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2011年7月に作成された記事

2011年7月31日 (日)

R.シュトラウスの「イタリアから」

早朝地震で目が覚める。震源地は福島。

高等学校総合文化祭のため、本日福島遠征に出発する下の娘はしきりに心配していた。

開催場所が場所だけに放射能が心配でないと言えばウソになる。
学校の説明会でも参加を疑問視する意見が親から少なからずあったと聞く。
http://savechild.net/archives/5822.html

現地では屋外行動を制限され、マスク持参ということになっている。
親としてはちょいと複雑な気分。

今日で7月の最終日。朝早くに起き、涼しいうちに畑と隣の駐車場の境界に槇の苗を植え杭を打つ。
このところの雨で土が柔らかく、小一時間ほどで終了し気持ちの良い汗をかいた。どうやら体の具合は復調したようだ。

雲は多いが雨は降らず狩野川花火大会初日は無事に終了。

P1010001 今日はR.シュトラウスの交響的幻想曲「イタリアから」を聴く。

作曲者21歳の作品。第1楽章「カンパーニャにて」、第2楽章「ローマの廃墟にて」、第3楽章「ソレントの海岸にて」、第4楽章「ナポリ人の生活」

標題交響曲のような曲だが、レスピーギの「ローマ三部作」のシュトラウス版といった趣。
演奏は作曲者と深い親交のあったクレメンス・クラウス指揮のウィーンフィル。自演録音のないこの曲にあっては作曲者の意図に最も近い決定的な演奏と言って良いだろう。

「フニクラフニクラ」そのまんまのフィナーレはいつ聴いても楽しい。

P1010003 沼響のHP聴き比べコラム「ラインを聴く」に、黒人指揮者の先駆け、ディーン・ディクソンの演奏の感想をアップしました。
http://www.numakyo.org/cgi-bin/rhein.cgi

YoutubeはR.シュトラウス「イタリアから」フィナーレ

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2011年7月30日 (土)

ディーリアスのピアノ協奏曲

今日明日は沼津夏祭りだが、新潟で記録的な豪雨を降らせた雨雲が午後から南下し静岡県東部に来襲。
大雨洪水警報発令となり、本日の狩野川花火大会は順延となってしまった。

部活に行った娘を学校へ迎えに行く途中街中を通ってみたら、路上に並んだ屋台は空しく豪雨の中に煙っている。

今年の沼津夏祭りは、東日本大震災で大きな被害を受けた大船渡市の子供達を招待している。http://www.numazuyeg.com/report/2011/topic_423.php

私もささやかな協賛をさせていただいたが、なんとか明日は晴れて欲しい。
東北の子供たちにせめて晴れた富士山の姿を見せてやりたいと思う。

体調はだいぶ良くなったものの、食事がうまくないので未だ本調子ではない。

P1010012 今日はディーリアス唯一のピアノ協奏曲を聴く。
ジャン・ルドルフ・カールスのピアノにギブソン指揮のロンドン響による国内盤LP。
カップリングはドビュッシーのピアノとオーケストラのためのラプソディ。

曲、演奏家ともマイナーでよくぞ国内で出したと思うレコードだ。

曲は3楽章形式の曲から終楽章のみを独立させ、残りの二つの楽章を引き延ばして単一楽章の協奏曲に仕立てている。

この曲の手持ちはこの1枚のみだが、モイセヴィッチやカーゾンのような大家から、ディーリアスの深い親交のあった指揮者のビーチャムが妻のベティ・ハンビーと共演したライヴなど、比較的多く出ている。

曲は涼やかで軽い音響がサラサラと流れて行くディーリアス独特の世界。メロディーも判りやすくで爽やか。もっと演奏されても良い曲だ。
一度実演を聴いてみたい。

ルーカスのピアノは美しい音で非常に良い。ギブソンの伴奏も愛情あふれるもの。

Youtubeはディーリアスの「夏の夜、河の上で歌う」

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2011年7月29日 (金)

ペトロフの弾くウェーバー

水曜の晩からどうも全身に力が入らず、木曜の昼ごろからから差し込むような腹痛。結局木曜は定時退社とし、オケの練習も休んでしまった。

今日も調子が悪く結局午後から年休で早退。 原因がどうもわからない。

帰宅後、家にあった娘が腹をこわした時に病院で処方された飲み薬を見つけ、呑んでひと眠りしたらだいぶ気分が良くなった。
家内曰く、あの薬は2年以上前のもので捨てるつもりだったとのこと。

