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2012年9月に作成された記事

2012年9月29日 (土)

ベートーヴェンの合唱幻想曲

土曜となるとなぜか眼ざめが早く今日も5時に起床。
接近中の大型台風の影響だろうか、昨晩から気温が高く昼間も気温が上昇。

来週の準備のために、資料をまとめておこうと8時ちょい過ぎに職場顔を出す。

休日の職場は静かで仕事も捗るだろうと思っていたのだが、工事の業者さんが建物内に入りいろいろな改修工事の真っ最中。

建物内外が電気ドリルやら削岩機のようなものの音で騒音の坩堝と化していた。
すでに出勤していた若い者二人は耳栓をしながら仕事をしている。

自分も職場に置いてあるポータブルCDプレーヤーのイヤフォンを耳に装着。
トスカニーニがNBC響を指揮しているブラームスの交響曲第2番を聴きながら仕事にとりかかろうとも思ったのだが、外部の騒音と演奏がミックスして頭は混乱するばかり。
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最悪の環境の中で11時ころまで仕事をして帰宅。

帰りにふと桃屋のパンが食べたくなって街中の小さなお店に寄ってみた。
http://blog.livedoor.jp/kaz823ad/archives/50632475.html

お昼時ということもあり、小さな店の前には行列ができていた。

お目当てのカツサンドは既に売り切れで、なんとかメンチカツサンドの最後の一本をゲット。

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ここの甘いたれの付いたメンチカツサンドも絶品なのだ。

帰宅後はベートーヴェンの比較的マイナーな曲を2枚。

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ベームがウィーン響を指揮したベートーヴェンの「合唱幻想曲」。

1957年のフィリップス録音で、ピアノはハンス・リヒター=ハーザーが弾いている。国内盤LP.

オケとピアノと合唱という特異な編成で、後の「第九」のプロトタイプのような曲。
ベートーヴェンの曲としては影の薄い印象の曲だが、この演奏を聴くと堂々たる曲の威容が姿を現してくる。

リヒター=ハーザーのピアノも風格のあるもの。

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そしてベートーヴェンのマイナーな曲でもう一枚。


バレエ「プロメテウスの創造物」からの音楽。

ズービン・メータ指揮イスラエルフィルによる録音。70年代半ばの録音。

今では序曲のみが知られるベートーヴェン唯一のバレー音楽。
ハープを加え美しくも華やかな雰囲気の漂う佳品。
終曲は「エロイカ」のフィナーレと同じ主題が用いられている。

イスラエルフィルの絹のような艶やかな弦楽器の特性をうまく生かした美しい演奏だ。録音も非常に良い。

Youtubeは「プロメテウスの創造物」序曲

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2012年9月28日 (金)

川島幸子によるR.シュトラウス

季節の変わり目を実感しつつ自らの仕事の環境も急速に変化の気配。
予てから予想していた大きな問題は、10年余の潜伏期間を経てここへきてとうとう表面化。
昨晩の帰宅は11時過ぎとなりオケの練習に参加できなかった。

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ドイツを活動の拠点としているソプラノの川島幸子によるR.シュトラウスとドボルジャークの歌曲集を聴いた。
http://sachikokawashima.com/

2011年7月、ドイツ、ハノーヴァーでの録音でカメラータ・トウキョウから出ているCD。

曲はR.シュトラウスの歌曲集「おとめの花」と「ブレンターノの詩による6つの歌」、そして第4曲に有名な「わが母の教え給えし歌」を有するドボルジャークの「ジプシーの歌」というもの。

コントロールの聴いた見事なテクニックと、クリスタルガラスのような気品に満ちた美しい声に陶然となった。
一週間の疲れが自然と溶けていく安らぎの時。

ご主人の川島基の伴奏も秀逸。

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2012年9月26日 (水)

昨晩は去りゆく夏を偲んで定例ボエームの会

本日快晴、昨晩は去りゆく夏を偲んで定例ボエームの会。

ところが無常にもメンバーの一人に突然の名古屋出張のアクシデント。
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昨年の大型台風直撃時でも4人が集まって強行したこのボエームの会だが、当日でもあり日程変更ができずやむなく今回は3人での会。


駅でメンバーの一人に会い二人でいつもの小料理「はちまき」に到着すると、欠席メンバーからの日本酒が届いていた。
届けられたお酒は福島二本松の「大七 純米」

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これは次回にとっておいて、今回のお酒は前日から冷やしてあった「磯自慢 純米吟醸」。
入手難で知られる我が静岡が誇る美酒。銀紙に包まれた包装を開けるとさすがの存在感だ。
飲んでみると・・・・「うーむさすがに旨い」香り豊かな気品のある一同の顔もほころぶ。

この会も回数を経るにつれて最近は量より質へ。
今までも見事な料理だったのだが、さらに厳選された食材をじっくり楽しむ会へシフトしている。
さらに今回は日本酒に合う料理を厳選してくれる心配りがありがたい。

