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2011年8月に作成された記事

2011年8月31日 (水)

フィッシャーの「皇帝」

迷走気味の台風が接近中で夜から強い雨。

8月も今日で終わりとなり電力使用制限令も前倒しで解除となる模様だが、電力使用の共同スキームについての国からの文書がどうもはっきりしない内容だ。

今日は名盤として名高い演奏を二つ。

エドウィン・フィッシャーのピアノにフルトヴェングラーの伴奏による、ベートーヴェンの「皇帝」、手持ちの英ALP番号のLP.1951年録音でオケはフィルハーモニア管。

P1010017 この演奏を初めて聴いた時、ドイツ音楽界の権化のような二人の共演で、さぞや雄大な演奏だろうと想像していたら意外や繊細な演奏でその落差に驚いた記憶がある。

久しぶりに聴いて、やはりフィッシャーのピアノの奥の深さに感動。第二楽章など他の演奏からは聴かれない大きなものを感じます。
フルトヴェングラーも自分の個性を前面に出すことなく安心してフィッシャーのピアノに身を委ねている。

P1010015 そしてもう一枚はフィッシャー・ディースカウの歌う「冬の旅」。
1962年EMI録音。ムーアの伴奏のもの。
フィシャー・デースカウの何種類かある録音のうちでは、やはりこの演奏が一番好きだ

去りゆく夏の夜を二人のフィッシャーの演奏で聴く。

Youtubeはグルダの弾く「皇帝」

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2011年8月29日 (月)

原田眞人監督「わが母の記」

原田眞人監督「わが母の記」がモントリオール国際映画祭審査員特別グランプリ賞を受賞した。http://www.movienet.co.jp/news/2011/08/wagahaha110829.html

原作は沼津にゆかりの深い井上靖の自伝的小説というだけでなく、ロケの多くは沼津や天城湯ヶ島でおこなわれている。

2009100415090000 公式サイトのトップページと、今日のニュースの中で紹介されていた映画のワンシーンは家の近くの牛臥海岸だ。
(画像は昨年秋に撮影したものです)http://www.wagahaha.jp/

沼津出身の原田監督は高校の先輩。
前のセクションにいた時に、仕事上でちょっぴり係りがあったので素直に嬉しいです。

おめでとうございます。

P1010010 P1010009 今日はアメリカの作曲家コープランドの自作自演から、戸外の序曲、静かなる都市、そしてロデオ、ビリー・ザキッドなど。
作曲者自身がロンドン響を振った米コロンビア盤LP。

単純明快にして親しみやすい旋律のオンパレード。
コープランドの指揮もノリノリで実に楽しい。

S_img_0001 沼響のHPの聴き比べコラム「ベートーヴェンの7番を聴く」に、ミュンヒンガーの演奏の感想をアップしました。
http://www.numakyo.org/cgi-bin/beet7.cgi

Youtubeはコープランドの「ロデオ」弦楽版

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2011年8月28日 (日)

イヴァルディ、アッカルドのモーツァルト

青空の広がる良い天気の日曜日、もう8月も終わる。
庭先には寿命の終えた蝉の亡骸が増え始めた。

2011082809140001 2011082809330000 今日は津波の避難訓練。本来は来週の日曜のはずだが、地域の体育祭のため我が町内のみ本日実行ということになった。

避難地が我が家裏の山頂のうえに、登山口のフェンスの鍵は家にあるので参加せざるをえないのが辛いところ。

開始時刻の1時間前ほどから家の裏がガヤガヤと騒がしくなった。
とにかく着替えヘルメットを被り皆に加わる。家内と娘も参加でおばぁちゃんはお留守番。

かつて山寺のあった山頂の避難場所はきれいに草を刈られていた。
役員さん達が簡易テントも張りなかなか本格的だ。

古いコンクリート製の水槽は戦時中に高射砲陣地が有った時のもの。老人達の話ではこの地面の下に高射砲が埋まっているという。避難訓練は一時間程度で終了。

今日は久しぶりの快晴なので布団を干したりとなかなか忙しい。

今日は2曲のモーツァルトのピアノ四重奏曲を聴く。

P1010012 ピアノはフランス人のクリスチャン・イヴァルディ、弦楽器はアッカルドその他のイタリア勢による1973年、ナポリでのライヴ録音。PDU原盤の日本コロンビアLP.

