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2011年10月に作成された記事

2011年10月27日 (木)

本日の練習、マンボ!!

昨晩午前1時半就寝今朝6時半起床、実質5時間の睡眠だが眠くならないのはトラブル続きで精神がおかしな具合に昂っているからかもしれない。

昨日のトラブルは無事収束したものの一難去ってまた一難。東日本大震災、特に放射線汚染の影響が仕事に大きく影響し始めている。
放射能に対する耐性が国民の中に無い中、さらに情報不足も加わり、さまざまなケースに備えて今後のシュミレーションの作成その他で多忙なうちに一日が終わる。

今日はオケの練習。19時には仕事を終わらせ練習会場へ。
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先週の練習で曽我先生に指摘されたために、会場入り口の机上には「ウエスト・サイドストーリー」のあらすじと「サムフェア」の歌詞の書かれた紙が置かれていた。

譜面台上に置いたサムフェアの部分で歌詞を眺めているうちに、自分の出番で落ちてしまった。
トレーナーの和田先生の指揮で「ウエスト・サイドストーリー」一曲を、途中休憩を取らずに集中練習。

今週はいろいろあったので、とにかく思い切り吹きまくっているうちに、スカッとしてきた。肩の力も抜け高音もポンポンと楽に当たった気分の良い練習日。
マンボの掛け声も楽しい。

0815_402 帰宅後聴いたのは、アメリカのユーフォニアム奏者、レオナルド・ファルコンのソロアルバム。

米Golden CrestのLPで、ラヴェルの「ハバネラ形式の小品」やバッハの無伴奏チェロ組曲、ポンセの「小さな星」の数曲などのほかに、Alexander Guilmant、Guardelle Simonsといった知らない作曲家たちの軽めの曲が数曲。

彼の名を冠した国際ユーフォニアムコンクールもあるほどの大変な名手らしい。http://en.wikipedia.org/wiki/Leonard_Falcone

柔らかな美しい音と着実なテクニック、人間の歌唱を聴いているような錯覚に陥るほどの名人芸だ。

明日の夜から、上の娘が出る吹奏楽コンクール全国大会(一般の部)のため青森に出かけます。

Youtubeは今日の練習で話題になったシモンボリバル・ユースオケの「マンボ」

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2011年10月26日 (水)

ロペス・コボスの「リュートのための古風な舞曲とアリア」

このところ無風状態だった仕事上で大きなトラブル発生。直接の担当は午前2時から出勤し対応。

結局午前中一杯でも目処が立たず、最終的に名古屋、埼玉からエキスパートを呼び寄せることになった。皆の表情に疲労の色が濃くなっていく中、なんとか収束の気配が見えたのが午後7時。
お疲れさまでした。家でゆっくり休んでください。

自分も脱力状態で帰宅後聴いたのはスペインの指揮者ヘスス・ロペス=コボス指揮するレスピーギの「リュートのための古風な舞曲とアリア」全曲。
1978年録音の国内盤LP。オケはロンドンフィル。

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風変わりな名前で日本国内ではさっぱり人気のない指揮者だが、この指揮者の録音で駄作というものを私は知らない。

このレスピーギもアルカイックな格調の高さの中に清々しいロマンの漂う素敵な演奏だ。
イタリアの明るいカラっとした空を思わせる第2組曲の生き生きとしたリズミックな舞曲の数々に、一日の疲れが消えて行く思い。

Youtubeは第2組曲から終曲「ベルガマスカ」

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2011年10月25日 (火)

カルロスクライバー ある天才指揮者の伝記

10月下旬とは思えぬ暑さで本日の最高は気温三島で26℃。

土日が充分休めていないのでなんとなく体が重い。今日は怠けて自転車でなく車で通勤。

カルロスクライバー ある天才指揮者の伝記(アレクサンダー・ヴェルナー著)上巻を読了。

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上巻はその誕生から1977年にバイロイトを去るまでの記録。

音楽に対しては妥協を許さない完璧主義者と言ってしまえば簡単だけれど、稀有の才能を持ちながら、常に偉大な指揮者だった父エーリッヒ・クライバーの高みに達することができないと自分で思い悩んでいた芸術家の苦悩の記録。

地方の歌劇場やウィーンのフォルクスオパーでオペレッタなどを振っていた修行時代の師匠や同僚に、ミヒャエルスキやトイスルなどの鄙びたウィンナワルツやオペレッタの録音で知られる指揮者の名が登場するのが面白い。