前菜は新鮮なお刺身と「つるな」のおひたしに鮭の白子。

S_p9250370_2そして出てきたのが超高級魚「クロムツ」の煮つけ。
http://www.zukan-bouz.com/suzuki3/mutu/kuromutu.html

新鮮で脂の乗った見事な姿の形を崩さずに料理し、味付けもまた絶妙。

そして秋の味覚「松茸の土瓶蒸し」の登場。

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松茸の芳香を楽しみながらだしをいただきスダチを絞る。
去りゆく夏から秋への移ろいを実感する瞬間だ。

〆は牛テールの焼き物、これで十分お腹は満足。

「磯自慢」は次回のために全部は飲まずとっておき、〆のお酒はさっぱりとした鹿児島の紫芋焼酎「赤猿」を美しい琉球グラスでいただきました。

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おいしいお酒とおいしい料理をすばらしい仲間たちと堪能した至福の一夜。

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2012年9月24日 (月)

ルネ・ル・ロワのフルート

暑さ寒さも彼岸まで、とはよくぞ言ったもの。
昨日は前日からの雨が一日中降りやまず日中の気温は上がらず肌寒いほど。

今日は晴れたものの、朝から涼しく自転車通勤。早くも9月の最終週に突入。

フランスのフルーティスト、ルネ・ル・ロワのフルートを聴いていた。
http://www.h7.dion.ne.jp/~urok/fl/leroy.htm

曲はモーツァルトのフルートとハープのための協奏曲。
ハープはリリー・ラスキーヌ、ビーチャム指揮ロイヤルフィルの伴奏。
1947年録音。

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手持ちは2003年頃にHISTRYから出ていたモーツァルトの歴史的な演奏を集めたCDBOX40枚組。当時5,000円前後で購ったもの。


今はパブリックドメインとなってネットで自由に拾える音源ばかり。

ル・ロワはモイーズの次の世代のフランスの名フルート奏者。

柔らかく温かなロワの音がラスキーヌの典雅なハープに乗って流れていくこの名曲の理想的な名演。

ル・ロワという人はきっと物静かで優しい人柄だったのだろうと想像してしまうほどの心が洗われる演奏だ。

しなやかで美しいビーチャムの伴奏も非常に良い。

Youtubeはル・ロワの吹くバッハ

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2012年9月22日 (土)

高橋悠治のドビュッシー

夜更かしが多いので慢性的な寝不足気味。
せめて休日は寝坊しようと思うのだが、生来の貧乏性故に時間がもったいないと思い込みいつもより早く目が覚めたりする。

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昨晩は一時過ぎに寝たのにもかかわらず今日は5時前に目が覚めた。


最近急に成長した愛犬ポコを散歩に連れて行き、畑を見ながら今日はダイコンの種を撒こうかな、などと思いをめぐらせていた。

その後模試に行く娘や市民大学に行く母の送迎やらの雑用の合間に墓参り。

今日は高橋悠治のドビュッシーを聴いていた。


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DENONのLPで、映像第1集、第2集、版画、喜びの島というもの。
1975年のPCM録音。

独特の色彩感と音の揺れがユニークなドビュッシー。

速いテンポの「水の反映」に面食らったが、渦を巻くような自由な動きと表情豊かな音の流れに次第にひきつけられていく。
第3曲の「動き」の躍動感は圧倒的なもの。

版画の「パゴダ」の神秘的な動きも見事なものだ。

Youtubeはドビュッシー自身が弾く「水の反映」。

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2012年9月21日 (金)

本日の練習、モルダウ

夏は着実に遠ざかり、今朝は早い時間に寒気を感じ目が覚めた。空けていた窓を閉め外を見るとまだ暗い。

仕事は一つの山を越え来週からさらに大きな山場へ突入。
早くも今日は金曜日。

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昨日は早めに仕事を切り上げオケの練習。会場は沼津市民文化センター小ホール。


早めに到着しウォーミングアップをしていると、どうも今日は集まりが悪い。
特にファーストヴァイオリンは二人という寂しさだ。
どうやら大ホールで演劇の催し物があり、駐車場が満車のため団員が入れないらしい。

そこで指揮の和田先生は、木管が中心となるモルダウの序奏部分から練習を開始する。
やがてぽつりぽつりとメンバーが集まり30分遅れでまともな練習が始まった。

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和田先生の「モルダウ」は比較的遅めのテンポ。だが本番はどうなるかわからない。

どうも中間部の婚礼の踊りでのノリが今一つで、先生が木管楽器のみでの演奏させていた。

すぐ横で聴くと2本ずつの木管八重奏がきれいにまとまって響き、ボヘミアの素朴な農民の踊りの風景が目に浮かぶようだった。これは思わぬ発見。

前半のモルダウの終了後、後半は「運命」。
自分は降り番なのでそのまま失礼して仕事へ逆戻り。職場へ行くと大部分の職員は残業で残っていた。

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今日はフェレンフリッチャイが南西ドイツ放送響を振った「モルダウ」のリハーサルと本番映像をDVDで見ていた。