快方に向かったので結果オーライということにしておこう。

P1010014 今日はロシアのピアニスト、ニコライ・ペトロフの弾くウェーバーのピアノソナタ第1番とラヴェルの「夜のガスパール」を聴く。

病中には重い曲だが、ペトロフの悪魔的なテクニックの冴えに目が覚める思い。

P1010013 そしてもう一枚、グルダの弾く平均律第一巻から数曲。
こちらは静かで落ち着いた世界。

Youtubeはリヒテルの弾く平均律

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2011年7月27日 (水)

オーブリー・ブレインのブラームス

今日は朝から雨。下の娘は夏休みだが来週からの全国大会福島遠征の為、連日の部活。雨でもあり出勤の前に学校へ娘を送る。

今日は市長さんに報告のため、顧問の先生と部活の仲間達と一緒に市役所へ表敬訪問すると言う。

今日は静かに室内楽。
P1010008 ホルンのオーブリー・ブレイン、ヴァイオリンのアドルフ・ブッシュ、ピアノのルドルフ・ゼルキンによるブラームスのホルン三重奏曲。

1933年11月のモノラル録音。手持ちはフランクリンミントのLP.

オーブリーはフランス、ラウー工房のF管のピストンヴァルヴ方式のホルンを使用している。http://www.geocities.co.jp/MusicHall/1921/raoux.html
一説にはこの録音に使用されたホルンはホルントリオが作曲された1865年製の楽器だという。

自然な呼吸にのびやかな音、この特徴は息子デニス・ブレインにそのまま受け継がれているこの曲最高と言われる名演だ。

Pa150593 オーブリーは1926年にも同曲を録音している。

スペンサー・ダイクのヴァイオリンにヨーク・ボーエンのピアノ、手持ちはOPALから出ていたLP。

こちらも完成度の高いオーブリーのホルンが聴きものだが、他の二人はさすがにブッシュ、ゼルキンには遠く及ばない。

P1010010 P1010011 沼響HPの聴き比べコラム、「ベートーヴェンの7番を聴く」にヨッフム指揮バンベルク響来日公演の感想をアップしました。
http://www.numakyo.org/cgi-bin/beet7.cgi

Youtubeはクライバー指揮のブラ2、第2楽章ホルンソロの部分

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2011年7月26日 (火)

浜松市立楽器博物館 「19世紀のサロン」

昨晩雨が降り過ごしやすい朝。日中しばしの雨で湿度が高い一日。

毎年4月半ばにやって来て車庫の天井に巣を造り、車を糞でベタベタにしてしまうツバメは今年も5月には雛が3羽ほど孵り3週間ほどで巣立っていった。
その巣立ちの際、古くなった巣が落下して壊れてしまった。

S_img_0002 例年7月初旬には再び帰ってきて2回目の産卵を行うのだが、10日ほど前に戻ってきたのは1羽のみ。夜になると落下した巣の跡に一羽のツバメがポツンと佇んでいる。

 

巣立った子ツバメも一緒になり賑やかになる年もあるのだが、今年は一緒だったペアの姿も見えない。どうしたの?。

今日は、浜松市立楽器博物館が出したCDを聴く。
http://www.gakkihaku.jp/new_cd/index.html
聴いたのは今や33巻を数える一大シリーズ、コレクションシリーズから第1巻「19世紀のサロン」。
既に廃盤になってしまったレアものだが、娘のレッスン先近くのブックオフ250円均一棚で見つけたもの。

Cd11 沼響がお世話になっている神代先生の吹くシリーズ11巻「19世紀のトランペット」とは一部重複している楽器もあるが、こちらはコルネットのほかにナチュラルホルンやテナーホルン、サキソフォーンまでをも含むいわゆる19世紀に製作された金管楽器全般。

それぞれ音階と当時の代表的な曲を短く演奏している。

いずれもユニークな外観と素朴な音色が味わい深い。楽器の保存状態によってはピッチが怪しげだが、それもまた良い景色となっている。

中でも楽しめたのは、アドルフサックス製作のソプラノからバリトンまでのサキソフォーン一連の音。

現代の楽器の洗練された色気とは異なるクラシカルな中に年を経た独特の妖艶な響きも漂う。これがなんとも面白い。
なぜか演奏者のクレジットがないのが残念。

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2011年7月24日 (日)

ライナーのヴェルディ、レクイエム

今日は町内の地蔵尊のお祭り日、遠くから祭囃子が聞こえている。
Photo 今年は役員ではないので気楽なもの。

本日お休みだが3月までいた部署で自分が担当していたイベントがあり、午後からそちらに顔を出し旧知の講師の先生にご挨拶。

夜に上の娘が帰ってきたが、明日朝一番の電車でもう帰るとのこと。

今日はヴェルディのレクイエムをライナー指揮ウィーンフィルの演奏で聴く。
手持ちはフランクリンミントのLP2枚組。

Akanegumo444img600x4501274568231uul ライナーの恐ろしい指揮にウィーンフィルがビリビリと緊張して演奏しているのが伝わってくる名演。