法外なギャラを要求しながら、本人の生活は極めて質素だったという。

P1010029 沼響のHPの聴き比べコラム「シベリウスの2番を聴く」にザンデルリンクのライヴの感想をアップしました。
http://www.numakyo.org/cgi-bin/sibe2.cgi

Youtubeはカルロス・クライバー指揮の「ばらの騎士」冒頭

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2011年10月23日 (日)

お伊勢参り

昨日から今日まで職場セクションの親睦旅行で伊勢まで行き、本日8時過ぎに帰宅。

雨の降る土曜日の午後に出発、総勢40余り。鳥羽のホテルには18時着。
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部屋で荷を解き、風呂に入ると直ちに宴会。そこそこに盛り上がり二次会は若いものに任せ部屋に入り早めの就寝とするつもりが、部屋の中で結局小宴会。

S_pa190677 今日は良く晴れ日差しも夏並み。
幸い二日酔いにもならず、一同元気にホテルを出発して伊勢神宮内宮へ向かう。

伊勢神宮は実に30年ぶりだが、伊勢神宮2000年の歴史の中ではほんの一瞬のこと。
式年遷宮で本堂の位置は変わっていたものの前に来た時の印象そのままだ。

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我が家はかつて伊勢神宮に縁があったらしく、神棚の中は江戸時代に伊勢の御師が配り歩いた古いお札が未だにぎっしり詰まったりしている。神妙にお参り。
http://youyoustyle.com/47_1.html

その後門前のおはらい町を散策して「赤福」本店で定番の赤福数箱を購う。
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これが意外と重いのだ。
帰りは、東海道五十三次の関宿に立ち寄る。
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古い東海道の面影を残しているとはいえ、江戸・明治期の家屋と現代の家屋が混在する、頑固に普通の日常生活を送る人々とそうでない人々の、観光地に徹しきれない迷いのようなものが残る町並み。                                         
バスに揺られること実に片道5時間半、どんよりと疲労が溜まったまま明日から長い一週間が始まる。
週末は娘が出場する吹奏楽コンクール全国大会のため青森だ。

車中で聴いたCDは、女流ホルニスト、M.L.ノイネッカーによる「ロシア、ホルン協奏曲集」。
099923135722 Kochから出ているCDで、グリエールやグラズノフ、シェバーリンら19世紀から20世紀にかけてのロシアの作曲家たちによる協奏的作品を集めたもの。

この中ではグラズノフの「セレナーデ」や「牧歌」のような作品がのどかで美しく。楽しく聴けた。伴奏は、W.A.アルベルト指揮のバンベルク響
Youtubeはグラズノフの牧歌

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2011年10月21日 (金)

本日の練習、曽我先生との初練習

天気は週末にかけて下り坂。
今日は愛知県からの首長5名を含む30数名の施設見学の対応。
その中のある市の市長さんは、若い頃に隣町の清水町に住んでいたことがあるということでしきりに懐かしがっておられた。

昨日は午前には富士、午後は伊豆市でと、隣町で二つの会議。
さらにオケの練習は、本番で指揮をされる曽我大介先生との初顔合わせというビッグな一日。http://www.soga.jp/ID/profile.html

曽我先生は今から20年近く前にルーマニア室内管弦楽団を率いて沼津で演奏をおこなっている。
先生がブサンソンの指揮者コンクールで優勝して注目を浴びていた頃で、モーツァルトやルーマニアの現代音楽などを演奏したと記憶している。

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練習開始は普段より30分早い18時30分。遅れてはならぬので定時に職場を抜け出し夕食を取らずに沼津市民文化センターへ直行。

自分が到着すると既にほぼ全員のメンバーが揃っていた。エキストラも加わり本番さながらの雰囲気だ。オケのメンバーもいつもよりも緊張気味。

そして曽我先生の登場。まず今回最大の難曲、ウエスト・サイド・ストーリーからの「シンフォニックダンス」をさっと通す。

2011102020020001_2  編成も本番に近く、曲か進むにつれて何となく皆余裕が出てきたように感じられたが、それは甘かった。

曲を通した直後に先生から厳しいお言葉。

ひとつひとつの音がとにかくいい加減であることと、そして曲の理解があまりにも足りない事を指摘される。
「サムフェアのシーンで歌われる歌詞を知っていますか?」と聞かれて、答えられる団員が何人いたのだろうか。

ひょっとすると誰も知らなかったかもしれない。

楽譜に書いてあることを、意味を考えずにただ漫然と音にしていた(しかもかなり不正確に)このオケの最大の欠点を、たった一回通すだけで完全に見抜かれてしまった。

自分も「ウエスト・サイド・ストーリ」はかなり以前に映画をテレビで見たきり。
今回の演奏会の曲解説を書くことになって、いろいろと調べていくうちにトニーとマリアが祈りをこめて歌うサムフェアや、トニーが命を落としたフィナーレのシーンの「I Have a Love」の意味を初めて知ったというオサマツさだ。 orz

