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2011年4月に作成された記事

2011年4月30日 (土)

「小江戸」川越散策

連休昨日は、上の娘の学生マンションの様子見のために家族で埼玉へ。
8時に家を出て中央高速を使い3時間ほどの行程。

中央高速はゴールデンウィークといはいえさほど混んでいない。上り車線はほとんどガラガラ状態。途中で寄った談合坂SAもいつもよりも空いている。やはり大震災の影響だろうか。
ここで、家内とおばぁちゃんは山菜やシイタケを買い込んでいた。

昼前には到着し管理人さんご夫婦にご挨拶。暮れの自分の交通事故の話が随分とオーバーに伝わっていたらしく、しきりに心配されていて恐縮する。

S_p4250628 S_p4250629 午後は皆で近くの川越へ。まず川越大師喜多院へお参り。
http://www.kawagoe.com/kitain/

家光ゆかりのしだれ桜は完全に葉桜となっていたが、江戸初期の江戸城紅葉山の別殿を移築した客殿には、海北友松の屏風がさりげなく置かれていたり、家光誕生の間があったりと、思いのほか楽しめました。

2011042915450000 その後、戦災を免れ歴史的建造物の多く残る「小江戸」川越を散策。
S_p4250633 蔵が立ち並ぶ街並み、昭和レトロの雰囲気漂うお菓子横丁などなど。
人出も多いが落ち着いた雰囲気を満喫。鰻屋が多くしかも沼津三島の鰻屋よりも値段が安い。

そして今日の夕方5時には無事帰宅。
Tara4 夕食は談合坂で求めた春の味覚、タラの芽の天ぷら。
S_img_0004 往復の導入の車中で聴いていたのは、スイトナー指揮ドレスデン・シュターツカペレによる「フィガロの結婚」全曲盤。
プライ、ギューデン、シュライヤー、マティス、ローテンベルガーなど錚々たる歌手を揃えた名演。

さほど話題にならないのは、独逸語歌唱だからか。

Youtubeはフィガロの結婚からタッディの歌う「もう飛ぶまいぞこの蝶々」
1956年イタリア歌劇団来日の記録。

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2011年4月28日 (木)

ヘルフゴッドのラフマニノフ

風は強いが良く晴れた。春から夏への移ろいの季節。

今年のゴールデンウィークは久しぶりにカレンダーどおりに休めそうだが、本日夜まで仕事がかかりオケの練習は欠席となってしまった。
神代先生を招いての金管分奏だったのだが・・・・

ここ数日、先日ブックオフの500円以下半額セールで購入したCD2枚を通勤途中の車の中で聴いている。

Bvcc754 一枚は映画「シャイン」のモデルとなったデヴィッド・ヘルフゴッドの弾くラフマニノフのピアノ協奏曲第3番とピアノソナタ第2番、前奏曲数曲の入ったCD.

「シャイン」は見ていない。
ヘルフゴッドもさほど興味はなかったが、曲目に惹かれたのと、コンチェルトの指揮がミラン・ホルヴァートだということで購ったもの。しかも125円だったし・・・

純粋に演奏の出来から言えば、特にコンチェルトは最後まで聴き通すのにかなり努力のいるもの。

伴奏のコペンハーゲンフィルはあまりにもオソマツだし、ピアノも悪戦苦闘している様子が赤裸々に出ていて、聴いていて辛くなってくる不思議な演奏。他の曲も痛々しい。

Osaraya2002img600x52912931016336mkc そしてもう一枚は、テンシュテット指揮ベルリンフィルのワーグナー管弦楽曲集。「タンホイザー」「マイスタージンガー」「ローエングリン」などからのお馴染みの序曲、前奏曲を集めたもの。

この組み合わせで悪かろうもなく、オケを気持ち良いほど鳴らした雄大なる名演。これはそのうち家の装置でじっくり聴こう。

youtubeはラフマニノフのピアノ協奏曲第3番、ブロンフマンのピアノにラトル指揮のベルリンフィル

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2011年4月26日 (火)

ペルルミュテールのクライスレリアーナ

仕事は次第に忙しくなってきて先週までの定時退社は夢のよう。花粉症が山を越えてきたのがせめてもの救いか。

このところ沼響のホームページに「ラインを聴く」のコラムを連載するにあたって、シューマンについて書かれた本を読んだり、シューマンのいろいろなジャンルの曲を様々な演奏で聴いている。