阿修羅の如き怒りの日など凄いものだ。

Youtubeはアバド&ベルリンフィルのヴェルディのレクイエムから「怒りの日」

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2011年7月23日 (土)

コレルリの「トゥーランドット」

昨晩は涼しい夜、本日も日差しは強いが吹く風は高原の風のように爽やかだ。台風6号が北方の冷気を誘い込んでいるらしい。

昨日職場では夏風邪でお休み一名。

本日お休み。下の娘は来月初旬の全国大会のために今日も部活。

自分はほとんど何をしたか思い出せないほど無為無策の一日。

Books 先日図書館で借りてきた世界文化社から出ている「トゥーランドット」のDVDを観た。
http://www.sekaibunka.com/opera/new/vol7.html


これはマルトン、カレーラスによるマゼール指揮のウィーン国立歌劇場によるDVDがメインだろうが、もう一枚のコレルリがカラフを歌った1958年のテレビ映画が圧倒的に面白い。

マゼール盤は、宮崎アニメに出てくる「顔無し」のようなメイクがどうも気に入らない。音は良いのだが。

もう一枚はフランコ・コレルリがメトにデビューする前の映像。トゥーランドットはルチッレ・ウドウィックが歌っている。指揮は名匠プレヴィターリ。

50年以上前のモノクロ映像だが、ランフランキの演出はさほど時代を感じさせない。
冒頭の日本の鎧武者がパントマイムを始めたのには思わずのけぞってしまったが、他はさほどの違和感はない。

32177027 沼響の聴き比べコラム「チャイコフスキーの5番を聴く」に、ミトロプーロスの演奏の感想をアップしました。
http://www.numakyo.org/cgi-bin/tchai5.cgi


Youtubeはニルソン、コレルリの「トゥーランドット」。これは凄い演奏です。

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2011年7月21日 (木)

本日の練習、団員投票

台風一過の良い天気。さぞや暑くなる思いきや意外と過ごしやすい一日。
オフィスよりも外の方が涼しいほど。
夜はオケの練習で外に出る。まるで初秋の趣。

P1010004 今日は前半はシンフォニックダンスで、後半はアンダーソンの「舞踏会の美女」など。
アンダーソンの平易でよく鳴るオーケストレーションは、いつ演奏しても楽しいものだ。

そして練習の最後には、来年の定演のメインを決めるための団員投票。

今回の候補曲は「エロイカ」、ドヴォルジャークの第8番、そしてブラームスの第2番の3曲。

前評判もなにもなく全く予想がつかないまま開票が始まる。

初めはドヴォルジャークの独走状態。「エロイカ」が一票差で続く。ブラ2は伸びない。

ところが中盤でブラームスがじわりじわりと追い上げついにはドヴォルジャークに並んだ。

結局、ブラームス15票、ドヴォルジャーク13票、エロイカ11票。
ブラームスの誰かがドヴォルジャークに入れれば首位が並ぶところだったというあい変らずの僅差。

P1010007 帰宅後アンダーソンの自作自演からの数曲。米DECCAのLPとMCAのCDで聴く。
モノラルとステレオの混成盤。

「忘れられし夢」ではアンダーソン自身がピアノを弾いている。

オケの名は伏せられているがこのベラボーにうまいオケは、ニューヨークフィルとNBC響のピックアップメンバーだという。

Youtubeはそのアンダーソンの「忘れられし夢」

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2011年7月20日 (水)

ウイリアム・ボイスの8つのシンフォニア

鈍足の台風6号の影響で昨日から少なからずの雨。
帰宅後、もう台風は去っただろうと退避させておいた「よしず」を立てかけたところ突然の突風で倒されベランダの鉢植えを破損。
慌てて天気図を見たところ未だに御前崎のあたりをモタモタしている。

ここ10年ほどで台風の発生時期と襲来コースは明らかに変化した。

P1010001 今日はイギリス後期バロックの作曲家ウイリアム・ボイスの8つのシンフォニア。
ボイスの作曲の最盛期はバッハやヘンデルの最晩年と重なっている。

今や忘れられた作曲家だが、この交響曲の萌芽とも言うべき8つのシンフォニアは忘れ去るには惜しい佳品たち。

演奏はメニューイン指揮の管弦楽団による英EMIのLP.