第1番の演奏途中に、大きな会場アナウンスのような声が入っていて驚かされる。
ライヴならではの傷はあるが、きれいにまとまった良い演奏だ。

P1010005_2  そしてもう一曲は、ヨッフム指揮ミュンヘンフィルによるブルックナーの交響曲第9番。

METEORから出た海賊盤CD.
現在は正規盤で出ている。http://www.hmv.co.jp/product/detail/2594613

二つのスタジオ録音とは異なる、音楽の揺れと全編に満ちる緊張感が見事な名演。

Youtubeはヨッフムのブルックナーの交響曲第9番、ベルリン放送響とのライヴ

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2011年8月27日 (土)

仮面劇「アルフレッド」

本日お休み。
家内と娘が御殿場アウトレットへ行きたいと言っているが、バーゲン中の上に8月最後の土日で最悪の混雑が予想される中でとても自分は行く気になれない。http://www.premiumoutlets.co.jp/gotemba/
結局、妥協案として家内と娘は御殿場線で行かせることにして駅まで二人を車で送ることになった。
自分はひとりでのびのびとお留守番。

51z2jey43rl__sl500_aa300_ 先週図書館で借りた「君はトミーポルカを聴いたか~小栗上野介と立石斧次郎の幕末」(赤塚行雄著)を読了。

幕末は、坂本龍馬や西郷、大久保など維新の英雄や、明治期までうまく立ち回った勝海舟などにスポットライトがあたりがちだ。

だが、42歳で非業の最期を遂げた小栗上野介の多くの業績を俯瞰すると、明治政府の仕事は小栗の敷いたレールを模倣しただけのように思える。
http://tozenzi.cside.com/oguri.htm

カンパニーを「商社」と訳したのは小栗とされ、小栗の進言で建設された横須賀造船所は多くの軍艦を建造し、幕末に使用されたスチームハンマーは平成の世まで米空母の修理に使用され、ドライドッグは今でも使われているという。
http://www.gijyutu.com/ooki/tanken/tanken2000/Verny-park/Verny-park.htm

今日は、18世紀イギリスの作曲家、トーマス・アーンの仮面劇「アルフレッド」ハイライトを聴く。
Ensofltdimg450x6001308552090cafvmv5 BBC Music Magazine 1997年6月号付録。

演奏はN.Kraemer指揮のorchestra of the age of Enlightenment

イギリスのプロムスの最終日では「威風堂々」と並んで必ず演奏される「「ルール・ブリタニア」を含む音楽だが、このようなまとまった形での音源はなかったように思う。

聴いてみると軽い大衆路線を狙った音楽だ。今でいう宝塚歌劇やミュージカルと同種のように聞こえる。おそらく当時の大衆向けの娯楽音楽だったのだろう。

Youtubeは2009年プロムスから「ルール・ブリタニア」メゾ・ソプラノのサラ・コノリィの歌

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2011年8月26日 (金)

エンゲルのモーツァルト

今日は朝から久しぶりの晴天、とにかく先週から雨がよく降った。

涼しい夏をしばらく過ごすことができたのはよかったが、落雷、大雨警報も毎日のように出ていたおかしな天気の一週間。

Isbn4093870772_l_2  今週は夜までかなりタイトな毎日となり、昨日のオケの練習も欠席してしまった。

帰宅したら、「MOZART全作品ディスコグラフィー」(小学館)が届いていた。http://bookweb.kinokuniya.co.jp/htm/4093870772.html

1992年までに出たモーツァルトの全作品のレコーディングを網羅したもの。

全作品の冒頭譜面、オペラの詳細なキャストの一覧、名盤のオリジナルジャケット写真も嬉しい。

ヤフオクできれいな状態で野口英世さん2枚でおつりが来る値段だった。

P1010006

今日はスイスのピアニスト、カール・エンゲルの弾くモーツァルトピアノ曲全集から数曲。テレフンケンのLP全集から。

エンゲルは、フィッシャー・ディースカウやプライ、シュライヤーといった名歌手たちの伴奏や、カザルスやヴェーグとの室内楽の共演で知られていた。 この錚々たる共演者の顔ぶれは、エンゲルが非常に優れた音楽家だったことの証明だろう。

エンゲルのモーツァルトは控えめでいながら揺るぎのない確信に満ちている。いわゆるモーツァルトの屈託のない明るさと楽しさは感じられない。

禅寺で修行している気分になるような端正で落ち着いた真摯な姿勢のモーツァルト。

P1010385 沼響のHPの聴き比べコラム「ラインを聴く」に、モントゥーの演奏の感想をアップしました。
http://www.numakyo.org/cgi-bin/rhein.cgi

