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2012年10月に作成された記事

2012年10月31日 (水)

ビゼーの「アルルの女」完全全曲盤

今日で10月も終わり。

何故か最近久しく鎮静していた音盤購入意欲がふつふつと再燃。

10月8日には上の娘が出る演奏会の前に御茶ノ水ディスクユニオンでLP何枚かを購入。

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店に入るとちょうどセール中で、ダンボール箱のCDはいずれも数百円で内容も悪くない。先が見えてきたCDの値崩れが始まっているのだろうか。

自分は奥のLPコーナーへ行き新入荷コーナーから物色をはじめる。

まず最初に取り出したのはアルヴェール・ヴォルフ指揮による「アルルの女」全曲LP2枚組。DECCAのモノラルLPで、1954年ディスク大賞受賞盤。

これは組曲ではなく、俳優を起用しドーデの戯曲「アルルの女」を効果音入りで初演当時そのままのスタイルで再現した完全全曲版。オケと合唱団名の記載はない。

組曲以外の劇音楽の音楽も集めた演奏としては、ホグウッドやミンコフスキー、ガーディナーらの演奏があるけれどもフランス語の台詞全てを含めて収録したものはLP期ではこの演奏だけだったと思う。

同じものがACCORDからCDが出ていてNMLでも聴けるが、詳細な解説と台詞が附属しているオリジナルの価値は失われていない。

P1010008バリトンのゲルハルト・ヒュッシュの1952年来日公演から、ヴォルフ、シューベルトの曲を集めたプライベート盤、こちらはエリナ・ベルガーと組んでより多くの曲がCD化されている。

今回はモーツァルトの新入荷LPが非常に多く、独立したコーナーができていた。

モーツァルトの権威、ベルンハルト・パウムガルトナー博士による交響曲第26番、30番とシュトライヒが歌うコンサートアリアとのカップリング、D.Gオリジナル盤、

800円。

この演奏はCD化されてなくて、他のお店では驚きの値段がついている。

http://tenant.depart.livedoor.com/t/eterna-trading/item8530587.html

P1010010_3そして先日聴いて感心したル・ロアのフルートで、パスキエトリオによるモーツァルトのフルート四重奏曲第1番、第4番のWING盤LP。

これはSPからの復刻でボスコフスキーの弾くヴァイオリン協奏曲第3番とエウゥィット指揮のセレナーデとのカップリング。原盤は仏ディスコフィル・フランセ。

通常コーナーからは、ウェルドン指揮フィルハーモニア管による「フィンランデイア」その他のHMV盤。

シゲティの弾くブゾーニのヴァイオリン協奏曲のライヴ、日本コロンビア盤。

P1010007安川加寿子の弾くドビュッシーピアノ曲全集、前奏曲集第1巻のビクター盤。

この全集はドビュッシー生誕150年の今年CD化されている。これで全集がLPで揃った。

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そしてプロムスの常連だった指揮者サージェントのプロムスでのスピーチ集。

かつてBSでプロムス・ラストナイトの歴史を紹介したドキュメンタリー番組が放送され、この中で紹介されたサージェントの感動的なスピーチが印象に残っている。

このLPは1年前から売れ残っていて毎回目にして気になっていたもの。

600円のセール価格30パーセント引き420円。

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500円以下コーナーからはフリッツ・ブッシュ指揮ウィンタートゥール管によるモーツァルトのセレナーデ第5番、独逸ブッシュ協会盤。ソロヴァイオリンはピーター・リバール。

コンサートホール原盤で、ピーター・リバールが自分の録音の中でも最も印象に残る三つのうちの一つと言っていた演奏でこの曲初の全曲録音として知られるもの。

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そして宮沢明子の弾くハイドン、日本コロンビアへのピアノソナタ全集からの1枚。

ベートーヴェンの交響曲第10番やピアノ協奏曲第6番の残されたスケッチを取り上げて小林道夫がピアノを弾きながら解説を付けた東芝盤。

P1010006_2若き日のモーリス・ジャンドロンのチェロによるハイドンのチェロ協奏曲ニ長調。

これはSAGAから出ていたLPで、オケはウィーン国立歌劇場管。カップリングはスワロフスキー指揮の「軍隊」。

ホーレンシュタイン指揮コロンヌ管によるプロコフィエフの交響曲第5番VOX盤

マーラーの初期の歌と最後の歌のプロハスカ指揮によるヴァンガード盤。

 マーク・エルムレル指揮ボリショイ劇場管による20世紀ロシアの作曲家たちの管弦楽曲小品を集めたメロディアLP2枚組。

この中からプロコフィエフやハチャトウリアンなどの著名曲を集めたものが国内盤でもLPが出ていた。

フリッチャイ指揮によるモーツァルトの「ハフナー」「ジュピター」、D.G盤のフリッチャイエディションとリステンパルト指揮のザール放送管によるモーツァルトの協奏交響曲2曲のノンサッチ盤はすでに紹介済。

長くなりましたので続きは次回。

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2012年10月30日 (火)