P1010003 そしてもう一曲イギリス作品で、エルガーの「エニグマ変奏曲」をサー・エードリアン・ボールト指揮のロンドンフィルの演奏で聴く。
エルガーと親交のあったボールトの感動的な名演。
S_p6300642 沼響のHP聴き比べコラム「ラインを聴く」にボールトの演奏の感想をアップしました。
http://www.numakyo.org/cgi-bin/rhein.cgi

Youtubeは「エニグマ変奏曲」からニムロッド、アジア・ユースオケの演奏

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2011年7月18日 (月)

フォン・ベンダのヘンデルとバッハ

連休3日め。
大型台風の襲来に備えて、畑のトマト、茄子、枝豆を収穫。

本日6時起床。テレビを点けたらワールドカップ女子決勝をやっている。場面は延長戦後半アメリカが2対1のリード。

試合前の評判では圧倒的にアメリカ有利ということで、「あぁやっぱりなぁ。
でも「なでしこジャパン」健闘してるぞ」と思いながら見ているうちに澤が得点、そのままPK戦へ突入し日本の勝利。
この試合の中でもっともおいしい最後の30分を堪能しました。

何かに後押しされているかのような日本選手の気迫が、特にPK戦でアメリカ選手を圧倒していた。

今日は久しぶりの良いニュースに元気と感動をいただいた。

日本中が沸いた一日。

Minminhinabonimg600x4461309437133um 今日は、ハンス・フォン・ベンダ指揮ベルリン室内管によるバッハとヘンデルを聴いた。独逸テレフンケンのモノラルLPで、バッハの組曲第3番とヘンデルの二重協奏曲第28番。

ぴしっと筋の通った格調高き名演奏。ヘンデルのホルンソロの超絶技巧には舌を巻く。このヘンデルの第2楽章は「メサイア」の「Glory to God(至高の神に栄光あれ)」と同じ曲だ。

P1010006_2 そしてもう一枚は、レスリー・ジョーンズ指揮オーケストラ・オブ・ロンドンによるハイドンの「軍隊」と「太鼓連打」の二つの交響曲。米チェックメイトのLP.

ジョーンズはLP時代に米ノンサッチにハイドンの初期と中期の交響曲のまとまった量の録音を残している。
この2曲の演奏は、通奏低音にチェンバロが入った珍しいもの。


Youtubeは「メサイア」から「Glory to God」

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2011年7月17日 (日)

ケンプのブラームス

連休二日目今日も暑い。

契約しているケーブルテレビから分厚い書類が届いた。
内容はアナログ放送終了に関するもの。

東京キー局の配信は平成26年で配信を終了するということが書いてある。

今までは東京キー局のチャンネルその他が受信できてケーブルテレビのメリットはあった。だがこれからはチャンネルが減り毎月3千円弱の契約料を払うならば、アンテナを自分で設置して受信する方が全然格安ではないか。

解約を考えよう。

そして夜は友人のお通夜に出席。

彼は高校の同級にして下の娘の通う高校の音楽教師。
上の娘の高校進学の際には彼からアドバイスを受けたこともあった。

彼の人脈の広さと人望の厚さからか数百人が集まる大きなお通夜だった。

会場では顧問だった吹奏楽部の部員が校歌を演奏。演奏に合わせて歌う集まった教え子たち。会場のあちらこちらから漏れるすすり泣きの声。

41ptx6zgrpl__sl500_aa300_ 式が終り、吹奏楽部の子らが演奏するバッハのコラール「主よ人の望みの喜びよ」を後ろに聴きながら式場を後にする。悲しい夜。

今日は「20世紀の偉大なピアニストたち」シリーズの第52巻CD2枚組
ケンプの弾くブラームスの幻想曲と間奏曲。

深く静かで慈愛に満ちた音楽。

Youtubeはケンプの弾くバッハ、コラールBWV639



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2011年7月16日 (土)

東日本大震災 心をつなぐニュース

多忙な一週間が終わりようやく連休初日。
家内は隣町の実家に行き、娘は来月初旬の全国高等学校総合文化祭の練習のために一日部活動。
http://www.fukushimasoubun.gr.fks.ed.jp/

昨年の高文祭は口蹄疫で揺れていた宮崎で今年は福島で開催。
開催県は5年前から決定していたとはいえ、このような状況での主催者側の苦労は並大抵のものではないだろう。

全国から集まった高校生の若い力で被災地に明るさを届けて欲しいもの。

家に残された自分は、あまりの暑さに外で畑作業をする気にもなれず一日読書その他で家の中

Amazonから文藝春秋社「東日本大震災 心をつなぐニュース」が届いた。
http://www.bunshun.co.jp/cgi-bin/book_db/book_detail.cgi?isbn=9784163743103

震災や原発事故の陰鬱なニュースで不安と絶望が広がっている日本の中で、「活字の力で元気づけられないだろうか」と文藝春秋の社員の発案から作られた本。監修はジャーナリストの池上彰さん。