シューマンには、4本のホルンのためのコンチェルトシュトゥックや「アダージョとアレグロ」といったホルンの名作が有り、魅力的な作曲家だと感じつつも、時としてなにか捉えどころのない不気味さを感じることがよくある。

「ライン」を演奏していても、インスピレーションのままに一気に書き上げたという趣で、正直なところ支離滅裂だと思いながらも良い曲だなぁ感じる自分。

S_img_0003 今日はラヴェルやシューマンの名手コルトーの弟子であるフランスの名ピアニスト、ペルルミュテールの弾く「クライスレリアーナ」を聴きながらこんな事を考えていました。

今日は英ニンバスから出ていたペルルミュテールの再録音。

クララへの思いが赤裸々に出たこの曲は、若いピアニストによってはドロドロとしたやりきれない演奏となる場合が多いけれど、ペルルミュテールは淡々と味わい深く、シューマンの狂気をやんわりとオブラートに包んで弾いている。

年老いて技巧は危ういところもあるが、この境地に達しないとシューマンは弾いてはならないと諭しているかのようだ。

沼響のHPの聴き比べコラム「ラインを聴く」に作曲の経過と録音史をアップしました。
http://www.numakyo.org/cgi-bin/rhein.cgi

Youtubeはシューマンやメンデルスゾーンから直接学んだカール・ライネッケの弾く「クライスレリアーナ」から、1905年ピアノロールの記録。

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2011年4月24日 (日)

創立20周年記念 新星日響名演集

爽やかな良い天気の一日。

朝、放送されていた「題名のない音楽会」のブリテンの戦争レクイエムに涙して一日が始まる。
http://www.tv-asahi.co.jp/daimei/contents/MusicInfo/cur/index.html

昼は、来月予定している親戚との食事会の下見を兼ね、三島の広東料理の店「抜天」に行き家族で食事。
http://www.shizuoka-navichi.net/shop/shop.shtml?s=124

味と雰囲気が良かったので食事会の申し込みをしたところ、なんとその日は定休日だとのこと。なんともお間抜けな結果になってしまった。

帰りに市営駐車場のエレベーターで待っていたところ職場の上司筋の人に遭遇。聞いたら法事の帰りだという。
車に乗り込もうとしたら、今度は6年ほど前に退職したかつての上司にも会った。
しばらく立ち話をして近況報告。ご無沙汰しているうちに、だいぶお年を取られた様子。

当初の目的は果たせなかったが貴重な再会のあった一日。

今日は、昨日娘のピアノレッスンの合間に寄ったブックオフで見つけたCDを聴く。

S_img_0001 1枚は東京フィルと合併して消滅してしまった新星日響の自主製作CDで、「創立20周年記念 新星日響名演集」。

これは 新星日響創立20周年記念誌の付録だったCDで、新星日響ゆかりの6人の指揮者の演奏が収められたもの。

山田一雄の「ローマの松」と現田茂夫の シャブリエの狂詩曲「スペイン」以外は抜粋だが、いずれも名演揃い。

中でもパスカロ・ヴェロの指揮する「マ・メールロワ」とフォーレのレクイエムから「リベラメ」の清楚で美しい演奏が印象に残った。

山田一雄のレスピーギは、かつてポニーキャニオンから出ていたCDと録音日は異なるが、おそらく同じ演奏だと思う。

こうして通して聴くと、捨て難い個性を持った良いオーケストラだったと思う。

S_img_0004 そしてもう一枚も自主製作CDで、作陽音大室内合唱団が1994年にワルシャワでおこなった演奏会のライヴから、モーツァルトの「ミサ・ブレヴィスK.65」と「レクイエム」。

オケはワルシャワ・シンフォニエッタ、指揮はミサが八尋和美、レクイエムがR.ジマークというもの。

レクイエムのソリストはワルシャワ歌劇場の歌手達による、残響7秒というワルシャワ福音教会でのライヴ。

いずれもひたむきで深い祈りに満ちた良い演奏だ。ミサ・プレヴィスが非常に良い。

いつもいくぶん高めのブックオフだが、この種の自主制作CDは非常に安く、ふたつとも250円均一コーナーの掘り出し物。

youtubeはブリテンの戦争レクイエムから終曲「さあ眠ろう・・・楽園へ天使は汝を導かん」ロストロポーヴィチの指揮

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2011年4月23日 (土)

