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2011年6月に作成された記事

2011年6月30日 (木)

本日の練習、「ウエスト・サイド・ストーリー」シンフォニックダンス

朝から信州方面で地震多し。東日本大震災はこれで終わるとは思えない。まだひと波乱なければよいが。

福島原発事故は電力制限だけでなく放射能汚染も仕事に影響が出てきた。
今日はその対応に追われる。
国からの指示は細部の詰めが甘く、そのまま鵜呑みにすると最終段階で大幅修正の可能性が有り。

とはいえ今日はオケの練習日。先週は休んでしまったので今日はなんとか出席。

B0015362_152659 曲は、バーンスタインの「ウエストサイドストーリー」からシンフォニックダンス。この手の曲は沼響が最も不得手とするジャンル。

ひととおりの譜読みが終り、気の遠くなるような細部の積み上げ練習が始まる。
練習していて楽しく感じられる日が来るのはいつの日だろうか。

P1010005 沼響の聴き比べコラム「チャイコフスキーの5番を聴く」に、オランダの指揮者ケンペンの演奏の感想をアップしました。
http://www.numakyo.org/cgi-bin/tchai5.cgi

Youtubeは、アンナ・モッフォ出演の「ウエストサイドストーリー」

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2011年6月29日 (水)

フランツ・シュミットの交響曲

今日も気温上昇、東電の電力需要は午後に93%。

これだけ暑いと各家庭でエアコンを我慢しろとは言えないだろう。(ウチのは壊れているけど)

お昼に富士山を震源とする地震があった。
富士山、噴火でググっていたらこんなのを見つけた。書き込みは3月10日↓
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail.php?page=4&qid=1257304402#sort

偶然とはいえ沼津のヒト。

0730099311922_230 今日はフランツ・シュミットの交響曲第1番。

シュミットは、ブルックナーに学び、4つの交響曲とオラトリオ「七つの封印の書」、歌劇「ノートルダム」で知られる20世紀前半ウィーンで活躍した作曲家。

このCDは先週ブックオフで購入したもの。250円の半額セールで125円也
演奏はミハエル・ハラシュ指揮のブタペシュト響によるマルコ・ポーロのCD

S_33807 フランツ・シュミットは、カラヤンオペラ間奏曲集に収録されている歌劇「ノートルダム」間奏曲の近代的で透明な響きと劇的な展開が印象に残っている程度。

この交響曲第1番は作曲者25歳の時の作品だという。
曲は保守的なドイツ後期ロマン派の音楽。

ロマンティックでモダンな美しさが初期のR.シュトラウスに似ているなというのが第一印象だが、精緻で洗練されたオーケストレーションで構成も確か。メロディも判りやすく、これは演奏によって大きく評価が左右されそうな曲だ。

このCDには、歌劇「ノートルダム」からの間奏曲と舞踏音楽がカップリングされているが、間奏曲の演奏はカラヤンと比べて極めて聴き劣りがする。

シュミットの交響曲第1番には、ルイージやヤルヴィら名指揮者も録音もあるので、これはしっかりとした演奏で聴き直したいもの。

Youtubeはシュミットの「ノートルダム」間奏曲

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2011年6月27日 (月)

ホルスト、「オラフ王を讃えて」

未だ梅雨は明けないものの、ここ数日気温は真夏並み。職場の冷房は節電のため室温制限中。

昨日は年に一度のお寺の定例役員会があり、夕方から市内の老舗料亭へ。
10名ほどの役員の中で自分は最年少。大部分の役員は自分の父親ほどの年齢で地元の名士も多く神経を使う。この会の出席は毎回気が重い。

会議室で定例的な議事の終了後、部屋を移しての懇親会。料理は典型的な宴会料理、若いコンパニオンにお歴々は相好を崩して役員会とはまるで別人の表情。

Cd1201 今日はホルストの吹奏楽作品を聴く。ノルウェー王立海軍軍楽隊によるホルストの「ミリタリーバンドのための全作品集」CD2枚組。

このアルバムは著名な2つの組曲や「ハマースミス」などの定番曲のほかに、ホルストが世に残した吹奏楽作品のほとんど全てを収録している。

金管バンドのための「ムーアサイド」組曲は、通常演奏されるジェイコブ編とは別にホルスト自身による未完のミリタリーバンドのための編曲版も収録という凝りようだ。

「惑星」関係では、G.スミス編による「火星」「木星」のほかに「木星」の中間部の有名な旋律「祖国よ、我、汝に誓う」のなんとヴォーン・ウイリアムスによる編曲まで付いている。
有名な二つの組曲は、ホルストの自筆譜による30名程度の編成の演奏で、聴き慣れた響きとは随分違う。

