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2012年1月に作成された記事

2012年1月31日 (火)

オーマンディのグリーグ

日は多少伸びてきたが寒さが本格的になるのはこれからのようだ。              
北日本は連日の豪雪。昨年から自然界は日本に厳しい。こちらは空気が乾燥し空咳が止まらない。                                                
インフルエンザが大流行の兆しで、職場内でも子供がインフルエンザに罹り早退するものも出てきた。

先日、近くのハードオフのLPコーナーで掘り出し物数点。

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ホロヴィッツ唯一の弟子、バイロン・ジャニスのロシアでの録音で、プロコフィエフのピアノ協奏曲第3番とラフマニノフのピアノ協奏曲第1番とのカップリングの米マーキュリーのオリジナルステレオLP. 伴奏はコンドラシン指揮のモスクワフィル。
これが400円。
通常の相場では5,000円前後。
http://www.hifido.co.jp/KW/G5003/J/0-10/C00-06595-98232-96/
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オーマンディ指揮フィラデルフィア管によるグリーグ、シベリウスほかの作品集、米コロンビア盤これも400円
20010101_00000020010101_01_2 20010101_00000020010101_02 ついでに園田高弘の弾くバッハのイギリス組曲全曲盤2枚組700円。
おまけにルービンシュタインのモーツァルトのピアノ協奏曲第21,23番の国内盤と、カール・リヒター指揮のモーツァルトの交響曲第29番のキング盤それぞれ100円。

今年になってからの音盤初買い。

今日はその中から、最近シベリウスの交響曲第2番の聴き比べで実力を再認識したオーマンディの演奏で「ペール・ギュント」第1組曲とシベリウスの「悲しきワルツ」を聴く。

初期LPならではの大きな広がりとしっかりとした力のある音が楽しめた。

Youtubeはネオ・ファンタジアから「悲しきワルツ」

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2012年1月29日 (日)

ストラヴィンスキーの「プルチネルラ」

晩くしゃみが連続して止まらず、鼻水も出てきた。
さらに本日昼過ぎからは正体不明の頭痛。風邪をひいたのだろうか。

しばらく横になっていたら、そのまま寝入ってしまい目が覚めたのが4時過ぎ。

「しまった! 休日の最も貴重な時間を無駄にした」とその時は思ったが、頭痛が引いたので良いことにしよう。単なる寝不足だったのかも。

その後、近くのホームセンター「ジャンボエンチョー」に行き灯油を買う行列に並んでいたら、地の底からズシンという音とともに地震。
昨日ほどではないがまた近い。

周囲の人たちが不安げに顔を見合わせている。

ホームセンターに入ってみると、地震グッズの特設コーナーができていた。
乾パンをたくさん買い込むおばあさんなど、10人ほどの人がコーナーの周りを物色していた。地震があったばかりなので皆真剣な表情。
自分も釣られて電池と消火器を買った。

家に帰ると家内が「なぜ今消火器なの?」
私「・・・・」自分でもよくわからない高い買い物だった。

朝の「題名のない音楽会」でストラヴィンスキーのバレー曲「プルチネルラ」をやっていた。
http://www.tv-asahi.co.jp/daimei/contents/MusicInfo/cur/index.html

今日はこの全曲が聴きたくなり、ネヴィル・マリナーの演奏を聴いてみた。
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歌入りの全曲版でEMIの国内盤LP.

18世紀の作曲家ペルゴレージの曲のアレンジ物だが、ストラヴィンスキーの個性で見事な作品に生まれ変わった。

マリナーの演奏は近代的なセンスの明晰な持ち味。アカデミー・セントマーティン・イン・ザ・フィールズのメンバーは非常にうまい。
各楽器のソロなど見事なものだ。

ついでに初演者のアンセルメも聴いてみた。

20010101_00000020010101_03 こちらはゆったり優雅なバレエ曲としての一面を強調した演奏。

ほっかりした暖色系のオケの色もまた良し。

Youtubeはラトル&ベルリンフィルの「プルチネルラ」

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2012年1月28日 (土)

レコードコンサートのことなど

朝突然の縦揺れに起こされた。「こりゃ近いな」とテレビを点けると震源地は富士五湖付近のM.5.5。富士山の噴火がにわかに現実味を帯びてきたなと思っているうちにまたのひと揺れ。

部活のために出かける支度をしていた娘はかなりの動揺の様子。
娘の通う学校は海辺にあるために、東日本大震災以来地震には何かとナーヴァスになっているようだ。

せっかくの休日も出鼻をくじかれ、今日は一日おとなしく過ごす。
昨晩のクラシックレコードコンサートに来場してくださったお客さんが書いてくださったアンケートなどを見ていた。

