クレンペラー指揮するマーラーの「復活」。

いくつかあるクレンペラーの「復活」のうちバイエルン放送響との1965年ライヴ。

マーラーの弟子クレンペラー入魂の雄大なる名演。ジャネット・ベイカーの歌う「原光」が感動的な名唱で泣かせる。終曲も素晴らしい。

良好なステレオ録音なのがありがたい。

Youtubeはチョン・ミョンフムの「復活」フィナーレ

| | コメント (0)

2011年3月24日 (木)

本日の練習、「ライン」

3月末だというのに寒い。

朝、出勤途中に4月からの異動先に顔を出す。
今度の部署は若い頃に配属されたことのある所なので、なんとなくタイムスリップしたような思い。現場の職員の中にはその頃一緒に仕事をしたことのある人もいて吃驚。

ところが仕事は計画停電の影響をモロに受け、非常に深刻な状況。
にこやかに迎えてくれた馴染みの職員は目の下に大きな隈ができている。
彼は、今自分が愛用している真空管アンプの設計者。

うーむ、これはまずい時に大変な所に異動になってしまったようだ。

今宵はオケの練習日。先週は計画停電で中止になったので2週間ぶり。

会場は狭い文化センターリハーサル室。

前半の「レオノーレ」は降り番なので、隣室の第2リハーサル室でしばしウォーミングアップ。
ちょうど飽きた頃に後半の「ライン」第一楽章。

だいぶ慣れてきたが、鳴らないオーケストレーションにデッドな会場。オケの技量もおぼつかないのでずいぶんと痩せた音に聞こえる。
ホルンが強く吹きすぎると同じ旋律の木管がかき消されている。

これはあまりがんばり過ぎない方が良いようだ。

P1010022 帰宅後聴いたのは、武満徹映画音楽集の第4集「恩地日出夫」篇のLP.
ジャンルを超えた様々な楽器や手法の多彩な音楽。
youtubeは、武満徹「弦楽のためのレクイエム」

| | コメント (0)

2011年3月23日 (水)

カラヤンのロッシーニ、ソナタ集

曇り後冷たい雨。どうも雨が気になる。

子供の頃、中国の水爆実験から出た放射能が海を渡って雨に混入して日本に降り注ぎ、その雨に濡れるとハゲになるという話がまことしやかに流れていたことを思い出す。

福島原発事故から発生した放射能汚染の実態はいまひとつよくわからない。

ドイツから数日前に帰国した友人は、ドイツの友人達から「日本に帰るな!」と真剣に言われ続けたという。

東京都の水道水の放射能汚染、基準値以下だと言うが、その基準値の根拠そのものを説明してほしいものだ。

異動が決まり引き継ぎその他で忙しい。来年度から始まる新規プロジェクト4つの基本部分を今月中に仕上げねばならずラストスパート中。

P1010018 今日は、ロッシーニの弦楽ソナタ集を聴く。
ロッシーニ10代の頃の作品で、管楽合奏にも編曲され録音もかなり出ている。
http://harumochi.cocolog-nifty.com/horn/2009/03/post-ac57.html

カラヤン&ベルリンフィルの演奏。美しく流麗な手慣れた演奏。

Youtubeは「ウイリアムテル」木管五重奏版

| | コメント (0)

2011年3月21日 (月)

アルメイダのヴェルディ、オペラバレエ音楽全集

震災からの混乱は未だ収まらず、余震も未だ止まず、夜になって神奈川や伊豆沖を震源地とする小さな地震が続いている。
東北地方太平洋沖地震の際には、数日前から小地震が頻繁にあったと姪から聞いているだけに気になる。
これが次の大きな地震の前兆でなければよいが。

昨日の日曜も仕事で、自分が去った後の人員配置の複案を作成。休みがなく次第に曜日の感覚がマヒしてきた。

春分の日の今日は一日雨。

朝、昨年卒業した高校吹奏楽部の定演にピアノの助っ人で出演する上の娘を学校まで送る。ついでに寄った開店直後のダイソーには、先日買い占めで姿を消していた単一乾電池が多量に入荷していた。近くのスーパーではお米も大量入荷。