この中で最も注目される曲は、世界初録音となる「オラフ王を讃えて」だろう。今まで曲の存在は知られながら幻となっていた曲が、このように音として聴けるようになったのがありがたい。

曲についての詳細こちら↓
http://www.bandpower.net/soundpark/05_olaf/02.htm
野外のイベント用の曲で、吹奏楽伴奏付きの合唱曲といった趣。

他には、組曲第2番の「行進曲」の原型となった「3つの民謡」、バッハのオルガン曲をホルスト編による「ジーグ風フーガ」など、ホルストファンには欣喜雀躍もののアルバム。
演奏も非常に良い。

P1010008 この中の「ジーグ風フーガ」は、後にホルスト自身が管弦楽用に編曲している。
かつてフィードラー指揮のボストン・ポップスによる録音がLP時代に出ていた。

今日はそのオケ版もついでに聴く。

これはグラモフォンから出ていた国内盤LPで、ストコフスキーやカイエらの比較的知られたバッハのオケ編曲版に加え、ウオルトンやホルストと同時代のイギリスの作曲家ホイタッカーやバッハリヒの珍しい編曲まで入っている盤。

ストコフスキーやオーマンディ、サヴァリッシュらの定評のあるバッハのオケ編の演奏に引けをとらない正統派の演奏だ。

S_img_0001 沼響のHP聴き比べコラム「ラインを聴く」にミトロプーロスの演奏の感想をアップしました。
http://www.numakyo.org/cgi-bin/rhein.cgi

Youtubeはホルスト「バンドのための組曲第2番」のリコーダーカルテット版

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2011年6月25日 (土)

麺 まるい

今日も暑い。お休みだがこの暑さでは畑仕事もする気にならない。

叔父の法事に出かける母を送って帰宅すると、家内が「前を通るといつも行列のラーメン屋がある」と言い出した。

「この暑さでラーメンかよ」と思ったが、どうしても行きたいというので娘を連れて行ってみた。
お店は清水町にある「麺 まるい」。
http://r.tabelog.com/shizuoka/A2205/A220501/22000637/

車で10分ちょっと走らせお店に着くと、既に3人ほど店の外で待っている。
家内曰く「今日は空いている」とのこと。

正午を回り待っているうちにみるみると行列が伸び始めた。
外のベンチで待つこと20分。店内に入って待つこと20分。

どうやらここはつけ麺が有名らしい。
常連客が多く、いろいろと細かな注文を付けてオーダーしている。

2011062512320000 初心者?の我々は、普通に私はチャーシュー麺、家内と娘は味噌チャーシュー麺。

醤油味のチャーシュー麺のチャーシューは分厚い肩ロース3枚。味噌の方はバラ肉のチャーシューだった。
味は濃いめ、豚ベースに魚粉の味が少々。

おいしかったです。

真面目そうな主人が丁寧に作っていて、雰囲気も良かった。

店を出ると、行列の中に娘が卒業した中学校の校長先生を発見。
2011062512310000 軽くご挨拶をして帰宅。

今度来た時は、つけ麺に挑戦したいと思ったものの、一時間近く並ぶのはちょいと抵抗があるな。次はいつのことになるのやら。

このお店、全国ラーメンデーターベースで今のところ静岡県内一位だそうだ。
http://shizuoka.ramendb.supleks.jp/search?q=&s=22&c=&odr=point&dct=asc&ac=&p=0

P1010012 今日は、シューマンのピアノ三重奏曲第一番。

シェリング、フルニエ、ルービンシュタインという超豪華メンバーによる歴史的名盤。手持ちはRCAの国内盤LP.

Youtubeはルービンシュタインの弾く「火祭りの踊り」



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2011年6月24日 (金)

ドラティの「ラプソディ」

猛暑到来、熊谷では最高気温39度超。
節電のため職場の冷房は温度を上げることができず、団扇片手に仕事の一日。

昨日は娘の高校の地区懇談会。PTA役員になっていたことをすっかり忘れていたが、小学校の時の役員に比べればさほどの行事はないようだ。

P1010013 今日はハンガリーの名指揮者、ドラティの指揮で「ラプソディ集」。
リスト、ラヴェル、エネスコ、ドヴォルジャークの著名なラプソディ(狂詩曲)を集めた英DECCAのオリジナルLP.オケはデトロイト響。