昨晩の「タモリ倶楽部」はフルトヴェングラー

朝から終日雨、ただ今大雨警報発令中。
本日休みで部活に行く娘を学校に送りながら床屋で散髪。

先月から急に弱ってきた老犬ポチがいよいよだめで、昨日自分が帰宅したと同時に眠るように息を引き取った。

S_img_0017 まるで自分を待っていたかのようだった。齢18歳。犬としては非常な長寿命。

昨年夏に弱り始め、その後持ち直したものの2月から足腰が立たなくなり介護が必要な状態に。
食欲は旺盛だったので、しばらくは大丈夫だと思っていたのだが・・・

本日、一時的に晴れた時に、体を洗ってやり畑の隅に丁重に葬ってあげた。下の娘はショックだったらしく昨日から無口になっている。


昨晩放送されたテレビ朝日の「タモリ倶楽部」は、「フルトヴェングラー生誕125周年記念 クラシック名盤『(秘)音』鑑賞会」。
http://www.tv-asahi.co.jp/tamoriclub/

ゲストは山田五郎、宮本文昭、堀部圭亮(タレント)、満津岡信育(音楽評論家)という面々。

タモリの趣味性の強い番組で、アナログ特集があったりとタモリの音楽に対するこだわりが時々垣間見られて面白い。

しかも今回は大指揮者フルトヴェングラー特集。

ところが今回の内容はフルトヴェングラーの音楽への切り口ではなくて、今回SACDとしてリマスタリングされた、フルトヴェングラーのCDに入っている音楽以外のノイズの紹介が主という、かなりマニアックな内容。

Fur_beeth9 有名なフルトヴェングラーの「バイロイトの第九」の演奏の前に入っているフルトヴェングラーの足音の紹介から番組は始まる。

ところが話はフルトヴェングラーからしだいに脱線して、クラシックのCDに入っている指揮者の唸り声とか、鳥の声や爆音などのさまざまなノイズの紹介。

これが凝っていて、指揮者の唸り声の紹介はデルマン指揮のブルックナーの第九とか、クレメンス・クラウスのニューイヤーコンサートライヴで、ノリ過ぎた客の拍手で演奏が中断する様子とか、エトセトラ

戦後のソビエトのベルリン封鎖時に、西側からの生活物資空輸のためのプロペラ機の爆音が入ったフルトヴェングラーのライヴ録音は有名だが、ピアニストのギーゼキングが弾く戦時下1945年の「皇帝」中で聞こえる連合軍の爆撃機を迎え撃つ高射砲の音が一番ゲストの関心を引いていた。

この「皇帝」は現存する最古のステレオ録音として有名なもの。

フルトヴェングラーの話は知らぬうちにどこかへ飛んで行ってしまった、成り行き任せの番組の進行がまた面白い。

いずれも既に所有済みなので内容に驚きはなかったが、ゲストの反応がまた面白い。クラシック音楽とはさほど縁がないように見える堀部圭亮の反応が新鮮。http://www.horibe-republic.com/cityoffice/index.htm

Youtubeはそのギーゼキングの1945年録音の「皇帝」、とても60年以上前のものとは思えぬ良好なステレオ録音。

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2011年4月22日 (金)

本日の練習、モーツァルト「ピアノ協奏曲第17番」

このところ車に鳥のフンがずいぶんとかかっていると思っていたら、今年もまたツバメが帰ってきて、車庫の天井に居座っていた。
燕は春の季語。

あそぶともゆくともしらぬ燕かな・・・・去来

仕事の全貌も見え、挨拶回りその他も一応の収束、本格始動の一週間。
水曜は前の部門の送別会。こちらは一次会で切り上げ早く帰宅。

そして昨日は合宿後のオケの初練習。

2011042119180000 曲はモーツァルトのピアノ協奏曲第17番。ピアノは代奏の水野英美さん。今回のソリストの海瀬京子さんの紹介で来てくれた彼女は、京子さんそして我が家の娘達と同じ先生に師事していた東京音大3年生。