201107090627534e8s 本書は被災地の地方新聞の記者達が報じたニュースの中から心を揺さぶるニュースを池上さんがセレクト、94本の記事を載せている。

心温まるニュースだけではなく悲しいものもあるけれども、そこにあるのは、極限状態での無名の一市民たちの崇高な姿。

読み進めていて涙が出てくるような話ばかり。

この本の収益は全て震災義援金として寄付されるという。

今日はお気に入りのアルバム、バーバラ・ストライザンドの「クラシカル・バーブラ」からドビュッシー、ヘンデルなど。

P1010010 907 沼響HPの聴き比べコラム、「ベートーヴェンの7番を聴く」にヨッフム指揮ロンドン響の演奏の感想をアップしました。
http://www.numakyo.org/cgi-bin/beet7.cgi



Youtubeは「クラシカル・バーブラ」からヘンデルの「リナルド」

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2011年7月15日 (金)

選曲会議

昨日は来月主催の大きな会議の下打ち合わせのために、伊豆市まで車で駿河湾の海岸線を行く。素晴らしく良い天気で凪いだ海面の中空に大きな富士の姿が見える。

10_07_17e688b8e794b0e6b8afefbc91s そして夜はオケの練習、場所は沼津市民文化センター小ホール。
曲はバーンスタインのウエストサイドストーリから「シンフォニックダンス」の後半部分。

曲の形にはなってきたが、団内指揮者のF君の懸命の指導の割にはオケの反応はいまひとつ。ノンキな体質の沼響とはいえF君の真摯な指導に喰らいついていく真剣さが足りないのではないか? 
練習をしていてオケに対する団員の温度差が表面化しているような感覚。
本日練習終了後、来年の定演の曲目アンケート結果から曲目を絞る技術委員会に出席。
アンケートの集計表を見ると今回はトンデモない曲は入っておらず、面白みには欠けるが常識的なラインナップ。

最初曲決めの件でひと悶着あったが、沼響は誰でも自由に意見を出すことがモットーなのでこれも良いだろう。
来年は28回目の定期で練習期間も短くコンチェルトはなし、しかも第30回定演にどう繋げていくのか。

いろいろ意見は出たが、結局候補は「エロイカ」、ブラームスの交響曲第2番、ドヴォルジャークの交響曲第8番の3曲となった。
いずれも沼響としては演奏経験のある曲で。来週の練習最後の団員投票でこの中から決定となる。

毎回団員投票は1票差の大接戦。はたして今回はどんなドラマが生まれるのやら

今回の技術委員会はなんとなく後味悪く終了は11時過ぎ。

本日は、仕事終了後市民文化センターでのディスクコンサートの解説を終え10時帰宅。

帰宅したら友人の訃報が待っていた。

413lotnnh8l__sl500_aa300_ 彼は高校の同級にして、下の娘の通う高校の音楽教師。

沼響の定演と同じ5月28日の高校吹奏楽部の定演には、病中にもかかわらず指揮をしていたとのこと。

人望も厚く、今日高校の吹奏楽部の生徒らは泣きじゃくっていたと娘から聞いた。

アウストボの弾くグリーグの「抒情小曲集」をなんとなく部屋に流している。

Youtubeはグリーグの「過ぎた春」

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2011年7月13日 (水)

夏のボエームの会

今まで沈黙していた蝉がようやく鳴き始めた。

既に連日真夏日更新中、今日も暑かった。
エアコン故障中の我が家は、2ℓのペットボトル数本を冷凍庫で凍らせて部屋の中に林立させている。効果のほどはわからぬが、見ているだけで涼しい気分。
もっとも昼間は3時間ほどで完全に溶けてしまう。

Front_mini 昨日は定例ボエームの会。

 

場所はいつもの割烹「はちまき」で今回は趣向を変え、囲炉裏部屋からお座敷へ。

 

たまには畳の上で足を伸ばしての座敷もよいもの。

お酒はお仕事で沖縄へ行っていたメンバーのお土産、10年古酒泡盛五頭馬。
まずはロックで。

2011071218200000 43度の芳醇な香りとトロリとした飲み心地はまさに古酒の味わい。
やはり強いので水を加える。水で伸ばしても個性が変わらぬのが泡盛の特徴だという。

今宵のメニューはお魚類中心。夏向けにさっぱり系のその他の前菜や刺身の後に、アカウオの焼き物、冷製茶碗蒸しエトセトラ。

 

 

 

そしてはちまき特製のコロッケに続くのは・・・・・

ジャーン! 今回のメインは鯨の刺身と鯨ベーコン。

Kujirasyasinn_2 商業捕鯨中止で日本人の食卓に乗ることは稀になった鯨だが、この会のメンバーは皆、鯨肉が懐かしい世代。

 