いずれもドラティお得意の曲ばかり。華麗な中にも抑制の効いた大人の音楽を聴かせる。

今日はアンプの調子がすこぶる良く英DECCAのLPが素晴らしい音で鳴っていた。

P1010011 そしてもう一枚は、しみじみとシューベルトの弦楽四重奏曲曲「ロザムンデ」をイタリア弦楽四重奏団の演奏で。
フィリップスの国産LPだがこちらも良い音だ。

S_img_0002 沼響HPの聴き比べコラム、「ベートーヴェンの7番を聴く」にケンペ指揮ミュンヘンフィルの演奏の感想をアップしました。
http://www.numakyo.org/cgi-bin/beet7.cgi

Youtubeはラヴェルの「スペイン狂詩曲」ムーティの指揮

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2011年6月22日 (水)

シチェドリンのピアノ協奏曲

今日は夏至、各地で猛暑日となり最高気温は30℃を超えた。

帰宅後聴いたのは現代ロシアの作曲家シチェドリンのピアノ協奏曲。

P1010004 曲はピアノ協奏曲第2番(1966年)と第3番(1973年)の2曲で、ニコライ・ペトロフのピアノにスヴェトラーノフ指揮ロシア国立響の1977年ライヴのメロディア原盤による国内盤LP。

シチェドリンといえば比較的保守的な作風との印象があり、フィギュアスケートの音楽にも使われたビゼーの「カルメン」の弦楽器オーケストラと打楽器のための編曲が名高い。

奥さまは現代最高のバレリーナ、マイラ・プリセツカヤ。

これはもっぱらペトロフお目当てで購入したLPだが、曲が大当たりだった。

特にジャズコンボの加わる第2番が楽しい。華麗なオーケストレーション、曲想変化に富みノリの良い充実した名作。
作曲者自演のCDも出ているようだ。

驚異的なテクニシャン、ペトロフの演奏は圧倒的な感銘を与える。スヴェトラーノフの伴奏も輝かしい出来。

41w2ru7g7sl__sl500_aa300_ 沼響の聴き比べコラム「チャイコフスキーの5番を聴く」に、ロジンスキーの感想をアップしました。
http://www.numakyo.org/cgi-bin/tchai5.cgi

Youtubeはシチェドリン版の「カルメン」を踊るプリセツカヤ


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2011年6月20日 (月)

スコットのレスピーギ歌曲集

週明けの今日も雨。

P1010004 今日はレスピーギの歌曲集を聴く。
大歌手レナータ・スコットの歌に東京カルテットという豪華メンバーによるLP.

ローマ三部作であまりにも有名なレスピーギだが、オペラや室内楽、ピアノ曲なども書いている多作家。

中でも歌曲は生涯に渡って書き続けていたレスピーギにとっては重要なジャンルのひとつだったようだ。

弦楽四重奏による伴奏の「夕暮れ」や、ピアノ伴奏による「森の神々」、「バラード」など。
いずれもドビュッシーの歌曲のような印象派風の清純さとアルカイックな雰囲気を漂わせた美しい曲ばかり。

レナータ・スコットの歌はなんとも素晴らしい。彼女は東京でもレスピーギを歌っている。
http://www.hmv.co.jp/product/detail/2812528

Youtubeはスコットの歌うレスピーギ「森の神々」

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2011年6月18日 (土)

潮田益子、小澤征爾のブルッフ

曇り午後から雨、本日休み。
午後から雨が降る予報だったので、朝早くから旬が過ぎたサツキと葉が茂りすぎた柿の木の枝の剪定。

E79498e69fbf 3時間ほどで樹齢50年ほどのサツキは丸坊主。
柿の木には小さな実が沢山鳴り始めているが、秋になるまでにいつも半分以上は途中で落ち、熟した柿の半分近くはカラスの餌食。

午後から雨が降り始めた。

S_p1010012 今日は今月初めに渋谷レコファンで購入した、潮田益子、小澤征爾のシベリウスとブルッフのヴァイオリン協奏曲を聴く。
東芝EMIの国内盤初出LP.
今からちょうど40年前の1971年6月20,21日の録音。
国内録音だが、イギリスEMIの録音技術者達が乗り込んでの国際的な録音で、プロデユーサーはピーター・アンドリュー。

伴奏オケは日本フィル。
この録音の一年後の6月にフジテレビと文化放送の放送契約打ち切りにより財団法人が解散、新日本フィルと分裂している。
今となっては旧日本フィルの最盛期を記録した貴重な録音となった。