本日計画停電があれば午後から出勤の予定だったが、出勤の準備をしているとお昼近くになって出入りのSEから中止の連絡が入った。

雨が小止みになった時間に、家族で裏山の一角にあるお寺に行きお墓参り。ついでに津波が来た時の山頂までの避難経路を確認しておく。
150年前の安政東海の大地震では家のすぐ前まで津波が押し寄せている。http://www.ffortune.net/social/history/nihon-edo/ansei-zisin.htm


P1010019 本日聴いたのは、ヴェルディのオペラバレー音楽。
アルメイダ指揮のモンテカルロ歌劇場管弦楽団によるフィリップスのLP2枚組。

ヴェルディは、自作のオペラがフランスで上演される際はバレー音楽を特別に書いている。

このLPには「エルサレム」、「オテロ」「ドンカルロ」「シチリア島の夕べの祈り」「イル・トロバトーレ」「マクベス」の六つのオペラからのバレー音楽を収録。
ヴェルディが晩年に書き加えた曲も有り、内容は非常に充実している。通常全曲盤では演奏されない珍しい曲も多く演奏も非常に良い。

| | コメント (0)

2011年3月19日 (土)

ローレンス・ディーンのフラウト・トラヴェルソ

穏やかな春の一日。計画停電も中止となり本日お休み。
2011031914290000 明日から天気が崩れそうなので今日は母方の実家へ墓参り。

伊豆の田舎の、日当たりの良い小さな丘の中腹にある祖父母の眠る墓地からは富士山が良く見えた。

仙台の叔母が無事であったことは確認することができたが、現地は報道されている以上に悲惨な状況だという。

このような極限状況でも、何とか立ち上がろうと整然と行動する被災した方々、懸命の復旧に当たっている行政、自衛隊その他の関係者の苦労を思う。

今日、自分が津波で流される直前まで、防災無線放送で町民に避難を呼び掛けていた町役場の若い女性職員がいたことを知った。http://mainichi.jp/area/miyagi/news/20110316ddlk04040128000c.html

なんとか無事でいて欲しい。
http://www.good.is/post/heroes-hear-the-voice-of-the-young-heroic-woman-who-saved-thousands-of-lives/
S_img_0001 今日は、フルートの前身の楽器であるフラウト・トラヴェルソの演奏を聴く。
アンドリュー・ローレンス・キングという奏者のCDで、アーベルやクヴァンツ、テレマンなどの作品を集めたもの。

Christphorusから出ていたCDで、今ではNMLでも聴くことができる。
http://ml.naxos.jp/album/CHR77182

ハープやハープシコードの伴奏によって浮かび上がるフルート・トラヴェルソのしっとり素朴な音色に心が洗われる思い。

Youtubeはバッハのフルートソナタからシチリアーノ。キーシンのピアノ

| | コメント (0)

2011年3月18日 (金)

ジョスカン・デ・プレの「アヴェ・マリア」

日本のこれからの姿が大きく変化するであろう、あまりにも大きな出来事が続いた一週間。

世界中のメディアがトップニュースとして伝えている現実の世界とは思えない大震災と大津波、最悪の原発事故。
これは日本の歴史上の大きな転換点となった蒙古襲来、黒船来航、敗戦に匹敵する大事件ではなかろうか。

今日は計画停電への対応に追われる中、来月から採用する職員の面接その他、今のセクションでの来年度新規事業の基礎固めのための関係方面の異動の挨拶も含めたお願いなど、あい変らずの一日。

出演する演奏会が中止となった上の娘が貸していた自分のホルンと一緒に帰ってきた。列車ダイヤは混乱しているが、早朝にアパートを出たために朝の通勤ラッシュはかろうじて避けられたのこと。

S_img_0002 そして今まで聴く気にならなかった音楽。 この節電のご時世に真空管アンプで聴くのは気がひけるが、久しぶりにじっくりと聴いたのは、ヒリアード・アンサンブルによる15,16世紀ルネサンス時代最大の作曲家、ジョスカン・デ・プレのモテトウス集.