「笑っていいとも」の和田一樹先生

寒暖の差が激しく職場で風邪が密かに蔓延中、市内の幼稚園ではインフルエンザ発生の噂もちらほら出始めた。
昨日から富士はすっかりと雪化粧。

2012102908140000_2仕事は予断を許さず毎日が綱渡り状態。


今月2週続けて本番を迎えた沼響のコンサート、いずれも観客の反応も良く地域に根差したクラシックのコンサートとして演奏していて気持ちの良いものだった。

成功の要因は、指揮の和田一樹先生の明るいキャラクターと巧妙な話術によるものが大きい。
http://blog.livedoor.jp/bomber19jp/

その和田先生が昨日の「笑っていいとも」に出演した。

テレビ出演の件は事前に先生から聞いていたので録画していたものを見た。

内容はタモリやスギちゃんらのゲスト数人が指揮者に挑戦してみようというコーナー。

スタジオに集まった20人ほどの小さなオーケストラを前に、タレントたちが「運命」の指揮に挑戦。

その前に和田先生の指揮による「カルメン」前奏曲の演奏もあり、沼響との演奏がそのままフジテレビに再現したような雰囲気だ。

面白おかしくタレントが指揮して笑いを取るのが趣旨なので、内容はそれなりだが、和田先生が見事にタレントたちに同化していたのが面白かった。

タレントの指揮では、タモリがトランペットの経験が長いので音楽をよく知っている雰囲気。たぶん本当はちゃんと振れるはず。

オケとして参加した人たちの間でもタモリの指揮は大好評だったという。

それにしても自分のブログのアクセスが、昨日の放送直後から和田一樹という検索ワードで急速にアクセスが増えていたのには驚いた。

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帰宅後聴いたのはカール・ベーム指揮シュターカペレ・ドレスデンによるシューベルトの交響曲第8番「ザ・グレート」。


80も半ばを超えたベーム最晩年の録音。とても年齢を感じさせない生き生きとした名演。
ドレスデンのオケも充実の出来。


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2012年10月28日 (日)

ジャン・ドヴェミーのフレンチスタイルのホルン

曇り午後から雨。
雨が降らないうちに朝から冬場の畑用の藁を用意し、柿の残りを収穫。

午後になって大阪在住の高校時代の後輩から突然の電話があった。
近くに来たので来訪したいとのことで、こちらはちょうど時間も空いていたので快諾。

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彼はドイツに留学し著名なホルン奏者に師事したこともあり、ちょうど手近にあったリステンパルト指揮のモーツァルトの協奏交響曲をかけながらの話題は自然とホルン談義。


かつてのデユッセルドルフ周辺の著名なホルン奏者たちの動向やら、欧州での珍しいホルンのレコードの発掘話など話題は尽きない。

聴いていたリステンパルト盤のホルンソロはORTFの首席だったアラン・フルニエ。
フランス風の軽めの爽やかな響きが印象に残り、他の奏者もフレンチスタイルの華やかな名演。

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彼が大阪に帰った後、話の中に出たフランスの往年の名手ジャン・ドヴェミーのホルンの音が聴きたくなった。


ドヴェミーはクリュイタンス指揮の「亡き王女のためのパヴァーヌ」のヴィヴラートたっぷりのホルンを吹いていたルシアン・テーヴェの師匠各にあたる人。

サキソフォン奏者のマルセル・ミュールの影響を受け、独特のヴィヴラートが特徴的な往年のフレンチスタイルのホルンを確立した奏者として知られる。

手持ちの音源は10年ほど前に東芝EMIがSPから復刻したCDで「ギャルド・レピュブリケーヌ吹奏楽団の芸術」から第14,15集の「ソリストの至芸」。

曲はデユカスの「ヴィラネル」、フレイタス・ブランコ指揮の「亡き王女のためのパヴァーヌ」イベールの「三つの小品」というもの。

ブランコ指揮のパヴァーヌはさらりと流した速めのテンポの演奏で、冒頭のドヴェミーのソロはテーヴェのような強烈なヴィヴラートはさほど聴かれない。

これは意外だった。

「ヴィラネル」はフランス独特のピストン式のホルンを駆使した唖然となるような凄い名演。
作曲者のイベールが絶賛したという「三つの小品」も他の追随を許さぬ見事なものだ。

それにしても「ヴィラネル」の伴奏のピアノを弾いているG.Andolfiというピアニストは相当な名手だ。音も美しい。

ネットで検索すると見つかるのは1920年代の伴奏録音ばかりだ。

ソロの演奏を聴きたくなった。

Youtubeはテーヴェの吹く「ヴィラネル」

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2012年10月27日 (土)

沼津第三中学校、「地域ふれあいコンサート」

爽やかな秋晴れの一日。今日は自分の母校での「地域ふれあいコンサート」。
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プログラムは先週の戸田でのコンサートとほぼ同じもので、指揮も同じ和田一樹先生。


はたしてお客が集まるかが心配で、自分なりに各方面への運動はしてみた。

ご近所のおばちゃんたちからは「楽しみにしてます」と言われていたもののはたして実際は?

朝、学校開放のため登校となった娘を車で送り、物置からストーヴを出し扇風機をしまったりしているうちに10時を回ってしまった。

S_pa250436_3早めの昼食は、昨晩の残り物のヅケにした「赤身」をご飯にのせてお茶をかけた伊豆の郷土料理「まごちゃ」。

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これを速攻でかきこみ家内に三中まで送ってもらう。所要時間は車で5分。


久しぶりの母校は、唯一自分が通っていた時代の建物だった体育館が昨年新装なって今日の演奏会場はこの体育館。

未だ新しい建物の香りが残る中で練習開始は12時ジャスト。

そのうち練習が終わらぬうちにお客さんが集まりだした。

結局、用意した椅子では足らず、会場は老若男女で満席。

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ご近所の方やら、同級生、先輩後輩。なかには職場の同僚など顔見知りも多い。

和田先生の軽妙なトークの中、なごやかな雰囲気でコンサートは進行していく。


客席の最前列に、自分が解説をおこなっている市主催のディスクコンサートの常連のご婦人を見つけて嬉しくなった。

会場の皆さんの反応も良く、演奏の出来も良かったと思う。

演奏終了後のお客さんの拍手が暖かかった。

ご来場ありがとうございました。
Youtubeはフリッチャイの指揮で「モルダウ」

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2012年10月26日 (金)

本日の練習、音が出ない!