小澤征爾のシベリウスは非常に珍しく、ムローヴァとの同じヴァイオリン協奏曲があるくらいだと思う。

若々しくもしなやかな抒情と迸るエネルギー、オケも健闘。

特に潮田のヴァイオリンが見事で、ブルッフでは完全にオケを食っている。
第二楽章のじっくりしみじみとした歌が素晴らしい。

Youtubeはマルコヴィッチのブルッフ

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2011年6月17日 (金)

ウォルトンのシェイクスピア映画音楽集

今日も朝から雨、今流行りの想定外の凶事連発の波乱の一週間が終わる。

本日も驚天動地の出来事有り。先週から前触れはあったものの、まさかわが部署直撃とは思わなかった。

E38195e381a4e3818d 明日のお休みは、のんびりと庭の伸びたサツキの剪定などをやりたいもの。

P1010001 せめてこのような時は元気の出るスカッとした音楽が聴きたい。
そこで棚から取り出したのは20世紀イギリスの作曲家、サー・ウイリアム・ウォルトン自演のシェイクスピア映画音楽集。
米セラフィムの外盤LPで、オケはフィルハーモニア管というもの。

曲は、名優ローレンス・オリヴェ監督、主演の映画「リチャード三世」「ハムレット」「ヘンリー五世」の3曲。
いずれも映画の音楽監督でもあったミューア・マシスン編による組曲版。

中世的なティスト漂う親しみやすいメロディとカッコイイ輝かしいファンファーレの数々。
大編成の近代オーケストラを駆使したウォルトンの巧みなオーケストレーションが聴きものゴキゲンな音楽だ。

S_img 沼響のHPの聴き比べ「ラインを聴く」にクレンペラーの演奏の感想をアップしました。
http://www.numakyo.org/cgi-bin/rhein.cgi

Youtubeは映画「ヘンリー五世」から「アジャンクールの勝利の歌」1944年制作のカラー作品

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2011年6月16日 (木)

本日の練習、「ウエスト・サイド・ストーリー」

曇りのち雨。早朝左足がつって激痛で目が覚める。
昨日外部監査が無事終わり、昨晩の深酒が効いたらしい。

午前中は足の痛みを残したままお仕事。

そして夜は沼響の練習。

曲は、バーンスタインの「ウエスト・サイド・ストーリー」のシンフォニックダンスの譜読み。

さすがにこのような曲だと初見では通らない。

さっと通せば20分余りの曲だが、何度も止まっているうちに長い曲だなぁという気持ちが出てきた。

休憩後に再び通してみたらあら不思議。曲の構造が見えてきてバーンスタインらしい雰囲気も垣間見えてきた。

このタイプの曲は何度も通して体で覚える曲なのだろう。
いつのまにか足の痛みは消えていた。

S_img 定演のDVDが出来てきた。

ざっと飛ばして見てみたが、最初の「レオノーレ」序曲からきちっとまとまった良い出来だと思う。
次のモーツァルトもギャラントで愛らしい雰囲気が良く出ている。キラキラと粒子が舞うような海瀬京子さんのピアノも美しい。

次の「ライン」もシューマンらしいロマンティックさと流れの良さが出ていてなかなか聴かせる。

というわけで完全に自画自賛となりました。

Youtubeは「ウエスト・サイド・ストーリ」からマンボ、ドウダメルの指揮

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2011年6月14日 (火)

アスケナーゼのモーツァルト

本日遠縁のお通夜。

故人は母方の曽祖父の弟のお孫さんで私は顔も知らない人だが、亡父のお通夜に来てくれた人だという。
連絡をいただいたので定時退社で三島の斎場へ向かう。

斎場に付き名前を確かめた上で受付を済ませ席に着く。
周りを見渡しても誰も知る人はいない。

時が経つにつれて、間違えて他家のお通夜に紛れ込んでしまったのではないかと不安になってきた。

しばらくして母の実家近くに住むお年寄りを見つけ安心する。

前の席に居並ぶ見知らぬ親族の方々の顔を見て、同じDNAを受け継いでいる事実に不思議な気分になってきた。
今まで街角ですれ違っても、双方とも親戚だと知ることもなくそのまま別れていたのだろう。

S_img_0002 今日は、先日の定演の曲目だったモーツァルトのピアノ協奏曲第17番K.453を聴く。
ピアノはポーランド生まれのステファン・アスケナーゼ、シューリヒト指揮のシュトゥットガルト放送響。
1954年9月のライヴでディスクルフランが出していたCD。