深き敬虔な祈りの音楽。
youtubeはジョスカン・デ・プレの「アヴェ・マリア」

| | コメント (0)

2011年3月16日 (水)

次は静岡で地震

原発の様相はますます深刻さを増し、避難に走る車の渋滞。
不気味な不安が国民の間に広がりつつある。
買い溜め志向はますます増大し近くのスーパーからおコメがごっそり無くなっていた。

娘が出演するはずのコンサートは延期になり、練習のため東京に帰っていた娘からは「放射能が怖いから帰る」との電話あり。
http://kyo-en.music.coocan.jp/


今日も計画停電に振り回され、やるべき日常の仕事が進まない。

昨晩は停電終了後、さて帰ろうかなと準備を始めた夜の10時半頃、東北地方太平洋大地震を上回る突然の大きな揺れ。

「次は東海大地震か!」と思うほどの激しい縦揺れにただただ立ちつくすのみ。
一緒に仕事をしていた部下達は机の下にもぐりこんでいる。

揺れが治まってから急いでテレビをつけると、震源地は近くの富士宮市で震度6。昼間電話で話したばかりの富士宮の同業者の顔が頭に浮かんできた。

しばらくすると部下たちが続々と参集してきた。しばしの点検の後、全員帰宅したのは午前零時近く。

この地震の配慮からか、今日の静岡県東部の計画停電は中止となった。

東北地方太平洋大地震発生から1週間も経たぬというのに、地震発生前の平和な日々が遙か以前のような気がしてきた。

| | コメント (0)

2011年3月14日 (月)

計画停電難民

震災の被害はどこまで広がるのか判らない。

避難している方々の全貌も見えず支援も不十分。原発は3号機が爆発、次は2号機か。

未だ災害は進行形だ。

そして東電の計画停電。
昨日の午前中に情報が入ったものの実施時間の発表は夜遅く。

昨晩、停電時間が発表になるや否や準備にかかり、施設管理の業者さん、コンピューターシステムのSEも呼び停電の準備に追われる。非常用自家発電装置も確認。

結局該当となっていた第2グループは中止だった。

とはいえ中止の発表が遅く、停電を想定した準備に取り掛かっていたので結局停電と同じことだ。本日帰宅は10時過ぎ。

通勤の足を奪われたサラリーマン。
鉄道各社が停電を想定し早々に運休を決めたのも良くわかる。停電対応には大変な準備が必要なのだ。

計画停電の必要性は判るが、実施直前まで東電の方針が二転三転。
実行までのプロセスがあまりにも稚拙だ。
この計画停電は4月まで続くという。

この大地震が起きた11日から、音楽は出勤途中の車の中で散発的に聴いているが書く気にならない。

| | コメント (0)

2011年3月13日 (日)

メルトダウン

地震は歴史的な大災害の様相となってきた。福島原発の燃料棒溶融はメルトダウンの引き金となる原発最悪の事故。3号機もあぶない。

地震の影響は早くも現れ、東電は電力不足のため明日から計画停電の実施。

停電エリア内は例外は認められず全て電力供給はストップ。信号も止まりその影響は計り知れない。しかも水道も止まるという。

本日出勤し、本部では対策会議が急遽実施される。
結局帰りは夜遅くとなり急逝した叔父のお通夜には出れなかった。

この停電は突然の実施の上に、肝心の停電開始時間の内容が東電のHPはアクセスが集中し見ることができず、電話も繋がらない。

10時過ぎにようやくテレビで内容が放送されたが、同じ市町が別々の実施時間として発表されたりとまさに混乱の極みだ。

日常なにげなく周りにあったものが使えなくなる生活のメルトダウン状態。
この混乱はしばらく続くのか。

| | コメント (0)

2011年3月12日 (土)

巨大地震発生す!

