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2011年9月に作成された記事

2011年9月27日 (火)

ハイドシェックのフォーレ

晴れ、朝のうち一時雨。 昨日は気温が下がり10月中旬の気温。
夜には昨冬から部屋の隅に放置していた電気ストーヴのスイッチを入れるほど。

仕事は可も無し不可もなし、今日は定時退社として月一度定期的に通っている病院へ。
病院では風邪をひいた患者が突然増え、冬が迫っているのを実感する。
三日ほど前にはまだツクツクホウシが鳴いていたのだが・・・

落花生泥棒の被害は我が家だけではなく他の農家にも及んでいた。
落花生だけを集中してやられたようだ。

その手際の良さからご近所では様々な憶測を呼んでいる。

おばぁちゃん曰く「これは、ぷろの仕業だ。」と・・・・

何のプロだかよくわからない。落花生のプロだか泥棒のプロだか。

今日はフランスの富豪ピアニスト、ハイドシェックの弾くフォーレのオーケストラとピアノのための作品を聴く。

P1010030

仏CASSIOPEのLPで、曲は「幻想曲」と「バラード」の2曲のみという贅沢なカップリング。
厚めのダブルジャケットとハイドシェック自身の詳細な解説。(フランス語なので読めないが)

オケはロベルト・ペンツィ指揮のOrchestre du Festival du Grand Rueというもの、音楽祭の臨時編成のオケのようだ。

ジャケットにはオケの主要メンバーが載っているが、それがフランスのオールスターキャスト。

ヴァイオリンはP.ドゥーカン、今は指揮者として名高いE.クリヴィヌ。
オーボエのピエルロにバソンのオンニュ、フルートのラリュー、クラリネットのブータール、
ホルンはデユバルとクールシェ、最後にハープの大御所ラスキーヌといった面々。

オケとしては小編成のようだが、こんな凄いメンバーが揃っていては指揮者のペンツィはさぞやりにくかったろう。

清楚で控えめな中にも蘭の花にも似た気品の漂う名演だ。これぞフォーレの名曲にはふさわしい。

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2011年9月25日 (日)

カラヤンのヘンデル、合奏協奏曲作品6

曇り一時雨。そろそろ長袖にしようかと思うほどの涼しい一日。
連休最終日の今日の午前中は畑作業。
冬の鍋料理に備えて白菜の苗、そしてブロッコリー、キャベツなどを植えるつもりで畑に向かう。落花生もそろそろ収穫時だ。

ところが家からさほど離れていない畑にはショッキングな光景が広がっていた。

畑の落花生がひと畝分抜かれて散乱している。しかも根の横にたわわに実っていたはずの落花生の実がごっそり採られているではないか!

土の様子を見るとさほど時間は経っていない。犯人は早朝にやってきて抜いて行ったのに違いない。盗まれた量が半端でないので計画的だ。

ご近所の農家の方に聞いてみると、他の畑や無人市場もよくやられるようだ。
朝からなんとも嫌な出来事。

今日聴いたのはカラヤン指揮するヘンデルの作品6の合奏協奏曲集。

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1967年8月にスイス、サンモリッツの別荘地でベルリンフィルのメンバーを集めて録音されたもの。

いささか時代遅れのゴージャスなヘンデルだが、やはり聴かせ上手な見事な演奏だ。

チェンバロはカラヤンとアクセンフェルトが弾き分けているが、最初の作品6-の荘重な
第一曲からギターのような音がジャンジャンと聞こえてきたのに驚く。

思わずジャケットの演奏者欄を見ると、リュート奏者二人とハープ奏者の名がクレジットされていた。

艶やかな弦楽器の響きに浸っているうちに殺伐たる気持ちが治まってきた。

Youtubeはヘンデルの合奏協奏曲作品6-11

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2011年9月24日 (土)

フィードラーの「パリの喜び」

昨晩から気温が下がり今日は朝からすっかり秋の気配。
埼玉に居る上の娘からは「風邪ひいた」の電話が入る。
富士山は初冠雪だが、沼津からは雲に隠れ見えない。

澄んだ空気に爽やかな風、こんな日は自転車に乗り近くの牛臥海岸へ。
S_p9200651

三連休ということで関東圏のナンバーを付けたサーファーや家族連れの姿もちらほらと見える。
ひょうたん島のような牛臥山には、大木が折れたり崩れもあったりと台風の爪後があちらこちらに残っていた。
防潮堤沿いに旧御用邸から静浦海岸まで走らせること小一時間。
良い汗をかいた充実の休日。

P1010031 今日はオッフェンバックのバレー音楽「パリの喜び」を聴く。
ラヴェルの直弟子ロザンタールが、オッフェンバックの作品から美味しいメロディをセレクトしてまとめたもの。

演奏はロザンタールの3種の録音もあるが、今日はアーサー・フィードラー指揮のボストンポップスの演奏。フランクリンミントのLPから。

オッフェンバックの音楽はよほどのことがないと聴かないし、ましてやフィードラーの演奏となるとなおさらだが、欧米の碩学が選んだフランクリンミントのシリーズは、数多くの録音からあえてフィードラーの演奏を選んでいる。