あっという間に金曜日。来週に控えている大きな問題のことを考えるとあまり浮かれてはいられない。現在大ピンチ継続中。
とはいえ今週も楽しい仲間とのボエームの会やオケの練習はしっかりと参加している。
明日は自分の母校の中学校での地域ふれあいコンサート本番。

昨日は東京出張。
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同業のお偉方多数と一緒だったので気疲れ多し。

その夜のオケの練習参加は、不確定要素が多かったので前日に練習遅刻のメールを送っていたが、予想に反して早く終了し19時の練習開始には余裕で間に合った。

会場に着くと合奏開始まで時間があり団員数も少ない。
楽器を取り出しウォーミングアップ。

2012102520370000ところが音がさっぱり出ない。


深呼吸を数回繰り返し、低音から少しずつ音を出していくうちに次第に調子が上がってきた。
こんなことは初めてだ。
さまざまな疲れが知らず知らずのうちに体の底にどんより蓄積している。

練習は和田一樹先生の指揮。
先生の明るく楽しい指揮ぶりと、カルメン前奏曲の軽快なリズムに次第に体がリラックスしていく。やはりこのような異空間で過ごす時間は非常に貴重だ。

明日のコンサートはなんとか緊張感を持続していきたいもの。

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2012年10月24日 (水)

秋の夜長のボエームの会

日一日と秋は深まり冬の到来もすぐそこに。
今年は夏が長かった分秋は短いようだ。

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昨晩は定例ボエームの会。場所はいつもの小料理「はちまき」
http://www.shizuoka-navichi.net/shop/shop.shtml?s=3544

今回からいよいよ鍋シリーズの始まり。

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いつもは電車だが今回は時間の余裕がなく自分の車でお店へ急ぐ。

結局渋滞の時間に重なり所要時間は小一時間。
今回のメインはお店のおかみさんの故郷の山形の本場仕込みの芋煮鍋。

S_pa220434_2里芋は下に沈み鍋の表面にはネギと豚肉が浮かぶ。


お通しの温泉卵が絶妙の出汁加減、最上の形でのさりげない家庭料理が出てくるのもこのお店の良さというもの。

お刺身、牛刺その他の料理が次々と出てくる中での今回思わず一同唸ったのが、サワラの焼き物。

厚みのある新鮮なサワラに絶妙の焼き具合、さらに驚いたのが横に添えられていた甘露煮風の梅。これがサワラ塩気と見事に調和していた。

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今回のお酒は日本酒3種。越後の「賀茂錦」、日経新聞で全国一の評価を受けた福島の「大七」、そして「喜久酔」


この3本を4人で飲み干してしまいました。

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一足早い冬の鍋、楽しい一夜。

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2012年10月22日 (月)

クーベリック、若き日の「我が祖国」

一日の寒暖の差が大きく夜は暖房を欲するほど。

新たな週の始まりは当初から波乱の幕開け。20年来の先送り問題がここで表面化となり三つ巴の利害関係が絡み崖っぷち状態。本日対応のため審議深夜に及ぶ。

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帰宅後聴いたのは、今月のコンサートで取り上げた「モルダウ」関係で、クーベリック指揮の「わが祖国」全曲から最初から順番に「高い城」「モルダウ」「シヤールカ」の3曲。


クーベリックの3種あるスタジオ全曲録音から、最初のシカゴ響とのマーキュリー原盤による国内盤LP2枚組.

尋常でない熱気に満ちた豪快な演奏だった。びっしり目の細かいオケの響きに男性的で剛直なクーベリックの解釈が聴き手をぐいぐいとスメタナの世界に引き込んでいく。

1952年のモノラルながら録音は非常に鮮明、後のウィーンフィルとのDECCA盤よりよほど良い音だ。

Youtubeは「モルダウ」、チェコの巨匠アンチェルの指揮

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2012年10月21日 (日)

モーツァルトのコンチェルトーネ K.190

庭のキンモクセイが咲き始め、良い香りが漂いはじめた。

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今日は朝早く起き、雑草防止の水で固まる砂というものを庭の通路に敷いていた。http://www.rakuyuka.com/103_1118.html
これで雑草むしりから解放されればよいのだが。

娘が昨晩から目が痛いというので、救急当番医のところへ連れて行く。
どうやらコンタクトが原因の結膜炎らしい。

ちょうど昼時なので、沼津市内では知られた洋食屋「千楽 本店」で二人でハヤシライスを食べる。
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店は混んでいて、二回の奥の座敷席では野球の試合帰りだろうか、10人のユニホーム姿の人たちがそろって大盛りのカツハヤシを食べていた。

その中に懇意にしている自動車工場の方を見つけてお互いに目礼。

今日はモーツァルトの隠れた名曲、二つのヴァイオリンとオーボエのためのコンチェルトーネを聴く。

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演奏はカール・リステンパルト指揮のザール室内管弦楽団。ヴァイオリンはマカノヴィツキーにフリードリヒ・ヘンデル。米ノンサッチのLPで、カップリングは管楽器のための協奏交響曲。

こちらのソリストはフルートのヨゼフ・ポップやホルンのフルニエなど。

このK.190は、青春の輝きを一瞬の時間に固定したかのような曲と演奏。

思わず聴き惚れてしまう見事な演奏だ。この録音は仏クラブ・ド・フランスだがリステンパルトにはエラートに別の録音があるらしい。

管楽器のための協奏交響曲の方は、フルートが入ったオリジナル復元版を使用、ソリストはホルンのアンドレ・フルニエ以外はなじみのない人たちだが、音色から想像するとフランスの奏者たちのようだ。ファゴットは完全にバソンの音。
このオリジナル化はフルートのボップの手になるもののようだ。