曲を演奏する以上、作品や作曲者だけでなく曲が書かれた国の文化に対する敬意と理解がなければならない、ということを暗に指摘され目からウロコ状態です。

練習終了はいつもより30分遅い21時30分。びっしり実のある3時間でいつもより短く感じました。

いろいろと考えさせられた3時間。

Kbt 沼響のHPの聴き比べコラム「チャイコフスキーの5番を聴く」にケンペ最晩年のライヴの感想をアップしました。
http://www.numakyo.org/cgi-bin/tchai5.cgi

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2011年10月19日 (水)

秋のボエームの会、ジビエの夜

晴れ後曇り、朝から気温は下がり肌寒く上着を着て自転車通勤。
長い坂を喘ぎながら登っている横をアシスト付き自転車に乗ったおばぁさんが平然と追い越していく。

昨日はお楽しみの「ボエームの会」、先月の台風直撃から早一か月。

場所はいつもの小料理はちまきで。

Pic_drinkmenu05 今回のお酒は、自分が持参した奄美黒糖焼酎「れんと」
http://item.rakuten.co.jp/a-nakae/sh-1001/

貯蔵タンクにスピーカーを取り付け、クラシック音楽を流して貯蔵樽を振動させて熟成させた酒だという。「音響熟成」とのラベルが貼ってある。

お酒に聴かせて?いる音楽はどうやらベートーヴェンの「田園」らしい。
ロックで飲むと爽やかでほんのり甘い後味が残る良い酒だ。

2011101819180000_2 いよいよ鍋の季節到来、今日の鍋は「しし鍋」。薄く肉を切ったボタン鍋ではなくぶつ切りにしたイノシシ肉がまたうまい。

Dsc_1031 さらに伊豆産鹿肉の刺身も出て来て和風ジビエの夜。

http://majin.myhome.cx/pot-au-feu/dataroom/foods/meats/gibier/gibier.html
合間に板前さんが北海道から持ってきたというとろほっけの焼き物が出てきた。

2011101819000000_2 とろほっけとは初耳だが、縞ほっけの脂がよくのったものを指すらしい。
これがトロリとした逸品でした。

そしてぷっくりとしたはちまき特製カニクリームコロッケでとどめの一発。

Kanikoro_2 この会も2007年6月以来ほぼ毎月の会を重ねて4年余り。
しだいにメンバーの食が細くなってきているようで、今回はコロッケの登場時には皆満腹状態。

708 沼響のHPの聴き比べコラム、「ライン」を聴くに、パレー指揮イスラエルフィルによる1971年ライヴの感想をアップしました。
http://www.numakyo.org/cgi-bin/rhein.cgi

Youtubeは「れんと」の熟成に使われているという「田園」から第5楽章。
メータ指揮イスラエルフィル

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2011年10月16日 (日)

アール・ワイルドのガーシュイン

気温は30℃を超えたが風があるのでさほど暑くは感じない日曜日。

昼は家内と沼津市街に出かけ昼食は駅近くのそば屋「幅田屋」で天もり。
http://shigeno.co.jp/contents/menkiko2/mens52.htm
明治以来の老舗の味。海老の天麩羅もうまかった。

2011101614040000 しばらく家内のショッピングにつき会った後に駅前の「イーラde」に行き、沼響カルテットの演奏を聴く。http://www.e-ra-de.com/index_concert20111016.pdf
沼響コンミスと弦楽器の主要メンバーによるコンサート。

パーセルの「ロンド」に始まり、ディズニーメドレーや日本の秋の歌など、親しみやすい曲を演奏していく。演奏もこのメンバーでかなりの本番を経験しているだけあって、手慣れたもの。子供連れの家族も多く、皆楽しそうに聴いているのが微笑ましい。

続いてSBS学苑の生徒さんによる「ベリーダンス」。
中近東の音楽にのせた妖艶なダンスを楽しませてもらいました。

今日はアメリカのピアニスト、アール・ワイルドの弾くガーシュイン。
「20世紀の偉大なピアニスト」全100巻シリーズ中のCD二枚組。

F0123532_11221047 ワイルドがコンサートで取り上げたのは、いわゆる正統派のレパートリーとは異なるトランスクリプションが中心だったために日本での人気はいま一つ。
このワイルドの巻のCD2枚の大部分もバッハやシュトラウス、ロッシーニなどの作品の19世紀のピアニストたちによる編曲ものが中心だ。