アルゲリッチや内田光子、フレイレ達を育てたアスケナーゼはリストの高弟ザウアーに学んでいる。

これはシューリヒトお目当てで購入したCDで、シューリヒトの伴奏はお見事だが、深い憂愁を漂わせるアスケナーゼのピアノがさらに素晴らしい。

なおこの演奏は、沼響が演奏した版と伴奏部分が明らかに異なる。

ウラディミール・アシュケナージと名前を混同しやすいが、ドイツや東ヨーロッパ中心に住み着いたユダヤ人のことをアスケナーゼと称するらしい。

アスケナーゼは第5回ショパンコンクールの審査員を務めている。
この回は、ハラシェビッチがアシュケナージを抑えて一位となったことで知られる。

この時の審査員の顔ぶれはすごい。アスケナーゼの他に、オボーリン、ゼッキ、ロン、レヴィ、ミケランジェリ、ケントナーなど当時の大ピアニストが勢揃い。

YoutubeはK.453

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2011年6月13日 (月)

グルダのドビュッシー、前奏曲集

新たな週は波乱の始まり。
自分の関係する出先の一人が急遽入院するはめになり、その対応のために午前中出先のオフィスで現状調査。
残されたスタッフと彼の仕事内容を確認し、現状のメンバーにしばらく仕事を振り分けることを確認。入院が長引かねばよいが。

午後は他部署主催の会議に出席したものの準備不足のため結論持ち越しの不毛の会議。

S_p1010011 夜は娘の塾の送迎。帰宅後聴いたのは、グルダの弾くドビュッシーの前奏曲集第1巻。
1969年MPSへのグルダ2度目の録音。
手持ちはテイチクの国内盤LP.

艶のある芳醇な低音はおそらくベーゼンドルファーを使用しているのだろう。
ユニークな色のあるドビュッシー。

第2曲「帆(ヴェール)」の官能的な表現などゾクッとするほど。

この頃のグルダはジャズに傾倒していた。

S_img_0001 沼響の聴き比べコラム「チャイコフスキーの5番を聴く」に、ムラヴィンスキー指揮レニングラードフィルの1940年代後半録音の感想をアップしました。
http://www.numakyo.org/cgi-bin/tchai5.cgi
Youtubeはツィンマーマンのピアノで「帆(ヴェール)」

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2011年6月11日 (土)

バッハのカンタータ第106番「神の時こそ、良い時」

早朝から風雨強し、ほとんど台風と変わらず大雨洪水高潮警報発令。

このような日は畑作業も出来ず、音楽部屋でLP,CDの片づけなど。
雨は強いが気温は高く蒸し暑い。

S_img_0003_3   最近目指す音盤が見つからない事態が頻発しているので、今の並べ方を変えようかと思案しているうちに雨上がる。

午後から強風のため庭に散乱した木の葉を竹箒で掃いた後、扇風機を物置から出したりと夏の準備。
エアコンは昨年の夏から壊れたままだ。

当初今年は新しいエアコンを購入するつもりだったが、このところの節電ムードに購買意欲は減退中。
昨日送られてきたジャパネットたかたのカタログもエアコンの記載は遠慮がちで探すのに苦労するほど。

夜は娘のピアノレッスンで函南へ。
いつもながら終わるまでの間に、近くのブックオフで時間をつぶす。
ちょうど今日明日は500円以下のCD半額セール中。

S_img_0002 どうせ碌なものはなかろうと棚を物色して見つけたのが、20世紀オーストリアの作曲家フランツ・シュミットの交響曲第1番、マルコポーロ盤。
ラフマニノフの交響曲第2番のキタエンコ指揮モスクワ響のメロディア盤。

そしてバッハのカンタータ第106、31,66番の3曲が入ったベルリンクラシクス盤。
指揮はロッチュ指揮のライプツィヒ聖トーマス教会合唱団。
以上の3枚が一枚250円の半額、バッハのカンタータのCDが缶コーヒー一本分。

S_img_0001 さっそく帰りの車中でバッハを聴いてみた。いずれも初めて聴く曲ばかり。

最初の106番は、ヴィオラ・ダ・ガンバの渋い響きに乗って2本のブロックフレーテが素朴でありながらな印象的な旋律を歌っていく。
心が洗われるような純粋な音楽。

続く少年合唱の歌声でもうだめ。運転しながらジーンと熱いものが込み上げてきた。なんという美しい音楽だろう。

演奏はバッハがカントル(合唱指揮者)を務めた聖トーマス教会の合唱団、これ以上のものはいらないほどの名演。

この曲がバッハが伯父の葬儀のために書いた曲であることを後で知った。

Youtubeはロシアの演奏家たちによるBWV106

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2011年6月 9日 (木)

