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2011年4月26日 (火)

ペルルミュテールのクライスレリアーナ

仕事は次第に忙しくなってきて先週までの定時退社は夢のよう。花粉症が山を越えてきたのがせめてもの救いか。

このところ沼響のホームページに「ラインを聴く」のコラムを連載するにあたって、シューマンについて書かれた本を読んだり、シューマンのいろいろなジャンルの曲を様々な演奏で聴いている。

シューマンには、4本のホルンのためのコンチェルトシュトゥックや「アダージョとアレグロ」といったホルンの名作が有り、魅力的な作曲家だと感じつつも、時としてなにか捉えどころのない不気味さを感じることがよくある。

「ライン」を演奏していても、インスピレーションのままに一気に書き上げたという趣で、正直なところ支離滅裂だと思いながらも良い曲だなぁ感じる自分。

S_img_0003 今日はラヴェルやシューマンの名手コルトーの弟子であるフランスの名ピアニスト、ペルルミュテールの弾く「クライスレリアーナ」を聴きながらこんな事を考えていました。

今日は英ニンバスから出ていたペルルミュテールの再録音。

クララへの思いが赤裸々に出たこの曲は、若いピアニストによってはドロドロとしたやりきれない演奏となる場合が多いけれど、ペルルミュテールは淡々と味わい深く、シューマンの狂気をやんわりとオブラートに包んで弾いている。

年老いて技巧は危ういところもあるが、この境地に達しないとシューマンは弾いてはならないと諭しているかのようだ。

沼響のHPの聴き比べコラム「ラインを聴く」に作曲の経過と録音史をアップしました。
http://www.numakyo.org/cgi-bin/rhein.cgi

Youtubeはシューマンやメンデルスゾーンから直接学んだカール・ライネッケの弾く「クライスレリアーナ」から、1905年ピアノロールの記録。

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