グラナドス自作自演
異動の引き継ぎも終わり、今日は溜まった有休消化のためにお休み。
短い一年の間にいろいろなことがあった。仕事の大半は震災から派生した停電や原発、風評被害などの対応に忙殺されていた。
懸案事項や、これからやりたいこともいろいろあったのだが、宮仕えの悲しさ、辞令一枚で4月から他の分野の仕事。
勤務地も変わり職場環境も激変するだろう。
今日一日は気持ちの整理を兼ね、仕事のことは忘れて午前中は畑作業。
午後は散らかった音楽部屋の片づけなどをしていた。
聴いた音楽はスペインの作曲家グラナドスの「ゴエスカス」その他。
グラナドス自身が自動ピアノに残したスーパースコープレーベルのLP.
作曲家としてのみならずピアニストとしても巨匠の域に達していたグラナドスだが、残された録音は自作のみ。
彼が演奏会で他の作曲家の曲をどのように演奏したのかは、当時の聴衆の証言でしか知ることはできない。
見事なテクニックと安定した曲運びで弾かれる小曲の数々を聴いていると、グラナドスがピアニストとして非凡な存在であることが伝わってくる。
1916年、歌劇「ゴエスカス」の初演のためにニューヨークに滞在していた時に収録されたスペイン舞曲は、グラナドス自身の最後の演奏記録となってしまった。
この収録後、グラナドス夫妻がヨーロッパへ帰るために乗船した客船サセックス号は大西洋上でドイツのUボートによる雷撃で沈没。
グラナドス夫妻は行方不明となってしまった。
ロマンティックにして仄かな哀愁漂う小曲の数々、グラナドスの演奏も美しい。
Youtubeはグラナドス自演によるファンダンゴ
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