レコードコンサートと言っても今は完全に死語だと思っていたが、横須賀でちょうど今日行われている。
http://www.yokosuka-arts.or.jp/kouen/1401280/index.html

横須賀は著名音楽評論家と演奏家出演しかも高級オーディオ使用。

同じような公共団体主催とはいえ、こちらは手持ち音源使用に無名の音楽好きによる解説で比べるべくもないが、もう30年近く続いている。

毎回楽しみに来てくれるお客さんもいて、昨日のような寒い夜にも来てくれるのがなんともありがたい。暖かな言葉に満ちたアンケートを読むのも楽しい。

今日は、カルロス・クライバー指揮バイエルン国立歌劇場のオペレッタ「こうもり」のレーザーディスク。

001_2 1986年収録

Img_327201_6485057_0_2 豪華なメンバーによるなんとも華やかにして楽しい舞台だが、クライバーの伝記を読んでからは、相当厳しい練習が背後にあったことが読み取れる。

一幕最後のクライバーの表情も厳しいものだ。

序曲ではスコアの上につぼみをつけた薔薇の枝が置いてあった。

そしてもう一曲は、次回の定演の曲目の「ハフナー」

Cd16_2 クリップス指揮ロイヤルフィルによるチェスキーのCD.

こちらは大編成オケによる堂々たるモーツァルト。

Youtubeはクライバー来日時の「こうもり」序曲、これは実演を聴くことができました。

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2012年1月25日 (水)

今年最初のボエームの会

寒波襲来、一昨日の東京は雪。

昨晩は今年初のボエームの会。

150x150_square_8103763_2 仕事を早めに切り上げバス停で駅行きのバスを待つ。

体の芯まで凍てつくような寒さ。

今宵は庄内名物寒鱈のどんがら汁のはず・・・・・・バスがなかなか来ない。

ようやく来たバスに乗りそのまま沼津駅発17時55分の電車へ飛び乗り三島下車。

いつもの小料理「はちまき」に到着すると既に囲炉裏の間の真ん中にはデン!と土鍋が既に火にかけられている。

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今回は先日の競技かるた名人戦で見事14連覇を遂げた西郷直樹名人の義父を囲んでの祝勝会。

http://www.nhk-g.co.jp/program/documentary/einstein/index.html

Other02_img01_3 まず山形直送の寒鱈の生白子からいただく。ポン酢の風味に新鮮でプリッとした食感は酒のつまみに最高。

お酒は京都伏見山本本家神聖十一代山本源兵衛謹製大吟醸。

名人戦を間近に見ていた西郷名人のお義父さんからは、関係者ならではの試合中での興味深い裏話を伺う。

Shisei1_2 常に正々堂々、勝負の結果よりも大切なもの、美しいかるたを常に目指している西郷名人。

かっこよすぎます。まさに王者の風格。

話は弾み、お酒は2本目へと続き(お酒の名前は忘れました)。

03151928_4b9e0bc5e2288_2 次の3本目は琉球泡盛「主(ぬーし)」5年古酒。こちらは43度の強烈な味わい。

箸休めに出た初島のたくあんがまたうまかった。

http://gurutabi.gnavi.co.jp/gourmet/cat4/atamihatsushimatakuan_shizuoka/

いつしか店主さん夫婦も席に加わりさらに盛り上がりました。

店主のいつもながらの確かな舌と厳選された材料、しかもリーズナブルな価格でおいしいお酒と料理と会話を堪能した楽しい一夜。

20010101_00000020010101_06_2 沼響のHPの聴き比べコラム「シベリウスの2番を聴く」に、オーマンディの2回目の録音の感想をアップしました。

http://www.numakyo.org/cgi-bin/sibe2.cgi

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2012年1月22日 (日)

「音楽のおもちゃ箱 」本番終わる

今日は市主催公演「音楽のおもちゃ箱」本番。

GP開始は10時半だが、昨日指揮者からダメ出しされた「花のワルツ」の練習のためにホルンパートは早めに集合する。

2012012210230000 GPでは10時半より多少早めにステージ上には全員揃ってチューニングも終了。
皆のモチベーションは上々だ。

会場がいつもと異なる小ホールなので、オケ全体のバランス造りに勝手の違う戸惑い感が多少あるが仕上がりは昨日の練習に比べて良い雰囲気。

会場の文化センターは朝から駐車場が満車状態。

20120122_3 どうやら大ホールで大手生命保険会社主催の海賊戦隊ゴーカイジャーショーがあるらしい。

お昼は会場近くのパスタ屋でホルンパートでランチ。

そして開場。

大ホールの影響で駐車場が満杯のため、チケットは前売り当日券共に完売にもかかわらず客の出足はよくない。

やむなく開演を多少遅らせることになった。

今回はチケットの売れ行きが良く、当日券売り切れにもかかわらず入場希望者が出ているのでステージ上の花道に補助席を置くことになった。
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この補助席から埋まっていくのが面白い。
初めて聴くオーケストラをできるだけ間近で見たいということだろうか。