自分は降り番だが仕事を早めに切り上げ会場へ顔を出す。

ステージでは既に水野さんがさらっていた。彼女に声をかけると、その横には娘達がお世話になっているS先生。ちょっと驚きました。

そして横島先生の指揮で全曲をざっと通していく。オケだけの練習と違い、ピアノが入ると曲の存在感が段違い。

きっちり一生懸命練習してきたことが良くわかる水野さんのピアノは、モーツァルトが弟子のバルバラ・プロイヤー嬢のために書いた愛らしい協奏曲にふさわしい素直な演奏。

おかげでオケもようやく曲の感触をつかめてきた様子。

自分はホールの座席で海瀬さんご両親とスコアを見ながらの観戦。

観てるだけでも面白く2時間の練習はあっという間に過ぎてしまった。 

来月、もう一度水野さんと合わせることが急遽決定。彼女も良き経験となったようだ。 

2011042120290000_6 それにしてもこの曲。20番以降の曲に比べて知名度は低いが、モーツァルトのエッセンス が散りばめられた傑作だ。

チョイ聴きには爽やかさと愛らしさが前面に出ているけれど、モーツァルトのブロイヤー嬢への下心が見え見えのように感じてしまうのは、自分の感性がスレているからか。

沼響のHPの聴き比べコラム「ラインを聴く」に「ライン」の曲解説をアップしました。
http://www.numakyo.org/cgi-bin/rhein.cgi

Youtubeはピアノ協奏曲第17番第3楽章をバーンスタインの弾き振りで

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2011年4月19日 (火)

メータ&N響、「第九」特別演奏会

不安定な天気で晴れの合間に雨。あい変らず余震も続き今もまた揺れている。

今日は組織の関係施設巡りのため、隣の町の伊豆市の土肥地区へ行く。途中の桜並木の桜は散り、海からの強い西風はまだ冷たい。

途中の路上でニホンアナグマに遭遇。http://blogs.yahoo.co.jp/sk512m/archive/2007/04/15

今日は録画しておいた一昨日の「N響アワー」を観た。

0537d152 東日本大震災のチャリティのために急遽おこなわれたズービン・メータ指揮のN響による特別演奏会。http://blogs.yahoo.co.jp/fujisanski/27618946.html

メータは折しもフィレンツェ歌劇場の来日公演中に震災に遭遇した。

原発事故を危惧したフィレンツェ市長の帰国命令により、公演半ばでメータおよびフィレンツェ歌劇場は急遽無念の帰国。

帰国時にメータは「日本の友人たちのために何も演奏できず、去るのは悲しい」と涙しながら「音楽の力で人々を励ます場面が絶対に訪れると信じている」と危機的状況における芸術の重要性を訴えた。(日本経済新聞より)

そしてメータは空いたスケジュールの合間を縫って単身再来日、この公演となった。
http://www.nbs.or.jp/blog/firenze2011/contents/2011/03/post-9.html

オケは震災直後に渡米公演をおこなったばかりのN響、合唱は東京オペラシンガーズに独唱はバイロイトで活躍する世界的なメゾソプラノの藤村実穂子ほかの一流揃い。

番組の中では、バッハの「アリア」続いて「第九」の第一、第四楽章が放送された。

やはり、これは大変な聴きものであった。

急遽決まった演奏会、しかもメンバーが超売れっ子揃いの過密なスケジュールの合間を縫った中でおそらくリハーサルも充分に取れなかったであろうことは想像できる。
第一楽章の最初はさすがに手さぐり状態で硬さが感じられたが、しだいに興に乗り、力のある演奏家たちがメータの棒に集中し一体となり全力を振り絞った様子が伝わってきて感動的な演奏となった。

ソロではバスのアッティラ・ユンが圧巻。そして東京オペラシンガーズが圧倒的な合唱を聴かせてくれた。

ありがとうございます。感動しました。

Youtubeはメータ指揮ベルリンフィルによるマーラーの交響曲第3番フィナーレ

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2011年4月17日 (日)

春の合宿2011

定演に備えて昨日から沼響春の合宿。
毎年沼響の合宿は雨にたたられるのが恒例だが、今年は金曜夜から土曜朝までの雨が降ったものの。土日は良く晴れた。土日の仕事も入らなかったので土曜の午後から参加する。

天城までの道は節電のためにトンネル内は全て消灯。どの車も信号内ではスピードを落として走っている。

S_p4130625 場所は奥天城の白雲楼。20年来の定宿で、建物はほとんどそのまま。
あたかもここだけ時間が固定されているかのよう。

だがかつて沼響の第九の合唱に加わっていただいたこともあるご主人は一昨年急逝し今は亡く、今年からは息子さんが働いているようだ。

2011041619000000_2 今年の合宿は難曲「ライン」にほとんど費やす。トレーナーの神代先生も加わり充実した内容。

横島先生の細かな指導で二日目の午後にははようやくシューマンらしくなってきたが、ノンキな沼響の常としてすぐに忘れてしまうのが難。

「ライン」の第5楽章の良さがようやくわかってきた。

そして夜の宴会は若い団員も入団し大いに盛り上がる。
そういえば金曜も新たな部門全体の歓送迎会だったので連ちゃんの宴会だったが、さほど影響はなし。
いつになく自分は2時半まで付き合ってしまった。