見事なテクニックによる華麗なピアノ。だがトランスクリプションばかり続けて聴くと単調に聞こえるのも事実。

その中では、ワイルド自身がガーシュインの作品からセレクトした7つの練習曲集が楽しい。
曲は、私の愛する人/アイ・ガット・リズム/エンブレーサブル・ユー/魅惑のリズム/サムバディ・ラヴズ・ミー/Liza, Lady Be Good。

youtubeはワイルドのガーシュイン7つのエチュードから

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2011年10月15日 (土)

本日の練習、久しぶりにガーシュイン

昨晩から風が強く、朝起きたら大雨洪水警報発令中。ところが雨はあまり降らず湿ったなま暖かな空気の中低く垂れこめた雲がすごいスピードで東へ走っていく。

本日休み。地区の神社の祭典の前夜祭の日で午後からは遠くで祭囃子が聞こえてきた。

昨日はオケの練習日。通常は木曜だが今週は変則的に金曜日、場所は市民文化センター大ホール。
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和田先生の指揮で明電舎のコンサートのほぼ全曲。

久しぶりの「ラプソディー・イン・ブルー」は降り番なので会場で観戦。
アンサンブルの粗さがなんとなく初演当時の小編成のバンドの雰囲気を彷彿させているように聞こえるのは気のせいだろうか?

あと一カ月でどこまで引き上げることができるのかまだまだの水準。
一週間の疲れが澱のように溜まった金曜の練習で、気のせいか精彩を欠いた練習。
来週はいよいよ曽我先生を迎えての練習だ。

P1010034 沼響のHPの聴き比べコラム「ベートーヴェンの7番を聴く」にフランスの名指揮者クリュイタンスの演奏の感想をアップしました。
http://www.numakyo.org/cgi-bin/beet7.cgi

Youtubeはガーシュインの伝記映画「アメリカ交響楽」から「ラプソディーインブルー」初演の場面。編成は史実と異なります。

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2011年10月14日 (金)

ベルリンフィル弦楽五重奏団沼津公演

昨晩は毎年恒例の沼津法人会青年部主催の「税を知る週間記念チャリティコンサート」。チャリティの無料コンサートで、今年の出演はベルリンフィル弦楽五重奏団。

収益は全て東日本大震災の被災者の義捐金に充てられるという。

毎回ありがたいことです。

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仕事を終え会場の市民文化センターまでキーコ、キーコと自転車のペダルをこぐこと十数分、既に日は暮れいわゆる逢魔が時。

なんとなく嫌な予感がして空を見上げると怪しい雲ゆきだ。
そのうちポツリポツリと雨粒が落ちてきた。天気予報では雨が降る予報ではなかったはず。
ペダルを漕ぐ足を速めちょうど会場に着いた頃に本格的な土砂降り。ぎりぎり濡れずにセーフ。

メンバーはベルリンフィルの現役団員3人と、ミュンヘン国際コンクール優勝者にして若干24歳でベルリンフィルの首席コントラバス奏者となり、最近は指揮者として活動を始めたナビル・シュハタ。http://nabilshehata.com/index.html
そして17歳でミュンヘン国際音楽コンクール2位となったチェロのタチアーナ・ヴァシリエヴァhttp://www.izumihall.co.jp/artist/tatjana.html の5人。

このメンバーでの沼津公演は2008年に続いて2度目のことだ。
http://harumochi.cocolog-nifty.com/horn/2008/10/post-62fb.html

曲は、
道化師の朝の歌
アルペジョーネソナタ
ボッテジーニ:ベッリーニの歌劇「夢遊病の女」による幻想曲
リュートの古風な舞曲とアリア第3組曲
弦楽のためのアダージョ
ピアソラ:ブエノスアイレスの冬、ブエノスアイレスの春
というもの。

会場は今年も満席。毎週木曜日のオケの練習は今週は金曜日となり、沼響の弦楽器のメンバーも多い。
クラシック音楽になじみの少ないお客さんも多く、開演前に楽章間には拍手をしないようにとの説明。

一人ひとりが世界トップクラスのソリストとして活躍している名人芸。個人技だけでなくアンサンブルの技術も超一流だ。

中では前回と同じく、コントラバスのハシュタが傑出。ボッテシーニの曲で聴かせる超絶技巧はやはり凄い。
アルペジョーネソナタを弾くヴァシリエヴァのストラディヴァリウスも美しく鳴っていた。