これが粋で洒落ていて、軽薄な音楽に陥っていない見事な演奏だった。カップリングがブーレーズの「ラ・ヴァルス」というものも考えさせる内容だ。

この曲を最初に委嘱されたのは、ロザンタールでなくて同じフランスの指揮者、デゾルミエールだったことを演奏の解説書で初めて知った。

P1010016 20216822_mb 沼響のHPの聴き比べコラム「チャイコフスキーの5番を聴く」に、クリップスの演奏の感想をアップしました。
http://www.numakyo.org/cgi-bin/tchai5.cgi

Youtubeは「パリの喜び」、ショルティの指揮

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2011年9月23日 (金)

台風直撃、9月のボエームの会

連休続く一週間。実質稼働日三日でありながら中身の濃い日々。

今日は9月二度目の三連休初日。路傍の彼岸花が水曜の台風で折れているのが痛々しい。

その水曜は強い台風15号が浜松付近に上陸し、富士山付近を通過するという久々にまともに直撃となってしまった。

娘の通う高校は早々と休校が決まり、高校の防災連絡用ブログの拍手欄は、休校を喜ぶ子供達の投票でみるみるうちに数字が上昇していく。

台風は午後3時頃が風雨のピークで、夕方には抜けるだろうと予報図を見て勝手に予測していたところ、4時を過ぎても暴風雨は収まらない。

職場建物屋上に設置された風力計の数値は風速30メートルを超えている。

仕事上でも次々とトラブル発生。数回の瞬間停電でシステムがダウンした上に、5時過ぎには傘下の戸田地区の事業所から、道路ががけ崩れで寸断され孤立してしまったとの連絡が入る。

150x150_square_8103763 夜はお楽しみの「ボエームの会」の予定だったのだが、間に合うどころか参加そのものが危うくなってきた。

仲間に状況をメールをしたところ、「適当に遅れてやる予定」と返信が入る。
他のメンバーも台風の影響のトラブルで苦闘している様子が入ってくる。
だが、こんなでも誰もやめようと言い出さないところがこの会の普通でないところ。

6時過ぎても風は収まらず風速17-20メートルのあたりを前後している。
緊急度の低い職員は早く帰宅することにしたものの誰も帰らない(帰れない)。

JRは全面運休、氾濫危険水位を超えた黄瀬川の傍に消防自動車の赤い点滅灯がまたたき、停電で暗くなった地域がそこだけぽっかりと穴があいたようになっているのがオフィスの窓から見える。

半ば諦めの境地の中で各所に連絡、対応。エトセトラ・・・

やがて風も収まり好転の兆しが見え、戸田も道路は片側通行ができるようになったとの連絡が入る。

そして全ての目途がついた時点で残った職員全員撤収。

急ぎ家内を呼び寄せ、(飲み会の予定で車は家に置いてありました)
「これからボエームの会へ行くね」と言うと、
「○×△■×●▽!!!・・・・」猛烈なブーイングを車中で浴びながら家内の運転で、隣町の三島、小料理「はちまき」へ急ぐ。

風は収まってきたが、路上は木の葉と枝が散乱。ところどころ信号が壊れ、街灯も消えている。三島の繁華街もさすがに一通りはまばらだ。こんな日に飲みにいくのはよほどの物好きだということか。

お店に着くと既にメンバーは皆揃い歓談中。
Nusi3nen720ml30do_2 今回は時間がバラけて三々五々の集合なので、いつもの囲炉裏部屋ではなくカウンター席。お店には他に中年カップル1組(夫婦には見えなかったが)のみ。その二人はすぐに帰ったので完全貸し切り状態。

お酒は前回、前々回に続き琉球泡盛シリーズ第三弾、「主(ぬーし)」の一升瓶がカウンターにどん!と鎮座している。

  料理は、お刺身、牛刺しその他いろいろ、アブラガレイと丸い茄子(名前失念)その他の温野菜のクリームソースかけがうまかった。
2011092121020000_3 さりげなく出された茶そばが、そばのコシがまた絶品でありました。

店主さんご夫婦も会話に加わり、台風を忘れていつもながらの楽しい一夜。

翌木曜はオケの練習にも参加でき、いろいろあったが充実した一週間。

そして今日は連休初日。
来週は仕事上の大きな山が後半に控えているので、この三連休で鋭気を養う予定だったのだが、下の娘が携帯を紛失して大騒動の一日。

HMVからCDが届いた。
917_3 707  フランスの女流、ジャノーリが弾くラヴェルのピアノ曲集、日本ウエストミンスター盤、
ドラティがイスラエルフィルを振ったマーラーの交響曲第6番ライヴThe IPO Heritage Series盤

そして、合唱の神様、エリック・エリクソンの門下、フランスの合唱指揮者ロランス・エキルベイ率いる合唱団「アクサンチュス」の「トランスクリプションズ」第1集、第2集、フォーレのレクイエムとクリスマスアルバムを収めたNaïve盤CD4枚組。

813 実はマーラーの交響曲第5番のアダージェットやバーバーの「アダージョ」などの合唱編曲版の「トランスクリプションズ」第1集は既に購入済で、この第2集を求めるつもりだったのだが、第2集単独だと2,500円、ところがこのセットは4枚組で2,000円!。
第1集がダブルけれども迷わず購入してしまいました。