48歳の若さで白血病で逝ってしまったフリッチャイの追悼番組として放送されたもので、吉田秀和氏が名著「世界の指揮者」の中で紹介していたものと同じもの。

病が小康状態を得、一時的に復帰した時の映像。

余命いくばくもないことをフリッチャイ自身もオケのメンバーも知っている中での、まさに命を削るような壮絶なリハーサル。
それでいてフリッチャイの音楽へ深い愛と暖かさがにじみ出ているのが感動的だ。

今練習している曲だけにフリッチャイの一言一言がなお一層心に沁みました。

Youtubeはその「モルダウ」のリハーサル

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2012年9月19日 (水)

クリフォード・ブラウン、マックス・ローチ インコンサート

昨日夜遅くから激しい雨となり朝まで大雨洪水警報発令。
今週から来月はじめにかけて苦行の毎日が始まる。今週が正味4日なのが多少の救いか。

夕食取らぬまま仕事をしていたら、いつのまにか9時を回っていた。

帰りに近くのスーパーに寄ったところサルナシの実を見つけた。
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日本や中国に群生する野生の木の実で、キウイフルーツは仲間のシナサルナシが品種改良されたもの。


断面はキウイフルーツに似ていて味もほとんど同じだが、栄養価はとても高く疲労回復、整腸に効果があるという。
http://www.sansaikinoko.com/sarunasi.htm


家で聴いたのは「クリフォード・ブラウン&マックス・ローチ イン コンサート」の1枚。
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手持ちはヴォーグのフランス盤LP.1954年の4月、8月のライヴ。


先日聴いた「スケッチ・オブ・スペイン」のマイルスとはまた異なったブラウニーのはちきれるような若々しさが眩しいほど。マックス・ローチの火を噴くようなドラムスも凄い。

メンバー全員がノリノリのゴキゲンな演奏の名盤中の名盤だ。

このアルバムについてネット上の世評では音が悪いというコメントが多いが、手持ちのこのLPは音が良く十分楽しめる。冒頭のジーン・ノーマンのナレーションも生々しい。

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2012年9月17日 (月)

マイルス、スケッチ・オブ・スペイン

晴れ、時々激しい雨。
連休最終日は快晴の合間に突然激しい雨が降るおかしな天気。

裏山の山腹に一輪の彼岸花が咲いていた。
暑い間には何度でも収穫できるアフリカ原産のオクラやモロヘイヤも、そろそろ終わりに近づいた。

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雨の合間に畑をやったり牛臥山公園へ行ったりと、のんびりとした休日。

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今日はマイルス・ディヴィスの「スケッチ・オブ・スペイン」を聴いた。


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管楽器が中心となりハープが加わるオケの編曲と指揮はギル・エヴァンス。
スペイン系の曲を集めた異色のアルバム。

ロドリーゴの「アランフェス協奏曲」に続く「Will O' The Wisp」はファリアの「恋は魔術師」の第2曲悩ましい愛の歌のアレンジ。
(この部分のウイキペディアの記事は明らかに誤り。)

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B9%E3%82%B1%E3%83%83%E3%83%81%E3%83%BB%E3%82%AA%E3%83%96%E3%83%BB%E3%82%B9%E3%83%9A%E3%82%A4%E3%83%B3

B面の3曲はギル・エヴァンスの曲。

マイルスのトランペットも凄いけれども、楽器の特性を知りつくし独特の編成を見事に生かしたG.エヴェンスのアレンジに酔う一枚。

メンバー表を見るとフリューゲルホーンセクションに60年代に活躍したアメリカのホルン奏者、名手ジョン・バロウズの名が見える。

編成表にはフリューゲルホルン3本とあるけれども、時々フレンチホルンに持ち替えているように聴こえる。

Youtubeは「恋は魔術師」

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2012年9月16日 (日)

フーベルマン生誕100周年記念コンサート

この三日間はそれなりの予定が入っていて、

今まで入っていたフレッツ光プレミアムからネクストに変えるために午前中はNTTの光回線の工事。

最初午後の予定だったのだが、昨日午前中にしてくれという連絡が入り予定変更。
3人の人が来て小一時間ほどで工事は終了。その後「題名のない音楽会」を横目で見ながらネットの設定を自分でやっていた。

速度は今までの倍になり料金も安くなりますということで変えたものの、さほど速くなったとは感じられない。
メリットは今まで機器が3つあったのが1台にまとめられたぐらいだろうか。

午後は畑作業。
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次に植える大根その他の下準備のため、肥料を撒きながら耕耘機で土を掘り起こしていた。本来午前中の涼しいうちにやるつもりがNTTの工事で予定変更。