太平洋沿岸全域が津波の脅威にさらされる未曾有の大災害。

平安時代の貞観地震以来千年に一度の大地震。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110312-00000015-mai-soci

ここ沼津は震度4、未だ大津波警報発令中だが、昨日1メートル40センチの津波を観測したのみ。

関東からから東北までの惨状は声も出ない。消えてしまった町の跡には人の姿が見えない。ところどころに立ちあがる煙の柱。

被災された方々には心からお見舞い申し上げます。

昨日の地震時はオフィスで仕事中。ちょうど立ちあがって書類を点検していたところ、周囲の空気が突然ブレたような気がした。

あれ?目まいかな、と思って後ろを振り返ると皆も一様に怪訝な表情。

直後に大きな横揺れに襲われた。今までに経験したことがない長い時間の大きな揺れ。エレベーターは緊急停止。

落ち着いたところで被害状況を点検。本部へ連絡。海に近い戸田地区オフィスへの職員には避難を指示。

昨晩は市民文化センターのディスクコンサートで解説をおこなわなければならず、文化センターからは実施するかどうかの電話が有り。

とても音楽を聴く気分ではないが、楽しみにしているお客さんも有り、結局その時間のみ自分は職場を空け予定通りの実施とする。

この日、文化センター大ホールでは「コロッケ」のコンサートがあり、こちらも予定とおり実施している。昼間の部では地震直後に一旦中断したがパニックにもならずお客さんは落ち着いていたとのこと。

ディスクコンサートは多少のキャンセルもあったが、申し込みの大部分のお客さんは来てくれた。
9時に終了となり、そのまま職場へ。しばらく職場待機のあと夜遅くに帰宅。

今日は予定通り休ませていただいているが、いつ呼び出しがあるか判らない。

仙台の大学に通っている姪が心配だったが、木曜日に帰省していた。
姪の話によると、今週になってから仙台は頻繁に小さな地震が起きていたとのこと。

だが仙台の叔母とは昨日から連絡がつかない。

福島原発の緊急停止。これも心配だ。

| | コメント (0)

2011年3月 8日 (火)

ヴセボロド・レジェネフのチェロ

先月末から休みなしで疲れが澱のように溜まっているのを実感。週の半ばで休みを取りたい気分だ。帰宅すると、春休み中で帰省中の上の娘が夕食を作って待っているのが嬉しい。

P1010013 今日は、ピッツバーグ響の副首席だったヴセボロド・レジェネフのチェロを聴く。菅野沖彦氏のオーディオラボ・レコードのLPで4チャンネルで録音されたもの。

曲は、フォーレの「夢のあとに」、チャイコフスキーの「感傷的なワルツ」の小品2曲にバッハの無伴奏チェロ組曲第1番、ベートーヴェンのチェロソナタ第3番というもの。ピアノ伴奏は宮沢明子。

レジェネフはロシア生まれで国立ソビエト交響楽団の副首席だったがアメリカへ亡命。
亡命後ピッツバーグ響の副首席となった人で、この録音は1973年のピッツバーグ響の来日公演の合間に行われた。

レジェネフの亡命のいきさつと菅野氏の親交の模様は、菅野氏による愛情あふれる解説文に詳しい。

心温まるのびやかでしっとりとした演奏から、二人の友情の深さが伝わってくる良いレコードだ。録音も非常に良い。

youtubeはヴィシネフスカヤの歌うフォーレ「夢のあとに」

| | コメント (0)

2011年3月 7日 (月)

ヨゼフ・ホフマンのピアノ

先週から休みなしで新たな週に突入、昨日は結局午前零時を回り、職場を出たのは1時過ぎ、ちょうど帰る頃から雨が降り始めた。

帰宅すると愛犬ポチが雨の中、屋外で丸くなって寝ている。

齢18を超え、最近ボケてきて雨に気付かないようだ。

このままでは体温を失い危ない状態になりそうなので、首輪を掴んで犬小屋の中に強制的に入れる。こんなことをしているうちに3時就寝。

本日は金曜から持ち越しの外部お偉方たちの審査に晒される日。睡眠時間3時間ほどだが、緊迫した雰囲気の中で目は冴えている。結局、他の部門に時間が係りわが部署はお咎めなしで、まずはよし。

午後5時を回った頃から集中力の低下が顕著になり、今日は早めに帰宅。夕方からまた雨。

3199090392 今日は20世紀前半のヴィルトォーゾ、ヨゼフ・ホフマンのピアノを聴く。

リストと人気を二分したアントン・ルービンシュタインの唯一の弟子。10代前半で世界的な名声を確立した、リストを凌ぐとまで言われた大ピアニストだが残された録音は少ない。