開場は幼い子を連れた親子が多く、演奏中も幼児の泣き声が左右で行きかったりとニギやかなものだが、皆真剣に聴いているようだ。

至近距離の花道に座った小学生の男の子の表情がよく見える。
彼の食い入るように聴いている表情も新鮮だ。こちらの緊張感も自然に高まるというもの。

コンサートは無事終了。満席のお客さんの反応も良く、銀座ライオンの打ち上げも良い気分で盛り上がった。

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2012年1月21日 (土)

明日は本番

大寒の今日は一日雨。
夜は明日のオケ本番へ向けて最後の練習。

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管楽器は雛段を付け、本番用の譜面台を並べたところ音はだいぶ前に飛ぶようになった。

今回演奏するモーツァルト、ベートーヴェン、ブラームス、ドヴォルジャーク、ショスタコーヴィチなどの交響曲のサワリの中で、やはり妥協を許さぬベートーヴェンが難しい。

「運命」の練習時に客席で聴いてみたが、かなり厳しい出来だ。

2012012119410000 仕上がりは曲にもよるが甘く見て70パーセントというところだろうか。

あとは本番の集中力頼みはいつもと同じ。

今日聴いていたのはシュポアの八重奏曲ホ長調。

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ベートーヴェンと親しかったシュポアは9曲の交響曲をはじめ多数の作品を残しているが、指揮棒を初めて使った指揮者、ヴァイオリンの顎当ての発明者としても歴史に名を残している。

八重奏曲は第3楽章がヘンデルのチェンバロ曲「調子のよい鍛冶屋」による変奏曲で知られる。

演奏は、ヒューブナーその他の往年のウィーンフィルの名手たちによるウィーン八重奏団によるもの。

Youtubeはシュポアが初演に加わったベートーヴェンの交響曲第7番

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2012年1月20日 (金)

サミー・ディヴィスJr&カウント・ベイシー「アワ・シャイニング・アワー」

ほぼ一日雨。箱根の向こうは雪が積もったようだ。
このところ慢性的な睡眠不足だが体調は良い。

ここ数日何度も聴いているのは、サミー・ディヴィスJr&カウント・ベイシーの「アワ・シャイニング・アワー」手持ちは米ヴァーブの外盤LP。

Images

偉大なエンターティナーとジャズの巨匠との出会い。
アレンジャーはクインシー・ジョーンズ

あぁぁ・・・・いいなぁ。これ。

「ワークソング」「イパネマの娘」などの超有名曲その他。
ベィシーとサミーの肉声も聴こえ、サミーのタップも聴くことができる。
巨匠の息もぴったりで、ミュジシャン達が喜喜として演奏している姿が目に見えるような理屈抜きに楽しめるレコードだ。

音も非常に良く、タップの響きが実体を伴って空間を伝わっていく。


YoutubeはSammy Davis Jnr "Mr Bojangles"

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2012年1月19日 (木)

本日の練習、本番まであと二日

昨晩から娘に微熱が有り今朝は気持ちが悪いと言い出した。
今度の日曜は沼響の本番、インフルエンザだとしたら非常にヤバイ状況だ。

娘も私も6年前にインフルエンザに罹り、その翌年から必ず受けていた予防接種は今年に限って打ってない。
http://harumochi.cocolog-nifty.com/horn/2006/01/post_6538.html

とにかく学校を休ませて、熱が急激に上がるようならば私の携帯にメールするように言い残し、心持ち娘と距離を置きながら出勤する。

昼過ぎに確認のメールを娘に送ったところ、幸いにして熱がさほど上がらなかった。
どうやらインフルエンザではなさそうだ。よかった。

今日はオケの練習。とにかく本番まであと2回しかない。
2012011920140000

娘は家内に任せて仕事を速めに終えて練習会場へと急ぐ。

とにかく緊張感が緩みがちな定演前の演奏会だが、先週と比べるとだいぶ良い。
ベートーヴェンがベートーヴェンらしくなってきた。
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全曲演奏ではないが気を抜くのは禁物だ。
集中力を上げて演奏すると曲の実体が見えてくるというもの。

