戦時下のウィーンフィルのプログラム
朝から冷えて寝起きの息が白かった。
築80年を超える我が家は天井が高く、いずこからの隙間風に灯油の消費も早く一週間で60リットルを超えるほど。
第二次世界大戦中のウィーンフィルのプログラムを見ていた。
1944年4月30日、有名なニューイヤーコンサートの創始者のクレメンス・クラウスの指揮。場所はウィーンのムジークフェラインザール。
曲はハイドンの交響曲第100番「軍隊」、カール・プロハスカ作曲の男声合唱とオーケストラ、オルガンのためのカンタータ「砲兵隊」、そしてベートーヴェンの「運命」というもの。
プログラムに書かれている「Anläßlich der Ausstellung Unser Heer 」は、
「わが軍展覧会を記念して」という意味らしい。 1944年といえば第二次世界大戦も終末を迎えつつあった時期で、まさに戦時色濃厚なプログラムだが、クリーム色の紙質は悪くない。
60年以上経過しているのに劣化はしていない。酸性紙ではないようだ。
クレメンス・クラウスのサインの青インクも未だに鮮やかだ。 今日はそのクラウスのウィンナワルツから1929年録音のポルカその他と戦後DECCAに録音されたワルツ数曲を聴いた。
とろんとした妖艶な美しさの漂う戦前の演奏は、この時代のみでしか聴かれない退廃美が漂っている。
youtubeはニューイヤーコンサートから、ウェザー・モストの指揮
| 固定リンク
「音盤視聴記録」カテゴリの記事
- ケンペのベートーヴェン、交響曲第1番(2023.03.22)
- アンドレ・ラルドロのオーボエ(2023.03.21)
- レコードコンサートのことなど(2023.03.19)
- クリュイタンスのドビュッシー、映像(2023.03.14)
- クリュイタンスのフォーレとラヴェル (2023.03.12)
コメント