多少涼しくなったのが救い。

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何度か収穫したオクラは未だに美しい花を咲かせ実をつけているが、午後になるとしぼんでしまった。


心地よい汗をかいた後はひと風呂浴びて聴いたのはビバルディ。

1983年におこなわれたイスラエルフィルの創設者のフーベルマン生誕100周年記念コンサートから「四季」

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メータ指揮のイスラエルフィル、スターン、ズッカーマン、ミンツ、パールマンの4人がそれぞれソリストとして春夏秋冬を弾き分けたもの。


D.Gの独逸盤のLP2枚組。

それぞれの個性の聴き比べが注目ということだが、いずれもユダヤ系のヴァイオリニストで、汁気の多い独特の音色は共通している。

2枚目はギトリスやイダ・ヘンデルも加わりビバルディの4つのヴァイオリンのための協奏曲などを演奏しているが、これは明日にしておこう。

Youtubeはそのフーベルマンフェスティバルから、4つのヴァイオリンのための協奏曲、ソロはスターン、ギトリス、ヘンデル、ミンツの4人

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2012年9月15日 (土)

椿姫、1853年初演版

今日から3連休、という手もあるけれど。

来週からかなり厳しい状況が待っているので、朝、受験予定の大学見学に行くため東京へ行く娘と家内を駅に送りながら出勤して涼しいうちに少々お勉強。
さすがに休日6時台ともなると職場の建物は守衛さんのみ。

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オフィスの窓の外から見える富士山の頂上にうっすらと白いものが見える。

雪かと思いきや綿帽子のような薄い雲だった。

静かで電話も鳴らないし、くつろぎながら書類に目を通していると7時過ぎには同じフロアに何人かの人の気配。

空調もなくしだいに熱くなってきたのと、飽きてもきたので10時過ぎには切り上げ図書館に寄りながら帰宅。

昨日は、朝から晩までキツイ一日だった。

朝から組織トップを交えた外部のお偉いさんとの対応の後、昼を挟んで外に出て2か所での会議と内部の説明会。
夕方にデスクに戻るとメモと付箋の山、一つ一つ処理しながら夜におこなう沼津市民文化センター主催のディスクコンサート解説用の資料に目を通す。

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職場の若い者たちに一杯どうですか?とビアガーデンに誘われたがさすがに今日は行けない。いいなぁ・・・行きたい。
http://numazu-pride.net/


定時に職場を後にし文化センターへ。

文化センターの職員の話では、チラシを撒く場所を増やしたところ応募者が爆発的に増えたとのこと。申込者名簿に目を通すと初めて見る方が多い。

急ぎ会場に行き装置のチェック、担当さんも慣れオーディオの調子も良くJBLの4343が元気に鳴っている。

本日のメニューはヴェルディの「椿姫」。
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いろいろなディスクを使いながら1853年版の初演版と現行版の違いとかを紹介しようと思っていた。


だがオペラの時は日本ヴェルディ協会の役員さんやら、海外の有名なオペラハウスは回りましたとかおっしゃるおばちゃんとか、オペラの生経験に乏しい自分では足元にも及ばぬ非常に詳しい人が来ることがあるので多少不安になってきた。

今回は開演一時間前に大勢来るほどほぼ会場いっぱいのお客さん。

なんとか無事に終え、終了の挨拶と次回の紹介のあと、持参した音盤を片付けようとしたら初老のご婦人がやってきた。

はて?もしや?と思っていたら予感は的中。

お話を伺ったところ、なんとその方は若い頃に藤原歌劇団で練習ピアニストをやっていた方だった!
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%97%A4%E5%8E%9F%E6%AD%8C%E5%8A%87%E5%9B%A3


どっと冷や汗。

当然「椿姫」の全曲スコアは頭の中に入っているわけでして、今回紹介した1853年初演版と現行版の違いは完全に聞き分けていて、その他自分が気が付かなかった歌手の癖とかも詳細に教えていただきました。

再び冷や汗。

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家に帰り「椿姫」全曲を聴き直したりしているうちに就寝は2時過ぎ。

それにしてもパルマ王立劇場の「椿姫」、フローラ役のマーヤ・ダシュクが超美人なので、ヴィオレッタ役のダリーナ・タコーヴァを食ってしまいました。

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2012年9月14日 (金)

本日の練習、アンダーソン

今週は初冠雪もあったが日中の暑さは相変わらず。

今日はいろいろなことがあまりにも多かったので明日書きます。

昨日はオケの練習日。先週は膝の痛みで休んだので2週間ぶり。

練習の前に「ボルカノ」のスパゲティが食べたくなった。
地下へ降りてお店に入るといつもと違う雰囲気だ。

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店の奥でテレビカメラが回っていた。
どうやら地元のケーブルテレビの取材らしい。