S_p4130624 朝はいつもながら宿の下を流れる狩野川源流の水音で目を覚ます。
今日の午前中の神代先生の金管分奏では、いつものように基本練習に一時間。これが実に貴重。
そして練習の合間の古楽器のピッチの話その他、実際にベートーヴェンの時代のトランペット持参での解説などの話がいつもながら実に面白い。

Mainichigosmall_2 こんなことをやっていて27年。今年も元気に参加できたことに感謝しながら、午後3時半に合宿終了。

途中伊豆長岡の「いちごプラザ」で特大いちご大福を購い16時過ぎに帰宅。

S_img_0004 帰りの車中で聴いたのは、ジョン・プリッチャード指揮の「ラプソディー・イン・ブルー」。ピアノはコリン・ホースレイのピアノによる駅売りCD.
おそらく60年代はじめの録音だろう。質実穏健なイギリスの演奏家によるユニークなガーシュイン。

Youtubeはジンマン指揮トーンハレ管による「ライン」第5楽章、ピリオド奏法によるもの。

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2011年4月14日 (木)

本日の練習、「ライン」、3-5楽章

4月に入り歓送迎会その他で練習に出れず今日は一週間ぶりのオケの練習。
場所は文化センター小ホールで横島先生の指揮。
今までは職場から練習会場まで至近距離だったが今は多少遠くなった。

2011041419470000 シューマン独特のオケのバランスに皆未だ慣れず、ほとんどピアノとピアニシモの第三楽章に仕事疲れと寝不足気味もあり全休止のためついウトウト。

荘厳な第四楽章は音楽の曲の奥の深さにオケは轟沈気味。対照的なウキウキ気分の第5楽章でようやく音楽が楽しくなってきた。

交響曲とはいえ、まるで5つの曲からなる組曲のよう。

未だ曲の形を成していない。明後日からの合宿で、どれだけシューマンの世界を掴めるかだ。

S_img 沼響のHPの聴き比べコラム「チャイコフスキーの5番を聴く」にムラヴィンスキーの1956年録音の感想をアップしました。

http://www.numakyo.org/cgi-bin/tchai5.cgi
Youtubeはミヒャエル・ボーダー指揮ベルリンフィルの「ライン」第4楽章

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2011年4月13日 (水)

大量難民の時代

通勤途中の桜並木に花びらが舞い始めた。この平和な景色も素直に喜べない。

福島の被災地に地震直後から災害派遣に入っていた友人からメールが届いた。
海外の被災地支援にも赴いたこともある彼によると、今までの経験と比べて今回は想像を絶する状態だという。

自分は、今まで内戦や災害で生じたアフリカその他の難民の姿を見ても、日本では起こりえない出来事と思っていた。だが今東北で起こっている現実は、これはソマリアに匹敵するかもしれない、と専門家が感じるほどのようだ。

地域をまとめていた市町村の行政機構が壊滅し麻痺状態にもかかわらず、平時に決めた災害システムをそのまま遂行しようとする国や県。

個々では懸命に働いているのにもかかわらず、それらを統括し目標を設定するシステムがないために未だ具体的な対応ができてない。
緊急時に役立たない硬直したシステムと、想定外の大災害にパニック状態に陥っている官(行政)。

初動時は、重要なライフラインであるガソリン不足のために支援活動も思うようにできなかったという現実。

さらに被災地で、家も家族も失いながらも働きづくめの行政職員に対するケアもなおざりにされているという。

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2011年4月12日 (火)

史上最大のピアノ協奏曲、ブゾーニ

福島第一原発事故は、あれよあれよと言う間に「レベル7」に到達、とうとうチェルノブイリ原発事故と肩を並べてしまった。
事故の当初の発表は「レベル4」、その頃チェルノブイリのようには絶対にならないというのが国や専門家の一致したコメントだったような気がするが・・・・

