シルベストリのボレロ
出勤時、玄関の戸を開けると朝からの強い日差しに思わず「うわ!」とのけぞる。
空を見上げると雲ひとつない吸い込まれそうな青空。
次から次へと山積していく問題を丹念にひとつひとつつぶしていく日々が始まる。
帰宅すると先日購入した娘の琴が届いていた。
高校の筝曲部に所属する下の娘は来月半ばに全国大会に出場する。http://
昨年の全国大会の会場は原発事故で揺れる福島で、その前の年は口蹄疫で騒がれていた宮崎だった。今年は富山。今年は何も起きていない。
今日はルーマニアの指揮者コンスタンチン・シルヴェストリの「ボレロ」を聴く。
手持ちはシルヴェストリがEMIに残した録音をCD10枚にまとめたDISKYのBOXもの。
オケはパリ音楽院管弦楽団で1957年のモノラル録音
その場のインスピレーションと感情の揺れるまま、気の向くままの即興的な音楽を聞かせたシルヴェストリ。
ツボに嵌ると「新世界より」のような手に汗握る大興奮の名演を成し遂げることもあるが、的を外すと意味不明の演奏を残す場合もあった。
この「ボレロ」も期待に違わぬ個性的な演奏だ。
縦に刻んでいく剛直なリズムが前へ前へとひたすら押し寄せて行く。
オケを自由に泳がせすぎタガが外れている印象もあるが、この時期のパリ音楽院管のカラフルな音色と奏法が素のまま押し出ているのが面白い。
ブラスを強調させながら大きく興奮を盛り上げていく最終場面で、カスタネットが突然カッタカタカタカと鳴り響いていたのには肝をつぶした。
スペイン情緒を全面に押し出したかったのだろう。
ドビュッシーの「海」もかなりスコアに手を加えているようだ。
Youtubeシルヴィ・ギエムの踊る「ボレロ」ベジャールの振り付け
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