バーバーの「アダージョ」は東日本大震災の犠牲者へのエレジーだろうか。
入魂の演奏に曲が終わってもしばらく誰も拍手せず沈黙が会場を支配していた。

続くピアソラの明るさには会場全体がぱっと華やいだかのよう。

お客の多くはクラシックを聴き慣れている人たちとは言えないし、曲もけっしてポピュラーではないが、尋常でない名人芸に皆さん惹きつけられている。

良い物は誰にでも通じる有無を言わせぬ説得力があるということだろう。

最高の芸術家は最高のエンターティナーであることの証明。

アンコールは実に5曲の大サービス。

・曲名不明     ピチカートによるシュトラウス系のポルカ
・J.シュトラウス 「こうもり」からチャルダーシュ
・タランテラ・・・ボッテシーニ
・バッツィーニ・・・ 妖精の踊り
・プロコフィエフ・・ 三つのオレンジへの恋から行進曲

帰り間際に、同じ吹奏楽部だった高校時代の同級生にほぼ30年ぶりに再会。こちらも嬉しかった。

会場の外に出ると雨は上がっていた。

コンサートの余韻に浸りながらゆっくりペダルを漕いで帰宅。

世界最高の演奏を堪能した一夜。

Youtubeはシャハタのコントラバス、バレンボイムの指揮

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2011年10月12日 (水)

ビバ! オッフェンバック

天気も良く涼しくなってきたので火曜から自転車通勤復活。夏場に怠けていたので体が重く心臓破りの急坂がきつい。日が短くなり帰りは周りは完全に真っ暗だ。

今度の明電舎コンサートのプログラムにあるアンダーソンを数曲。
演奏はアブラヴァネル指揮のユタ響によるヴァンガード原盤のキングの世界の名曲シリーズのLP.
P1010043_2 LP時代、レギュラー価格のフィドラー指揮ボストンポップスの演奏が幅をきかせていた中でこのアブラヴァネル盤が唯一の廉価盤だった。

かつては生真面目で、ユタ州の砂漠を連想させるオケの乾いた響きが気に入らなかったが、今聴いてみるとサラリと仕上げた手際の良さとオケのうまさで楽しめる。

録音もよくサンドペーパーバレエのサンドペーパーの音は目の前に巨大なサンドペーバーが出入りするのが面白い。

そしてオッフェンバックの1幕もののオペラ3作を収録した「VIVA !Offenbach」LP3枚組。

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曲は「りんご娘 Pomme d’api」「市場の女商人たち Mesdames de la Halle」
「ムッシュ・シューフルリはご在宅 Monsieur Choufleuri restera chez lui le...」
の3曲。

この中の「ムッシュ・シューフルリはご在宅」を聴く。フランスEMIのLP

音楽の部分は少なくセリフが大部分。数少ない音楽部分もモーツァルトのフィガロの結婚のアリアのひとふしがファゴットソロで遠くから聞こえたり、「きらきら星」のふしが調子の外れたピアノで弾かれたりしている。

生涯に120曲を超えるオペレッタを書いた、オッフェンバックの手際の良さが光る大量生産オペレッタの神髄。手抜きのようでいて、オッフェンバックの天才的なまでの配役の妙と曲の配列で聴き手を飽きさせないのが見事なもの。

言葉はわかぬがフランス語の美しい響きと、軽妙な言葉の応酬でとにかく楽しい雰囲気なのがよくわかる。

演奏は、オケのレパートリーとして定着しているオッフェンバックの作品を集めたバレエ「パリの喜び」の編曲者にしてラヴェルの直弟子ロザンタールの指揮。オケはモンテカルロ歌劇場のオケで、歌手はメスプレその他というこれ以上望めない理想的な顔ぶれだ。

Youtubeは偉大なコメディアン、ジェリー・ルイスが叩く、アンダーソンの「タイプライター」

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2011年10月10日 (月)

ベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲、ピアノ編曲版

朝から柿を採ろうと思っていたが庭の柿の木を見上げるとまだ青い実も多い、食べごろまでにはまだ早いと判断し、今日は止めにしておく。

ついでに裏の畑に行ってみると、耕してほっこりさせていた土の上に足跡が点々・・・・
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はじめは犬かと思ったが、歩幅が広く足跡のめり込み具合は相当な重量の様子。