Youtubeはヘルマン・プライの歌う「野ばら」エンゲルのピアノ

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2011年8月24日 (水)

真夏のボエームの会

曇り時々激しい雨。
150x150_square_8103763_3 昨日は、溜まった夏の疲れを吹き飛ばす定例ボエームの会。

 

今週はこの火曜を除き月曜から金曜まで夜は全て仕事が入ってしまっていたが、偶然この日だけはセーフだった。まさに神の配剤。

職場を定時に去り駅まで急ぐ。東海道線三島行の先頭車両に飛び乗ると列車はすぐに出発。まっすぐに伸びる線路を直進する列車。
目の前の運転席を見ると、運転手は若い女性だった。

帽子を被り、ぴしっと制服で決めた若い女性運転手の白手袋をはめた細い手が、踏切に接近する度に前方左右を規則正しく指差していく。
その美しい仕草に見とれているうちに早くも三島到着。

  そしていつもの三島大宮町、小料理「はちまき」。
http://rp.gnavi.co.jp/5339210/

2011082318130000_2  多少涼しくなったとはいえ夏場の最初のビールはやはりうまい。
この日のお酒は先月に続き琉球泡盛「首里城正殿7年古酒」。
35度の高いアルコール度、深いコクの美酒。

このお店はいつも意表を突く食材が出て来るのが楽しみだ。

 

この日のお通しは子持ちイカの煮物に、なにやら正体不明の葉と茎のおひたし。
ぬるっとした食感はモロヘイヤに似ているが茎が全く異なる。おかみさんに聞いてみると「ツルナ」だという。一同「へーぇ」
帰宅後調べてみたら胃の病に効能がある薬草だった。
http://www.e-yakusou.com/sou/sou272.htm
猛暑で弱った胃への配慮だろうか? うーむ深いなぁ。

Whale_baconthumb250x250563 つづいてお刺身に続き、早くも秋の味覚サンマの塩焼き。
今年はサンマは不漁だというが油の乗った見ごとなサンマ、焼き方も絶妙。
続いて鯨ベーコン、ニューヨークへの進出を果たした「富士宮焼きそば」などなど

今回はさりげない日常の食材を確かな料理人の技で仕上げた他の店とは次元の違うお味を堪能。

Imagescagh2173_2  そして庄内の高級枝豆、だだちゃ豆のうまさに感心しているうちに昨年東京に転勤になったOさんの登場。http://www.dadacha.jp/dadacya/

 

 

 

 

 

これでボエームの会のフルメンバーが久しぶりに揃った。

 

 

 

異様に盛り上がる中で、かつての二次会のお店「梟」の和美ちゃんへ電話をかけたりとさらなる楽しい晩になりました。

*小料理「はちまき」を訪れた際にこのブログを見たよ。と言いいますと、生ビール最初の1杯をサービスしてくれます。

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2011年8月21日 (日)

L'ultime List

今日も朝から雨。

午前中は図書館に行きたいという娘を連れ車で図書館へ。

Book2_2 最近読んだ「評伝 中島三郎助」で中島が戸田に来ていたことを知り、戸田が終焉の地となった立石斧次郎のことを思い出した。http://www.kirinholdings.co.jp/company/history/person/beer/07.html

斧次郎関係の本を3冊ほど借り、学習室に残る娘を置いてマックスバリューで買い物。

店内にあるBOOK OFFを覗いてみたところ、ここでも500円以下CD半額セールをやっていた。無意識のうちに足はCD棚に向かう。

S_img_0002_2 そこで見つけたのがOPUS111レーベルから出ていた「L'ultime List」。

リストの最晩年のピアノ小品を落ち穂拾いのように集めたアルバムで、Youri Pochtarという若いピアニストが弾いている。

定価250円が半額の125円。CDは概ね高いBOOK OFFだが、全てフランス語表記のこの類の輸入盤は廉い。

家に帰る車の中で聴いてみたが穏やかで美しい曲ばかり。演奏もロマンティックで非常に良い。これは思わぬ拾いものだった。

P1010008_2  沼響のHPの聴き比べコラム「チャイコフスキーの5番を聴く」に、スタインバーグの演奏の感想をアップしました。
http://www.numakyo.org/cgi-bin/tchai5.cgi

Youtubeは「ラ・カンパネラ」をケマル・ゲキチのピアノで

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2011年8月20日 (土)