Youtubeはエキルベルイ指揮アクサンチュスのラヴェルの「マ・メール・ロア」終曲、合唱版。

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2011年9月20日 (火)

シモン・バレル、HMVコンプリートレコーディングス

台風は日本全体を水浸しにしながら接近中。明日の午後がピークだろうか。

明日夜は定例「ボエームの会」の予定だが・・・

気象庁のGPS分析で、東日本大震災による地盤の動きが可視化されている。
http://www.gsi.go.jp/chibankansi/chikakukansi40005.html

これを見ると日本列島全体を太平洋の海中に引きずり込もうとする巨大な力が加わったことがわかる。
恐ろしいことだ。まさに日本沈没。

本日夜、外部委員20名ほどを集めての報告会。一時雲行きが怪しくなり胃が痛む思い。

こんな時はスカッとする音楽を。
ということで、取り出したのが「シモン・バレルHMV全録音集」

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伝説的なスーパーテクニシャンピアニスト、シモン・バレル(1896-1951)のスタジオ録音の集成LP2枚組。

得意としたリストのほかにショパン、バラキレフ、スクリヤービンの数々。
さらに発売されなかった幻のテイクも全て集めたコンプリートが嬉しい。

バレルの録音ではカーネギーホールリサイタルも凄かったが、とにかく指の回転速度はホロヴィッツをも凌ぐ物凄さで、ただただ圧倒され唖然とするばかり。
http://harumochi.cocolog-nifty.com/horn/2007/02/post_eb24.html

1930年代の録音だが音は非常に良い。

Youtubeはバレルの弾くリスト、「ドン・ジョヴァンニ」の回想 とラフマニノフのピアノ協奏曲第2番フィナーレ

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2011年9月19日 (月)

ザンデルリンクの「田園」

晴れ夜から強い雨。今日の午前中は家族総出のお墓の掃除。

敬老の日の今日、おばぁちゃんと一緒に家族で昼食にでもと思い誘ったところ、曰く今日は近くの斎場がリニューアルオープンなので、友達と見に行きその後食事の予定だという。

車で送って欲しいというので、なんとなく複雑な気持ちになりながらその友人と母を車に乗せ、新しくなった斎場へ。

かつて結婚式場でもあったその場に着くと、駐車場誘導のガードマンも大勢出て、さながらスーパーのオープンセールのような雰囲気。多少来客の平均年齢は高めだがたいそうな賑わいだ。

Dscn4658 下の娘も友達と静岡へ遊びに行ってしまったので、お昼は家内と前から気になっていた「麺屋中川 沼津店」で食事。http://menya-n.com/

清水町店は行ったことがあるが沼津店は初めて。昼とはいえ客の切れ目がなく、そこそこの人気店のようだ。

メール会員となりクーポンを見せたら、餃子一枚サービスとなり得した気分。

ドイツの名指揮者、クルト・ザンデルリンク逝去。98歳
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20110919/t10015689622000.html
もう10年ほど前に引退していたが、ユダヤ人のために旧ソ連に亡命したり、主な活動場所は旧東ドイツが中心だったりしたので地味な印象だが、残された録音は比較的多く、皆良い仕事。

生前から録音が多く世に出ていたベームやショルティは、その死後急速に忘れられていったが、ザンデルリンクはこれから再評価が進むのではなかろうか。

今日はザンデルリンクの「田園」。

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ザンデルリンクにはフィルハーモニア管とのベートーヴェンの交響曲全集もあるが、今日聴いたのはバイエルン放送響とのライヴで、first Classicsというところから出ていた海賊版CD.
録音年はわからない。

これほど感動的な「田園」は聴いたことがない。テンポは遅めだが停滞感は皆無、オケの純化された音が素晴らしく、さりげないひとつの音が深い感動を誘う演奏だ。
クラリネットのソロからホルンに受け渡されるフィナーレ導入部分など、聴いているうちに泣けそうになってきた。

海賊盤だが録音状態は非常に良い。フィルハーモニア管とのスタジオ録音以上の音。

P1010032 沼響のHPの聴き比べコラム「シベリウスの2番を聴く」にザンデルリンクの演奏の感想をアップしました。
http://www.numakyo.org/cgi-bin/sibe2.cgi
Youtubeはラフマニノフの交響曲第2番、ザンデルリンクの指揮

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2011年9月18日 (日)

冨田勲の音楽

今日はよく晴れた。近くの中学校では体育祭。 週の半ばには迷走中の台風が接近の気配。

今日はお彼岸のために畑に植えた香花を確認したり、これから植えるブロッコリーやキャベツの苗の調達の後、今年新盆を迎える叔母の家に届け物。

昨日、室町時代の1498年明応東海地震で沼津(戸田地区)に36メートルの大津波が来たらしい。との記事を見た。
http://www.asahi.com/national/update/0917/TKY201109170541.html

