« 青森から函館へ | トップページ | パレーのデユカスとシャブリエ »

2011年11月 6日 (日)

JAZZ喫茶「想苑」と箱館奉行所

曇り時々雨。どうやら風邪をひいたようだ。


青森旅行記その3

翌10月31日は市電の一日乗車券を購入し市内観光。
8年前はレンタカーで大沼周辺が主だったので中心市街地は久しぶりのこと。

まず市電に乗り五稜郭へ。

途中、箱館戦争の激戦地だった千代が岱電停を通過。
この地の中島町の由来となった幕臣中島三郎助親子に思いを寄せる。
http://d.hatena.ne.jp/nisinojinnjya/20080516

五稜郭では五稜郭タワーに乗り全体を空中から俯瞰。

S_pa260730

タワー内の展望スペースには、函館戦争時の幕府方の幹部だった写真が数多く展示されていた。

当時函館には写真師田本研造が写真館を開いており、今生の記念にと記念撮影を取ったのだろう。土方歳三の有名な写真もここで撮影されたもの。

S_pa260734 五稜郭の城内を歩くと、かつてなかった箱館奉行所が再建されていた。

古写真や図面、発掘成果を基に建築当時に忠実に再建、昨年完成したばかりだという。
平日ゆえに観光客も少ない。

S_pa260732

余裕で館内を見学する。畳も新しい大広間も興味深い。 誰もいなければ寝ころびたい気分。

五稜郭を後にして、市電で立待岬のある谷地頭一つ手前の青柳町電停で下車。
観光客はほとんど訪れない函館公園を散策の後、目的地のひとつジャズ喫茶「想苑」で休憩。
1958年から続くジャズ喫茶の老舗。

30年ほど前にこの喫茶で流れていたシュナーベルの弾くベートーヴェンの「皇帝」の印象が今でも忘れられない。あの時は品の良いご老人が店主だった。
http://harumochi.cocolog-nifty.com/horn/2006/02/post_c734.html

なぜかあの時はクラシックが流れていたが、今は正統派のジャスがJBLのスピーカーから流れている。

ここも代替わりしていて年月の経過を思う。
今の店主さんにそのようなことを軽く挨拶して辞した後、市電に乗り元町界隈を散策。

Comment_1_2 まずハリストス正聖教会。
http://www.orthodoxjapan.jp/annai/h-hakodate.html
ロシアビザンチン様式の教会。

内部は教会としては比較的狭いながら高い天井、そしてロシア聖歌がひっそりと流れている中で木製の椅子に座り独特のイコンに見入る。

暮れかかった外に出て、旧函館区公会堂の前にある函館市写真歴史館へ。
http://www.hakodate-kankou.com/photo/guide/index.html

お目当ては、日本最古の写真「松前藩石塚官蔵と従者」の現物。

T02200303_0250034410982497938_2 ところがこの写真が日本最古の写真であることが判ったために、重要文化財となった本物は函館市立博物館で保管されているという。

ただ複製が飾ってあった。

なにせ150年以上前の銀板写真なので、完全に風化。表面は灰色の濃淡のみで全く判らない状態だった。

幸い未だ画像が判別可能だった大正期に複製されており、こちらはその横に比較展示されている。

大正期に複製された写真は、ネットや図書館の本で見ることができるが、この風化している状態が見たかったのだ。

そしてすぐ裏手の旧函館区公会堂。
中に入ると若い女の子二人が鹿鳴館時代のような衣装でにこやかに写真を撮っていた。
明治期の洋館を体験するために、ヘアメイク付き2000円ほどで衣装を貸しているらしい。

それを見た家内が「私もやりたい」と言い始めた。
「年を考えたら?」と途中まで言いかけたが止めておく。家内はそのまま階下の受付まで降りて行った。
若い女の子たちにシャッターを頼まれたりしているうちに、家内が現れた。
なぜかそのままの姿。
「どうしたの?」
「やはり止めた」・・・・止めた理由は聞かなかった。

S_pa260739_2

公会堂の2階は広いホール。時々演奏会も開かれているようだ。

そうこうしているうちに日が暮れてきた。
再び市電に乗り函館駅前まで行き駅前通りを松風町付近まで歩く。

夕食は大門横丁の「龍鳳」で函館ラーメン。
http://jovanniblog.blog114.fc2.com/blog-entry-71.html
さっぱりとした塩味だがごく普通の味。

さらに一泊し、翌日12時04分函館発スーパー白鳥から新青森で東北新幹線に乗り継ぎ東京駅で上の娘と合流。

どんより乗り疲れて帰宅は8時過ぎ。

Youtubeは、函館のジャズ喫茶「想苑」の内部

|

« 青森から函館へ | トップページ | パレーのデユカスとシャブリエ »

旅行・地域」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 青森から函館へ | トップページ | パレーのデユカスとシャブリエ »