スメターチェクのドヴォルジャーク、「スターバト・マーテル」

夏とは思えぬ涼しい朝、寒いくらいだ。

こんな日に下の娘は友達と泳ぎに行く約束をしたということで、熱海のプールへ出かけて行った。http://www.marinespa.com/index.html
とはいえ結局ろくに泳がず、ほとんど温泉に入っていたようだ。

上の娘はコンクールの練習があるからと言って昨日帰京。

雨も降らず涼しい絶好の畑作業日和、畑でちょいと汗を流す。今年は良いカボチャと茄子が採れた。

大叔母のお見舞いやら床屋に行ったりと、ひとつひとつ片づけているうちに一日が終わる。

夜はピアノレッスンのために娘を函南まで送る。
待っている時間に、いつものブックオフで時間をつぶそう、今日明日はCDのセール中だったな」どと頭の中で想像しながら先生宅へ。

ところが先生宅に着いてみるとお留守だった。
どうやらトロイ娘は今日休みだったのを聞き逃したらしい。
(これで3度目だ)
車の後部座席を振り返ると泳ぎ疲れた娘はクークーと眠っている。(--;

P1010003  今日はドヴォルジャークの宗教曲「スターバト・マーテル(悲しみの聖母)」をスメターチェク指揮のチェコフィルの演奏で聴く。

チェコ、スプラフォンの1961年録音で現在CDでも出ているが、手持ちは独逸グラモフォンから出ていたオリジナル2枚組LP.
CDはステレオだが、手持ちはモノラル盤。録音は鮮明でなんら不満はない。http://www.hmv.co.jp/product/detail/1893225

3人の子を相次いで失った悲しみから生まれたドヴォルジャーク中期の傑作。民族色は皆無で全編穏やかな静謐さに満ちた90分を超える大曲。

スメターチェクは高潔に格調高くかっちりと歌いあげていく。


youtubeは「スターバト・マーテル」からサヴァリッシュの指揮

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2011年8月19日 (金)

カミナリが落ちる

曇りのち雷雨。夜はこの夏一番の涼しさとなった。

今週は夜までの仕事が多く、昨日は組織トップを含む大きな会議が修善寺で有り気苦労多し。

2011081818570000 そんな中でも昨日のオケの練習の時間はなんとかキープして遅刻もせずに参加することができた。

夏の疲れが出てきたのか皆の出席率はあまりよくないが、練習はルロイ・アンダーソン、ガーシュイン、エトセトラ。

徐々に曲としての形が見えてきて練習らしくなってきた。
アマオケは本番同様練習を楽しむのも大切だ。

今日は朝から怪しい雲行きとなり3時過ぎから激しい雷雨。そのまま大雨洪水警報に移行してしまった。

夕方仕事帰りに、家内から頼まれたキャベツを買いに家の近くのスーパーに立ち寄ったところ、突然の閃光、そして凄まじい大音響。お客も一様に驚きの表情。

どうやら近くにカミナリが落ちたようだ。

何も知らずに家に帰ると、カミナリは我が家の畑の隅に立っている電柱に落ちたらしい。
隣とご近所が停電中だった。なぜか我が家は停電にもならずに無事。

家にいた家内と娘はボー然としている。
落ちた瞬間、凄い光で目の前が真っ白になり家が一瞬持ち上がったとのこと。
・・・・危ないところだった。

Pa040582 というわけで、今日は雷鳴実音入りのグローフェの「グランドキャニオン」を聴く。
アンドレ・コステラネッツ指揮のロバの鳴き声、雷鳴、せせらぎの実音入りのコロンビア10吋レコード。

オケは覆面オケだが非常にうまい。ステレオ初期の今や忘れられた名盤。

Youtubeは「グランドキャニオン」から日の出

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2011年8月17日 (水)

「サロメの悲劇」自作自演

残暑続く毎日、昨日から2週間ほど不連続だが夜遅くまで仕事が続く。
昨晩は他のセクション主催の会議にオブザーバーとして参加。

先週末97歳の大叔母が倒れ、昨日から母が病院に見舞いに行っている。

幼い頃から非常にお世話になった大叔母で、90を超えても頭脳明晰今でも下の娘の通う高校の同窓会の役員を務めている。
今まで何度か病になってもその都度再起した驚異的な精神力の持ち主で、今回も意識ははっきりしているのが幸い。