ヒラメが打ち上げられて平目平の地名があるという。

ちょうどこの時期は、家のすぐ近くのお寺が創建された時期と重なる。
明治の始めまで、お寺の建物は標高30メートルの裏山の頂上にあったという。

津波を避けて建てられたのではなかろうか。

このレベルだと我が家は完全に水没です。

夜になって、新潟で吹奏楽コンクール西関東大会の本番を迎えていた上の娘から、全国大会出場を決めたとの連絡が入った。
全国大会は青森で10月30日。今年も行けるだろうか。

今日は「富田勲の音楽」

富田勲が作曲したテレビ番組のテーマ曲を集め、大友直人指揮東京交響楽団が演奏したもの。

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古いものはスコアが散逸してしまい、この録音のために残された音源から採譜したという。
「天と地と」「ジャングル大帝」「新日本紀行」などなど、皆懐かしい曲ばかり。

実際に放映されたものとは多少オーケストレーションが変わっているものもあるが、いずれも壮大な宇宙を感じさせながらも日本人の琴線に触れる抒情性のある傑作ばかり。

「新日本紀行」のテーマを聴いていると、今は見られない古き良き日本の風景が浮かんでくる。
日本はいつのまにか大切なものを失ってしまったようだ。

Youtubeは「新日本紀行」のテーマ、富田勲指揮千葉の青少年オーケストラの演奏。これが実に見事な演奏!

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2011年9月17日 (土)

坂本龍一・映画音楽集

晴れの合間に局地的に激しい雨が降るというおかしな一日。

部活に行く下の娘を学校に送ったり市民大学を聴講する母を送ったりと、そして途中でいろいろと寄り道したりと、とりとめのない土曜日。

今日は坂本龍一のフィルムミュージックを集めたピアノ曲集を聴いた。

ピアノはニューヨーク在住の岡城千歳
http://www.chitoseokashiro.com/news_j_top.htm

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カナダの調律供給会社のPRO PIANOのCD部門から出ているCD.

岡城千歳は、マーラーの「巨人」やスクリャービンの「法悦の詩」などを自らピアノ編曲をし、録音もしているヴィルトォーゾ女流ピアニスト。

彼女のディスコグラフィーの中でも異彩を放っている坂本龍一の2枚の作品集のうちの一枚。

映画音楽集とはいえ、映画音楽は有名な「戦場のメリークリスマス」や「ラストエンペラー」のテーマと、「The Shelterling sky」「High heels」の4曲で、あとは坂本龍一のオリジナルアルバムから8曲が収録されている。

日本人離れしたと言うとおかしいけれども、国際的なレベルのピアニストであることが「ラストエンペラー」のような短い曲を聴いただけでもよくわかる。

大変なテクニシャンでありながら、演奏全体に漂う研ぎ澄まされたような静けさがただならぬ才能を感じさせるピアニスト。

Youtubeは懐かしいNHKの番組「土曜ソリトンSIDEB」から、
高野寛と坂本龍一の「夢の中で会えるでしょう」

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2011年9月16日 (金)

フレイタス・ブランコの「サロメの悲劇」

しばらく続いた晴れ間も今日で一段落。今夜から天気が崩れ来週からのお彼岸は雨のようだ。春のお彼岸も雨が降り、放射能を含んだ雨が降り注いでいた。

帰省していた上の娘が、週末の西関東吹奏楽コンクール出場のために帰っていった。今年のコンクール会場は新潟。

Img074 帰る前に、自由曲として演奏するというフロラン・シュミットの「サロメの悲劇」を、ポルトガルの大家ペドロ・フレイタス・ブランコの演奏で聴かせてみた。
ポルトガルSTRAUSSのCDで、オケはポルトガル国立管弦楽団というもの。

娘曰く「自分たちの演奏に似ているタイプ・・・」だそうだ。

ブランコはラヴェルと深い親交があり、長らくラヴェル指揮とされたピアノ協奏曲ト長調(ピアニストはマグリット・ロン)の初録音が実はラヴェルの指名でブランコが振っていた、ということがはっきりしたのは比較的最近のことだ。

さらに史上最も遅い「ボレロ」の録音を残した指揮者としても有名だ。

このCDには、ドビュシーの「夜想曲」から「雲」「祭り」とファリアの「賛歌」も入っている。いずれも一度聴いたら忘れられない個性的な演奏。

オケのアンサンブルは荒っぽいが、各楽器の微妙な時間差と独特のバランス感覚からは、譜面に書かれていない同時代の息吹のようなものが漂ってくる。
・・・・・と思うのは気のせいだろうか。

以前紹介したフロラン・シュミットの自演のプライヴェートレコードには、Ellis Macfarland という人が曲と演奏についての解説を書いている(英文です)。

この解説文を、ありがたいことに娘と同じ楽団に所属している方の友人で、著名なプロの翻訳家の方が翻訳してくれた。

その翻訳文を娘が送ってきた。

P1010005_2 さすがに自分の斜め読み適当理解の訳とは次元の違う詩的な名訳。

・・・ティンパニはまるで砂漠を転る頭骸骨のように鳴り響く・・・
など、手持ちのどの国内盤解説書よりも曲のディティールがよくわかる。

さらに、翻訳されたシュミット自身の解釈の細部についての解説を読んで、自分が聴いた時の印象とほぼ一致していたことがわかったのも大きな収穫だった。

貴重な翻訳ありがとうございました。

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2011年9月15日 (木)