店の雰囲気にそぐわない若い女性リポーターの大げささには閉口辟易したものの、インタヴューに応える人たちは自分と同世代の人がなぜか多い。

高校生の時に初めて来て、店の移転を知り懐かしくなって来たという人が多かった。

皆同じことを考えるものだ。
お店のおばさんに聞いたところ、今まで取材は一切お断りしていたそうだ。
この地で始めて43年目だという。

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練習は文化センター小ホール。待望のトランペットの入団希望者があり、今回は打楽器奏者も勢揃い(トラが多いけれど)


先週、膝の痛みで休んでしまったので練習参加は2週間ぶり。
その間オケのレベルが多少上がり1週間のブランクで差がついたことを実感する。
だが、すぐに慣れてきた。

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トトロ、花のワルツ、シンコペーテッドクロックなど、楽しい曲ばかりで自然と気分が愉快になる。


最近、一回一回の練習が非常に貴重に思えてくる今日この頃。

Youtubeはアンダーソン自身が歌う「ワルツィングキャット」

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2012年9月11日 (火)

バレンボイムのバッハ、ブルックナー

朝夕の涼しさは秋の深まりの予兆。9月も半ばとなりいろいろと難題続出。

昨日は組織トップと関係各社のトップを集めての出張。予定のスケジュールを普通に消化するだけで気苦労多し。

帰宅後聴いたのは、若き日のバレンボイムがニューフィルハーモニア管を指揮したバッハのマニフィカートとブルックナーのテ・デウム。英Angelの外盤LP。

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20代半ばのバレンボイムが指揮者としてデビュー間もない頃の、1968年から翌年にかけての録音。


その頃普通のスタイルだった大編成のオケによるロマンティックなバッハ。

未だ健在だったクレンペラーの影響を大きく受けた演奏で、ぶ厚い響きで鳴り響くバッハがまるでブルックナーのようだ。

一方のブルックナーは、トイレの中で真っ赤な顔で思い切り力んでいるような、力でぐいぐい押し切る演奏。
後にバレンボイムは、シカゴ響とベルリンフィルという東西のスーパーオケを振ってブルックナーの交響曲全集を録音している。

現在、ベルリン国立歌劇場管弦楽団との3度目の全集録音が進行中のバレンボイムの、この「テ・デウム」がブルックナー初録音。

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沼響のHPの聴き比べコラム、「シベリウスの2番を聴く」に、渡邉暁雄指揮京都市交響楽団の演奏の感想をアップしました。
http://www.numakyo.org/cgi-bin/sibe2.cgi

Youtubeはバッハのマニフィカートからグロリア

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2012年9月 9日 (日)

サンディエゴ州立大学コンサートバンド

9月に入り一週間の経つのが早い。

今朝は模試に行く娘を送りながら沼津港でやっていた軽トラ朝市に寄ってみた。

行くとちょうど始まったばかり。20台ほどの軽トラに伊豆の野菜やら、魚の干物その他が満載。

2012090808370000 干したシシャモ1パック50円、生しいたけ1袋100円など激安。

冷やかしながら買ったのはシシャモ、生しいたけのほかにサツマイモと落花生、そして戸田名産のトロはんぺん、イカコロッケと知る人ぞ知る峯松ソース。
http://blog.goo.ne.jp/koyahi0814/e/0f948506fb7c5a8bf58000d201158eb9

39_0_0_2  この峯松ソースはコロッケにかけると絶品でした。

昨日に続いてアマチュア吹奏楽団の演奏。

聴いたのはアメリカのサンディエゴ州立大学のコンサートバンドの1980年ライヴ2枚組LP。プライヴェート録音。
http://band.sdsu.edu/index.php

サンディエゴはカリフォルニア州の南端メキシコに接している街。

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サンディエゴ州立大学にはジャケット説明によるとマーチングバンドやコンサートバンドなど6団体のバンドがあるらしい。

一枚はメキシコ系のマーチを集めたものでアズテック・マーチ集と書いてある。

2枚目はこの大学のバンドの合同演奏でオーエン・リードの名作「メキシコの祭り」全曲、オケの編曲ものでサリナッハのシンフォニエッタ・フラメンカ(交響曲第3番)、ヒナステラの「エスタンシア」からの終曲といったラテン系の作品にショスタコーヴィチの祝典序曲というもの。

いつどこで買ったのかも忘れてしまったレコードだけれど、驚異的な録音の良さとパワフルな演奏で忘れがたいLP.