P1010010 帰省中の上の娘が、フロラン・シュミットの「サロメの悲劇」のスコアを持ってきた。今年の吹奏楽コンクールの自由曲だという。

娘には名匠パレー指揮デトロイト響のCDを渡してあったのだが、どうも気に入らぬらしい。

P1010005 そこで手持ち音源から作曲者自演の演奏を聴かせてみた。
プライベート盤のLPで、他にルーセルの「蜘蛛の饗宴」、ダンディの「ヴァレンシュタイン」の自作自演録音がカップリングされている。

録音は1930年、オケは今は消滅してしまったコンセール・ストララム。

フルートのモイーズ、ハープのラスキーヌら当時のフランス最高の奏者を集めたオケで
あってさすがにソロは見事。この時代独特の艶気と退廃さの漂う今ではもう聴かれなくなった音。

だが娘にしてみればアンサンブルが緩いという。どうやらこの大人の雰囲気が判らぬよう。

P1010007 もう一枚、アルメイダ指揮のニューフィルハーモニア管による演奏を聴かせてみた。

RCAから出ていた国内盤LP.こちらはデユパルクやショーソンの珍しい交響詩とのカップリング。
こちらはパンチの効いた現代風の演奏。ストレートな解釈に物足らなさを感じたが、娘は気に入った様子。

Sibeliussymnr2kareliaemicdtoce7018t 沼響のHPの聴き比べコラム「シベリウスの2番を聴く」にカラヤンの再録音の感想をアップしました。
http://www.numakyo.org/cgi-bin/sibe2.cgi

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2011年8月15日 (月)

バッハ「われ汝に呼ばわる、主イエス・キリストよBWV.639」

あい変らずの暑さで日中は大変な蝉時雨。
今日は一日臨時募集の職員面接で疲労が蓄積。

夜は、人生の師とも仰ぎ尊敬していた元上司のお通夜だった。
定年後10年近くにもなるのに実に大勢の方々が集まった。

「自分の人生は悔いのない一生だった」と、最後に奥さんに言い残して逝かれたという。
人への思いやりがあり男らしく立派な方だった。もっとアドバイスをいただきたかった。

S_p8020256 今日はバッハのコラールプレリードから、「われ汝に呼ばわる、主イエス・キリストよBWV.639そのほか。

演奏はお気に入りのヴァルター・クラフト

お通夜から帰宅したら庭でウマオイが「スーィッチョ」と鳴いていた。秋は確実にやって来ている。
YoutubeはBWV.147をアンヌ・ケフェレックのピアノで

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2011年8月14日 (日)

Bill Evans 「Everybody Digs」

金曜日からの盆休みは今日でおしまい。

2011081120220000 木曜はオケの練習に早い時間から参加し、「シンフォニックダンス」がようやく形になってきたのを確認。中身は未だ未熟だが・・・

この短い夏休みを有効に過ごそうと、それなりに予定をたてていたのだが、翌金曜日のお盆の買い物や祭壇の準備の後、想定外の事態が勃発し以後の行動に大きな制約が起きることになってしまった。

一番痛かったのが今日予定していた高校吹奏楽部OBバンド演奏会の欠場。

年に一度、全国から懐かしいメンバーが集まり合奏しながら旧交を温める楽しいイべントで今年も出場をエントリーしていたのだが、その時間どうしても空けられなかった。

そして夕方には尊敬していた元上司の訃報が入ってきた。

そんなことで精神的な疲労が溜まったこの3日はあまり音楽を聴いていない。

S_pa020596 今はビル・エヴァンスの 「Everybody Digs」をしみじみと聴いている。

YoutubeはBill Evans-My Foolish Heart

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2011年8月10日 (水)

ルプーの弾くグリーグ、国内盤の音の違い

立秋も過ぎて日が多少短くなってきたようだ。ツクツクホウシも鳴き始めたが猛暑はこれからといった趣。

お盆明けとなる来週は、大きな仕事が待ち受けているが、今週は嵐の前の静けさか。これといった問題もなく粛々と過ごし本日定時退社。
明日一日出て金曜は盆休みをいただく予定。