本日の練習、「ウエスト・サイド・ストーリー」そのほか

厳しい残暑続く毎日。夜になって一時雨。
本日職場で胃のX線検査。げっぷを抑えながらバリウムを飲むのはいつもながらの苦痛。
以前に比べ飲むバリウムの量が少なくなったようだ。機械の感度が上がったのだろうか。下剤を飲み、バリウムで重たくなった腹を気にしながらの仕事。

2011091520300000_2  そして夜は沼津市民文化センター小ホールでオケの練習。指揮はトレーナーの和田先生。
「ウエストサイドストーリー」のシンフォニックダンスとアンダーソンなど。

バーンスタインの複雑なリズムはボケた頭には良い刺激。
吹いていて自分が微妙に遅れるのが判るのがもどかしい。

皆も譜面を追うのに精一杯の様子。未だ道のりは遠い。

沼響のHPに連載している「聴き比べコラム」はいつになく順調に更新中。

今まで一曲のみを集中して更新してきたが、シベリウス、チャイコフスキー、ベートーヴェン、シューマンの4曲をその日の気分で曲を変えながら聴いているのが良いようだ。

3792291 沼響のHPの聴き比べコラム「ベートーヴェンの7番を聴く」に、ケンペの1959年トリノでのライヴの感想をアップしました。
http://www.numakyo.org/cgi-bin/beet7.cgi

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2011年9月13日 (火)

スコット・ロスのヘンデル

天高く雲の少ない青空の日々が続く残暑の中にももうすっかり秋の気配。
昨晩の中秋の名月は良い月が出ていた。

今日は8月中に取れなかった夏休みとるつもりでいろいろと予定を入れていたのだが、
午前中に組織No.2のヒアリングが入ることが急遽決まり、一度落ちたモチベーション
を無理やり上げていつものように出勤。

昨日から能登のバスツァーに出かけていたおばぁちゃんが夜遅くに帰ってきた。10時間以上バスに揺られさすがに疲れた様子。

下の娘がドビュッシーの「喜びの島」の練習が終わり、ヘンデルの組曲第5番の練習を始めている。

Medium_image_file_url ピアノの模範演奏を聴きたいというので棚を探してみた。
ところが、「調子のよい鍛冶屋」として有名な終曲はやたらと出ているのだが、組曲の全曲演奏となるとピアノで弾いた良い演奏が以外と少ない。

リヒテル、ガヴリーロフの全曲があったはずだと探してみたら手持ちは抜粋盤で第5番がない。かろうじて見つけたのはラローチャの演奏。
http://harumochi.cocolog-nifty.com/horn/2011/07/post-d75d.html

だが演奏は良いが、装飾音の付け方にちょっと違和感があり、模範演奏としては特殊かもしれない。
そこで出したのはスコット・ロスの全曲盤。

P1010029

38歳という短い生涯の間に、クープランやラモーのクラヴサン作品全曲録音のほか、スカルラッティの全555曲のソナタ全曲録音という偉業を成し遂げたスコット・ロス唯一のヘンデル。

端正で落ち着きのある演奏、しかも音楽が今まさに誕生したかのように生き生きと躍動しているのが見事だ。ピアノ演奏ではないが楽器を超越したこの曲の規範となる演奏だ。

youtubeは組曲第5番の第1曲

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2011年9月11日 (日)

ペンデレツキの「怒りの日」

この二日の休日は天気も良く朝7時に起きて畑作業。

今日はもう最後となったモロヘイヤを引き抜いた後、今回の目玉であるサツマイモの収穫。
「お昼は採れたてのサツマイモだぞ」と家内と娘に宣言して裏の畑へ向かう。

今年はいつになく葉とツルの成長が良い。さぞや地下には巨大なサツマイモが・・・・
と家の女性たちの喜ぶ顔を想像しながら土を掘り起こす。

291219731_1_2  ところがいくら掘っても出てくるのが北海道銘菓の「わかさいも」ほどの大きさの小粒のイモばかり。http://www.wakasaimo.com/

中には根だけで何も付けてないものもある。

しばしボー然と畑で立ちすくむ。

隣の畑にいたご近所のベテラン専業農家のおじさんに尋ねてみた。
私「今年のサツマイモがこんななんですけど」
おじさん「あ~、つるぼけね、肥料のやり過ぎだよ」
私「つるぼけ?」

そういえば5月に苗を植えた時に、余っていたチッソ肥料を嬉々として苗と一緒に入れたことを思い出した。

元来が荒れ地の作物であるサツマイモは、栄養過多だと葉と茎に栄養が回ってしまいイモを作らなくなるらしい。

狩りに出かけて何も獲物がなかった時の縄文人の気分。
・・・・・お昼はモロヘイヤのスープとなりました。

今日は9.11で、ちょっと重い曲。
P1010027 現代ポーランドの作曲家クリストフ・ペンデレツキの「怒りの日(アウシュヴィッツオラトリオ)、「ポリモルフィア」「デ・ナトゥラーソノリス」の3曲。
フィリップスから出ていた外盤LPで、H.Czyz指揮のクラコフフィルその他のメンバーによる演奏。