特に若いエネルギー大爆発の「メキシコの祭り」が凄い。
強烈なパンチの効いた第一曲、深い祈りが感動的な第2曲、多彩な打楽器が大活躍の終曲の祭りだワッショイ的狂乱がまた嬉しい。

アメリカのバンドにありがちな荒っぽさも、ここではプラスに働いているようだ。
この若者たちの熱き情熱を見事に捉えた優秀な録音も良い。

Youtubeは「メキシコの祭り」第1曲

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2012年9月 7日 (金)

オーディオベーシック誌

朝夕日に日に秋の気配が濃厚になってきた。
裏山のツクツクホウシの鳴き声もしだいに山奥へ遠ざかっていく。

膝の痛みは相変わらずで、今日9時の組織トップとの打ち合わせ終了後に近くの整形外科へ。
この病院に行くのは2年前の交通事故以来のこと。
予想通りの混雑だが待ち時間一時間ほどで診察の順番となった。

今日の当番医は若い女医さん。


1281682200_p_2 レントゲン写真では骨に異常なし。多少水が溜まっているが抜くほどのことはないという。


要するに痛みは加齢による軟骨のすり減りと太り過ぎによる膝への負担増、運動不足からくる筋力の低下。ということらしい。

すべて心当たりがあるので思わず頭をうなだれる。

結局ヒアルウロン酸ナトリウムの注射を膝に打ち、痛み止めの薬と湿布でおしまい。


病院を出るとちょうど昼時だった。

近くのボルカノで食事を済ませ、迎えの書店に立ち寄ると共同通信社が出している太い輪ゴムで閉じられた季刊誌「オーディオベーシック」が目に入った。
http://www.fujisan.co.jp/product/1281682200/

雑誌の内容よりも特別企画豪華2大付録! が気になって手に取ると、付録はアルミ製のインシュレーターが3個。

これは見るからにチャチなのでそのまま棚に戻そうかと思ったが、付録のもうひとつがこの雑誌オリジナルのオーディオチェックCDで「華麗なるブラスバンドの世界」というもの。

金管バンドの演奏かと思いきや、中身は六角橋吹奏楽団によるA.リードの「音楽祭のプレリュード」、ホルストのミリタリーバンドのための組曲第2番、そして大栗裕の「吹奏楽のための神話~天の岩屋戸の物語による」の3曲。

この3曲は自分の世代の吹奏楽経験者にとっては、思わず遠くを見る目になってしまうほどの青春時代の懐かしき曲ばかり。

気になる六角橋吹奏楽団は、吹奏楽コンクール全国大会金賞の常連団体神奈川大学吹奏楽部のOBたちによるバンドだという。

さらにこの団体のクラリネットセクションは、アンサンブルコンテスト全国大会で数回金賞を受賞していて、このCDにはクラリネット四重奏曲「ガーシュイン・イン・コンサート」も収録されている。

結局買ってしまいました。

帰宅後付録のCDを聴いてみた。

アマチュアの社会人バンドなのでプロの音とは比較の対象とはならないが、内容は立派なものだと思う。

特にガーシュインの作品から編んだ「ガーシュイン・イン・コンサート」は聴き応えがあったし、大栗裕の作品も繰返しの視聴に耐える名演だと思う。

聴きながら「オーディオベーシック」誌をパラパラと見ていたら最後のページに「長い間のご愛読ありがとうございました」の文字。

この号で休刊だったのだ。

Youtubeはリコーダカルテットによるホルストの組曲第2番

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2012年9月 6日 (木)

コダーイ、マトラの風景

昨晩から左足膝の痛みは治まらず歩行も苦しい状態。

本日、午前午後と大きな約束が入り医者にも行けず苦行の一日。

明日も朝一番に組織トップへの次期スケジュールの説明が入り、これが終わり次第病院に行かなければ・・・どうも単なる打撲ではないような気がする。

そんなわけで今日のオケの練習は欠席。

早めに帰宅し横になっていたら外は雷、雨も強くなってきた。

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こんな時に聴いていたのはコダーイの合唱曲集。

ハンガリー、フンガトロンのLPでハンガリー放送合唱団と交響楽団による本場の録音。
有名な「マトラの風景」「ジプシーはチーズを食べる」などの有名曲を集めた第3集。

落ち着いてしっとりとしたアダルトな演奏だ。

youtubeは「ジプシーはチーズを食べる」

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2012年9月 5日 (水)

ライナーのワーグナー

日 曜の晩に痛めた足がまたおかしい。
その時は気が付かなかったが膝にもダメージを受けたらしい。
午前中は胃のレントゲン検査でバリウムを飲む。

昨年に比べて飲むバリウムの量が減ったような気がする。機械の精度が上がったのかしらん。直後に会議が入っていたので下剤を飲むのを控えたら一日腹が重かった。

今日はハンガリーの名指揮者フリッツ・ライナーの演奏を聴く。

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シカゴ響との演奏でR.コルサコフの「シェエラザード」。
LP後期に出たリマスター5ーシリーズの重量LPでさすがに音は非常に良い。
オケを豪快に精密に鳴らしながら官能的なオーラが立ち上がってくる凄い演奏だ。

このジャケットの宇野功芳氏の解説に、ライナーの楽劇「マイスタージンガー」第一幕前奏曲はフルトヴェングラーをも凌ぐと書いてあったのでこちらも聴いてみた。

ライナーの「マイスタージンガー」にはメトロポリタン歌劇場とウィーン国立歌劇場での全曲ライヴもあり、こちらも強烈な演奏だったが宇野氏の書いているのはシカゴ響とのワーグナー管弦楽曲集のことだろう。

