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2012年2月19日 (日)

戦時下のウィーンフィルのプログラム

朝から冷えて寝起きの息が白かった。
築80年を超える我が家は天井が高く、いずこからの隙間風に灯油の消費も早く一週間で60リットルを超えるほど。

第二次世界大戦中のウィーンフィルのプログラムを見ていた。

S_img_0002

1944年4月30日、有名なニューイヤーコンサートの創始者のクレメンス・クラウスの指揮。場所はウィーンのムジークフェラインザール。

曲はハイドンの交響曲第100番「軍隊」、カール・プロハスカ作曲の男声合唱とオーケストラ、オルガンのためのカンタータ「砲兵隊」、そしてベートーヴェンの「運命」というもの。

プログラムに書かれている「Anläßlich der Ausstellung Unser Heer 」は、
「わが軍展覧会を記念して」という意味らしい。

S_img_0001_3 1944年といえば第二次世界大戦も終末を迎えつつあった時期で、まさに戦時色濃厚なプログラムだが、クリーム色の紙質は悪くない。

60年以上経過しているのに劣化はしていない。酸性紙ではないようだ。

クレメンス・クラウスのサインの青インクも未だに鮮やかだ。

S_20120219_03254020120219_02_3 今日はそのクラウスのウィンナワルツから1929年録音のポルカその他と戦後DECCAに録音されたワルツ数曲を聴いた。

 

S_20120219_03265320120219_03 とろんとした妖艶な美しさの漂う戦前の演奏は、この時代のみでしか聴かれない退廃美が漂っている。

youtubeはニューイヤーコンサートから、ウェザー・モストの指揮

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