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2012年8月に作成された記事

2012年8月30日 (木)

本日の練習、大ホール

今日は朝から蒸し暑い。7時すぎにさっとにわか雨、すぐに晴れて湿度はますます上昇。

毎週木曜はオケの練習。

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先週に引き続き和田先生の指揮で今日は市民文化センター大ホール。

最初は今度演奏する戸田地区の小学校、中学校の校歌を練習。
今回の演奏会のために特別にオケストレーションしたもの。

中学校の校歌は著名な石桁 真礼生の作曲となっていた。
http://www.weblio.jp/content/%E7%9F%B3%E6%A1%81%E7%9C%9F%E7%A4%BC%E7%94%9F

ちょいとひねった内容。
小学校の方が誰でもすぐに歌えるような親しみやすさのある音楽だった。

続いて「モルダウ」。
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誰もが知っている有名曲だが、実際に演奏してみると茫洋とした掴みどころのないとりとめのない曲。

安易に演奏していくとするすると流れて行ってしまう音楽だ。

Youtubeは「我が祖国」から第1曲「高い城」

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2012年8月29日 (水)

去りゆく夏の、ボエームの会

8月も残り少なく国立劇場での演奏が終わった娘は未だ落ち着かぬ様子。
今日は県庁への表敬訪問だという。
今が高校3年の大事な夏だということを忘れてほしくないもの。

昨日は定例ボエームの会。

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場所はいつもの小料理「はちまき」

胡麻豆腐その他の簡単なお通しの後、旬の魚の刺身、牛のたたきなどの常連さんをつまみ、今年の初物だという茹で里芋に粗塩を振りかけていただきながら、最初のお酒は金ラベルに蛙をあしらった「ささいなた」。
こちらはちょっぴり辛口の麦焼酎でした。
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続いて銘酒「八海山」。

やがて登場したのは夏が旬の高級魚イサキと松茸の酒蒸し。
松茸の香りを楽しみながら淡白で琥珀色のスープも絶品。

続くサバの牛蒡巻きも出汁がよく効いておりました。

いつしかお酒は自分が持参した鹿児島の「五代」。同じ麦焼酎でもオーク樽による長期
熟成のまろやかな味。

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そして「芋餅」。これには意表を突かれました。
ジャガイモを丹念に練り、餅の触感を保ちながら表面に微妙な焦げ目をつけたもの。
甘辛風のたれも見事な味で、今宵最後を飾るのにふさわしいもの。

もともとハイレベルの料理なのだが、このところメンバーが小食となっているので内容
は量より質への転換傾向。

S_20120828_20253720120828_06_2  選び抜いた高級食材に熟達の料理人の技。
準備から出来上がりまで相当の手間と時間をかけ、料理から高い品格のようなものが伝
わってきます。

今宵もおいしく楽しくいただきました。

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2012年8月27日 (月)

響け、国立劇場の夏

昨日は娘が出演する全国高校総合文化祭優秀校発表会見学のため家内と私、母と叔母、家内の両親の6人で東京国立劇場へ。

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出演する下の娘は6時に学校へ集合しすでに出発している。
国立劇場は全員初めて。特に年寄り連は数日前から興奮気味で電話で盛んにやりとりをしていた。

  開演は13時、座席は当日指定。

10時30分頃に国立劇場に到着すると、入場券を座席券に交換する人たちで既に長蛇の列だった。

東京在住の家内の叔母夫婦ともうひとりの娘はここで合流。

座席券に替えても劇場内に入れるのは12時半からということで、一同時間を持て余し気味となり劇場付属の喫茶店のようなところで早めの昼食。

値段が高い割にはふつう。

S_20120826_11375020120826_05_4 あまりこの店で粘るのも迷惑になるので外に出ると日差しが強い。
たまらず劇場裏にある資料館に行ってみた。

ここは冷房も効き入場無料なのがよい。しかも空いている。思わぬ穴場を見つけた気分。

歌舞伎の舞台紹介やパネル展示などを見ているうちに、筝奏者の日吉章吾さんに会った。
http://www.masumi.co.jp/350/archives/001248.html

いつもにこやかで謙虚な好青年。

話をしているうちに、雰囲気がよく似ているかるたの西郷直樹名人の顏が浮かんできた。
http://www.narrations.jp/blog/?p=281

国立劇場で演奏したことがある日吉さんから会場についていろいろと話を聞く。
先日は市川猿之助の舞台で弾いたという。相変わらず精力的にご活躍の様子。

そして開場。

ホールは横長で客席の左側は舞台から花道が伸びている。

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最初に招待演奏が2校。
京華学園のマーチングと開催県富山の高岡西高による合唱が披露された。