帰宅後まだ日が残っているうちに、垣根の槇の木の剪定を小一時間ほどおこなう。
お墓の清掃は娘二人がおばぁちゃんと一緒にやってくれたようだ。


このところあまりにも溜まってしまったLPとCDの整理を始めている。

処分のために、ダブり買いや同じ演奏で国内盤と輸入盤があるもの、LPとCDの両方あるものなどを棚から取り出し選別を始めている。

P1010009 今日はルプーの弾くクリーグのピアノ協奏曲、1973年録音。

この曲の代表盤とされた有名な演奏だ。伴奏はプレヴィン指揮のロンドン響。

なぜか国内盤LPが2種類手元にある。

ひとつは1974年にキングレコードが出した初出盤。
P1010008_2 もう一枚は1985年に原盤元のDECCAがポリグラム傘下となり、国内発売がキングから日本ポリドールに移ってから後に発売されたもの。
この時既にCDが主流になりつつあった。

当然新しい方が良かろうと古いキング盤を処分しようと思ったが、待てよ?
プレスと盤質が当然違うはずなので音を比べてみることにした。

二つの音は驚くほど違っていた。

レーベルには両方ともZALで始まる同じ数字が刻印されているので、輸入金属原盤を使用していることは判る。

新しいポリドール盤は細身の音でルプーの澄んだピアノの音はそれなりに楽しめるものの、オケの音が平板。

一方のキング盤はピアノとオケの位置関係の違いがはっきりと奥行きが異なって聞こえてくる。音の力もこちらがはるかに上だ。

これは演奏の印象まで違ってしまうほどの大きな違いだ。これほどとは思わなかった。

これでは他の演奏も選別する前に聴き比べなければならない。

Youtubeがリヒテルの弾くグリーグのピアノコンチェルト、指揮はオイストラフという珍しいもの

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2011年8月 9日 (火)

プレステルの「カルミナ・ブラーナ」

本格的な猛暑到来、東電の電気予報は88%となりこの夏最高値。
明日の予報は95%だという。
オフィスの空調設定は28℃で、これほど暑いとひと雨欲しくなる。

株安が続き世界的な景気後退の兆しとはいえ、庶民の感覚ではバブル崩壊以来20年景気は後退しっぱなし。

昨日の東京往復の車中では「メサイア」以外にも何枚か聴いている。
その中の1枚でオルフの「カルミナ・ブラーナ」をクルト・プレステルの指揮。

S_img_0002 90年代初頭に倒産前の長崎屋の家電コーナーで見つけた駅売りCDの類で、解説書はなく、曲名と演奏者が印刷された紙切れ1枚のみなのが怪しい存在だったが、当時1000円を切る価格で売られていたCDとして珍しい存在だった。


この時ホルヴァート指揮のマーラーの「復活」も一緒に購入している。

おそらく購入した直後以来の視聴。

プレステルについてはよくわからない。どうやらこの手のCDにありがちな幽霊指揮者らしく、宗教音楽の録音を数多く残しているエルンスト・ヒンライナー盤と同じ演奏らしい。http://www2u.biglobe.ne.jp/~seatimes/CCP001.html

オケと合唱はザルツブルクモーツァルテウムのメンバー。

「カルミナ・ブラーナ」といえば、パンチの効いたリズムと派手にオケを鳴らしたダイナミックな演奏が多いが、プレストルの演奏は品よく丁寧にまとめた演奏。

編成も小さいようで、時として漂う場末の酒場のバンドのような鄙びた雰囲気がこの曲の新たな一面を描き出している。
アカペラの部分など不良修道僧たちが教会の廊下の隅でしんみり歌っているようで面白い。
極力下品に歌おうとするテノールが他の演奏家から浮いてはいる。これもまた楽しい。
カーステレオで聴いたので当てにならないが、録音も鄙びているようだ。

驚いたことに、この演奏は未だAmazonで現役。

S_img_0001 沼響のHPの聴き比べコラム「ベートーヴェンの7番を聴く」に、ラインスドルフの演奏の感想をアップしました。
http://www.numakyo.org/cgi-bin/beet7.cgi

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2011年8月 8日 (月)

ソマリーのヘンデル

土曜日から月曜日まで、下の娘のオープンキャンパスのお付き合いで家内も連れ3人で東京へ。

受験は再来年だが、埼玉にある上の娘の住む学生マンションを起点にして土日で3校ほど。
土曜の朝早くに車で出発。娘の住む埼玉の学生マンションに到着した後、まず管理人さんにご挨拶、男性立ち入り禁止なので入館許可証をいただく。

オープンキャンパスでは、娘と家内が説明会や模擬授業に参加したりしている間に、自分は近くの古書店で時間をつぶす。
東京は猛烈な暑さだが花火の音に混じって遠くで雷が鳴っている不安定な天候。