YoutubeはK.297の協奏交響曲

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2012年10月20日 (土)

トヨタコミュニティコンサート in 沼津戸田

今日は沼津の南端戸田地区でのコンサート本番。
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沼響がいつもお世話になっているトヨタの支援を受けてのコンサートだ。

276463_157453297711902_1901305784_n9時過ぎに家を出発。

戸田地区は沼津市内とはいえ平成の大合併で旧戸田村が沼津と合併。
自宅からは40キロの距離でほぼ静岡市と同じ時間がかかる漁村地区。

朝から天気も良く、海岸沿いの道をドライヴ気分で車を走らせる。

会場の戸田中学校に着くと既に大部分の団員が先着。どうやら自分が集合時間を30分間違えていたようだ。

指揮は和田一樹先生で、「カルメン」前奏曲にはじまり、楽器紹介を兼ねての「トトロ」のさんぽ、ロシアにゆかりの深い戸田地区にちなんで「白鳥の湖から情景」「花のワルツ」そして地元の女声コーラスグループ「スマイルズ」の共演で日本の歌を3曲。

地元戸田小、中の校歌に続いて、シンコペーデッドクロック、コンミスのソロによる「タイスの瞑想曲」、最後に「モルダウ」という盛り沢山なプログラム。

当初、客の入りが心配だったのだが有線放送の宣伝もあり、用意された椅子はほぼ満席。

客層は赤ちゃんからお年寄りまで幅広い層が集まった。

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最近、演奏会の本番では客席の中から特徴的なお客さんを見つけ出し、そのお客さんの反応を見ながら演奏を楽しむことにしている。


今日は最前列に座っている5歳くらいの小さな女の子とその若いお母さん(美人!)、そして見るからに漁村らしいお年寄り夫婦に注目。

「トトロ」が始まった時の女の子の嬉しそうな顔についついこちらの心も和みます。小中学校の校歌の時に真剣な表情で口ずさんでるおばぁさんを見ていてちょいとホロリときました。

皆さん、おそらくクラシック音楽を日常聴いているという感じではないけれど、心から楽しんでくれている様子が自然と伝わってくる気持ちの良いコンサートでした。

そして15年ほど前まで、沼響で一緒にホルンを吹いていたイギリス人の仲間がはるばる芝川町から駆け付けてくれて嬉しかった。

コンサート終了は4時ちょっと前。

片づけを終えて帰ろうとしたら、偶然現在の仕事にかかわる方が自分のところに挨拶にきて、たちまち現実の世界に引き戻された。

Youtubeは神尾真由子が弾く「タイスの瞑想曲」

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2012年10月18日 (木)

ウエスタンのスピーカーとマランツ7

曇り時々雨。重大な問題の対策のために今日は組織No.2を含む幹部連との対策会議。
どんよりと疲労が蓄積して仕事帰りに仕事と音楽の大先輩の家に立ち寄った。

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先輩は現在悠々自適の生活中、20畳余りのリスニングルームとコンサート通いで音楽三昧の生活を送っている。

早くこのような身分になりたいものだ。

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リスニングルームにはウエスタンの巨大なスピーカーと銘器マランツ7のアンプ、EMTのレコードプレーヤーなどのヴィンテージオーディオが並ぶ。
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いろいろと聴かせていただいたが、高級な装置ほどソフトを選ぶようだ。


効果音からフルオーケストラ、ピアノ曲などを聴いたが最も良かったのが室内楽。


グリュミオーとアラウによるベートーヴェンのヴァイオリンソナタがほれぼれするような良い音で鳴っていた。


Youtubeはグリュミォーのモーツァルト、ヴァイオリン協奏曲第3番。
指揮はチェリビダッケ!

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2012年10月17日 (水)

ジャン・アランの旋法的なミサ曲

曇り夜から雨。

どうも最近聴きたいLP,CDが見つからない。
レコード棚やCD棚にジャンル別、作曲家別に収納しているものの、最近収納の限界に達してしまい。聴いてからちゃんと元の場所に戻さないものだから行方不明の音盤続出。
さらに視力が低下して背ラベルの小さな文字が読み取れない。

ルーペでも買おうかな。

今日は、ウイリアム・カペルの弾くプロコフィエフのピアノ協奏曲第3番のライヴのLPが聴きたくて、一時間近く探したけれどとうとう見つからない。
CD化はされているものの、手持ちのプライヴェートLPに比べると音が極端に悪いのでCDは聴く気にならない。

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仕方なく今日は、フランスの作曲家ジャン・アランの7重奏のための旋法的なミサ。

ジャン・スーリッス指揮パリのアルテノヴァ合唱団。オルガンはジャン・アランの妹、マリー・クレール・アラン。 仏エラートのLP.
http://www.geocities.co.jp/MusicHall/6119/museum/alain/index.html

フルートのオヴリガードとオルガン伴奏による女声合唱曲。
穏やかな高原に遊ぶような純粋な気分に誘う天国的な美しさの名曲だ。

29歳の若さで戦死したアランの10分足らずの小曲ながら強烈な印象を残す曲。

YoutubeはJ.アランのフルートとオルガンのためのムーブメント

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2012年10月15日 (月)

グローフェの「万国博覧会」組曲

時の流れは一定であるはずが、その日その週の体調や周囲の変化の度合いによって長くも短くも感じられる。ここ数か月の間の一週間は異常なほど短い。
夏が過ぎたと思ったらいつの間にかに10月半ば。

組曲「グランド・キャニオン」で知られるグローフェの作品で、1964年ニューヨークの国際博覧会を記念して作曲された「ワールドフェア(万国博覧会)」組曲を聴く。RCA原盤の国内盤LP.