国立劇場は、もともと歌舞伎や伝統芸能のためのホールで残響が少なく、音の不安定さは露骨に暴かれストレートに客席に直撃する構造。演奏するほうは非常にやりにくいだろう。
この二校の演奏を聴いていて娘の学校は、大丈夫だろうかと多少不安になってきた。

そしていよいよ入賞校の演奏。

文化庁長官賞の観音寺第一高校筝曲部に続き娘の出る沼津西高の登場。

H24soukyokuzenkoku1 沼津西高は文部科学大臣賞受賞。
曲は清水脩作曲の「三つのエスキス」。

昨年の地方予選も含め沼西の演奏は何度も聴いているが、娘が出ているという贔屓なしに、他の学校とは頭一つ抜け出た非常に良い演奏だと思った。

各楽器のピッチが高い精度でぴったり合っているので、芯のある透明な音がパート別にはっきりと聞こえてくる。

ホールのデッドな響きも全く気にならない。

繊細で細やか、フランス印象派風の爽やかさと透明さがよく出ていた音楽性の高い演奏だった。

娘に後で聞いたところ、チューニングにはいつも以上に入念に時間をかけたという。

続いて伝統芸能の部。

ここで伝統芸能というと、お祭りの笛や太鼓の賑やかなお囃子程度の認識しかなかった自分に大きなカルチャーショックが待っていた。

出演は文部科学大臣賞受賞の岩手県県立北上翔南高による「鬼剣舞(おにけんばい)」と、文化庁長官賞受賞の熊本市立高の必由館高の和太鼓合奏「肥後の鼓舞」の二校。

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最初は岩手県北上翔南高の「鬼剣舞(おにけんばい)」。
1300年の歴史があるという岩手北上地方に伝わる伝統芸能。

鬼の面を着け笛と太鼓に合わせて、数十人の高校生が一糸乱れず踊るダイナミックな群舞にはただただ圧倒されるばかり。

しかも動作にストーリー性が有り、変化に富みながら終盤のクライマックスへ盛り上がっていくのがなんとも凄い。

隣の席の母などは「本当に高校生なの?」と大きく目を開いたまま固まっておりました。

長い歴史に培われ洗練され昇華された様式の伝承を見事に守り、時代を超えた普遍性を獲得しているのは見事というほかない。

よほど優れた指導者がいるのだろう。

終演直後には会場全体から大きなどよめきが起こり盛大な拍手が上がっていた。

立ち上がって拍手している人も大勢いました。

自分もこんなに感動したのは久しぶりのこと。これは是非大勢の人に見て欲しいと思う。

次の熊本の必由館高の大小の和太鼓を駆使した豪快にして繊細な演奏も素晴らしかった。ここでは現代的なアレンジと日本の伝統音楽が見事に融合していた。

高校生たちの輝くような若いエネルギーの放射と、
全力投球のひたむきな姿に本当に感動しました。

大きな力をいただきました。ありがとう。

youtubeは「鬼剣舞」

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2012年8月25日 (土)

富士総合火力演習

本日、義兄に誘われ富士総合火力演習に行ってきました。

http://www.mod.go.jp/gsdf/fan/fire_power/index.html

一般公開日は明日26日。
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入場券の入手は抽選でかなりの倍率だが、非公開の自衛官の教育演習としてその前日に同じ内容の演習が行われる。

今回は自衛隊の関係者の紹介で見学することができた。

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JR御殿場駅に到着すると、駅は富士登山と自分たちのように演習を見学する一般の人、さらにアウトレットに行く人でかなりの賑わい。
駅のトイレも長蛇の列。

駅に着くと、今回紹介してくれた自衛隊関係者の方が待っていてくれた。

演習開始は10時。
良く晴れた素晴しい天気で抜けるような青い空、富士山の頂上の建物まで良く見える。

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沼津選出の渡辺防衛副大臣の到着のの後、150ミリ、と203ミリ自走榴弾砲の射撃から開始。

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次から次へ自衛隊の主力火器が紹介されていく。

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ハイテクを駆使しほとんど百発百中。富士山を背景に富士山形の弾着など見事なものだ。