今日は、1903年から1918年までに録音されたリスト、ショパン、ラフマニノフなどの短い曲を集めた「20世紀の偉大なピアニスト」シリーズのCD2枚組を聴く。

およそ100年前の録音で、音色の多彩はよくわからないが演奏の輪郭は良くわかる。驚異的なテクニック、そして妖しいまでのロマンティックさの中に高貴な品格が漂う演奏だ。

沼響のHPの聴き比べコラムに、シューマンの「ライン」の聴き比べの連載を始めました。http://www.numakyo.org/cgi-bin/rhein.cgi

第1回はシューマンの生い立ちとその周辺

Youtubeはホフマンの残された貴重な映像。ラフマニノフのプレリュード

| | コメント (0)

2011年3月 5日 (土)

クーベリックの「田園」

あい変らずの寒さ。天気は良いが花粉も盛大に飛び外出時はマスクが手放せない。

本日もお仕事。こちらの不手際による予期せぬトラブル発生。こんな時トラブルの元凶の職員は休みで連絡も取れず。午前中対応に追われ、今日予定の本来の仕事を半分ほど残し明日に持ち越し。

P1010012 今日はラファエル・クーベリック指揮の「田園」を聴く。70年代前半に9つの一流オケを使い分けたベートーヴェン交響曲全集中の一枚。
手持ちはグラモフォンの国内盤LP。

当時クーベリックが契約していたドイツ・グラモフォンは、カラヤンの全盛期でベームも健在。
独墺系の主要レパートリーはこの二人に持って行かれ、クーベリックの録音は、この二人が避けていたマーラーやお国もののドヴォルジャークなどに限られていた。そんな時に突然この大物全集が出現したのに驚いた。

しかも同一オケでなく、9曲全てが世界中の一流オケというのが、グラモフォンがクーベリックの実力を高く評価していたかの証明でもある。

この「田園」にはパリ管を起用。

9つの交響曲中唯一標題音楽を感じさせる「田園」に、クーベリックは重厚さよりも明るく明晰な響きが欲しかったのかもしれない。

テンポは遅く大きな広がりを持つ雄大な演奏。透明で暖色系のパリ管の音も良い。

P1010014 クーベリックは若い頃にロイヤルフィルと「田園」の録音を残している。
こちらはEMI系セラフィムの国内盤LP。

こちらは全く別人かと思えるほど速いテンポの颯爽たる演奏だった。第一楽章の冒頭部分は再録音の倍近い。リピートをおこなっているのはこのテンポだからできること。

名手を揃えたビーチャム時代のロイヤルフィルは非常にうまい。エレガントな響きも魅力的だ。

今の自分にはパリ管との再録音よりもこのロイヤルフィルの爽やかさが好ましい。
youtubeはバッハの4台のピアノのための協奏曲リハーサル。
ピアノは、クーベリック、ケンペ、サヴァリッシュ、リーガーの四大指揮者揃い踏み

| | コメント (0)

2011年3月 4日 (金)

本日の練習、横島先生の指揮

年度末になり多忙さが加速。この週末も休めず、日曜はこのままでは徹夜になるかもしれない。
とはいえ、昨日のオケの練習には顔を出しているのでノンキなものだ。

今日は本部で、外部のお偉方歴々のチェックが入る予定の日だったが、夕方まで待って他の部門の審査が長引き、月曜に持ち越しとなってしまいがっくり。この土日が休めそうもないだけに、精神的負担は大きい。