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グローフェは、「グランド・キャニオン」「ミシシッピー」「ナイアガラ」といった大自然を題材とした同工異曲作品はあるものの、自然以外を題材とした作品は少なかったように思う。


この曲は最後まで聴き通すのに努力が必要なほどつまらない作品だった。

タイトルは「地球儀」「博覧会場」「国家」など、およそ音楽になりにくい標題が並んでいる。
何故かオーケストレーションがアルバート・グラッサーという人で、音の響きがグローフェらしくないといえば言える。

気の進まない中で委嘱されたやっつけ仕事なのが見え見えの音楽。
演奏はポール・ラヴァレ指揮の博覧会交響楽団。

当時博覧会会場で大量に売られていたレコードかしらん。

海外のオークションサイトでは驚くほど沢山のこのレコードが出品されている。

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沼響のHPの聴き比べコラム、「ブラームスの2番を聴く」にトスカニーニ指揮NBC響の演奏の感想をアップしました。
http://www.numakyo.org/cgi-bin/bra2.cgi

Youtubeは「グランドキャニオン」から夜明け

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2012年10月14日 (日)

フリッチャイの「ジュピター」

今年は夏が長かった。ここへきて急激に秋が深まり一日の温度差が大きい。

本日は安政年間にコレラ封じのために勧進された地域の吉田神社の祭礼の日。
http://harumochi.cocolog-nifty.com/horn/2008/10/post-fc8b.html
子供たちが小さな神輿をかつぎ、近所を練り歩いていた。

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午前中は熟し始めた庭の柿を採ったり庭木の剪定をしていた。

今年は実のつき始めの時期に台風の直撃が有り極端な不作。

今日は先日、御茶ノ水ディスクユニオンで購入したLPからフリッチャイのモーツァルトを聴いていた。

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グラモフォンのフリッチャイ・エディションから「ハフナー」と「ジュピター」の2曲。

1952年と53年の録音で、オケはベルリンのRIAS交響楽団(現ベルリン・ドイツ響)。「ジュピター」は最晩年にウィーン響との録音がある。

48歳の若さで逝ってしまったフリッチャイの、40代に入ったばかりの時期の録音で、ベルリン市立歌劇場の音楽監督とRIAS響の首席指揮者として活躍のかたわら、ボストン響を振りアメリカデビュー、ヒューストン響の首席指揮者就任など、急速に活躍の場を広げていったキャリアの上昇期に当たる。

オケのバランスをきっちりと整えながら、キビキビとした勢い良さで音楽の喜びがストレートに伝わる名演。
特に「ジュピター」は堂々たる演奏だ。

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「ハフナー」は、50年代に米デッカが発売した同じ音源が手元に有り聴き比べてみた。

ずしりと重くフリッチャイエディションのLPの倍以上の重さのある盤、音も重厚でまるで別の演奏を聴くようだ。

Youtubeはフリッチャイの「ドンジョバンニ」序曲

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2012年10月13日 (土)

ショルティのマーラー、交響曲第3番

地域の秋祭りがあり、あちらこちらでお囃子の音が聞こえる。
今日は天気も良いので午後から自宅裏山の徳倉山に登ってみた。

自宅裏の登り道は通常の登頂ルートからは外れているので人影はない。

S_pa120424子供の頃は気楽にスイスイと登っていたのだが、登りはじめて10分ほどで息が上がってきた。

予想外に体力が落ちているのに愕然。

時々蛇が横切る薄暗い木陰を一人でトボトボと登っているうちに後悔の念が湧いてきた。下界の祭囃子が次第に遠のいていく。

自宅を出て30分余りで、後北条氏ののろし台があったという山頂に到着した。
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子供が小さい頃は初日の出はこの場所で迎えていた。

今日も富士山と駿河湾が良く見えた。

標高260メートルほどの小さな山だが、新・日本百名山に選ばれている沼津アルプスの一部ということで、頂上付近では何人のハイカーにすれ違った。
http://ekonoya.web.fc2.com/09omoide/0111/numadual.htm

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途中で熟したカラウスリとあけびを採りながら余裕で下山。
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良い汗をかきました。

今日は久しぶりにマーラーを聴く。
ショルティ指揮ロンドン響による交響曲第3番。
英DECCAの2枚組LP.

ショルティのマーラーでは、シカゴ響との全集よりもオケの魅力でロンドン響との演奏に愛着がある。ショルティの指揮も小細工のない直球勝負。

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Youtubeは来年からN響の首席指揮者に就任するパーヴォ・ヤルヴィの指揮で、マーラーの交響曲第3番

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2012年10月12日 (金)

本日の練習、あと2回

山中さんのノーベル生理医学賞受賞には、日本人が元気と自信を失いつつある中で一筋の光明を見る思い。

身近な医学の分野で成し遂げた中での偉業、生き方も魅力的な学者さん。

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昨日朝、オフィスの窓から見える富士山は傘雲がかかっていて、どうやら天気は下り坂か思っていたが雨が降ったのはわずかの間。


先週があまりにも厳しい週だったので今週はいささか放心気味。月曜日が休みだったし・・
とはいえ昨日夕方になって大きな問題が発生、せっかく軌道に乗せたプロジェクトの前途に暗雲漂う状況となり急遽主要幹部を集めた対策会議を開催するはめに。