練習を終え外に出たら雨。乾燥続きの毎日に恵みの雨。

帰宅後はライスターの師にしてベルリン放送交響楽団やバイロイト祝祭管の首席奏者だったドイツを代表するクラリネット奏者ゴイザーのクラリネットを聴く。

20010101_00000020010101_01 ベートーヴェンとブラームスのクラリネットトリオを2曲。
EMI原盤の国内盤LP.
フルトヴェングラーとの共演録音もあるコンラッド・ハンゼンのピアノに、ベルリンフィルと北ドイツ放送響の首席奏者だったアルトゥール・トレスターのチェロというもの。

重くなく、さりとて軽からず。渋くがっちり強固なドイツ音楽の権化のようなメンバーによるベートーヴェンとブラームスの名演だ。

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2012年1月17日 (火)

アンセルメのアルベニス

昨晩遅くからの雪は途中で雨に変わったようだ。

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朝起きてみると裏山の山頂付近は雪化粧。

昨年暮れにfacebookを始めてみた。
友人知人で参加している人も多く、ネットワークが網の目のように広がっていく。
フィールドの異なる友人たちが意外なところで繋がっていたり、数十年ぶりにお互いの消息が分かった友人もいた。すごいものだ。

アンセルメ指揮スイスロマンド管によるファリアの「恋は魔術師」全曲とアルベニスのイベリアの国内盤LP.

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「三角帽子」の初演者だったアンセルメのファリアの演奏は、かつて代表的な名演として一世を風靡していたものだが、うまいオケの演奏がごく普通に聴かれる今となっては魅力が半減しているのは否めない。

スペイン風のローカル的な味わいが作曲当時の雰囲気を伝えているとは言えるが。

アルベニスでは、ある種の粗さがスペイン風の野趣を感じさせ楽しめた。

Youtubeはアルベニスの「アウトウリアス」

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2012年1月16日 (月)

リステンパルトのモーツァルト

新たな週はどんよりとした曇空で一日気温は上がらず。睡眠不如意で今日は朝からどうも頭が重い。
昨日の日曜は澱のように溜まってしまった、もう読まない本や雑誌などを片付けたりしていた。

捨てるものと保存するものを選り分けているうちに、ついついパラパラと飛ばし読み。
すると思いがけない発見があったりしてなかなか捨てられない。

結局物を右から左に移動しただけに終わり、片付けが終わっても変わりばえしない部屋の中。やはり捨てることができないのが一番の問題か。

片付け(捨てる?)のカリスマ、こんまりさんの本でも読んでみようか。
http://www.sunmark.co.jp/frame_isbn/978-4-7631-3120-1

今日はドイツの指揮者カール・リステンパルトのモーツァルト。
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米ノンサッチのLPでニ長調のセレナーデ第4番ほか。オケはザール室内管弦楽団。

自然体で爽やかに流した格調高きモーツァルト。
モーツァルトの演奏家は数多あれどリステンパルトが自分には一番しっくりいく。
ローカル色豊かな渋く暖かなオケの音色も心地良い。

20010101_00000020010101_03_2  ノンサッチ盤には独奏者の記載はないが、日本コロンビアから出ていた国内盤ではフリードリヒ・ヘンデルのヴァイオリンにピエール・ピエルロのオーボエと書いてある。

盤質は日本盤だが奥行きと明瞭さで音はノンサッチ盤が良かった。

20010101_00000020010101_04 沼響HPの聴き比べコラム「チャイコフスキーの5番を聴く」に、カラヤン指揮フィルハーモニア管の演奏の感想をアップしました。
http://www.numakyo.org/cgi-bin/tchai5.cgi

Youtubeはリステンパルト指揮の「フーガの技法」

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2012年1月14日 (土)

カサドの無伴奏チェロ組曲

月曜休みがあると一週間の終わりが速い。

昨日は職場セクションの新年会。
暗い照明、個室とはいえ壁の仕切りは薄いベニアのよう、入口のピンクのカーテンが妖しい雰囲気のお店だった。
全国チェーンのお店らしい。若いバイトの女の子は元気は良いが、注文の品の誤りが多く一同閉口。http://www.hotpepper.jp/strJ000981152/
一次会で失礼させていただいた。

今日は午後から大叔母のお見舞いに母と裾野市まで。

大叔母は御年98才。昨年夏に倒れ複雑骨折したものの、驚異的な精神力で回復し非常に元気なのには驚いた。

大叔母は最近幼き頃のことを良く思い出すとのこと。
90年近い昔の我が家の様子や、自分は知らぬ曾祖父母や高祖父母の話を聞いたりしていた。
玄関先でおいとまするつもりが、いろいろと話したいとのことで、ついつい長居をしてしまい夕食までごちそうになってしまった。