阪神淡路大震災のあった1995年は、3月に地下鉄サリン事件も発生し、底知れぬ不安が日本を覆った年。そういえば村山政権下で統一地方選挙も実施されたな。

偶然とはいえ今年と状況が似ているどころか、なお一層深刻な状態だ。

本日交通事故後の定期検診のため通院、一日お休みをいただく。事故の後遺症なのだろうか、胸の痛みが慢性化した状態で固定してしまった。

312r89j90jl__sl500_aa300_ 今日は、バッハのシャコンヌのピアノ編曲で知られるフェルッツォ・ブゾーニのピアノ協奏曲。
全5楽章、演奏の長さ実に75分になんなんとする大曲。しかも終楽章には男声合唱までもが加わる。

自身もピアノのヴィルトオーゾとして鳴らしたブゾーニだけにピアノパートは超絶技巧を要し、その割には目立たないという曲、第五楽章などピアノソロはほとんど聞こえてこない。

こんな曲なのであまり演奏されず録音も少ない。日本での全曲初演は2001年だ。http://www.nn.iij4u.or.jp/~hsat/concert/y2001/hamelin010422.html

聴いたのはジョン・オグドンのピアノ、ダニエル・リビノー指揮のロイヤルフィルのCD.http://www.ne.jp/asahi/yagi/piano/music/pianist/pianist2/pianist2.htm

さながらワーグナーの楽劇を聴いているかのような巨大な曲。
イタリア民謡からの引用があったり、とにかくなんでもありの曲、とどめの終曲はアラーの神を讃える大合唱だ。

Youtubeはブゾーニ自身のピアノでバッハの「シャコンヌ」

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2011年4月11日 (月)

古歌

大震災から一カ月、未だに余震治まらず今日も夕方に大きな揺れ。
近くの名水百選に選ばれている柿田川湧水群は、地震の直後に水が濁ってしまったという。
あの震災の日から日本が変わってしまった。
平時ならば報道は昨日から始まった統一地方選一色のはずだが、民主党敗北のニュースも何となく他の国の出来事のような感覚。

先週の土曜、下の娘のピアノのレッスンの送迎の折に、いつものように時間をつぶしていた函南のブックオフで見つけたCDを聴く。

S_img_0002 リュート奏者のつのだたかしがプロデユースするパルドンレーベルが出している「古歌」。
メゾ・ソプラノの波多野睦美の歌う14世紀のマショーから17世紀のモンテヴェルディ、カッチーニまでのアンソロジー。
http://www.linkclub.or.jp/~dowland/

澄んだ透明な歌声がリュートの素朴な伴奏に乗って流れて行く。

落ち着いた平穏な時間が部屋を満たしていく至高の時。

Youtubeはジャズシンガーかなさし庸子の歌うカッチーニのアヴェマリア

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2011年4月10日 (日)

プレヴィターリの「ローマの祭」

昨晩、雑用その他で就寝2時。
まぁ日曜だから良いだろうと寝坊するつもりが、8時から町内の側溝掃除が入っていた。
半ばボーとしながら近所の人たちとドブさらい。
幼い頃、カニを採って遊んだメダカや鮒の泳いでいた清流は、生活排水のために黒く濁ったドブ川と化している。メダカは今や絶滅危惧種に指定されてしまった。
道端に上げた汚泥の中でもがいていた泥鰌をそっと川に戻す。

3c5f9ff82581dd5d1c6f0724911ba7f9 午後は上の娘が昨年卒業した高校吹奏楽部の定演。娘がピアノで賛助出演することになっていて、家内と下の娘を連れて三島市民文化センターゆうゆうホールへ。

娘はプログラム第一部のクラシックステージへ出演。

曲はリードの「エル・カミーノ・レアル」にハチャトウリアンの「仮面舞踏会」からワルツ、今年のコンクールの課題曲に「ローマの祭」から「チェルチェンセス」と「主顕祭」という重量級プログラム。

個々の技量はともかく指揮者の音楽性で聴き応えの有る出来。ピアニシモでの安定度が課題かもしれないが、精一杯演奏する姿は見ていて気持ちの良いもの。

続くステージドリルとポップスステージも、高校生らしいのびのびとしたパワーのある演奏で元気を一杯頂いた。
指揮者の音楽と生徒に対する深い愛情に影響されて、子供たちが自然と音楽を楽しんでいる様子がステージから伝わってきました。

S_img_0001 夜は、イタリアの指揮者フェルディナンド・プレヴィターリの指揮で「ローマの祭」を聴く。1959年録音のイタリアRICORDI原盤によるPLATZのCD。