現代曲とはいえ難解さはない。ユダヤ人ペンデレツキの戦争への深い憎しみを絞り出すような「怒りの日」が感銘深い。この作曲家独特のトーンクラスターも強烈だ。

Xatw00071012 沼響のHPの聴き比べコラム「ラインを聴く」に、ポール・パレーの演奏の感想をアップしました。
http://www.numakyo.org/cgi-bin/rhein.cgi

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2011年9月 9日 (金)

淑女のためのサクソフォーン

週末迎え、仕事の帰りに酒量販店に寄ると何やら金色のボトルが目についた。ウイルキンソンのジンジャーエールだという。
http://globis.jp/1694

イギリスあたりの輸入品だと思ったが純国産のアサヒ飲料社製。
格安だったので2本購った。

Viewimage お馴染みのカナダドライのジンジャーエールの感覚でJINROで割ってみて吃驚。呑む前に強烈な刺激臭に鼻がツーンとなった。

まさにジンジャー(ショウガ)そのものの匂いと独特の味と甘さ。
格安だったとはいえ深い後悔の念が湧いてきた。とても飲めない。

試しに家内に渡して反応を見たら「おいしいじゃん」のひとこと。
二人の娘に酒で割らない生のままで呑ませたところ、やはり「おいしい」とのこと。

自分の味覚がおかしくなっているのだろうか?


今日はサキソフォーンの演奏。
BISから出ているCDで「レディのためのサクソフォーン」という意味不明のタイトルのCD。
アルトサックスはクロード・ドランクルに伴奏はドランクル夫人というもの。

S_img_0004

20世紀の始めにボストンにイライザ・ホールという女性がいた。
http://jazzbank.com/saxophone/exposition.html
http://en.wikipedia.org/wiki/Elisa_Hall

夫は外科医で非常なお金持ち。やがて彼女は自らの健康のために?サキソフォーンを始めた。やがてボストンオーケストラクラブの会長にまでなった彼女は、自分のために当時の大作曲家たちに次々と作品を委嘱するようになった。

作品を委嘱された作曲家は、ドビュッシー、カプレ、フロラン・シュミットなど錚々たるフランスの作曲家たち。

その彼女の委嘱作品を集めたのがこのCDで、ジャケット写真のサックスを吹く年齢不詳の女性はイライザ・ホールご本人。
曲はドビュッシーの「ラプソディ」、カプレの「伝説」、ダンディ「コラール・ヴァリエ」フロラン・シュミット「コペリウスの歌」「伝説」。
そしてオリジナルではないが、ドビュッシーの「クラリネットのための小品」とラヴェルの「ピアノのためのソナチネ」。

演奏、録音ともに素晴らしい。クラシカルなサックスの艶のある柔らかな音が部屋いっぱいに広がる甘美な時間。

Youtubeはリヴェの「グラーヴェとプレスト」からプレスト

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2011年9月 8日 (木)

本日の練習、和田先生2回目

ここ二日ほど天気は良いが湿度が低く過ごしやすい日々。夜も涼しく風が吹くと寒さを感じるほど。家内は火曜から出張で不在だが、この間の家事は帰省中の娘がいるので大丈夫。

外務省のホームページに東日本大震災に対し日本に送られた各国の応援メッセージやエピソードが集められている。http://www.mofa.go.jp/mofaj/saigai/episode.html

国の大小を問わず世界中のさまざまな国からの暖かな思いの数々。
モンゴルの孤児院の子供たちが日本のためのチャリティコンサートを開き、その収益金のみならず自分たちの一か月分の生活保護金を全額寄付したという話には泣けました。
http://www.mofa.go.jp/mofaj/saigai/episode/episode02.html#mongolia

2011090819010001_4    さて今日はオケの練習で指揮は先週からのトレーナーの和田先生。
曲はウエストサイドストーリーからの「シンフォニックダンス」が中心。

最初に第一部のアンダーソンや「新世界から」の第2楽章の一部などをさらりと流す。

今日はコールアングレも入った。
有名な「新世界」のメロディーを真横で聴いていると、ドヴォルジャークがコールアングレを選んだ絶妙さに今更ながら感心する。

先生は「のだめカンタービレ」の指揮指導をしていただけあって、番組収録時のエピソードなどの話などあり楽しい練習だが、オケの難所が次第に浮き彫りになってきた印象だ。

この種の曲は吹き続けなので今日はスタミナが切れて疲れ気味。後半は集中力が落ち譜面が二重に見えてきた。

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2011年9月 6日 (火)

グレインジャー「土を掘りにでかけた豚がいた」

9月に入って初めての晴れ。最高気温は30℃を超えているが、蝉の声は庭先から裏山の林の奥に遠ざかりつつある。この天気の良いうちに放置していた畑作業を早く始めたいもの。