S_20120727_03305820120727_25 f2戦闘機やP3C対潜哨戒機が上空を通過し、続く輸送機からは空挺団のパラシュート降下。

いろいろと見せていただきました。

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会場では富士学校音楽隊と第12音楽隊の演奏も聴くこともできたのが大きな収穫。

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2012年8月24日 (金)

本日の練習、和田先生の指揮と技術委員会

下の娘は26日の国立劇場の本番に向け、朝5時起きで東京でのリハーサルに出発。
新聞取材などを受けているうちに、本人はようやく受賞の実感が湧いてきたようだ。
今朝のローカル紙に娘のコメントが出ていた。

最近眠りが浅く、昨日早朝は耳の周囲で乱舞する蚊の羽音で目が覚めた。
普段は6時に起きることにしているのだが時計を見ると午前4時。
外は暗い。

殺虫剤で蚊を駆除した後に再び寝入ったがこれが大失敗。
今日はよく寝たと良い気分で時計を見ると「あ!! 8時!」

こんな時に限って目覚まし時計のセットを忘れていた。

急ぎ飛び起き身なりを整えて家を飛び出す。朝食は車中で野菜ジュース。
通常は始業一時間前には出勤しているのだが、なんとか始業の5分前に滑り込みセーフ。

今までこのようなことはなかったのだが・・・

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そして昨晩はオケの練習、指揮は秋のファミリーコンサートを振っていただく和田一樹先生の初練習。
場所は、沼津市民文化センター小ホール。

練習は陽気で朗らかな和田ワールド。
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「白鳥の湖」「花のワルツ」、「カルメン」その他。予定曲全体をさっと通すものの曲によっての出来不出来が大きい。
これから2か月の間に仕上げなければならない。

練習終了後はパートトップその他を集めての技術委員会となり、来年度以降の公演予定と方針を話し合う。

来年の定演のメインはすでにドボ8に決定、その後の沼津市制90周年の「第九」公演などの日程確認の後、再来年に迫った沼響創立30周年記念イベントの方向性を決定する。

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オケに対する思い入れや考えは皆それぞれ異なり、微妙な温度差が意見の食い違いとなって現れてくる
。皆平等なる立場なだけに一つの方向性に絞るのは難しい。

意見を出し合っていくうちに大まかな方向性は決まり、いよいよ創立30周年の曲目選定からこれから入ることになった。

再来年の沼響創立30周年は自分にとっても大きな節目となりそうだ。

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2012年8月21日 (火)

オールドバラ音楽祭、オープニングコンサート

昨日のマガロフのドビュッシーに引き続き、今日はタマーシュ・ヴァーシャリのドビュッシー。
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1969年、ヴァーシャリが未だ30代後半のドイツ・グラモフォンへの録音。
曲は「ベルガマスク組曲」「ピアノために」「二つのアラベスク」「喜びの島」というもの。

水準以上の出来だが、昨晩聴いた巨匠マガロフの重量級の演奏と比べると音の粒立ちと色合いそしてテンポの変化が単調で、結論がなかなか出ない長話を聞いているような趣。
現在のヴァーシャリならばもっと異なる演奏をするだろう。

もう一枚はイギリスの1953年オールドバラ音楽祭オープニングでのライヴ。

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英DECCAのLPで、ウイリアム・バードのテーマを当時のイギリスを代表するティペット、ブリテン、バークリー、ウォルトンらが変奏曲を分担して書き上げた「「セリンジャーのラウンド(エリザベス朝の主題による変奏曲)」に始まり、ピーター・ピアーズが歌う「ルール・ブリタニア」及びアーンの合唱曲とパーセルの歌曲。

モノラルながら生々しい録音。

「セリンジャー」はベンジャミン・ブリテン、他の曲はグスターヴ・ホルストの娘にしてオールドバラ音楽祭の芸術監督だったイモジェン・ホルストが振っている。

「エリザベス朝の主題による変奏曲」は、きっちり曲を引き締めていた最後のウォルトンの曲が印象に残る。さすがの職人芸ともいうべきか。
きちんと折り目正しく曲そのものに全てを語らせるかのような控えめな演奏はイモジェン・ホルストの芸風なのだろう。
Youtubeは1998年プロムスでの「ルール・ブリタニア」

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2012年8月20日 (月)

マガロフの弾くドビュッシー

昨晩のまとまった雨はよきお湿り。窓を開けて寝ていたら明け方に冷えて目が覚めた。
季節は着実に秋へと向かう。
夏休みは13日の一日だけだったが巷のお盆気分でなんとなく浮かれていた一週間も終わり新たな週へ。

