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2012年7月21日 (土)

市河かよ子「北欧の夢」

今日も曇天、時々雨。気温も上がらず5月並みの気温だという。

午前中は仕事のため家の近くの静浦地区へ行っていた。昨日は地元の小学校伝統の遠泳大会があったという。
気温の低い雨の中の大会で子供たちはさぞ寒かっただろう。

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帰宅後車を降りると、庭のひめしゃらの木の下に白い小さな卵が落ちていた。
ふと見上げると小さな小鳥の巣。

どうやら風に吹かれて落ちてしまったらしい。

落ちてからだいぶ日が経っているようだ。巣にそっと戻してやったが親鳥の気配はない。

沼津出身の外交官にしてフィンランド公使時代にシベリウスと親交の深かった市河彦太郎夫人、市河かよ子の著書「北欧の夢」(昭和24年 啓文館発行)を入手。

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内容は、市河夫妻フィンランド滞在時のフィンランド、スウエーデン、デンマークの印象と、ヘルシンキからロンドン経由で日本に帰国するまでの洋上日記となっている。

フィンランド公使時代にシベリウスの愛娘の家の隣に住んでいた市河夫妻。
シベリウスと接触のあった日本人としては親交の深さで空前絶後の存在だろう。

本文をパラパラと流し読みをすると期待とおりのシベリウスの記事。

シベリウスとの親しい会話や、シベリウス夫人から聞くシベリウスの作曲の様子などなど。
興味深いエピソードの数々。しばらく楽しめそうだ。

今日はミュンヒンガー指揮シュトゥットガルト室内管によるビバルディの「四季」。
20010101_00000020010101_08 聴いたのはミュンヒンガー3回目の1972年録音盤で、日本ポリドールが89年にこれが最後のLPだとして発売したロンドンファイナルLP。

英デッカが特別にカッティングしたメタル原盤を使用し、厚手の材料重量盤に余裕のカッティグ。このシリーズの中には、オリジナルよりも音が良いと言われるものがあるほどクオリティが高い。
この録音も演奏の合間に録音会場の外で鳴く小鳥の囀りがはっきりと聞えた。

演奏はきっちり古典的な格調の高さの感じられるものだが、幾分音楽が甘くなり、他の2種の演奏に比べるとミュンヒンガーの個性は薄れている。
個人的には第1回録音のバルヒェットをソリストに迎えた演奏に愛着がある。

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