オケはローマ聖チェチーリア音楽院管弦楽団。

横に流れるレガート多様、ストレートで剛直なトスカニーニとは対極にある演奏。
流れ過ぎてアンサンブルもユルくなっているが、全編にあふれる陽気さと歌がイタリアらしい楽しい演奏。
第二曲50年祭冒頭の弦楽器の歌わせ方などさすがに老練。

youtubeは「ローマの祭」から主顕祭、吹奏楽版だがチェロ付きが珍しい。

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2011年4月 9日 (土)

アルメイダのデュカス

朝から久しぶりの雨、風も強し。週の終り頃から暖かになりあちらこちらの桜は満開。

新たな部署での最初の一週間はほぼ挨拶回りで終わる。フィールドが変わると周囲の環境、相手方もまた変わる。
仕事の全容が見えてくるにつれて、根の深い問題の山積が判明。期限の迫ったプロジェクトも有り先行き多難。
一緒に同じ部門に異動となった前部署の直属の上司も、引き継ぎの場で険しい表情。

木曜日は前部署の送別会、昨日は新たな部署での歓迎会。
いずれも主役ということでビール両手に挨拶廻り、二日ともホテルの宴会場の食事はほとんど手つかず状態。最近は深酒することも少なくなったので、いずれも二次会はほどほどで切り上げた。

そして本日お休み。風雨も強く家で書庫の片づけをしながら、気になった本を手に取り読書。

P1010004 聴いた音楽はフランスの作曲家デュカスの管弦楽曲集。アルメイダ指揮のチェコフィルのスプラフォンのLP.
曲は魔法使の弟子、序曲「ポリュークト」、「ラ・ペリ」のファンファーレ、舞踏詩「ラ・ペリ」
晩年にほとんどの曲を破棄したデュカスの主要な管弦楽作品のほとんどはこれで聴ける。

アルメイダの指揮というよりもチェコフィルのうまさを堪能するアルバム。
ファンファーレの艶やかな響きはチェコフィル独特のもの。

沼響HPの聴き比べコラム「ラインを聴く」に「シューマンのオーケストレーション」についての記事をアップしました。
http://www.numakyo.org/cgi-bin/rhein.cgi

youtubeは「ペリ」のファンファーレ、ベネスエラの若者達によるもの。客席にはロスフィルの音楽監督、ドウダメルの姿も見える。

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2011年4月 6日 (水)

ナディア・ライゼンベルグのラフマニノフ

入学式の季節だがいつもはこの時期満開になるはずの桜が咲き揃わない。
朝夕は未だ肌寒い。

今日は、ロシア生まれの女流ピアニスト、ナディア・ランゼンベルグのラフマニノフを聴く。

P1010005 米ウエストミンスターのLPで、1950年代前半の録音、曲は作品3と10の小品集。

ライゼンベルグはロシアでリストの弟子のアレクサンダー・ランバートや、大ピアニスト、ヨゼフ・ホフマンに学んでいるが、今や忘れられた存在だろう。

1947年制作の音楽映画「カーネギー・ホール」に、この頃アメリカで活躍していたハイフェッツやルービンシュタイン、ワルターなどと並んで出演しているので、当時は相当な人気ピアニストだったようだ。
http://movie-fan.jp/1947/00023252.html

また一時話題となった電子楽器テルミンの第一人者と言われたクララ・ロックモアの姉としても名が知られている。

男性的な硬い音でバリバリ弾きまくるテクニシャンのようだ。潤いに欠け単調なのが玉にきず。

Youtubeはクララ・ロックモアのテルミン、ライゼンベルグのピアノ伴奏によるラフマニノフの歌曲「歌わないで、美しい人よ」Op.4-4 をテルミンとピアノ用に編曲したもの

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2011年4月 5日 (火)

カイルベルトのブラームス

いよいよ新たなセクションでの本格始動、家を出る時間は今までより多少早くなるものの主な仕事内容はさほど変化はなし。
新たなメンバーの顔ぶれと仕事もほぼ把握し、明るいうちに定時退社。

今週末から来週にかけて送別会、歓迎会の連続となりオケの練習も今週は欠席。

今日はブラームスが聴きたくなった。

S_img 演奏は指揮者の故伴有雄さんが一番好きな演奏だ、とどこかで書いていたカイルベルト指揮ベルリンフィルの演奏。

LP時代からのなじみの録音で、自然体のおおらかな演奏だったという印象があったが、あらためて聴き直してみると、第2楽章のヴィオラの生かし方や、第4楽章の最初の部分で内声部の刻みを絶妙にコントロールさせながらテンポを上げていくところなど、老練な技が光る熟達の名演。