土曜は仕事を済ませてから海瀬京子さんのピアノリサイタルで東京、日曜午前中は80隻近くのヨットが参加したタモリカップ観戦、午後は以前の仕事関係の勉強会への参加と慌ただしくも充実した週末でありました。

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昨日、勉強会の帰りに近所のリサイクルショップに寄ってみたらクラシックのLPが沢山出ていた。

独テレフンケンのバロック物や合唱曲が中心で、ブリュッヘンのテレマンやヘンデルのオルガン協奏曲、ウィルコックス指揮のフォーレのレクイエムの英EMI盤、コダーイの合唱曲集ハンガリーのクオリトン盤などのほか、隠れた名演とされるベームがウィーン響を指揮しピアニストのリヒター=ハーザーと共演したベートーヴェンの「合唱幻想曲」フィリップス盤という珍しいものから、アンセルメの指揮するドビュッシー管弦楽全集英DECCA盤BOXものそのほか。

20010101_00000020010101_08 特徴的なのは沼津合唱団のプライヴェートLPが2セット。

創立20周年記念演奏会のメンデルスゾーンのオラトリオ「エリア」全曲と、1973年に演奏された「メサイア」全曲のLP3枚組。いずれもアジアレコードが制作したもの。

筋の通った内容の格調の高いものが多く、日本コロンビア時代のワルターの演奏などもあり、私よりかなり年上の合唱関係者の方のコレクションのようだ。

いずれも気の毒になるほど安かったのでまとまった量を購入しました。
大切に聴かせていただきます。

この中にドビュッシーのピアノ曲集のLPが2枚あった。

一枚はハンガリーのタマーシャ・ヴァーシャリが30代の後半に入れたグラモフォン盤。

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もう一枚はロシア生まれのニキタ・マガロフのコンサートホール・ソサエティから出ていた国内盤LP。

ヴァーシャリは「ベルガマスク組曲」「ピアノのために」そのほか、
マガロフは版画のほか、アラベスク第1番、前奏曲集の第1、2巻から数曲をセレクトしたもの。
このうちマガロフの演奏を聴いた。
ショパンやリストの演奏で名高いマガロフだが、フランスやスイス中心で演奏活動を広げ、ラヴェルにも可愛がられたという。

力強く硬質なタッチで弾いた曖昧さのない明晰なドビュッシー。
繊細なペダリングが素晴しく、パゴダの中間部で内声部が自然に浮き沈みしながら大きく歌いあげていくところなど見事なものだ。

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2012年8月19日 (日)

海瀬京子ピアノリサイタル、2012

今日は沼津の海で、タモリの主催するヨットレース「タモリカップ」がおこなわれていた。出場隻数は今まで最大の73隻。
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これだけの数となると、出港からスタート場所へ勢ぞろいするまでに一時間。
天気も良く海は穏やか、風が少なめだがレースコンディションとしては上々だろう。

70数隻の大船団の勢ぞろいは圧巻だった。
背後は戦国時代の後北条氏の水軍の本拠地だった長浜城址。
あたかも戦国時代に勃発した武田氏との駿河湾海戦の再現のようだ。

昨晩は、ベルリン芸術大学留学中の海瀬京子さんのピアノリサイタルだった。
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場所は東京飯田橋のトッパンホール。18時開演。

天気予報では東京は雨模様とのことなので傘を持参。午前中ちょいと仕事の後そのまま沼津駅へ。

プログラム前半は、ベートーヴェンのピアノソナタ第18番、
スクリャービンの左手のためのプレリュード、ノクターン、ピアノソナタ第9番「黒ミサ」
そしてプロコフィエフの「トッカータ」。後半はシューマンの「謝肉祭」というもの。

最初はベートーヴェン。
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この曲はバーンスタインが弾き語りをしたレクチャーの映像が残っていて、最初のフレーズを聴いたとたんにそのバーンスタインの演奏を思い出した。

最初、拡散していた音も第2楽章からまとまってきた。その第2楽章のスケルツォと第3楽章の穏やかさとの対比も良く、続く軽やかなフィナーレへと導く独自のスタイルを持ったベートーヴェン。

続けて演奏されたスクリャービンの左手のための小品2曲、ピアノソナタ「黒ミサ」とプロコフィエフは続けて演奏された。

これが非常に良く、このように続けて聴くとあたかも一大シンフォニーを聴くかのよう。艶やかで黒光りするような音がスクリャービンの神秘的な雰囲気を良く出していたし、ドスの利いた低音でひた押しに押すプロコフィエフも場内の興奮を盛り上げていました。