今日は昨年いただいたLPから、バルセロナ生まれのチェリスト、ガスパール・カサドの作曲した無伴奏チェロ組曲を聴く。
http://www32.ocn.ne.jp/~cellist2/index.html

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シュタルケルの来日時の演奏で日本コロンビアのPCM録音のLP.
この曲の初録音だという。

スペイン風のほのかな哀愁と孤独感の漂う素晴らしい傑作だ。

シュタルケルのこの曲には他に二つの録音と、映像が残されている。

YoutubeはAnna Litvinenko の弾くカサドの無伴奏チェロ組曲

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2012年1月12日 (木)

本日の練習「はじめてのオーケストラ」

昨晩まとまった雨が降り富士山手前の愛鷹山は雪化粧。

今日は本番を来週にひかえオケの練習。
幸いにして練習開始前に会場に着くことができた。

場所は市民文化センター小ホールだが舞台のスペースの関係で後ろの反響板は外してある。
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そのためベルが後ろ向きのホルンの音は空しく後ろに飛んだまま帰って来ない。

今回は小曲中心に有名交響曲のサワリ集。

2012011219020000 お客さんは初めてオーケストラを聴く人たちを対象としているだけに、上質な演奏を提供しなければ「クラシックはツマラン」との印象を与えかねない。

責任は非常に重大。心して本番を迎えねば。と思う今日この頃。


前回の「明電舎50周年記念コンサート」の録音CDが出きてきた。

練習帰りのカーステレオで聴いてみたがこれが意外と良い。

Meiden_2_2 本番を聴いた家内が「とても沼響の音とは思えなかった」と言っていたが、正直その通りだ。

もちろん欠点をあげればきりはないが、これならば合格点ではなかろうか。
苦労した「ウエストサイドストーリー」も繰り返しの観賞に耐えうる演奏だった。

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2012年1月10日 (火)

歯痛に聴く(効く)モーツァルト

今日も晴天、時々乾いた咳が出るのは一か月ほど雨が降らず乾燥気味だからだろうか。

正月3日からの歯痛は、5日木曜の歯科医タカちゃんの治療のおかげで痛みは引いているが、治療に行くまでの二日間が辛かった。

ところが、1月3日に「あずみ野」でモーツァルトの「13管楽器のためのセレナーデ」とホルン協奏曲を聴いていた時は痛まなかった。
というよりも痛みを忘れていたというのが正確かもしれない。

翌4日の夜にもモーツァルトを聴いている。
ステファンスカのショパンに続いて、オイストラフとスコダによるヴァイオリンソナタ集を聴いたのだが、この時も痛みは感じなかった。

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ちょうど痛みのサイクルの谷間だったのかもしれないし全くの偶然だったかもしれないが、バカバカしいようでいて本当の話。
病は気からということだろうか。

今日はフランスのチェリスト、ピエール・フルニエの弾くシューベルトのアルペジョーネソナタそのほかを聴く。

20010101_00000020010101_03 フルニエ2度目の録音で、カップリングはシューマンの幻想小曲集、民謡調の5つの小品にメンデルスゾーンの演奏会用変奏曲という日本グラモフォンのLP。

やわらかで品格のある美しい音、のびのびとした自然なフルニエの音楽運びに心が癒される。ピアノ伴奏はフルニエの息子のジャン・フォンダが弾いている。

Youtubeはフルニエの弾くシューマンのチェロ協奏曲、指揮はマルティノン

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2012年1月 9日 (月)

ギーゼキングの「雨の庭」

三連休最終日。昨日は上の娘の成人式。

娘と家内は朝早くから美容院に行ったり、お世話になった親戚への挨拶回りなど慌ただしく立ち回っていたが、男の自分は特に出番がなく一日が終わる。

その娘は今ドビュッシーの「雨の庭」をさらっていて、昨日はいろいろな演奏を一緒に聴いていた。

ノエル・リーやミッシェル・ベロフなどを全集録音のあるピアニストを次々に聴いていく中で、ベロフの斬新な演奏と古いワルター・ギーゼキングが印象に残った。

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ギーゼキングは、最初のppから中間部分に至る強弱のドビュッシーの指定の絶妙な変化を見事なまでに音にしている。
時代を感じさせる独特のルバートはあるものの、音のひとつひとつをはっきりとさせた即物的なまでの明晰な解釈。

グロトリアンのピアノの渋く奥の深いモノクロームな音色も独特のものだ。

「こんな凄い演奏を聴くともう弾けないよ」演奏の凄さに娘は落ち込んでそのまま黙りこんでしまった。

次に聴いたのがリヒテルの演奏。

S_img_0003 1977年のザルツブルクライヴのオルフェオ盤CD.