学校給食に出た鯨の竜田揚げも懐かしい。一同思わず遠くを見る目となる。

しかしながらこのメンバーは生の鯨肉は食べたことがない。

 

 

食すと鹿肉にも似た独特の風味の肉。

 

「やはり鯨は哺乳類ですな」などと当たり前のことをそれぞれ呟きながら酢醤油に洋からしを絡めて食べているうちに、おいしいお酒に釣られて皆速いペースで飲みすぎた。

Kanikoro 冷たい牛テールそうめんを仕上げとしつつ、今回は早めのお開きとする。

帰宅後横になったらそのまま翌朝まで泥酔状態。

 

そして本日早朝起床。
かなり飲んだにしては二日酔いにもならずに睡眠十分で気分は良い。
やはり泡盛は二日酔いしにくいというのは本当なのだろうか?

P1010006 P1010008 沼響のHPの聴き比べコラム「シベリウスの2番を聴く」にカラヤンの演奏の感想をアップしました。
http://www.numakyo.org/cgi-bin/sibe2.cgi

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2011年7月10日 (日)

コンヴィチュニーの「タンホイザー」

朝早く、カラスの騒がしい鳴き声で目が覚める。

2階の窓から外を眺めると、電線上には凄い数のカラスが鈴なりとなり、裏山の木々にも居るらしく枝がワサワサと揺れている。
さながらヒッチコックの「鳥」の如し。

どうやらご近所の畑に実り始めたトマトを狙っているらしい。

我が家の畑は野鳥避けにヒモを空中に張りめぐらせたり、再生できなくなったDVDやCDをぶら下げたりしているので、無防備な隣の畑を狙うことにしたらしい。

この土日休みは庭と畑の除草作業。

今年は昨年を上回る猛暑の気配。このところ天気が良すぎて適度な雨も降り雑草は次から次へと生えてきて、いくら抜いてもきりがない。

ひと汗かいて、太陽が頭上に上ったところで本日の作業は終了。

P1010011 汗を流した後は、音楽部屋で先週の「ローエングリン」に続き、今週もワーグナーのオペラ全曲で「タンホイザー」を聴き始めた。

演奏は旧東ドイツの指揮者コンヴィチュニー指揮のベルリン国立歌劇場管による1960年の演奏で手持ちは国内盤LP.

グリュンマーやフィッシャー・ディースカウ、といった名歌手を揃えた著名な録音。名テノール、ヴィンダーリッヒが加わっているのも嬉しい。ドレスデン版を使用。

ところが聴き始めてまもなく睡魔に襲われそのまま爆睡沈没。

20090618092923  目覚めたところで、魚市場に勤めている遠縁のおじさんがイサキを持ってきてくれた。

今夜はイサキの塩焼きだ。

P1010010_2 沼響のHP聴き比べコラム「ラインを聴く」にクレツキの演奏の感想をアップしました。
http://www.numakyo.org/cgi-bin/rhein.cgi

Youtubeは「タンホイザー」序曲、トスカニーニの指揮


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2011年7月 8日 (金)

山中湖畔の夜

昨年の3月31日の午後、私は4月から学生生活を始める上の娘の埼玉での引っ越しを済ませ、娘を車に乗せて沼津の家に向かっていました。

その日は夕方から山梨県と静岡県東部地方は季節はずれの大雪となり、中央高速と東名高速は途中から通行止めとなっていました。そうとは知らず私は中央高速上を沼津への道を急いでいました。

やがて、東富士五湖道路が事故のため閉鎖され、籠坂トンネルが通れないことがわかりました。やむなく山中湖畔から籠坂峠を車で登り始めたところ、峠の途中で大渋滞に巻き込まれてしまいました。
山中で進退窮まる危険を感じた私は山頂付近でUターンして麓まで引き返すことにしました。
ところが既に路面は凍結し、制御の効かない車は暗い闇の底に吸い込まれるようにずるずると山中湖への坂道を自然落下し始めました。

この時の模様はこの日のブログ↓
http://harumochi.cocolog-nifty.com/horn/2010/03/post-3b48.html

車の速度は次第に増し、このままでは衝突事故かそれとも勢い余って山中湖に転落か、とまで思っていた直後、突然車が止まりました。
やったな!!と思いながら車を降りて回りを見てもどこにもぶつかった形跡はありません。車を近くにあったコンビニの駐車場へ寄せ、再度車を見ても無傷????