翌日曜の朝、上の娘は吹奏楽コンクールの県予選出場のため、朝早くにホルンをかついで出かけて行った。

この日の目的の学校に到着後は、開放中の大学図書館で時間をつぶす。冷房も効いて実に快適。
だが、その後の猛暑の中での娘と家内の東京でのショッピングのお付き合いでげんなり。

そのうち雲ゆきが怪しくなってきた。ひと雨来る気配となってきたので、渋る二人を促し西武線に乗り娘の学生マンションのある所沢方面へ。

娘のマンション到着直後、落雷で西武池袋線全線が止まったことを知った。結局閉じ込められた乗客らは4時間以上も拘束されることになった。ぎりぎりで危ないところであった。
そのうち上の娘からコンクールは1位で予選通過したとのメール有り。
自由曲はフロラン・シュミットの大曲「サロメの悲劇」。

そして本日、上の娘も一緒に加わり中央高速経由で帰宅。
既に夏休みに入っている会社もあるのだろうか、高速下りは比較的混雑、途中立ち寄った談合坂SAも非常に混んでいる。

41v9xxybw8l__sl500_aa300_ 往復の車中で聴いたのは、ソマリー指揮イギリス室内管による「メサイア」全曲。
数あるメサイア全曲盤でこの演奏を選んだのは、全曲がCD2枚組に収められていて運転中にCDを取り替える手間が少なくすむという理由のみ。

これはエヴァンゲリオンクラシクスという良くわからないシリーズものの国内盤CD。
どうやらアニメで使用されたクラシック曲を集めたシリーズらしい。原盤はヴァンガードのはず。1970年録音。
合唱団のアモールアルティス合唱団はソマリーが組織した合唱団。
オケはイギリス室内管、独唱はM.プライス、I.ミントンほかの著名なメンバーで、さすがに充実した歌を聴かせている。ソマリーのきっちり端正な指揮ぶりで楽しめる1枚。
版は穏健なショウ校訂版。

ソマリーには、フィリップジョーンズやブライマーら、ロンドンの錚々たる管楽器奏者たちを集めたオリジナル管楽器編成の「王宮の花火の音楽」の録音があり、そちらも優れた演奏だった。

Youtubeは「王宮の花火の音楽」から

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2011年8月 5日 (金)

ケーゲルの「威風堂々

時折スコールのような雨が襲来する日々。知らず知らずのうちに日本の亜熱帯化が進んでいるかのようだ。

今週のオケの練習は変則的に水曜日となり、市民文化センター小ホールでシンフォニックダンス、ラプソディー・インブルー、アンダーソンなどのアメリカ近代音楽の練習。

この日は朝から一日タイトな会議で夜になっても頭の中は飽和状態。
練習で集中力に欠け高音が全然当たらない。しかも目の焦点が定まらず音符が追えない。
気力続かず、練習終了後のホルンのパート決めは欠席させていただいた。
今回のパート配分はお任せです。

昨日は関係する外郭団体の監査のため車で90分ほどの隣の伊豆市で一日拘束され、夜は大衆居酒屋でセクションメンバーとの暑気払い。

バイト中心のこの手のお店は、酒をオーダーしてから来るまでの時間や料理を出すタイミングその他の段取りの悪さでイライラすること多し。

料理を食べ尽くし会話も途切れ、間の空いた時間に携帯を見ると福島遠征中の下の娘からメールが入っていた。
http://www.fukushimasoubun.gr.fks.ed.jp/about/index.htm

大会の気になる結果は優良賞。
出場50団体中の上位4校が優秀賞で、5位から8位までが優良賞だとのこと。
音楽関係のコンクールは審査員のタイプで結果は大きく異なるが、上位に入ったことでまずは良かった。

娘は貸切バスで帰路に就き「舞浜ユーラシア」http://www.my-spa.jp/page/spa.html
に立ち寄り、旅の埃(放射能?)を落とし沼津到着は本日朝8時の強行スケジュール。

S_img_0001 今日は古今の作曲家たちよる行進曲集を聴く。

Laser lightレーベルから90年代前半に一枚千円前後で売られていた売りCDの類。

演奏はケーゲル指揮ドレスデンフィルによる「威風堂々第1番」から始まる。

曲に合わせて歩くと前のめりにコケそうな狂気の漂う雰囲気。普通聞こえないような音が次々と聞こえてくる過激な演奏だ。終盤はヴァイオリンを1オクターヴ上げて弾かせているようだ。