スコアを見ながら聴くと、きっと新たな発見があるのだろう。

フルトヴェングラーの時代に回帰したようなベルリンフィルの重厚な音も嬉しい。
Youtubeはブラームスの交響曲第3番第3楽章、ラトルの指揮

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2011年4月 3日 (日)

田地変ジテ湖水トナル

先日、町内の有志から出た津波が来た時の避難道を確認しようという話は、予想外に事が大きくなり、町内を上げての行事となってしまった。

結局集合場所はお寺の駐車場ということになり、10時に町内放送の呼びかけで集まったのは、皆の関心が強さを反映して実に300名余り。

S_img この日のために、私が用意した「嘉永七甲寅歳地地震之記」に記載されている我が町内の安政大地震の際の津波の惨状の古絵図を見せると、一同驚きの声。

その後裏山の小さな道をゾロゾロと登り始めた。急な山道でお年寄りにはちょいときつそうだが、東日本大震災の津波の映像を見ていることもあり皆真剣に登っている。

S_p3300622 S_p3300621 そして10分ほどで尾根の小さな空き地へ到着。
皆、咲き始めの山桜を見上げたり山菜を見つけたりと、ちょっとした大人の遠足気分。

ここで古い祠を見つけ150年前の安政大地震に思いを巡らす。

そして午後は昨日に続き畑作業、臨地が駐車場となり、その境に槇の苗を垣根として植えるちょっとした重労働。

313322wdk1l__sl500_aa300_ 作業の後、ビール片手に聴いたのは、ハンガリーのピアニスト、ゾルタン・コチシュの弾くグリーグの抒情小曲集、その他。

クールで硬質な音と確かなテクニック、しっとりとした情感にも不足しない美しい演奏だ。

youtubeは抒情小曲集作品43の3「故郷にて」

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2011年4月 2日 (土)

ロザンタールの「ダフニスとクロエ」

本日最高気温24度、午前中は畑作業で汗を流し、ここ数カ月ぶりの土日休みを満喫している。
耕運機で耕している自分の周りにモンシロチョウが乱舞している。
平和でごく普通の日常生活の風景だが、世の中は言い知れぬ厳しさと悲しさに包まれている。

午後前の職場に顔を出し、出勤している職員に声をかけ、長年お世話になった守衛さんにご挨拶。

Akanegumo444img600x4501298680724dow 今日は、ラヴェルの直弟子、ロザンタールの「ダフニスとクロエ」全曲をキングレコードが出した国内盤LPで聴く。クリュイタンス、アンゲルブレシュト、ミュンシュその他名盤ひしめく中、ロザンタールの残したラヴェルの全集中でも白眉の名演。

P1010005 仏ヴェガのオリジナルLPは聴いたことはないが、手持ちのADESのLPや何種かのCDは音が硬く楽しめない。

手持ちの中では、この国内盤LPの艶やかで気品のある音が、最もラヴェルの生きた時代を伝えていると思う。

Youtubeは「ダフニスとクロエ」から夜明け、クリュイタンスの指揮

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2011年4月 1日 (金)

ハンガリー弦楽四重奏団のハイドン

新しい年度となり、うららかな春らしき良い天気。
いつもの年ならば、なんとなくフレッシュな気配漂う良い季節だが、この国家の非常時、とても浮かれる気分になりそうもない。

ここで異動が決まり本日辞令交付。
仕事の内容は以前とは全く異なるのだが、3月までの職場の直属の上司が一緒に同じ部門に異動となり、部門長となったかつての上司から直接辞令を受け取ることになり妙な気分。

新たな部門での挨拶やら、机上のパソコンの設定やらの雑用で、落ち着かぬ気分のまま今日は定時退社とする。

P1010004 今日は、ゾルタン・セーケイ率いるハンガリー弦楽四重奏団のハイドン。
弦楽四重奏曲第67番「ひばり」と第76番「五度」の2曲。

VOX原盤による日本コロンビアのLP.

イタリア弦楽四重奏団のようなノンビリ穏やかなハイドンとは対極にある、引き締まった厳しさ漂う演奏。
「ひばり」は窮屈な息苦しさが曲想とずれているが、「五度」はベートーヴェンの弦楽四重奏曲を彷彿させる求心的な深さを感じさせる良い演奏だ。

youtubeはハイドンの「五度」第一楽章

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