幸い夜中にもかかわらず近くに泊めてくれる温泉旅館があり、そのまま娘と一泊することにしました。

41s0qbb6fol__sl500_aa300_ 朝になり、良い天気となった山中湖畔の美しい景色を眺めながら娘と旅館の朝食をとっていたその時、私は三浦環の墓所がすぐ近くにあったことを突然思い出しました。

チェックアウトを急いで済ませ、私は音楽の道に進み声楽も多少かじり始めた娘を連れて、墓所に向かいました。

雪にぬかるんだ路上のところどころには放棄された乗用車が見えます。
お寺に到着すると、山門の前は白い絨毯を敷き詰めたような純白の雪、ところどころ小動物の足跡が残っています。三浦環の墓所には誰がたむけたかわからぬ一輪の花。

三浦環を知らぬ娘に、偉大なプリマの業績の説明をしたのちに神妙に二人でお参りをしました。

あの時突然車が止まらなければ、と思うと今でもゾーとします。
何事もなく無事であった不思議。今では三浦環に助けられたと思っています。

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2011年7月 6日 (水)

三浦環からの招待状

先月来日したメトロポリタンオペラの記事を見ていて、20世紀初めにメトの舞台に日本人初のプリマとして立ち、「蝶々夫人」で大歌手カルーソーと共演した三浦環のことを思い出した。

三浦環については不思議な思い出があります。

もう10年近く前、沼響が山中湖畔で合宿をしたときのこと。

練習が一段落した休憩時間に、同じホルンのN君と私は一緒に山中湖を車で一周しました。
途中、由緒のありそうなお寺があり二人で立ち寄ったところ、山門の外になにやら洋風の立派なお墓がひとつ。
和風建築の山門の外にあるその西洋風の大きな墓に不自然さを感じ、二人で近寄ると案内板がありました。

そこは日本人初の国際的なプリマとして欧米各地のオペラハウスで活躍した三浦環の墓所でした。

意外な成り行きに二人は厳粛な気持ちとなり、彼女の偉大な業績を偲びながら、神妙な面持ちで両手を合わせました。

P1010005_2  それから数日後、私は弟から昭和初期に東京でおこなわれた音楽会のプログラムや招待状、音楽家の書簡などを譲り受けました。
神田の古書店で購入した著名作家の自筆原稿集の中に紛れ込んでいたということです。

その中の藤原義江やカーピイタリア歌劇団などのパンフや招待状を順に見ているうちに私はひとつの書簡に目が釘付けになりました。

P1010004_2 それは昭和11年6月2日の消印、なんと三浦環の日本での「蝶々夫人」初舞台である同年6月27日歌舞伎座公演の三浦環自身からの直筆入り招待状でありました。
私はそれらを見ているうちに冥界にいる三浦環から自分が招待されたようで、恐ろしいような不思議な気持ちになりました。

この公演は、世界各国で2000回の「蝶々夫人」を歌い回った三浦環の、記念すべき2001回目となる「蝶々夫人」の凱旋公演でした。

この件についてはさらなる後日談があります。長くなりましたので続きは次回。

P1010009 沼響HPの聴き比べコラム、「ベートーヴェンの7番を聴く」にケンペ指揮ドレスデン国立歌劇場管のリハーサルの感想をアップしました。
http://www.numakyo.org/cgi-bin/beet7.cgi

Youtubeは三浦環が歌う蝶々夫人

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2011年7月 4日 (月)

ブラームスのドッペルコンチェルト

新たな週の始まりは朝から西風が強く、ベランダに立てかけた「よしず」が倒れそうだ。
出勤前に片付けるか否かで迷ったが、結局そのままにして出勤。
帰宅したら「よしず」はベランダの床に風で倒れ、密封状態のリビングの室温は40度近く。

昨晩のNHKスペシャルは「シリーズ原発危機、広がる放射能汚染」。

仕事上の係りも深く人ごとではない。真剣に見入ってしまった。

原発から離れた場所に散在する放射能スポット。なぜお茶から基準値以上の放射性セシウムが検出されたのかなど。見ているうちにいろいろな疑問が氷解。

どうやら3月21日に、静岡県上空にセシウムを含んだ雲が飛来していたらしい。この日は雨。お彼岸で家族揃ってお墓参りに行ったりと、やたらと外を出歩いていた。

最も知りたいことを国は国民に示していないことが番組を見ているうちに気になってきた。
今も放射能は漏れ続けているのだろうか?
避難されている人たちは故郷に帰ることができるのだろうか?

雨が降りそうで降らない毎日が続いたがさきほどから強い雨が降ってきた。
恵みの雨も放射能が気になる。


P1010001 今日はブラームスのドッペルコンチェルトをオイストラフのヴァイオリン、フルニエのチェロで聴く。

手持ちは、ガリエラ指揮のフィルハーモニア管による1956年録音のステレオ国内盤LP.