他の演奏はアダム・フィッシャー指揮のハンガリー国立響や、ネーメト指揮のブタペストフィルなど。旧東欧系の実力指揮者が中心。
曲は「スラブ行進曲」や「楽しい行進曲」、ベルリオーズの「ラコッツィ行進曲」などの比較的知られたものは少数派。
スポンティーニの行進曲や、リストのゲーテ生誕100年祭の祝典行進曲、ラコッツィ行進曲、マイヤーベヤの有名でない方の「戴冠式行進曲」などなど、ずいぶんとマニアックな曲が並ぶ。

Cd94 沼響のHPの聴き比べコラム「チャイコフスキーの5番を聴く」に、ホーレンシュタインの演奏の感想をアップしました。
http://www.numakyo.org/cgi-bin/tchai5.cgi

Youtubeはエルガーの振る「威風堂々」

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2011年8月 2日 (火)

ジュンヌウェーヴ・ヌフラールのフルート

昨夜、一日が終わろうとする23時58分に突然の地震!

ちょうど音楽部屋で脚立に乗り、棚の最上段にCDを乗せようとしていたところに3月15日の富士山麓を震源地とした地震以来の大きな揺れ。

S_img_0001 急いで下に降りるとCD何枚かが落ちてきた。

すぐに連想したのが福島遠征中の娘の顔。

てっきり福島付近が震源地だと思い込み、急いでテレビを点けると震源地は駿河湾のまん中あたりで沼津は震度4。

まもなく心配した娘二人から電話がかかってきた。
CD何枚かは落ちたが他は特に被害なしでひとまず良かった。

これが大きな地震の前触れでなければよいが。

2011080207580001 今年は冷夏なのか?今日も涼しい一日。

朝、蝉が盛大に鳴く裏山を見上げると赤く咲く庭のサルスベリが目に入ってきた。

今日はフランスの名エンジニア、アンドレ・シャルランの録音を聴く。

聴いたのは「パリのロンド~ヴェルサイユ楽派」、オットーテール、F.クープラン、マラン・マレら17世紀後半から18世紀にかけて活躍したフランスの作曲家たちのフルートの作品を集めたもの。

演奏は、フルートのジュンヌウェーヴ・ヌフラール、クラブサンのローランス・ブレェ、チェロのマリー・テレーズ・ウルチェの3人。

ブレェ以外は聞いたことのない人たちだが、おそらくフランスの女流演奏家だろう。

テクニックで聴かせる人達ではないようだ。地味で清楚な音色がこれらの作品にはふさわしい。

Youtubeはラヴェルの「クープランの墓」から木管五重奏版

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2011年8月 1日 (月)

ロンドンのアーサー・フィードラー

今日から8月、良く晴れ蝉も盛大に鳴いているが吹く風は涼やかだ。

4月から新たな部署、今年は例年になくイレギュラーな事件が起きている年らしい。
ベテラン職員が病に倒れ、原発事故からの放射能も有り。おかげで前例のない新たな仕事が多数発生。

せめて家では頭をカラッポにして聴けるお気軽路線の演奏を中心に聴こう。ということで今日は「ロンドンのアーサー・フィードラー」。

41cmvj3d5nl_sl500_aa300_ BBCクラシクスから出ていたCDで、1970年、ボストン・ポップスを率いていたアーサー・フィードラーが単身ロンドンに乗り込んでBBCコンサート・オーケストラを振ったライヴ。

おそらく複数のポップス・コンサート録音を集めたもので、モーラー・リンパニーを迎えたリストのピアノ協奏曲第1番を中にはさみ、チャイコフスキーの「ポロネーズ」、スラヴ行進曲や「ガイーヌ」、オッフェンバックの「パリの喜び」を経て最後にビートルズ・ナンバー3曲というもの。

今から15年ほど前に購入した時には、なんてつまらないCDを買っちまったもんだと後悔しきりだったが、今聴いてみるとこれがなかなか楽しい。

お目当てはラフマニノフに絶賛された大家リンパニーのリストだが、ポップスコンサートらしくリラックスしていつになく自由に弾き崩しているのが面白い。フィードラーもうまく付けている。

ゴージャスなチャイコフスキーも良い。ただ得意なはずのビートルズナンバーは、オケとしっくりいかず意外とつまらない。

Youtubeはジョン・ウイリアムス指揮ボストン・ポップスの「ハリーポッター」

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