ボエームの会、再び

昨日は外部の監査のために遠く伊豆市の境の戸田地区へ向かう。

朝の雨は完全に上がり午後からは初夏を思わせる青空だ。

E688b8e794b0e6b8afefbc91_640thumb32 伊豆西海岸の海も凪いで素晴らしい眺めを満喫しながら目的地へ。
途中戸田地区の民宿も営む「峯松」で食事。
http://www.yado-sagashi.com/yado/minematsu/cuisine.html

 

77362365_v1306551926 ここの豚カツは有名で、しかもソースは自家製「峯松ソース」。
豚肉は山梨の農家からの直送だという。

 

ここでヒレカツ定食を食す。グラム単位で注文できるのが良い。

そして夜はお楽しみの「ボエームの会」。

Front_mini_2 東日本大震災の影響でメンバーが多忙となり3月以後の例会はお流れに。
2月以来実に4カ月ぶりの再会だ。

自分は4月から勤務地が駅から遠くになり、バスと汽車を乗り継ぎいつもの割烹「はちまき」へ。

 

5440695651_0a449d68aa_z さわらの西京漬け、お刺身などなど厳選された食材の後に、メインメニューは平田牧場直送の金華豚のしゃぶしゃぶ。
うーむ、さすがにうまい。お酒は「さつま白波」。

先日の沼響の定演その他の音楽談義から地元沼津の歴史的な話などなどの格調高いお話から下ネタまで、久しぶりの会に集まった4人は大いに盛り上がる。

Pic_pig_kin_2 昼のとんかつに続く高級豚づくしの一日。

腹周りを気にしながら、本日のお昼は仕事をしながらのコンビニおにぎり。

S_img_0003 沼響のHPの聴き比べコラム「ラインを聴く」にシューリヒトの1960年ライヴの感想をアップしました。
http://www.numakyo.org/cgi-bin/rhein.cgi

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2011年6月 7日 (火)

本日の練習、「ラプソディー・イン・ブルー」

天気が良いが湿度が高くいよいよ夏への序章。来月からわが職場は15%の電力制限に該当することになる。

今日は定演終了後初の練習日、今週は変速的に火曜練習となったが集まりは上々。

Ctcc04 曲は、ガーシュウィンの「ラプソディー・イン・ブルー」。これは7年前に今は亡き羽田健太郎さんと共演した思い出の曲だ。
この時の指揮は山下一史さんだった。http://www.numakyo.org/c_rhapsody/index.html
今回のピアノは小原孝さんの予定。
http://www2.odn.ne.jp/~cau57200/

P1010017 なにせ7年前なのでオケのメンバーの3分の一ほどは変わっている。
ほとんど初見に近い人も多いわけだが、初めて曲を通す時は演奏はメタメタでもいつもながら楽しいものだ。

今日はアメリカ音楽が聴きたくなり、取りだしたのはコープランドの交響曲第3番、演奏はアンタル・ドラティ指揮ミネアポリス響の米マーキュリーのオリジナルLP。

P1010018 第二次世界大戦直後に作曲された有名な「庶民のためのファンファーレ」を終楽章に持つ輝かしき50年代のアメリカを予見するようなシンフォニー。

この曲は終楽章に二つの版が有り、スラトキンがN響を振った時には通常とは異なる版で演奏していたはずだ。

Youtubeは「庶民のためのファンファーレ」アンドリュー・デーヴィスの指揮

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2011年6月 6日 (月)

潮田益子のシベリウス

先週の天気予報は外れ今日は晴れ。

今日仕事上で素敵な出会いがあった。

S_p1010012 相手は齢90才でありながら三つの会社の総帥。頭脳明晰未だ矍鑠たるもの。
ご自宅に伺い仕事の話で始まったものの、小僧のような私に謙虚で物静かな話しぶりの中に強い意志と人生の深い年輪が漂う。
あたかも仙人と対話しているような趣。

未だこのような悟りの境地とは程遠い煩悩にまみれた私は、先日の東京行きの帰りに渋谷レコファンで相変わらず音盤漁り。
5点以上購入1点につき200円引きに釣られフラフラと何枚かを購入。

S_p1010004 S_p1010015 潮田益子と小澤征爾&旧日本フィルによるシベリウスとブルッフのヴァイオリン協奏曲、プレートル指揮パリ音楽院菅によるグルックの歌劇「タウリスのイフィゲニア」抜粋。
ユージ・リストのピアノによる「ラプソディー・インブルー」オリジナルバンド版のターナーバウト盤。