そして後半はシューマンが4つの音で遊んだ「謝肉祭」。
この日のプログラムの中では最も深く、ピアニストの表現の多様さを問われる難曲だろう。

20曲の小曲に組み込まれた4つの音符、シューマンが仕掛けたスフィンクスの謎をどのように弾きわけるのかが興味深いところ。

このさまざまな性格の曲たちを確かなテクニックと透明感のある音色、そして工夫されたペダルの妙で、若々しくも爽やかにまとめていたと思う。

アンコールはドビュッシーの「亜麻色の髪の乙女」とラフマニノフの「楽興の時第4番」

ドビュッシーでは左手のコードの移ろいが美しく、怒涛のラフマニノフは自信に満ちたまさに圧倒的な演奏。

2年前の同じホールでのリサイタルに比べ、テクニックの冴えはそのままに、作曲家のスタイルの弾き分けも明確、表現の幅も広がり大きくスケールアップ。
さらにより深い表現への入り口に立った大人の音楽に近づいたという印象でした。

変化に富んだプログラムと充実した演奏で非常に楽しませていただきました。

会場では、二人の娘がお世話になったピアノの先生とボエームの会のW夫妻に会い、さらに東京に転勤した0さんにも久しぶりに再会。
結局雨は降らず、帰りの新幹線ではかつて同じセクションで仕事をした女性と偶然一緒になるというおまけつき。

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2012年8月16日 (木)

パソコン不調

数ヶ月前から不調だったmsiの格安パソコンがいよいよおかしい。
http://www.msi-computer.co.jp/PC/C/index.html

購入から4年余りのW7マシンだが、昨晩は完全に立ち上がるまでになんと4時間。
これではブログも更新できない。

帰省している上の娘が明日レッスンがあるとかで本日帰る。
というので昨日かねてからの約束だったスマホを購入した。

仕事の帰りに近くのドコモショップで待ち合わせをする。

どうせお遊びにしか使わないので自分は購入には懐疑的だったのだが、
相変わらず高機能の最新機種を求めたがる娘。

ショップで物色しているうちに自分もタブレットが欲しくなってきた。

それよりもパソコンどうしようか。
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聴いた音楽はカラヤン指揮ベルリンフィルによるシュトラウスのマーチ、ポルカ集。

ラデツキー行進曲やナポレオン行進曲などの軽いものが中心の国内盤LP。

真夏の宵に聴くこのような曲もオツなもの。

シンフォニックで豪奢な見事な演奏。

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2012年8月15日 (水)

モーツァルト「エジプト王タモス」の音楽

曇りのち雨、巷はお盆休みで国道は行楽帰りの県外ナンバーの車ばかり。

出勤すると、特に緊急度の高い仕事を抱えている職員以外はできるだけ休むように言っているので出ている職員は約半数。

仕事の合間に、今日おこなわれている高校吹奏楽部OBバンド演奏会のことがふと頭に浮かぶ。
年に一度、この時でしか会えない先輩・後輩・同輩も多いのだが今年はお預けだ。

今日、家内と下の娘は富山土産を持って長い間お世話になったピアノの先生と筝奏者の日吉章吾君の家へ受賞の報告へ行っている。
http://www.masumi.co.jp/350/archives/001248.html

自分は定時帰宅として家族とそのまま家内の実家へ。

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到着すると、自分とお酒を飲むのを楽しみにしている岳父が待っていた。
岳父は80を超える今でもボディビルと水泳で体を鍛え未だ矍鑠。
運動不足でメタボ気味の自分とは対照的。


帰宅後ほろ酔い気分で聴いたのは、モーツァルトの未完の劇付随音楽「エジプト王タモス」。

演奏はベルンハルト・クレー指揮ベルリン国立歌劇場管、テオ・アダムほかの旧東ドイツの歌手たちによるフィリップスのLP.