ギーゼキングの後で聴くと非常にロマンティックな演奏に聴こえた。まるで別の曲。

さすがのリヒテルもドビュッシーではギーゼキングに一日の長があるようだ。

S_img_0001 沼響のHPの聴き比べコラム「ラインを聴く」にジョルダンの演奏の感想をアップしました。

http://www.numakyo.org/cgi-bin/rhein.cgi

Youtubeはギーゼキングの「雨の庭」

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2012年1月 7日 (土)

おめでとうございます。西郷名人、競技かるた名人戦14連覇達成!!

3連休初日。

毎年この時期は近江神宮でおこなわれる競技かるた名人戦の中継に釘付けになる。

コミック「ちはやふる」で多少ファンが増えたとはいえ、未だマイナーな印象のある競技かるた。
http://www.ntv.co.jp/chihayafuru/

日本の伝統文化の中でこれほど知的で過酷な競技はないと思う。

今回の名人戦の第一戦の試合開始は10時49分。
最終戦となった第5戦の終了がなんと19時52分。
http://nikkan-spa.jp/54008

昨年までNHKBSでの生中継があったのだが、なぜか今年はなし。

なんとも歯がゆい思いだったのだが、幸いにしてネットの生中継があるという情報を競技会場にいる西郷名人の義父からいただいたのが、試合開始の5分前。

その時、母と買い物中だったのだが、急いで切り上げ自宅へ向かう。

対戦相手は連戦連敗で打倒西郷に燃える福井渚会から強敵三好7段。
http://www.fukuishimbun.co.jp/localnews/society/32336.html

第1戦、第2戦は名人が連取しこれは楽勝かと思いきや、第3、4戦は挑戦者が連取。
決着は第5戦に持ち越された。

毎年ドキドキの最終戦だが、両者死力を尽くしての激闘に息を呑む。
審査員の疲労も極限まで来ているのが画面からも良くわかる。

今年は後半で10対3まで差が開き、さすがに今回はもうダメかと思いました。

ちょうどこの時娘のピアノレッスンの送迎のため出かけなければならず、結果は帰宅後知りました。
http://www.nhk.or.jp/otsu/karuta/newsflash/

結果を知った時鳥肌が立ちました。
あの状況からの逆転するとは、本当にスゴイと思いました。
http://www.asahi.com/culture/update/0107/OSK201201070091.html

西郷名人おめでとうございます。

この試合のダイジェストは、

名人戦
NHK BS プレミアム 
1月8日(日)14時~15時

アインシュタインの眼
「かるた ~100分の1秒を争う音の格闘技」
NHK BS プレミアム
1月14日(土)18時~18時44分

として放送されます。

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2012年1月 6日 (金)

オケ初練習

正月の3日あたりから奥歯が痛み始めている。

かかりつけの歯医者、幼馴染のタカちゃんの病院は4日までお休み。
ということで我慢していたら5日未明から痛みが増し、眠ることができず睡眠不足気味。

昨日の朝、タカちゃんの携帯に電話したところ、その日の最後に診てくれるということになった。

結局昨日一日は痛みに堪えながらの仕事となる。
心頭滅却すればなんとやらで仕事に熱中している間は痛みを忘れるのだが、緊張感が途切れると奥歯が時々ズキリと痛む。
http://dic.yahoo.co.jp/dsearch/0/0ss/110090200010/

仕事を終えた後病院に行くと、診療時間を終えた院内でタカちゃんは一人で待っていてくれた。

友人はありがたいものだ。

レントゲン写真を片手にタカちゃん曰く、奥歯の隙間からばい菌が入りその部分が炎症を起こしているということであった。

一時間余りにおよぶ念入りな治療の後に抗生物質を受け取る。

いろいろと積もる話もあったのだが、オケの初練習日でもあるのでそのまま練習会場の市民文化センター小ホールに急ぐ。時計は既に8時を回っていた。

会場に着くと、個人の楽器の音がバラバラに聞こえている普段と異なる雰囲気。
休憩時間だろうかと連絡ボードを見ると、指揮者がインフルエンザのため急遽分奏になったとのこと。

管楽器は文化センターのリハーサル室が会場。

P0110_16_2  今回は有名交響曲の一部分を数多く演奏でするので、曲が変わる毎に楽譜を探すのが苦労する。分奏は細かな技術的な練習にならず、ざっと通すだけで終わってしまった。