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手持ちは70年代前半に出たRGC規格の廉価盤LPで「マイスタージンガー」から第一幕前奏曲、徒弟たちの踊り、親方たちの入場と、「神々のたそがれ」から「夜明けとジークフリートのラインへの旅」、「葬送行進曲」の入ったもの。

大学時代に購入したこのレコードは、何度も繰り返し聴いた愛聴盤。

特にこの中で続けて演奏される「マイスタージンガー」第三幕前奏曲から「親方たちへの入場」への過程が素晴らしかったが、第一幕前奏曲の演奏はどんなものかは完全に記憶から飛んでいた。

聴いてみると、あたかもアルプスの巨峰を仰ぎ見るような壮大にして峻厳、あまりの巨大な音楽に圧倒される思い。

聴き慣れたこの曲を聴いて感動したのは久しぶりのことだ。

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2012年9月 4日 (火)

ブッシュカルテットのベートーヴェン

このところ晴れた日にはできるだけ自転車で通勤することにしている。
ところが今日は家を出てから道半ばほどで小雨に。
最近の雨は降り方が局地的で、道路一本挟んでこちらは雨、あちらは晴れといった時も珍しくない。
今日も雨に濡れたのは家から職場までの15分の行程のうち5分ほど。

今年から担当となった20年越しの大きなプロジェクトは今年が最終年。累積した問題を一挙に清算しなければならず気苦労多し。

今日はベートーヴェンを2枚。
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ヨッフムの最後の交響曲全集からロンドン響との演奏で「田園」。
独エレクトローラのLPの1977年録音のSQ4チャンネル盤。

きっちりオケを引き締めた厳格な演奏。
テンポは遅いが若々しくスマートさも感じられるのが驚異的。
田園風の穏やかさをあえて避けているかのよう。

そしてもう一枚はブッシュ弦楽四重奏団による後期弦楽四重奏曲集から第15番。
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東芝のGR盤LP.1930年代のモノラルだが時代を超えた名演。
第三楽章など聴いていて泣けてくる感動的な演奏だ。

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2012年9月 3日 (月)

レオポルド・モーツァルトのヴァイオリン二重奏曲

晴れ一時雨、昨晩寝る前に自宅パソコンの古いパイプ椅子に座ったところ、螺子の一つが取れていて座ると同時に椅子がクラッシュ。

尻餅をつくと同時に左足の踝をパイプの端で強打して猛烈に痛かった。

すごい音がして家内と娘が起きて来た。

ただちに冷やして湿布を貼ったが痛みは去らず本日寝不足気味。

金曜に休んでしまったので今日は早めに出勤。休んだ日に限り何か事件が起きているものだ。

緊急の要件ではなかったので休み中の自分には連絡は入っていないが、本日午後に予定した会議はキャンセルし対応に没頭。
いつしか足の痛みは去っていた。

今日はクレーメルとグリンディンコの弾くヴァイオリン二重奏曲集。

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メロディア原盤の国内LP.国内盤タイトルは「驚異のデユオ」

曲は神童の父レオポルド・モーツァルトに始まり、ハイドンそしてバルトークの二つのヴァイオリンのための二重奏曲集から数曲とマックス・レーガーの古い様式によるカノンとフーガ。
http://repertory.jp/item/score/SIEE5275/

最後にシュニトケのパロディ的な小品「モーツ・アルト」が入っているのがクレーメルらしい。

ヴァイオリン学習者用として書かれたL.モーツァルトの二重奏曲からして艶やかな音と完璧なアンサンブルに引き付けられた。

二人の奏者の音色と音楽性がぴったり合い二つの楽器の間から広く大きな宇宙が広がっていく。
曲も良く、現在も使用されているヴァイオリン教則本の著者として名高いレオポルド・モーツァルトの面目躍如たる名作。

この親にしてこの子あり

一方のマックス・レーガーの曲は、疑似バロック風のスタイルの中に20世紀末のロマンティックさを忍ばせた曲。

こちらはバッハを思わせる深いものを感じさせる名曲だ。

Youtubeはレオポルド・モーツァルト作とされる「おもちゃの交響曲」

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2012年9月 2日 (日)

フィエルシュタートのアルフェーン

9月に入り吹く風に秋の気配、明け方の高原のような涼しさに今日は8時過ぎまで朝寝坊。防災訓練の放送で目が覚めた。夜から小雨。

0 ニホンカワウソが絶滅種に指定。
先週から、偶然にも高知新聞社が発行した「高知のカワウソ読本 ニホンカワウソやーい!」を読んでいるところだった。

この本によると、ニホンカワウソが捕獲禁止獣に指定された1928年には、沖縄を除くほぼ全国にニホンカワウソが生息していたことになっている。
51exer3vs3l__sl500_aa300_ つい最近までは身近な生き物だったのだ。