序曲の代わりとして交響曲第26番が演奏されているが、全く違和感がなく第1曲に突入している。

演奏も曲も良いのだが聴いているうちに眠くなってきた。

また再度チャレンジしよう。

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2012年8月14日 (火)

ショパンのチェロソナタ

昨晩からまとまった雨。
お盆としての休みは昨日一日のみで本日は通常出勤。

本来ならば明日は年に一度の高校吹奏楽部OBバンドの本番の日だが、いろいろと難しいことがあり明日は休むことができない。

昨日からいろいろな方から娘の受賞に対してお祝いの言葉をいただいた。
どうやら新聞にも出たらしい。ありがたいことです。

上の娘も帰省し家は賑やかになっている。

上の娘の所属する川越奏和奏友会吹奏楽団は、昨年で3年連続全国大会出場のため3出制度で吹奏楽コンクールに参加できないので、今年の夏は余裕があるようだ。
http://sound.jp/kswe/

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今日はロストロポーヴィッチとアルゲリッチの超弩級の組み合わせによる、ショパンのチェロソナタとシューマンの「アダージョとアレグロ」を聴いた。

朗々たるチェロの響きを発止と受けるアルゲリッチのピアノ。

緊張感の中に余裕も感じさせる名演だ。

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2012年8月12日 (日)

全国高等学校総合文化祭

今日も暑い。

娘二人と家内は全国高等学校総合文化祭のために富山に行き、昨日から同じ敷地内にいる母とお盆の準備に追われる。

S_24tokyokouenposter_2方になり近くのスーパーで買い物をしていると、下の娘から携帯に電話があった。

先ほどの結果発表で文部科学大臣賞を取ったとのこと。
どうやらこれは一位ということらしい。

予選を聴いて今年はいつもより良い感触は得ていた。

昨日会場で聴いていた家内からも非常に出来が良かったとの連絡もあったのだが、順位が判りやすいスポーツと異なり、音楽コンクールは審査員の好みその他により大きく結果が左右されるので、まさか一位になるとまでは思っていなかった。

一緒に練習してきた仲間たち、顧問の先生、そして今まで指導してくださった花田先生に感謝です。

花田先生は自分が高校3年の時のクラス担任の奥様という縁があり、親子でお世話になってしまいました。

今は高校3年として大切な夏休みだが、こうなれば8月25日の東京国立劇場での招待演奏まで頑張ってほしいもの。

今日は「運命」を聴いた。ヨッフム指揮ロンドン響の3回目のベートーヴェン交響曲全集から。

20010101_00000020010101_01_2 英エレクトローラによるLPで。

さすがに老匠の至芸。じっくり堅実に進めながら感動をじわりと盛り上げていく名曲の名演だ。

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2012年8月11日 (土)

ストコフスキーの「トリスタン」

お盆休みとはいえ休みがとれたのは月曜日のみだが、待望の三連休。

20120_3 下の娘は、全国高総文祭日本音楽部門出場のため水曜の晩から富山へ遠征している。
本番は11日。

http://www.soubun2012.tym.ed.jp/festival/jmusic/
昨年の福島、一昨年の宮崎に続いて3回目の全国大会。

予選の演奏を聴いた限りでは高校生としては全国トップレベルの水準だと思う。
できれば上位に入って国立劇場での招待演奏を決めて欲しいもの。

結果発表は日曜の夕方。

自分はお盆の準備で家を空けることはできず、家内が金曜の晩に東京で上の娘と待ち合わせ、高速バスで本日早朝富山へ到着。会場へ向かう高岡市の万葉線は路面電車だったという。

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今日はお盆の準備でお墓の掃除、庭の芝刈りと雑草取り、さらに裏山の長く伸びた雑草を刈ったりと一日肉体労働。

疲れたけれども良い汗をかきました。 夜遅くから雨。

今日はストコフスキー指揮シンフォニー・オブ・ジ・エアーの楽劇「トリスタンとイゾルデ」の第三幕の前奏曲から。

暗く厚いオケの響きに続き漆黒の空間から響いて来るようなコールアングレの長大なソロ。このひしひし迫る孤独感は何だろう。
ストコフスキーの残した膨大な録音の中で、自分が聴いた中で最も好きな演奏だ。

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続いてはバレンボイムのピアノでシューベルトの「楽興の時」全曲とワルツその他。

グラモフォンの独盤LP.
シューベルトの自然な美しさを際立たせた淡々とした中庸の演奏。

youtubeはバーンスタイン指揮の「トリスタンとイゾルデ」第三幕前奏曲

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2012年8月10日 (金)