クレメンス・クラウス指揮のR.シュトラウス「イタリアから」。S_p1010010 S_p1010008 早稲田大学交響楽団1975年定期演奏会プライベート盤によるベト7と「巨人」。
そしてオックスフォード大学版「オーケストラの楽器」、これはボールト指揮のロイヤルフィルのメンバーとヴァイオリニストのメニューインを起用した教育用レコード2枚組などなど。

S_img_0002 S_img_0001  沼響のHPの聴き比べ「ラインを聴く」にシューリヒトの1960年スタジオ録音の感想をアップしました。
http://www.numakyo.org/cgi-bin/rhein.cgi

Youtubeは諏訪内晶子のシベリウスのヴァイオリン協奏曲




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2011年6月 5日 (日)

クイケントリオのハイドン

今日は下の娘の通う高校の文化祭に家内と母を連れて行く。

女性二人は学校に着くとそのままバザー会場へ直行。
二人は何のために来たのかが解らぬほど買い込んでしまい、結局自分が車まで一旦荷物を置きに行くはめに。

そんなことをしているうちに箏曲部に属する娘の出番の時間。
体育館のステージ上で清水脩の「三つのエスキス」と牧野由多可「春の詩集」そのほかを演奏。
箏曲の曲はよく知らないが、いずれも芸術性の高い名曲。

地域限定の「沼津朝日」の本日付新聞にショッキングな記事が載っていた。
http://numaasa.com/index.html

内容は5月12日におこなわれた、渡辺敦雄沼津高専特任教授の福島原発についての講演の模様。

渡辺教授は福島、女川、浜岡などの数多くの原発の基本設計を担当した技術者で、今回の福島原発を建設時から知る人だ。

原発の建設費の大部分は緊急炉心冷却系という部分に費やされるが、これが働かせないように設計するのが基本。
もしこれが働いたらもう終わり、ということを考えて設計していたという。

ところが今回の福島原発では、この一度でも使ったら終わりという機械すら作動できなかった。

しかも実際の原発が設計者の意思通りに建設されておらず、このことが隠されていたという事実。

さらに教授はこの講演の時点でメルトダウンを確実視していた。

現在炉心に残るプルトニウムはチェルノブイリ原発よりも多く、しかも半減期は2万4千年、これはもう他の場所に持って行きようがないという。
今から2万4千年前といえばネアンデルタール人が生きていた時代だ。

ここまではっきり言う人はあまりなかったと思うが、放射能が漏れた場合の想定が全くされていなかった現状、そして汚染された広大な土壌の処理を考えると、今の放射能汚染は絶望的な状況だという。

P1010005 今日はハイドンのフルート三重奏曲集をクイケントリオの演奏で聴く。

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2011年6月 4日 (土)

静岡フィルのマーラー「復活」

ホルンを買った娘は、喜々としてレッスンや今月の末にある「饗宴」出演の練習に参加しているようだ。http://kyo-en.music.coocan.jp/

20110604concert211x300 本日は静岡県内のアマオケの雄、「静岡フィル」の創立35年記念定期演奏会。メインはなんとマーラーの「復活」。
この大曲が地方のアマオケで聴けるとは思わなかった。

職場別セクションの先輩にご夫婦で静フィルの団員がおり、その方からチケットを譲ってもらう。

会場は静岡市民文化会館大ホール。2,000人弱のキャパのホールはぎっしり満席。

曲は、歌劇「ドン・ジョヴァンニ」序曲とマーラーの交響曲第2番「復活」というもの。
指揮は黒岩英臣、ソプラノの羽根田敦子、アルトは佐藤典子、合唱は静岡市内アマチュア4団体の連合チーム。