今日は晴れたので久しぶりに自転車で通勤。職場は家から自転車で15分の至近距離だが、途中で心臓破りの急坂がある。

これが夏バテで鈍り気味の体には実にキツイ。
結局途中でギブアップとなり自転車を押すことにした。反対側から高校生たちがビュンビュンと飛ばしてくる。

オフィスに着くと汗がどっと出てきた。
しばらくボーとしていると職場の女の子が「どうしました?冷や汗が出てますけど?」  「・・・・・」

出勤したら職場の前庭の植栽の地面が掘り起こされている。
どうやら近くの山からイノシシが下りてきて、あちらこちらを掘り起こして行ったらしい。
建物の玄関のガラス戸にはイノシシの鼻の痕が点々と付いていた。
まるでレンコンの輪切りのようだ。

今日はイノシシ絡みでオーストラリアの作曲家グレインジャーの「土を掘りにでかけた豚がいた」などの合唱曲集。

演奏はサイモン・ラトルが音楽監督だったバーミンガム市交響楽団に付属するサイモン・ハルシー指揮のCBSO合唱団。英コニファーのCD.

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多くはグレインジャーがイギリスで採譜した民謡のアレンジで、有名な「ロンドンデリーの歌」も収録。曲名も「六人の公爵が釣りに出かけた」「土を掘りにでかけた豚がいた」
「いなくなった娘が見つかった」などの民話のようなタイトルがついている。

伴奏はピアノのほかにオルガンやハーモニュウム、フルートが加わり、シンプルにして素朴な雰囲気が実に良い。

沼響のHPの聴き比べコラム「シベリウスの2番を聴く」にシュヒター指揮N響の演奏の感想をアップしました。
http://www.numakyo.org/cgi-bin/sibe2.cgi

youtubeはグレンジャーの「リンカンシャーの花束」終曲。
合唱曲「The Lost Lady Found」の吹奏楽バージョン

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2011年9月 5日 (月)

桐朋学園弦楽合奏団

新たな週の始まりは朝からミストのような細い雨が降り続く一日。
台風の被害は夜明けとともに明らかになり、想像を絶する降雨量で紀伊半島に大きな被害が出てしまった。ここ静岡も今日まで大雨警報は解除されぬまま先週水曜の夜から毎日雨。

上の娘は未だ夏休み中で楽団の練習の合間に本日帰省。今月半ばに新潟で吹奏楽コンクール西関東大会だが、この時期は忙しく聴きに行けそうもない。
もし全国大会に進むことができたならば家内と旅行を兼ねて行くことにしよう。
全国大会昨年は松山、今年は青森。

今日は桐朋学園弦楽合奏団の演奏を聴く。1970年秋のソ連、東欧圏を含むヨーロッパ公演渡欧直前の録音。
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東芝から出ていたLPで、曲は、チャイコフスキーの「弦楽セレナーデ」、モーツァルトのディヴェルティメントK.136,ヴォルフの「イタリアンセレナーデ」、小山清茂の「弦楽のためのアイヌの歌」の4曲。

指揮はモーツァルトとヴォルフが斎藤秀雄、チャイコフスキーは秋山和慶、小山清茂が小泉紘(現 小泉ひろし)というもの。
ジャケット写真は沼響を振っていただいたこともある小泉先生の若き日の姿。

いずれも斎藤秀雄の個性一色に染まった演奏だった。隙のない一糸乱れぬアンサンブルと無駄のない引き締まった鋼のような音楽になっている。
K.136は斉藤秀雄の唸り声が随所に聞こえる入魂の演奏。

後のサイトーキネンオーケストラに繋がる系譜の原点をここで聴くことができる。

Youtubeは弦セレ、ヴェンゲローフの指揮

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2011年9月 4日 (日)

ラヴェルとドビュッシーの室内楽曲、ピアノ連弾版

日曜の今日も雨は降りやまず畑作業もできず家に一日引きこもり状態。
大雨警報は未だ解除されずネットの天気予想図を見ると太平洋上から強烈な雨雲が接近中。

外に出てみると、雨は小降りだが裏山の絞り水が庭の横の堀にドボドボと流れ込む音が聞こえている。
山からの排水路に落ち葉や土砂が溜まり、庭に水が溢れるのが心配になってきたが暗くて堀に落ちそうなので止めておいた。

昼間はオーディオの配置を変えたり、聴き比べコラムの音盤を聴き溜めたりとそれなりに充実した一日。

今日はドイツのピアニスト、Joop Celis & Frederic Meindersによるラヴェルとドビュッシーの室内楽作品のピアノ連弾版。

S_img_0005 ベルギーのClassic Talent から出ていたCDで、ラヴェルとドビュッシーの弦楽四重奏曲とラヴェルの「序奏とアレグロ」の3曲。
「序奏とアレグロ」はラヴェル自身の編曲だが、二つの弦楽四重奏曲のうちドビュッシーはA.Benfeld、ラヴェルはM.Delageという人が編曲している。

この二人の編曲が非常に良い。ラヴェル自身の「序奏とアレグロ」と比べても遜色がない。
演奏も美しい音色で曲のアウトラインがよくわかる明快な演奏。

41vzw6wf5sl__sl500_aa300_ 沼響のHPの聴き比べコラム「チャイコフスキーの5番を聴く」に、シュミット=イッセルシュテットの演奏の感想をアップしました。
http://www.numakyo.org/cgi-bin/tchai5.cgi