本日の練習 「エジプト行進曲」など

猛暑の続く毎日とはいえ夕方になると多少秋の風。
昨日は職場の健康診断。体重、胴回りがわずかに減ったのは夏バテの影響なんだろうか。

なでしこジャパン、金は逃したけれど大きなプレシャーの中でよくぞ健闘しました。
アメリカの選手も含め、表彰台上の彼女達の爽やかな笑顔に元気をいただきながら出勤。

まぁ今日も仕事ではいろいろあったが、明日から週末休みなので気分は軽い。

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昨晩はオケの練習だった。場所は沼津市民文化センター小ホール。
先週は会議が長引き急遽欠席となってしまったので二週間ぶりの参加。
曲は、秋の2つのファミリーコンサートのためタイスの瞑想曲や「モルダウ」「カルメン」、「白鳥の湖」その他。

途中で歌の入るシュトラウスの「エジプト行進曲」など明るい曲ばかりなので、練習していて愉快な気分になっていく。

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「モルダウ」の森の狩猟部分のホルン四重奏は実に壮快、狭い地下のリハーサル室と異なり空間が広いので思い切りの音量で吹けるのがありがたい。
続く「月の光、水の精の踊り」でもトロンボーンとのコラールがぴったりと決まり、吹いていて気持ち良い。
このような時にオケを続けていて良かったとしみじみと思う。

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沼響のHPの聴き比べコラム「チャイコフスキーの5番を聴く」にムラヴィンスキーの1975年東京ライヴの感想をアップしました。
http://www.numakyo.org/cgi-bin/tchai5.cgi


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2012年8月 7日 (火)

バイエルの謎

昨夜は寝苦しく午前2時頃に一旦目が覚めてしまった。ふと女子サッカー準決勝のことを思い出しテレビを点けてみると「おぉ!2対0で勝っている。」

場面はちょうど後半20分ほどが経過しているあたり。フランスの凄まじい反撃が始まっているところだった。
防戦一方の我らがなでしこジャパンに、眠気は吹っ飛びそのまま眠れなくなってしまった。いつしか娘も起きて隣で見ている。

よくぞあの猛攻に耐えました。次はワールドカップのリベンジに燃える強敵アメリカとの決勝戦。悔いの残らぬようがんばってください。

「バイエルの謎」(安田寛著)を読了。
http://www.ongakunotomo.co.jp/catalog/detail.php?Code=212580

かつてピアノの学習者のほとんどの人がご厄介になった教則本のバイエル。
だがこれほど有名でありながら作曲者バイエルの実像はほとんど知られていない。

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以前、NHKの名曲アルバムでバイエル教則本中の1曲がピアノ協奏曲風にアレンジされ放送されたのが、作曲家バイエルが公式に紹介された唯一の出来事であったと思う。

この短い番組中で、バイエルの住居跡と推定される地がひっそりとした公園の一角だったことが妙に印象に残っている。
架空の人物だという説が出るほど生地ドイツでも忘れ去られているバイエル。

この本は、ドイツやアメリカまで渡り、何度も絶望的と思われた状況に陥りながら長い年月をかけ作曲家フェルディナント・バイエルの実態に迫った迫心のドキュメンタリーだ。

教則本「バイエル」の初版を求めアメリカに渡り、ようやく所在をつきとめたニューオルリーンズの図書館は直前のハリケーン「カトリーナ」の来襲で水没してしまっていた。
奇跡的ともいえるいくつかの偶然が重なり、マインツの公文書館でバイエルの戸籍を発見する場面など感動的ですらあります。

この本ではバイエルの肖像画も見ることができる。

今も残る膨大な量のオペラアリアなどのピアノアレンジ曲を世に送り出し、大衆作曲家として世に貢献したバイエルの晩年は裕福だったらしい。

バイエルの墓が第二次世界大戦のマインツ爆撃で破壊され、今は跡形もなくなっていたという悲しい現実を交えながらも、著者はさらにバイエルのルーツまで遡っていく。

母方の祖父と曽祖父がドイツの地方都市のカントル(教会音楽家)として活躍していたことを突き止め、さらにバイエルの二人の息子が音楽教師として生涯を終えたことまで探り当てている。

ここまで来るとすごい執念です。

そして「教則本バイエル」の音楽のルーツが、母方の先祖たちが関係した教会で歌われたプロテスタントのコラールにあり、バイエルが幼い頃に母から受けた音楽教育に関係していることまで掘り下げていく中には著者のバイエルに対する深い愛情も伝わってくる。

久々に興奮しながら読み終えました。

Youtubeはバイエル89番

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2012年8月 6日 (月)