クラリネットに一名若い新人が入団。どこかで見た顔なので名前を聞いたら、なんと同じ組織の別部門の女の子だった。

先日いただいたLPから、ブルーノ・ワルター指揮のドボルジャークの交響曲第8番をコロンビア響との再録音で聴く。

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CBSソニーから出ていた国内盤で、「新世界より」とブルックナーの「テ・デウム」、ブラームスの「アルト・ラプソディ」がカップリングされたLP2枚組。

ワルターとしては珍しく、感情移入の強烈な激烈な演奏。両端楽章の迫力など凄いものだ。

Youtubeはワルターの指揮するマーラーの交響曲第4番

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2012年1月 4日 (水)

ステファンスカの弾くショパンのピアノ協奏曲

今日から仕事、いつもより早く出勤しようと少し早起きをする。
上の娘は横浜で声楽の試演会があるということで、早朝の電車で出かけて行った。

車で出勤しようか歩きにしようか迷ったが、仕事初めでもあるし寒いしという勝手な理屈をつけて車の所に近寄ってみると、昨日洗ったばかりの車のフロントガラスから屋根にかけて大きな白い斑点が付いている。

「????」

近づいて良く見ると鳥のフンだった!!

しかもとても一羽だけとは思えないほどの巨大で大量のフンが、ピンポイントのようにまとまった形で車に命中している。

Dir05501 まるで車が101匹ワンちゃん大行進に出て来るダルメシアンの逆の白抜き斑模様となっていた。
まさに高高度精密爆撃。

思わず寒風吹きすさぶ蒼い空を見上げてしまった。
歩いて行けという天の声だろうか。

今年の自分の運勢は「八方塞り」。三島大社のおみくじは末吉だった。
正月から前途多難な雲行きだ。


帰宅後長い間リパッティの演奏としてEMIから発売されていた、ショパンのピアノ協奏曲第1番を聴く。
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手持ちはリパッティの演奏としてベストセラーとなっていた国内盤LP。伴奏指揮は不明とされていた。

この演奏は、1981年にチェルニー=ステファンスカの弾くチェコ・スプラフォンによる1955年のスタジオ録音であることが突然判明した。
http://kobakoshi.seesaa.net/article/10505763.html

この贋作事件のニュースは当時かなり大きな話題となったことを記憶している。

それまでこのレコードをリパッティの演奏として、数多くの音楽評論家達がこの曲の代表的な演奏として絶賛していて、名曲ガイドブックの類にはよく取り上げられていた。

ステファンスカの演奏として判明した後、日本コロンビアからステファンスカの演奏として発売されたが、評論家の多くは沈黙を守りあっと言う間に廃盤。
第4回ショパンコンクールの優勝者でもあり、ポーランド正統派のショパン弾きとして著名なステファンスカの演奏は、美しい音としっかりとした構成力で非常に見事なものだ。

リパッティと間違えられたのも頷ける。伴奏は名指揮者スメターチェク指揮のチェコフィルでこれも良い。

Youtubeはチェルニー=ステファンスカの弾くショパンのマズルカ

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2012年1月 3日 (火)

「あずみ野」のモーツァルト

正月休みも今日で終わり。

朝は雲が厚く、気温が低かったもののお昼過ぎから晴れてきた。
「ちょいと海でも行こうかい」ということになり、娘達と家内とで近くの「街道ラーメンで」昼食の後、牛臥海岸へ行ってみた。
http://shizumen.jp/posts/2915.html

海岸近くの30台ほどの駐車スペースは珍しく満車状態。多くの犬を連れた家族連れやお年寄り達が散策している。
海面は静かに凪ぎ、堤防の端から家の方面を眺めると、旧御用邸ごしに我が家の裏山と遠く箱根の山々が良く見えた。
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帰りに家の近くの「あずみ野」に寄ってみた。ここは地方都市には珍しいLPレコード専門のクラシック音楽喫茶。
http://iketerumainichi.seesaa.net/article/75677110.html
自分が高校の時から続くお店でマスターとは顔なじみ。

K03154k4b1e65ecc4dbd だが、ここ10数年ほど足が遠のいていた。

お店に入ると驚いたようなマスターの顔。
店内にはモーツァルトの「13管楽器のためのセレナーデ」が流れている。

タンノイのスピーカーとガラードのプレーヤーはそのままだが、大型の真空管845を使った巨大なアンプは初めて見るもの。
メニューを見ると、ブルマン、モカ、キリマンジャロに並んでバッハブレンド、モーツァルトブレンド、ショパンブレンドの作曲家の名を冠した名が並んでいた。