ニホンカワウソの絶滅種指定と同時にハマグリも絶滅危惧種に指定された。
現在、スーパーなどで目にするハマグリは中国か朝鮮産ということらしい。
食卓から日本の味が消えていく。次はウナギだろうか。

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今日はノルウェーの指揮者、フィエルシュタードの指揮するアルフェーンの「スウェーデン狂詩曲」などを聴いていた。
蘭フィリップスのLPでオケはウィーン響。
華麗にしてちょっぴり漂うローカルなテイストが素晴しい。

このLPのメインはフルネ指揮コンセルトヘボウ管の「ペール・ギュント」組曲で、こちらも曖昧さのないきっちりとした名演だが、余白に入ったフィエルシュタートの演奏があまりにも見事なのでフルネの名演も霞んでしまった。

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2012年9月 1日 (土)

ネットワークオーディオのことなど

今日から9月。

昨日は夏休みをいただき一日庭の草取りや畑仕事をしていた。
夜になりフィリピン沖の地震の影響で津波注意報発令。

やがて雨が降り始めた。

29日にはM9級の南海トラフ巨大地震の被害想定が出て150年前の安政の大地震の津波では無事だった我が家も想定では水没。

人知を超えた災害には普段使わないような物を残しても意味はなし。
不用なものは処分することにしようと今日は一日家の片づけで終わる。


今週の水曜の晩は、職場のOBにして数年前に退職し、今は団体の役員をしながら悠々自適の暮らしをしている先輩の家に遊びに行っていた。

Goodman_3 音響処理を施したオーディオ部屋にはジェンセン、グッドマンなどのヴィンテージオーディオや自作の真空管アンプ、さらには最新のハイエンドオーディオ機器が並ぶ。

この家に遊びに行く時は、自分が聴きなれたソフトを持参することにしている。
ここで我が家のオーディオとの落差を認識することも楽しみのひとつ。

今回持参したソフトのひとつは自宅の装置では十分に再生できない「サウンドドキュメント 日本の自衛隊」のオリジナルLP。

このレコードは、名高いオーディオ評論家長岡鉄男氏が「国内盤では最高と断言できる。」とまで絶賛していたもので、今ではこのLPからの復刻CDが作られているほど著名な録音。http://www.phileweb.com/news/audio/200310/02/4574.html

先日。富士総合火力訓練で実際の音を体験しているだけに、実際とアナログレコードとの聴き比べが大きなお目当てだった。

ところが先輩宅のメインとなるアンプが故障し現在修理中で、レコードが再生できないということでがっくり。

その代り最近入手したというグッドマンのアキシオム80を鳴らして室内楽の数々を聴かせていただいた。

http://members.jcom.home.ne.jp/ads/w-goodman.html

アキシオム80は鳴らすのに難しいというじゃじゃ馬スピーカー。
実際、未だ調整中とのことでかなり音が暴れている。

そこで登場したのがアンプのような装置、部屋の音響特性その他を補正する装置だとのこと。

これを通すとガラリと音が変わった。一転して柔らかで艶やかな音。
ベルリン弦楽四重奏団のベートーヴェンがしっとりとした音で鳴っている。

だが、古いものや最新のデジタル録音その他いろいろなソフトを聴いてみたが、何かが物足りない。

聴きなれたギーゼキングの「沈める寺」など、自宅のLPで聴かれるクライマックスでの奥行きのある強烈なエネルギーに満ちた低音が、まるで去勢されたような力のない音に変わってしまっていた。
どうやら補正の段階で何か大切な物が失われてしまったようだ。

生の音楽が持つ100人のオーケストラのエネルギーを自宅で再現するのはとうてい無理だと信じてはいても、未だ発展途上とはいえデジタル技術を駆使したこのようなものがこれから主流になるのだろうとの予感はする。

L_ts_linn02 古くなった自宅のCDプレーヤーの買い替えの話を持ちかけたところ「CDはもう先が見えているよ」との返事が返ってきた。

LINNのネットワークオーディオを導入する予定の話など、自分とは無縁な最新のハイエンドオーディオの世界について面白い話を沢山聴かせていただきました。

今日はフォーレのレクイエムを英EMIのLPで聴く。


D.ウィルコックス指揮のケンブリッジ・キングズカレッジの合唱によるもの。

20010101_00000020010101_03_5 合唱のソプラノパートはボーイソプラノが歌い、「ピエ・イエズス」のソプラノソロは後にキングズシンガーズのメンバーとなった少年時代のボブ・チルコットが歌っている。

心を洗われるような無垢な演奏だ。

チルコットはこのフォーレの「レクイエム」の影響を受けた美しくも感動的な「レクイエム」を2011年に作曲している。

Youtubeはチルコットの「レクイエム」

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