今日は別件で午前中に重い会議、午後は外で昨日の重大案件への対応。
どうも気分的にすっきりしない金曜日。

仕事はとんでもないことになってはいるが木曜はオケの練習。
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場所は沼津市民文化センター大ホール。なんとかチューニング寸前に滑り込みセーフ。

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戸田の本番まで今日を含めあと2回しかない。指揮は和田一樹先生。

来週が本番ということでハープも加わりフルメンバーが勢ぞろい。
皆の集中力の高まりが良い方向に向かい充実した練習となった。

「モルダウ」では自分が今まで勘違いしていた箇所を後ろのトロンボーンのYさんに指摘され目からウロコの思い。まだまだ未熟です。ありがとうございました。

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2012年10月10日 (水)

もうひとつの全国大会

気温が下がり朝起きるとぶるっと震えがくるほど。日中は良く晴れた。

2012101012410000_2本日沼津港で東日本大震災復興イベントのライジング・サンマフェスティバルが有り、昼休みに足を延ばし気仙沼のサンマを食べてきた。


ほどよい脂分に鮮度も良く、家で食べるのとはまた異なった格別の味わい。

桟橋には日本に一艘しかない小型帆船、ami号の姿。
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8日におこなわれた「全日本吹奏楽コンクール三年連続全国大会出場記念演奏会〜もうひとつの全国大会」。

1番目の登場は上の娘の出場する川越奏和奏友会吹奏楽団。

演奏曲はリードの「法華経からの3つの啓示」より、Ⅲ,平和の悦び
天野正道作品を2曲、Epitaphe 2011.3.11(墓碑銘)と「La suite excentrique」より、第1・2・4楽章というもの。

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最初のリードの曲からして、この演奏会の並みならぬ水準の高さを聴衆に印象づけ大きな期待感を抱かせる出来。

天野作品も奏和と作曲者の深い結びつきを感じさせる名演だ。2曲目にはオネゲルとプロコフィエフのエコーが聞える。指揮の佐藤先生の体調も万全な状態に回復したようだ。

次の越谷市立北中は、A.リードの名曲「アルメニアンダンス・パート1」を堂々と演奏してくれた。やっぱりいい曲だなぁと素直に感じられる出来、一年生の可愛らしいダンスを交えた「テキーラ」も会場の雰囲気を和らげていた。


続いて愛工大名電高、伊藤先生の指揮ぶりは陽気で精力的なものだが、出てくる音色は奥行きのあるダークな渋さが感じられる独特なもの。
アサヒのスーパードライのようなクリアな音色のバンドは数多あるけれど、キリンの「秋味」のようなコクの深い柔らかくブレンドされた音は吹奏楽では始めて聴いた。

これは驚きであります。この音色感は録音ではなかなか伝わらない。

最初のショスタコーヴィチの「祝典序曲」はさらりと流し、ヨーロッパ公演で好評だったという櫛田作品「元禄」が非常な名演。続くJ.ウィリアムスの「オリンピックセンテニアル」は、トランペット群のぴったり揃った柔らかくも美しい音色が印象に残りました。
十八番の「ディープパープル」メドレーもさすがの貫録。

近藤先生の指揮する「横浜ブラスオルケスター」は、最初に三善晃の難曲「クロスバイマーチ」を余裕で演奏、Aリードの「アーデンの森のロザリンド」をしっとり聴かせた後に
キャンディード組曲。この曲の終曲「草花や菜を育てよう」は、東日本大震災以降よく耳にすることが多くなった。

松戸市立第四中は3年連続全国大会金賞受賞団体。
しっかりとしたサウンドと安定感で聴かせる実力派バンドの印象。
きっちりスマートに決めていた最初の「トッカータとフーガニ短調」の森田アレンジは自分の好みではないけれど、上の娘はこのバッハの演奏が一番良かったとのこと。
「15分の名声 〜アンディ・ウォーホルのための音楽」(清水大輔)は中学生とは思えない落ち着いた演奏で驚いた。作曲者の清水氏も会場に来ていて、演奏終了後紹介されていた。

休憩なしに次々と出てくる豪華なフルコース。

続いて今年の全国大会出場を決めている東海大付属高輪台高の登場、ここへきて会場アナウンスの演出は全国大会さながらの雰囲気にがらりと変わる。

課題曲と自由曲の紹介に続き先生の紹介。

課題曲「吹奏楽のためのじゅげむ」に自由曲はスミス作曲の難曲「フェスティバル・バリエーション」。課題曲が終わっても拍手が湧かず、聴衆が吹奏楽コンクール全国大会の気分に浸りきっているのがまた面白い。

演奏はさすがに切れの良さと強烈なパワーで聴かせてくれる。演奏直後に会場に響く残響が美しいのは一人ひとりの水準が高いことの証。
高輪台高の演奏としては多少散漫な印象を受けたのは、豪華な名演を立て続けに聴き続け、自分の耳に疲労が蓄積してきたためだろうか。

続くリベルテは課題曲「香り立つ刹那」に続き福島弘和の「パッサカリアとトッカータ」を演奏。昨年よりも水準を上げていたように思う。

そして最後に埼玉栄高校。今回の出演団体の中では名電高とこの学校が一番印象に残った。

最初のシュワントナーの「・・・そしてどこにも山の姿はない」からして圧倒的。
グラスハーモニカが鳴り響く中で、様々な楽器が現れては消えていくき音楽が大きなうねりとなって客席に押し寄せてくる大変な名演だった。
大トリの「パガニーニ・バリエションズ」は演奏時間20分にもおよぶ大曲だった。
リードのアルメニアンダンスといいコンクールでは聴くことのできない長大な曲を、この演奏会では聴くことができるのが嬉しい。