これはイノシシに違いない。 足跡の目指す方向には収穫を待つサトイモの列。

「やられた!」と思い、駆け寄るとサトイモは無傷でその隣の植えたばかりのキャベツの苗が数本食いちぎられていた。隣の家のも昨晩やられたという。

これから冬に備えて脂肪の蓄積を始めるイノシシが頻繁に出没しそうな予感。
今年は冬の到来が早いかもしれない。

というわけで天気も良いので、夏に活躍した「よしず」や扇風機を物置に片付けてストーヴを出すことにした。

こちらも冬の準備。

P1010041 今日は、ベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲のピアノ協奏曲版の演奏。

ピーター・ゼルキンのピアノに小澤征爾指揮のニューフィルハーモニア管による国内盤LP.1969年の録音で、ジャケットの二人の写真が実に若い。

ティンパニの序奏からして悠然たるゆったりとしたテンポ。この演奏の主導権は明らかにゼルキンが握っている。

この編曲はベートーヴェン自身がクレメンティの依頼を受けて編曲したものでカデンツァもベートーヴェン自身が書いている。
出版はオリジナルのヴァイオリン協奏曲よりも早く、当時はこちらの方が人気があったようだ。

このカデンツァがティンパニがポコポコ出てくるベートーヴェンの曲としては異質なもの。
曲自体もオリジナルを超えるようなものではない。お金目当てのベートーヴェンの意志に反した仕事のようだ。

P1010042 沼響のHPの聴き比べコラム、「チャイコフスキーの5番を聴く」に、ケンペ&ベルリンフィルのスタジオ録音の感想をアップしました。
http://www.numakyo.org/cgi-bin/tchai5.cgi

Youtubeはベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲、ムターのヴァイオリン、小澤征爾の指揮

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2011年10月 9日 (日)

モーツァルト・トランスクリプションズ

連休二日目。畑作業はとりあえず区切りがついているので、今日は家内の仕事をちょいとアドバイスをしたりその他もろもろの雑用。

庭の柿の実が熟しはじめて蜂やらカラスが寄ってくるようになった。明日天気が良ければ採ってしまおう。

出版不況とはいえ、今国内では年間約8万点の書籍が発行されている。その多くは短い間に絶版の憂き目に会い消えて行く。

中にはこんなことも起こっている。↓
http://gigazine.net/news/20110730_randomhouse/

翻訳が間に合わず、機械翻訳ソフトで訳して出版してしまったという話。

酷い話だ。

これではますます本を買わなくなってしまう。商売の最低のモラルは守ってほしいもの。

2000円払って買った読者はバカを見たが、回収騒ぎとなった現在初刷はレア本となり、中古市場で値が吊り上り一冊5万円で売り出されている。

今日聴いたのははカツァリスの弾く、モーツァルト・トランスクリプションズ。

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モーツァルトのオペラやオーケストラ曲をピアノ曲に編曲したもの。
全て世界初録音。

歌劇「後宮からの誘拐」から序曲はモーツァルト自身の編曲。
大作は交響曲第40番全曲をフンメルが編曲したものその他。
「魔笛」のアリアのピアノ版編曲はなんとビゼーだ!。
まさに天才と天才との出会い。

カツァリスのピアノは実に達者なもの。一種のサロン音楽のような趣。

P1010039 そしてもう1枚は、ティボー、コルトー、カザルストリオによるハイドンとシューベルトのピアノ三重奏曲の東芝GR盤LP.

1928年のこのトリオの最後の時期の録音だが音は良い。
他の演奏とは格の違いをみせつける偉大な演奏だ。

Youtubeはフンメル編の交響曲第40番第1楽章、カツァリスのライヴ。

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2011年10月 8日 (土)

パリ狩猟ラッパ隊

三連休初日今日も良く晴れた。湿度も低く一年中で最も過ごしやすいシーズン。

稲刈りも終わり秋祭りのシーズン到来。

夜、娘のピアノレッスンの先生宅近くの神社では夜祭りの真っ最中。にわか屋台に踊りも出ていて昼間のような明るさだ。
9時過ぎに娘を迎えに行くと境内の人の多くは去り、お堂前の土俵のような舞台上で10数人が静かな宴会の最中だった。

役員さん達だろうか。周りは鬱蒼とした神社の森の中、そこだけぽっかりと明るい空間が生じている。
太古の神々が宿る地でのまるで古き民話のような不思議な世界が広がっていた。

今日はフランスEMIが出していたLPで、パリ狩猟ラッパ隊の演奏。
狩猟に使われたヴァルブの無いホルンによるアンサンブル。

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曲の多くは、狩猟に使われたシグナルのような音楽のほかにホルンアンサンブルの曲として著名な聖フーベルトミサほか。
同じような曲を集めたウィーンヴァルトホルンアンサンブルの音とは全く異なる高音寄りのグシャリと潰れた音色が面白い。