グランシップ「音楽の広場」2012

晴れ時々雨。日照り続きの毎日にはまさに干天の慈雨。

昨日、今年5回目となる、グランシップ「音楽の広場」に行ってきた。
昨年は仕事で行けなかったので2年ぶり。

場所は4000人を超える収容能力のあるグランシップ大ホール「海」。

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かつてのNHKの名番組「音楽の広場」をプロデュースしたグランシップ艦長の田村さんならではのイベントだ。
http://www.granship.or.jp/about/index.html

この催しも5年目となりすっかり定着したようだ。

指揮は広上淳一、大谷康子や長尾春花その他のゲストに加え今回は中国浙江省交響楽団も加わった。

オケは地元静岡県内のアマオケのメンバー中心の300人編成のオケ。
さらに200人を超える合唱団。

この大編成のオケが生で聴けるのがなんとも大きな魅力だ。
沼響のメンバーもちらほら見える。

枯れ木も山の賑わいではないが、これだけ集まると個人のレベルの差はさほど気にならない。

曲は「モルダウ」に始まりゲストの腰越満美(ソプラノ)、加藤利幸(テノール)、大谷康子(ヴァイオリン)、長尾春花(ヴァイオリン)らによる日本の歌曲やオペラアリアにクライスラーのヴァイオリン曲など。

浙江省交響楽団は30名ほどの編成で中国の曲を演奏。こちらはやはりプロオケの音でした。

合唱付きの「1812年」は大砲のパートに大型の和太鼓を使用。これがなかなかの効果。
そして最も楽しみにしていた黛敏郎の「饗宴」。
限られた回数の練習の中でよくぞここまでまとめていました。

ヘンデルの「水上の音楽」からホーンパイプでは、浙江省交響楽団とグランシップオケの二群のオケと会場2階席に分かれたトランペットとホルンの掛け合いという形で演奏。

これがグランシップという巨大な空間を生かし4群の音が行きかう面白い効果を上げていた。

5回目ということで、いささか内容にマンネリ化も感じられたものの、3時間になんなんとする長時間のイベントを楽しませていただきました。

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2012年8月 4日 (土)

リャードフ「魔の湖」

本日2週間ぶりのお休み。
家内は下の娘と大学のオープンキャンパスのために朝早くに東京へ出かけて行った。

寝坊するつもりが5時前に足がこむらがえりとなり激痛で目が覚める。
昨晩寝る前にビールを飲んだのがまずかったようだ。

今日も相変わらずの暑さだが風が比較的強い。
節電のためにできるだけエアコンを使わず窓を全開にして耐えていたが、さすがに午後になるとリビングの室内温度が35度を超え我慢の限界。

音楽部屋に逃げ込みエアコンを点け、ロシアの作曲家リャードフの「魔の湖」などを聴いていた。
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演奏はジョージ・セル指揮クリーヴランド管によるLP.

大きい編成のオケを使用しながら全編ほとんどピアニシモのミステリアスな7分ほどの曲。
一瞬の閃きの如きフォルテシモの瞬間には「はっ」とさせられる。

緻密で隙のないセルの演奏も非常に良い。

20010101_00000020010101_06 続いてベーム指揮ベルリンフィルの「グレート」シンフォニーを聴いたりしているうちに、その天国的な長さに深い眠りの底へ落ちていく。

youtubeは「魔の湖」スヴェトラーノフの指揮

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2012年8月 3日 (金)

フランス六人組の音楽

8月に入り今日も快晴。
庭先のさるすべりの赤い花が満開となり周りを蜂が乱舞している。

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先週土日も休めず今週も内部打ち合わせ、連日の会議に組織トップへの報告などで一日、一週間が過ぎるのが実に速い。
20120728000    帰宅後迎える愛犬ポコの愛くるしい表情に心癒される日々。

昨日も会議が長引き帰宅は10時過ぎ、オケの練習にも参加できず。

本日帰宅後聴いたのはフランス六人組の音楽から、ミヨーの交響曲第2番にオーリックの「フェドール」組曲。
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ジョルジュ・ツィピーヌ指揮のパリ音楽院管弦楽団による演奏。
1954年録音のモノラルLP.

コクトーが描いた素敵なジャケットが嬉しいパテ原盤の国内盤LP。

オネゲルやこの時代の音楽を振らせたら他の追随を許さぬツィピーヌの指揮。
無駄の無い引き締まった音楽の中に明るく洒落た雰囲気が漂う素晴らしい名演だ。

仏EMIの「LES RARISSIMES」シリーズのCDでこのアルバムの全演目が聴ける。

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