生徒たちの希望として是非アンコールを演奏させて欲しいとの顧問の大滝先生のアナウンスに続き、演奏されたのは東日本大震災復興ソング「花は咲く」。

吹奏楽アレンジをした埼玉栄高の男子生徒の指揮で大滝先生が独唱、そして栄高校吹奏楽メンバーの合唱が加わり、3年生にとってはこの演奏会が最後とのことで、心のこもった演奏に会場内に大きな感動の輪が広がっていった。

最後は会場も一体となって「ビリーブ」を歌い、4時間半にも及ぶ長大なコンサートは終わりとなりました。

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2012年10月 9日 (火)

全日本吹奏楽コンクール三年連続全国大会出場記念演奏会~もうひとつの全国大会

秋は深まり今朝は寒さを感じるほど。見上げる空の絹雲の先には薄く月の姿が見えていた。

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昨日の三連休最終日は上の娘が出演する「全日本吹奏楽コンクール三年連続全国大会出場記念演奏会~もうひとつの全国大会」に行ってきた。

場所は東京、後楽園駅の近くの文京シビックホール。

吹奏楽コンクールの世界では、全国大会に三年連続出場すると翌年のコンクール出場権を失うという制度がある。(三出制度)

この制度により全国大会出場のチャンスは広がったものの、その年に当たった特に中学生、高校生の3年生はコンクールに出場できないという弊害がある。

この演奏会は三出制度により今年の吹奏楽コンクールを名誉あるお休みとなった団体が集まったもので、三出制度への問題提起としての意味合いを強く感じるもの。


今回東京までは沼津駅8時発の高速バスを利用。
バスの乗客は10名ほどで東名に入ってから席は自由。東京駅日本橋口到着は予定時刻の10時15分ピタリだった。渋滞のリスクが気にならなければ高速バスもよいものだ。

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新装なった東京駅は今までとはがらりと雰囲気が変わっていた。

休日ということもあり、復元された丸の内口のドーム内は立ち止まって撮影している人たちで大層なにぎわい。
開演時間の1までしばらく時間があるので、御茶ノ水ディスクユニオンにて音盤漁り。

捕獲の報告はまた後日。

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店内でいろいろと物色しているうちに時の経つのを忘れ、気付いたら開場時間の12時30分を過ぎていた。

娘の所属する川越奏和奏友会吹奏楽団の出演は一番めのはず。(・・;

慌ててレジに捕獲した音盤を持っていくものの数が多い。
相変わらずレコードが中心、時間がかかる検盤は止めにしてそのまま袋をかかえて近くの丸ノ内線御茶ノ水駅へ走る。

後楽園駅到着は開演10分前、ホールの場所を確認してなかったので駅ビルのインフォメーションの若い女の子に尋ねたところ「わかりません」との答えが返ってきた。
文京シビックは後楽園駅から徒歩1分のはずだが・・・・・

とにかく路上に出てみると、ホールに向かうらしき人の群れが見えた。
後を追いかけてみたら普通のビルと見間違えそうな雰囲気のホール入口に人が吸い込まれていく。

チケットは完売、自由席の人は席を詰めてくださいとのアナウンスの中、自分の席は1階指定席のほぼ真ん中。

今回の出演団体は全部で8団体。昨年全国大会三年連続出動を果たした中学校、高校、社会人バンドがそれぞれ2団体ずつで、主に関東圏のバンドが中心だが、長い歴史を誇る古豪愛工大名電高の出演が光る。

さらに今年の全日本吹奏楽コンクールの全国大会出場を決めている2団体がゲスト出演。
ひとつはあの東海大学付属高輪台高、そして川越奏和のライバル団体、川口市のアンサンブルリベルテがそれぞれ今年の課題曲と自由曲を引っ下げての登場という豪華さだ。

日本のアマチュア吹奏楽界のピラミッドの頂点に位置する団体が、コンクール以外でこれほど集まるのは壮観。

ここで長くなりましたので演奏団体の個別の感想は明日にします。

最後に出演した埼玉栄高校がアンコールで演奏した東日本大震災復興ソング「花は咲く」での顧問の先生の独唱と生徒たちの合唱には、先生と生徒の深い絆とコンクールに出ることができなかった寂しさがにじみ出ていて、聴いていてホロリときました。
三年生にとってこの演奏会が最後であったとのこと。

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終演後は娘と待ち合わせ、後楽園内ラクーアにあるインド料理店で夕食。

娘と別れて行楽帰りの人たちで混雑する東京駅から新幹線に乗り、自宅到着は9時ちょっと前。

休憩なしで、ワーグナーのオペラに匹敵する実に4時間半になんなんとする長大なコンサート。どの団体も驚きの水準で精一杯の演奏を聴かせてくれ、心地よい疲労感が残りました。

ありがとう。

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2012年10月 6日 (土)

「火垂るの墓」のラストシーンで流れていたガリ・クルチの「埴生の宿」

昨日で仕事の大きな山のひとつを越え、気分的に三連休の解放感に浸っております。

叔父の法事に行く母を送った帰りに、久しぶりに函南のブックオフへ寄ってみた。

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最近はもっぱらアナログLPばかりで、CDを聴く機会が減り、今年はほとんど購入していない。

最後にCDを購入したのはロジェストヴェンスキーのブリテン、場所は同じここのブックオフで2月18日。

世間はネット配信に急速にシフトしているようで、オークションを覗いてもかつてのレアCDが驚くほどの安値で動いている。

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店内に入ると250円のCD一律105円の文字が目に飛び込んできた。