Youtubeはラヴェルの「序奏とアレグロ」

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2011年9月 3日 (土)

ショパンと彼のヨーロッパ音楽祭 IN ワルシャワ

大雨警報は未だ解除されず、断続的な雨が続くおかしな一日。
本日休み。
娘を部活に送ったり家内の持ち込み仕事を手伝ったりと家の雑事で時間は過ぎて行く。

夜は娘のピアノのレッスンのために函南へ。

P1010024 ピアノの先生はワルシャワの「ショパンと彼のヨーロッパ音楽祭」に行ってきたとのことで、娘にはショパンの肖像パッケージ入りお菓子、私には分厚い音楽祭の公式プログラムをお土産にいただいた。
http://www.europe-museum.com/classic_music/music_festival/em1260

今年でまだ7回目という若い音楽祭だが、ショパンを核にしつつも、その周辺の作曲家たちの作品も取り上げているのが面白い。

今年のテーマは「マーラーからリスト、ノスコフスキまで」。

P1010026 今年の出演者を見ると、ピアニストは地元やロシア勢が多いようだ。

アルゲリッチのような超大物からヨッフェやアレクセーエフら著名な名前も見えるが大半は知らない人たち。

オケはプレトニヨフ指揮のロシアナショナル響やヘレヴェレッヘ指揮のエイジオブ・エンライトメントなどの海外勢に加えて地元のオーケストラ。

曲目もショパンがやはり多いが、モーツァルトやブラームス、チャイコフスキーなどが満遍なく取り上げられている。

オープニングコンサートは、カスプチク指揮のルトスワスキフィルによるマーラーの交響曲第10番のクック補筆版というのがすごい。
パデレフスキのピアノコンチェルトなんかもある。

300ページにも及ぶプログラムには、この手のものにありがちなスポンサーの広告が全くないのには驚いた。

今は玉石混交の感もあるけれそ、今後注目の音楽祭となるかもしれない。

61vrgqcu72l__sl500_ 今日はピリスの弾くバッハとショパンを聴いた。「20世紀の偉大なるピアニストたち」シリーズから。

部屋の空気が浄化されるかのような、クリスタルのような純で美しい音が素晴らしい。

Youtubeはピリスの弾くバッハ、フランス組曲第2番

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2011年9月 2日 (金)

本日の練習、和田一樹先生登場

台風はまるで浮遊しているかのようにゆっくり流れながら接近中。昨日から大雨警報は発令中のままだ。

木曜はオケの練習日。先週は仕事で欠席してしまった。
練習会場は市民文化センター大ホール。勤務地は変わったものの会場まで車で10分ほどなのがありがたい。とはいえ終業間近にトラブル発生のため練習は遅刻。

P1010018 会場に到着すると既に「ラプソディー・イン・ブルー」の練習が始まっていた。
舞台裏で楽器をケースから取り出していると、ステージ上では本番と同じテンポでガンガンとオケが鳴っている。

ひえー!先週休んでしまった間に急にレベルが上がったようだゾ。
自分ひとり取り残されてしまったようだ。
慎重にウォーミングアップを終え次の「シンフォニックダンス」から加わる。

そーっと舞台横からホルンセクションに加わり指揮台を見上げる。
・・・そうか、今回から指揮は沼響初登場のトレーナー和田一樹先生。
http://ensemblearute.web.fc2.com/conductor.html

和田先生はヴィヴィッドで明るい指揮、師匠の広上淳一先生の影響かな?
ユーモラスな指導で練習していて実に楽しい。
「シンフォニックダンス」も本番同様のテンポで進んでいく。

打楽器もフルメンバー参加で、ようやく曲としての体裁が整い練習が面白くなってきた。

インペクF君の今までの地道な指導が着実に効果を上げていたようだ。

アメリカ音楽の楽しさを新たに発見した一夜。

今日はその「ウエストサイドストリー」から2枚。

P1010021 エリック・ロジャーズ指揮のロイヤルフィルによる「シンフォニック・ダンス」LONDON盤LP.はバーンスタインの「キャンディード」序曲や「波止場」「ファンシー・フリー」などの作品を収めたもの。

中でも「シンフォニック・ダンス」はバーンスタイン自作自演と並ぶ鮮烈な演奏。フェイズ4の鮮明な録音も良い。

P1010023 そしてもう一枚は、コンサートホールソサエティから出ていたLPで、ブロードウェイ・ミュージカルソサエティ・オーケストラによる「ウエストサイドストーリー」。

「シンフォニック・ダンス」が全曲中からシド・レーミンとアーウィン・コスタルがバレーナンバーを集めて組曲としたのに対して、こちらはストーリーに沿って著名なヴォーカルナンバーも集めたもの。

有名な「トウナイト」や「アイ・フィール・プリティ」などもきちんと独唱入りとなっている。ソリスト、指揮者のクレジットはないがしっかりとした演奏だ。

この演奏を聴いていると「シンフォニック・ダンス」のナンバーが全曲のどの位置から採られたのかがよく判る。

Youtubeは「シンフォニック・ダンス」ドウダメルの指揮

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