娘たちと家内はケーキセットを頼み、自分はベートーヴェンブレンド。

しばらくするとマスターの奥様がそっとLPジャケットを手渡してくれた。
演奏はジャック・ブライマー率いるロンドン管楽合奏団の英デッカのLP.だった。

イギリス風のメロウなサウンドに明るくのびやかな音色はブライマーのクラリネットだ。


マスターは次にデニス・ブレインのホルン協奏曲集をかけてくれた。
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パテ・レファランスのLPでこれと同じものは自分も架蔵している。
ちょうど上の娘がこの第3番を学校でさらっているところだ。

モノラルながら深い奥行きのある響きは大型送信管の845の威力だろう。

Tecnew_big_2 マスターは何やら私に話しかけたそうだが、他のお客の対応で忙しく遠慮している様子。
ホルン協奏曲第3番が終わったところでお店を出ようとすると、マスターが話しかけてきた。

マスター「メンゲルベルクの1940年録音のベートーヴェンはご存じですか?」

私「えぇ・・・家にあります。第九ですか」

マスター「いや、交響曲全部です。今度時間のある時に聴きに来てください。アンプを変えたので」
私「・・・・・」

マスター「メンゲルベルクのマタイ受難曲は?」

私「えぇ、これも家にあります。あれはスゴイですね」

マスター「そうです。あの演奏を聴かないと人生において大きな損失です。」
私「そうですね、確かに・・・」

こんな会話の後に店を出た。

前回最後に来た時は、なりゆきでカザルスの無伴奏チェロ組曲全曲とエネスコの無伴奏を全部聴くことになったことを思い出した。ゆうに4時間は超えていた。

帰宅後にお店で聴いた演奏と同じ演奏を聴いてみた。

ホルン協奏曲は全く同じLPだが、セレナードの方はキングレコードが出したモーツァルト管楽器音楽全集の国内盤LP.。

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やはり音は全く異なっていた。

我が家の音もさほど悪くないと思うのだが、ホルン協奏曲はソロの音像の実在感が「あずみ野」の装置の方が格段に上だった。
あそこの装置は古い録音ほど威力を発揮するようだ。

Youtubeはバボラクが吹く1番のホルン協奏曲

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2012年1月 2日 (月)

新年はハイドンの「天地創造」

2012年辰の年、あけましておめでとうございます。

元日の午前中は弟家族を迎えての朝食の後、近所親戚への挨拶回りはいつもの元日の行動パターンと同じ。そして三島大社へ2年ぶりの初詣。

S_20120101_03370220120101_08 午後ということもあり正面の鳥居から長蛇の列。周囲の屋台もあい変らずの賑わいだ。

人ごみの中でゆるゆると前進しているうちに上の娘の姿が見えなくなった。
どうやら手袋の片方を落としたらしい。

本人は真剣に探そうとするものの、群衆の列はどんどん前進してくるのでとても後退はできない。
友人から頂いたものだということで本人は落ち込んでいたが、100円ショップで同じ物を売っていた。夜は家内の実家で岳父と痛飲。

そして今日は特に外出もせず読書と音楽の一日。

山川静夫著「名手名言」を読んでいた。

71lhmw1ycel__sl500_aa300_ 名人と呼ばれる人生の達人達の珠玉の言葉の数々に魅了される至福の時。
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中でもかな文字の第一人者、書家の大石隆子さんのエピソードには感動しました。
http://www.nihonshuji.jp/oishi_kananobi_page.html

このようなゆったりした時間が流れる日は長い曲を聴こう。

ということで取り出したのはハイドンのオラトリオ「天地創造」全曲。
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演奏はカラヤン指揮ベルリンフィルの1966年から68年にかけてのグラモフォンへの録音。

テノールのヴィンダーリッヒが録音途中に亡くなり、途中でウィーン響の首席ファゴット奏者から歌手に転向したヴェルナー・クレンに変わっている。

ヘンデルの「メサイア」に大きな影響を受けたと壮大なオラトリオ。ウィーンでは新年の初めに演奏される曲だという。

カラヤンの気合の入りも凄まじく冒頭の強烈なフォルテシモの一音からして圧倒される。混沌とした雰囲気から立ち上がる木管楽器のソロの数々もなんとも素晴らしい。
ソリストたちは、ヤノヴィッツ、ルードゥイッヒ、フィッシャー・ディースカウそしてヴィンダーリッヒなど、当時の最高の顔ぶれだ。

Youtubeは、天地創造から

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