ミサではアンリエット・ピエユグ・ロジェ女史のオルガンが聴けるのが非常に貴重だ。

P1010038 そしてもう一枚はストコフスキーがキャピトル時代に残した小品集から、バーバーの「弦楽のためのアダージョ」とトゥリーナの「闘牛士の祈り」

ストコフスキー没後の1978年に追悼盤のような形で出た東芝の2枚組LP.
バーバーの曲は近未来の世界が静かに広がるかのような不思議な魅力のある演奏。
夜の帳がゆっくり降りてくるようなトゥリーナも美しい。

Youtubeは聖フーベルトミサ

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2011年10月 7日 (金)

オーマンディのウォルトン「ペルシャザールの饗宴」

福島原発事故の影響が微妙に仕事に影を落としている。空前の出来事であるだけに対応は手探り状態。絶後であることを祈るのみ。
もう一度同じ事が起こったならば日本という国そのものの存続が危うい。

昨日はオケの練習で、最も仕上がりが心配な「シンフォニックダンス」のみ。

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習うよりは慣れろとは良くぞ言ったもの、何度となく繰り返していくうちにそれなりに形にはなってきたが、もう少し丁寧に演奏することが必要だろう。

61dhmxvkwfl__sl500_aa300_ 佐々木譲著「カウントダウン」を読了。
http://sasakijo.exblog.jp/11288662/

舞台は夕張市の隣の架空の炭鉱都市。
夕張と同じくワンマン市長の長期市政の弊害で財政破綻寸前の街を救おうと立ちあがった若い市議の物語。

著者の佐々木譲は夕張市出身。明らかに夕張市とオーバーラップさせて書いている。

後半の詰めが甘いが、実際に破綻してしまった故郷夕張市への深い愛情と憤りが生のまま伝わってくるような小説。

S_img_0002 今日は、オーマンディー指揮のウォルトンの「ペルシャザールの饗宴」とカップリングされていたマーラーのリュッケルト歌曲集。

SONYクラシカルのCDで、マーラーはメゾ・ソプラノがジェニー・トゥーレルにバーンスタイン指揮ニューヨークフィルハーモニックの演奏。

壮大絢爛豪華なオーマンディのウォルトンもよいが、その後にしっとりと聴かせるマーラーが良い。バーンスタインの伴奏も曲への深い共感に満ちたもの。

Youtubeはウォルトンの「ペルシャザールの饗宴」から終曲。A.デーヴィスの指揮

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2011年10月 4日 (火)

ハイドンと同時代の作曲家たち

昨晩の雨で富士山は麓までうっすらと雪景色。
過ごしやすい季節となり体調も良く食欲旺盛体重増加に赤信号。

今日は、ウィーンの作曲家アルフレツベルガー(1736-1809)その他のハープシコード協奏曲。

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他に同時代のウィーンの作曲家、ディッタースドルフ(1739-1799)、ウエルナー(1693-1766)などのハープシコード協奏曲を集めたターナバウトのLP.
演奏は Jonos SebatianのハープシコードにV.タートライ指揮ハンガリー室内管というもの。

Gregor Joseph Wernerは「野ばら」で有名な人とは別で、エステルハージ宮廷楽長としてハイドン(1732-1809)の前任者だった人。宗教曲に優れたものがあるらしい。

アルフレツベルガーは、生前には対位法の大家として尊敬を集めていたようだが、今ではベートーヴェンの師匠として記憶されているくらいだろう。
かつて「口琴とマンドーラのための協奏曲」のような珍曲がLP後期に発売され、しかも映画音楽に使われて話題になっていた。

いわば音楽史の大海に埋没しかけているハイドンに関係する同時代人3人、いずれも生前はそれなりの名声を得ていた人たちだ。

この3曲、虚心になって聴くと3者三様の個性があり楽しめる。
特にディッタースドルフの曲は忘れ去られるには惜しい名曲だと思う。ウエルナーの「パストラーレ」も後のロマン派の音楽を予見させて悪くない。
演奏、録音も明快で良い出来。

P1010385 沼響のHPの聴き比べコラム、「ライン」を聴くに、パレー指揮フランス国立放送局管による1975年ライヴの感想をアップしました。
http://www.numakyo.org/cgi-bin/rhein.cgi

Youtubeはディッタースドルフのコントラバス協奏曲

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2011年10月 2日 (日)