どうせロクなものはあるまいと何気なく眺めていたら、英NIMBUSが出していた20世紀初頭の女性歌手のCDが大量に出ていた。


他にPearlのCDも数枚。

今でもレギュラープライスで出ているものも多く、それらがなんとすべて105円。

Eidenorenanorena_w2001910-20年代の録音が多く、すべてパブリックドメインとなって無料でネットで拾える音源ばかりなので、商品としての使命は既に終わったということだろうか。


この分野は自分としては未だ未知の分野で、知っている名といえばガリ・クルチとポンセルくらい。

105円ならばよかろうと、久しぶりにCDをたくさん買い込んでしまいました。

L2511519701Nacc1023ガリ・クルチを2枚とポンセルのほか、C.Muzio,Eide Norena,Jarmila Novotaエトセトラ。


それ以外の105円CDでは、林光作曲のギター五重奏曲「北の帆船」をウェルナー・ヒンクその他のウィーンフィルのメンバーが演奏したものや、ブリリアントレーベルが出しているガブリエリやメルーロなどの16世紀にヴェネチアで活躍した作曲家たちの宗教曲集。
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これはSACDだった.

メゾソプラノのLinda Finnieが歌うヴァーン・ウィリアムスやホルストの歌曲集シャンドス盤などなど。

今日はその中からガリ・クルチのCDを聴いた。
http://www.h6.dion.ne.jp/~socrates/galli_curci.html

英Perlから出ていたヴェルディやロッシーニのアリアを中心に、ソルヴェイクの歌やカロミオベン、ビショップの埴生の宿などのポピュラーな曲を集めたもの。

100年近く前の人の歌唱、現代のスタイルとはかなり異なるけれども、透明で不純物のない不思議な清潔感が非日常的な世界を作り出している。

このガリ・クルチの「埴生の宿」は、スタジオジブリのアニメ「火垂るの墓」のラストシーンで流れていたことで有名な演奏。

Youtubeはそのガリ・クルチが歌う「埴生の宿」

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2012年10月 5日 (金)

本日の練習、30周年記念演奏会の選曲

季節の流れは秋、とはいえ気候の変動は年毎に顕著になり、お彼岸のシーズンにピタリと合わせるように咲いていた彼岸花の開花は今年は遅れ気味だし、いつも今頃咲き始める庭のキンモクセイは未だ咲く気配もなし。
10月3日は沖縄生まれの愛犬ポコの1歳の誕生日。
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相変わらずの甘ったれだが多少は大人になった。


今週は予想通りハードな週となり毎日帰宅は夜遅く、ブログの更新もままならない。
昨日のオケの練習もとても出れる状況になかったのだが、先週休んでしまったので仕事を中抜けして途中から参加することにした。

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会場に着くとオケはフルメンバーが揃い「エジプト行進曲」が鳴っていた。
指揮は和田先生。
響きが幾分クリアとなり、フォルテでも各楽器の音色が聴き分けられる。
オケのモチベーションが上昇し2週間前に比べるとレベルが上がっているようだ。

続く「モルダウ」は大きな枠組みは出来ているものの、パートによって完成度の差があるのが気になる。とはいえ先週休んだ自分は大きなことは言えない。

練習終了後の30周年記念演奏会の中身を決める技術委員会も出席したかったのだが、そのまま本日の仕事の最後の詰めの準備で再び職場へ逆残り。

そのうち激しい雨が降り出して大雨洪水警報発令。

30周年の記念の年の候補曲を選ぶオケの技術委員会はかなり紛糾したとのこと。

候補に上がった曲目一覧を見ると、面白みと意外性にやや欠けるほぼ予想された曲が並んでいる。

自分もいくつかの腹案を持っていただけに参加したかったな。

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2012年10月 1日 (月)

ハミルトン・ハーティ作品集

台風一過の爽やかな青空の広がる朝、今日から10月。
今週の仕事の環境はかなり厳しい状況だが、この秋空のようにすっきりといきたいもの。

昨日は大型台風が直撃しそうだということで、朝早くに裏山に入り過剰に群生し倒れかかっている竹を切り倒して間引いたりしていた。
大汗をかいてこれで一日の体力を使い果たした気分。

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畑に降りるとオクラが黄色い美しい花を咲かせていた。この花も夕方の台風で吹き飛ばされてしまった。


今日はアイルランドの指揮者ハミルトン・ハーティ作品集。

曲はハーティの名を一躍世界に広めたヘンデルの「水上の音楽」を近代オケ用に編曲した組曲を中心に、「ロンドン・デリーの歌」「ジョン・フィールド」組曲など、作品集とはいえ実質は編曲集と言うべきもの。

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英シャンドス原盤の国内盤LPで、演奏はブライデル・トムスン指揮アルスター管弦楽団、という北アイルランドのローカルな面々による演奏。


どれもコンパクトな編成で手際よくまとめた作品ばかり。
「夜想曲」を初めて書きショパンに影響を与えたというフィールドのピアノ曲を題材とした「ジョン・フィールド」組曲を含め、ヘンデル以外はライトクラシックのような趣で、
高原の軽く爽やかな空気の中に身を置くような気分の曲ばかり。

トムスン率いるアルスター管は、自分たちの音楽を愛情込めて慈しむように演奏している。

トムスンは「アイリッシュ交響曲」やピアノ協奏曲など、ハーティの作品の多くを録音している。
http://www.ne.jp/asahi/mms-classic/mmwsp03f/harty.htm

Youtubeはプロムスでの「水上の音楽」

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