アマチュアでこれだけの陣容を組めるのは大都市静岡ならではだ。

演奏に先立ち、東日本大震災の被災者を悼みグリーグの「過ぎた春」が演奏された。

序曲の後すぐに休憩。会場では「えー」という声が上がったが、次が90分近い大曲、遅れて来た客を入れるための配慮だろう。

「次のマーラーの演奏時間は85分でございます」との会場アナウンスに再び会場はざわざわ、トイレに立つお客がぞろぞろ。

そして「復活」、4菅の大編成に合唱とオルガンが加わる。
オケのメンバーには知った顔がちらほら。
大太鼓のトレモロがよく響く良いホールだ。

マーラーのこの雄大にして巨大な宇宙的な広がりは、生演奏で初めて感じ取れるもの。演奏もよかった。

終楽章で活躍する舞台奧のホルンやトランペットも見事なもの。
ホルン11本のベルアップも壮観。

日本「復活」への祈りを込めたオケと合唱団の思いがストレートに伝わる、勢いと熱気にあふれた感動的な演奏となりました。

ここまで来るのに並々ならぬご苦労があったことと思います。
ありがとうございます、感動しました。

この模様はテレビ収録され、ドキュメンタリー番組として全国放送されるという。

帰りの電車の時間が気になり、未だ盛大な拍手の続く会場を早めに出て、帰宅は10時過ぎ。

それにしても先月末から今月にかけて静岡はアマオケ演奏会の一大ラッシュ。いずれも意欲的なプログラム。

5月28日(土) 沼津交響楽団 シューマン交響曲第3番他
5月29日(日) 清水フィル  ブラームス交響曲第1番他
6月 4日(土) 静岡フィル  マーラー 交響曲第2番他
6月 5日(日) 伊豆フィル  チャイコフスキー交響曲第5番他
6月11日(土) 三島フィル  ブルックナー交響曲第0番他
6月12日(日) 富士フィル  サンサーンス交響曲第3番他

Youtubeはラトル指揮の「復活」

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2011年6月 3日 (金)

上野、国立博物館写楽展

娘がホルンを購入することになった。

娘が師事しているホルンの先生にも楽器探しをお願いしてあったのだが、たまたま娘がネロ楽器で吹いたアレキサンダーの103が非常に気に入ったとのこと。http://neromusic.jp/
先生に相談した上でその楽器が欲しいという。

安い買い物ではないので、とにかく自分が直接店に行ってその楽器を確認することにした。

娘の日程と合わず、やむなく本日一日休みを取り上京。

2011060312520000  早めに家を出て、上野東京国立博物館で開催中の「写楽展」に行く。
http://sharaku2011.jp/index.html

平日の午前中とはいえ上野公園は、修学旅行中の中学生も多く大層な賑わい。「写楽展」も非常に混んでいる。外国人の見学者も多い。

写楽の創作期はわずか10ケ月にすぎず、しかも残された作品は確認されたものが146点。
この中の実に142点がこの展覧会のために世界中から集められた。

残りの4点のうち2点は現在所在不明、1点は一般公開を禁じられ、もう一点はボストン美術館浮世絵展で展示中なので、写楽の作品がほぼ全点一同に会したと言っていいだろう。
http://ukiyoe.exhn.jp/highlight/part3.html

展示作品は写楽のほか歌麿、北斎、春草、師宣など287点。
役者の個性を見事に活写した浮世絵の数々。

7e6486279c0ca8e5f062ll 同一の作品で刷りの違う絵を比較したり、同じ役者をほかの浮世絵師の作品と比べたりと実に面白い。

作品発表順に4期に分けて展示された「写楽」の作品を見ていると、後期になるにつれて作品の求心力が衰え、雑になっていくのが素人目に見てもよくわかる。
写楽が10ヶ月で筆を絶ち、忽然と世間から姿を消したのもわかるような気がする。

そして上野を後に渋谷へ向かう。渋谷の喧騒をかき分け、娘とようやく待ち合わせてネロ楽器へ。

221 店内でお目当ての楽器を娘に吹かせ自分も吹いてみる。
非常に吹きやすい楽器だ。吹いているうちに自分も欲しくなった。
吉田社長さんも「これは良い楽器ですよ」と薦めてくれ、結局購入。

帰りに娘とオムライス屋に入り遅い昼食の後渋谷駅で別れる。

これからしばらく耐乏生活。

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2011年6月 2日 (木)

ベートーヴェンの七重奏曲、トリオ版

一日雨。6月というのに未だ肌寒い。
昨日ニュースで見た、スーパークールビズとかの環境省のアロハシャツの職員姿がわざとらしいパフォーマンスに見えた私はへそまがりなのだろうか。

夜にはしまいそびれていたストーヴに火を入れている。

内閣不信任案の顛末はあまりにも醜怪で情けなし。
家内などは「顔を見ているだけで不愉快だから」とテレビのスイッチを切ってしまった。

本日新潟で震度5の地震。今はそちらが気になる。
新たな大地震の前触れではなかろうか。

P1010015 今日は、ベートーヴェンの七重奏曲をベートーヴェン自身が編曲したクラリネット三重奏曲版で聴く。

アルヒーヴから出ていたLPで、クラリネットはライスター、チェロのベトヒャー、ピアノのエッケルト・ベッシュというもの。

とてもアレンジものとは思えない見事な編曲。ベルリンフィルのメンバー二人の名技も素晴らしい。



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