この二人の巨匠にはそれぞれ後の録音があるが、お互いの個性を尊重しながらのびのびと演奏している音楽の楽しさではこの盤に軍配が上がる。

これはなによりも伴奏の名匠ガリエラの力が大きい。

Youtubeはブラームスのドッペルコンチェルト、庄司紗矢香のヴァイオリンほか

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2011年7月 3日 (日)

バッハの管弦楽組曲、レーガー編曲版

日曜の朝は早めに起きて涼しいうちに畑作業。
Cimg1870tokibi 夏野菜が少しずつ実を付け始めたのが嬉しい。

今日はトウモロコシとビールのお供、枝豆を収穫。トウモロコシは多少ハクビシンにやられたが比較的形の良いものができた。

E38286e381a7e69e9de8b186 早速茹でてそのまま朝食に。やはり採れたては美味。

昼間は、あふれてしまった音楽部屋のレコードやCDを整理し、別部屋に移動しながら書籍類の片づけ。
夕方高校生の甥を呼び、トウモロコシと一緒に欲しい本を持たせたりしているうちに日曜日は暮れて行く。

今日はバッハの管弦楽組曲全曲を20世紀初頭に活躍したドイツの作曲家マックス・レーガーのピアノ・デユオ編曲版で聴く。
FRAMEから出ていたCDで、エクトル・モレノ&ノルベルト・カペッリの二人による演奏。

Fr9933 バッハに傾倒していたレーガーだけあって、非常に良くできた編曲だ。
原曲の通奏低音の処理などさすがに見事で、あたかもこれがオリジナルであるかのように聞こえる。
バッハの各声部を正確に浮かび上がらせながらロマンティックに響かせている演奏も良い。

Youtubeはボビィー・マクファーリンの歌うバッハの「アリア」

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2011年7月 2日 (土)

ケンペのローエングリン

P1010006 7月に入り暑さも本格的だが今年の夏は妙に静かだ。

毎年6月頃まで鳴いているハルゼミは今年はとうとう鳴き声を聞くことがなかった。
いつもならばこの時期は裏山でニイニイゼミが盛大に鳴き始めているはずなのだが、今日も全く聞こえない。何故だろう?

こんな暑さだが、今日はワーグナー、歌劇「ローエングリン」全曲。
ルドルフ・ケンペ指揮ウィーンフィルによる国内盤LP5枚組。
1963年のステレオ初の全曲録音。

3時間を優に超えるワーグナーのオペラは休日にしか聴けない。
とはいえ連続して聴き続けるほどのヒマと集中力はないので、何度か中断しながらの丸一日かけての視聴。

ウィーンフィルの柔らかな響きを生かした美しい演奏だ。歌手達も無難な出来で録音も良い。

youtubeは「ローエングリン」2幕フィナーレ、有名な「エルザの大聖堂への行列」鹿児島情報高校吹奏楽部

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2011年7月 1日 (金)

ラローチャのヘンデル

晴れ、夕方一時雨。
今日は職場の健康診断、不摂生の象徴メタボ腹は昨年と変わらず。

22474503 10年以上前に購入した「20世紀の偉大なるピアニストたち」のCD200枚のボックスセットを通勤途中の車などでボチボチ聴き続けている。

当時国内盤は定価20万を超える高価なセットだったが、なぜかその10分の1の価格の外盤が多量に出回っていた。現在63巻目を聴いている。
http://www.universal-music.co.jp/classics/special/pianists/pianists.htm

63巻はスペインの名ピアニスト、ラローチャの弾くバッハとヘンデル。

Medium_image_file_url ラローチャは実演で聴いたピアニストのうちでも非常に印象に残っている一人。
小柄で、近所で普通に見かけるようなおばちゃんの小さな手から湧き出てきた温かで艶のある美しい響きは今でも忘れられない。
曲は、ベートーヴェンのピアノ協奏曲第3番だった。(デ・ブルゴスの指揮)

このバッハとヘンデルも、聴いていて思わず頬が緩んでくるような慈愛に満ちた演奏だ。

中でもヘンデルのホ長調の組曲第5番が素晴らしい。
終曲に「調子の良い鍛冶屋」の有名な変奏曲を持つ曲だが、第1曲プレリュードと第2曲アルマンドのなんとも気品に満ちた音楽。

あまりの感動的な演奏に一週間の疲れも自然とどこかへ溶けて行く。

P1010003 同じ曲をもう一枚、イタリアのチェンバロ奏者、ルッジェロ・ジェルリンの演奏で聴く。
こちらは仏クラブ・ドウ・フランセ原盤の日本コロンビアのLP。
ジェルリンはランドフスカの高弟で、60年代まではかなりの録音が出ていた。こちらはストレートで直栽なヘンデル。

Youtubeは組曲第5番から「アルマンド」

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