帰宅しようと車に乗ろうとしたら後輪になにやら刺さっている。

はて?と良く見ると、カーペットを止める足の長い画鋲のようだ。
これを無意識のうちに抜いたのが大きなマチガイだった。

プシュウゥゥーとタイヤの空気が抜け始めた。

穴が小さいので出る量は僅かだが空気の抜ける勢いが止まらない。

あせってエンジンをかけ、なんとか到着までもってくれいと願いながら馴染みの整備工場へ車を飛ばす。交差点の赤信号も苛立たしい。

夜にもかかわらず見てくれた馴染みの整備士さん曰く、「これですか?」
指差す先に針金が刺さっている。

「????」

画鋲は抜いたはずなのに同じタイヤに別の針金が刺さっている。

こちらは深くなかったが、画鋲の刺さっていた個所がタイヤの横だったので、結局タイヤは交換することになり、福沢諭吉さんが1枚消えてしまった。

全くツイテいない日。


2011030320020000 そして昨日の練習は文化センター小ホール、横島先生の指揮でプログラム順の練習。

今回は前半の序曲と協奏曲は降り番なので、多少遅れても皆に迷惑が最小限なのがありがたい。

会場に着くと序曲「レオノーレ」第3番の練習が佳境となっていた。自分は暖房の効いていないロビーでひたすらウォーミングアップ。

合奏の音が微かに漏れてくる。それなりにまとまった曲として聴けるのは横島先生の力だろう。

2011030320020001 次のモーツァルトは座席で観戦。エネルギッシュな先生の指揮。先生は明るいグリーン系の音色を皆に求めていた。なんとなく第17番の曲想としては判るような気がする。

そしてメインのシューマン。先生は曲全体の山を荘厳な第4楽章を目標としているようだ。曲はとにかく難しい。山の頂は未だ遙か彼方。

Youtubeは「ライン」第2楽章

| | コメント (0)

2011年3月 2日 (水)

アルヴェーン、海辺の岩礁から

曇り時々雨、再び冬に逆戻りのような肌寒い一日。下の娘は風邪をひき鼻水を垂らしている。

仕事のピークは今週末から月曜日になりそうだ。


Alfven_sym4 今日も海に因んだ交響曲。フーゴ・アルヴェーンの交響曲第4番「海辺の岩礁から」を聴く。

アルヴェーンはシベリウスとほぼ同世代のスウェーデンの作曲家だが、知名度ではシベリウスに大きく水を空けられ、世界的に知られているのは「スウェーデン狂詩曲第1番」ぐらいだろう。

この交響曲第4番「海辺の岩礁より」は、4管の大編成オケにソプラノとテノールのヴォカリーズが加わるユニークなもの。楽章は単一楽章だが4つの部分に分けられる。

手持ちはゼーダーシュトレームのソプラノとイェスタ・ヴィンベリのテノール, スティグ・ ヴェステルベリ指揮,ストックホルムフィルのVOXのLP。

ジャケット表記は第一部と二部の二つに分かれ、さながらサンサーンスの交響曲第3番をも彷彿させるが曲の雰囲気は全く異なっている。

昨日聴いたヴォーン・ウイリアムズの「海の交響曲」に共通する茫々たる海の世界が広がるが、歌詞なしで歌われるソプラノとテノールが退廃的でエロティックな雰囲気を漂わせている。
別名「シンフォニカ・エロティカ」と呼ばれている曲。

Youtubeはアルヴェーンの「スウェーデン狂詩曲第1番」

| | コメント (0)

2011年3月 1日 (火)

海の交響曲

曇り、午後から冷たい雨。ここ数日の雨で庭の梅も散り模様。
今日3月1日は市内の各高校の卒業式。
昨年は二人の娘のダブル卒業だったが一年経つのは早いもの。

明日から一週間、これから年度末の仕事上の大きな山場となり、帰りも遅くなりそうな予感。

P1010011 今日はヴォーン・ウィリアムスの「海の交響曲」を聴く。
3管のフルオケにオルガン付き、しかも合唱と二人の独唱者も入るオラトリオのような曲。

今までヴォーン・ウィリアムスの交響曲は、漠とした雰囲気で捉えどころのない印象があり、あえて避けていた部分もあったのだが、今日はすんなり楽しめた。
演奏は、サー・エードリアン・ボールト指揮ロンドンフィル。作曲者自身と親交があり、いくつかの交響曲の初演もおこなっているスペシャリスト。

P1010010 Vvv0543 沼響のHPの聴き比べコラム、「チャイコフスキーの5番」を聴くにムラヴィンスキーの1960年スタジオ録音の感想をアップしました。
http://www.numakyo.org/cgi-bin/tchai5.cgi

Youtubeは、「海の交響曲」から第3楽章「波」

| | コメント (0)

« 2011年2月 | トップページ | 2011年4月 »