NHK ラジオジャパン40年記念盤

庭のキンモクセイの花が咲き始め独特の芳香が漂い始めた。
午前中は畑でレタスの種を撒き、もうシーズンの過ぎた最後のオクラやイチジクを収穫。

S_p9280657_01 その後、先日の台風15号で荒れた山に入ってみるとシロヒガンバナが群生していた。今年は例年より咲くのが遅いようだ。

音盤漁りは一時ほどではないものの、ウインドショッピングのつもりでヤフーオークションは時々眺めている。

歴史的録音の多くはネットで無料ダウンロードができることや、景気の低迷を反映してか商品の動きは鈍いようだ。
特に高価なものはほとんど入札はない。
こんなものも出ていた。http://page18.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/w58251169

特にLPは出品数に比べて入札は激減しているようだ。おかげでそこそこのレア盤も競合なしで格安で入手できる。

最近入手したそんなLPで、NHKが1975年に出した「ラジオジャパン40周年記念アルバム」2枚組。

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解説は全部英語なので海外向けに製作されたのかもしれない。

曲は、三善晃の「祝典序曲」(森正 指揮)、リストの「前奏曲」(秋山和慶)、別宮貞雄のヴァイオリン協奏曲(黒沼ユリ子のヴァイオリン、若杉弘の指揮)、チャイコフスキーの交響曲第3番「ポーランド」
(岩城宏之)というもの。

S_img_0008 今日は、ヘルヴィッヒ指揮ドレスデンフィルのハイドン。交響曲第97番そのほかをエテルナのCDを聴く。
渋くいぶし銀のオケの響きと自然なテンポの流れが心地よい名演だ。

秋にはハイドンがよく似合う。

Youtubeはハイドンの交響曲第99番、ジョージ・セルの指揮

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2011年10月 1日 (土)

札幌交響楽団1961-1981

今日から10月、柿の実も黄色く色づき始めて、いよいよ本格的な秋到来。裏山の広葉樹の葉も黄色くなり始めたが、紅葉にしてはあまりにも早く木全体が枯れているようにも見える。どうやら先日の台風15号が大量の潮風を引き寄せたことによる塩害のようだ。

昨晩は市主催のクラシック・ディスクコンサートでの解説。

日程や内容は自分に任されているものの、今回は迂闊にも外部委員による昨年度の監査の日と重なってしまった。
結局、いつも当日におこなっていたオーディオのセッティングや調整の時間が取れずに、急遽木曜の夜に準備することにした。

Kt88 会場の市民文化センター視聴覚室のオーディオは、スピーカーは良いがアンプはお話にならないほどチャチなAVアンプなので、今回は現在の部署の上司が製作したKT88プッシュプルの重量級真空管アンプを借用しJBLの4343を駆動。

調整は2時間ほどで終わり、そのまま小ホールでのオケの練習に参加という音楽的になかなか充実した木曜日。

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金曜の監査は幸いにして大きな指摘事項もなく順調に終わり、ディスクコンサートの開演時間には余裕を持ってセーフ。 今回はNHKのローカルニュースのお知らせコーナーで紹介されたこともあり、いつもの常連さんのほかに新しいお客さんも多かった。

地味な催し物だがテレビの宣伝効果は大きいようだ。

そして本日お休み。午前中は職場関係者のご母堂の葬式に出た後、午後は携帯を無くした下の娘を連れてドコモショップで諸手続きやら入院中の大叔母への見舞いなど。
その帰りに畑の肥料を買ったり、台風で全滅した大根の苗の事を考えたりしているうちに一日は暮れて行く。

ヤフオクで落とした「札幌交響楽団1961-1981」が届いた。

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札響20周年の記念誌で、当時の音楽監督の岩城宏之と正指揮者尾高忠明の対談から始まり札響20年間の歴史や全演奏会の詳細な記録などの盛りだくさんの内容。

さらに音の記録としては、初代指揮者の荒谷正雄の「ハフナー」や、札響の育ての親ペーター・シュワルツのドヴォルジャークに20周年記念委嘱作品の広瀬量平の「ノーシング(北へ)」を岩城宏之の指揮。そして尾高忠明のハイドンの交響曲第88番以上の内容のLP。

巻末の演奏会記録をパラパラとめくってみると自分が学生時代に聴いたいくつかのコンサートの詳細な内容があって、これが懐かしい。

LPは明日の日曜にゆっくりと聴いてみよう。

B84bdf08 沼響のHPの聴き比べコラム、「ベト7を聴く」にベーム指揮ベルリンフィルの1977年のライヴの感想をアップしました。
http://www.numakyo.org/cgi-bin/beet7.cgi

Youtubeは尾高忠明指揮札響のエルガー「ニムロッド」

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