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2012年12月に作成された記事

2012年12月31日 (月)

ミュンシュのブラ1聴き比べ

2012年最後の日は快晴。
家の大掃除、買い出しその他で年末最後の三日間はいつも慌ただしく過ぎてしまう。

今年は仕事の内容も環境も激変。
今にして思えば人生の中で大きな転換の年だった。
いろいろな面で周囲の人たちに助けられていることも実感。

高3の下の娘は部活で全国優勝という思いがけない結果となり、国立劇場の披露演奏会も行くことができた。

苦労も多かったが思いで深き年。

部屋の片づけも午前中には終わり、午後は庭の掃除。
家族そろっての年越しそばの夕食後、夜はじっくりと音楽を聴いている。

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最初にR.シュトラウスの16の管楽器のためのソナチネ第1番を、著名なクラリネット奏者ド・ペイエ指揮ロンドン響のメンバーによる英EMI盤のLP.


ディヴェルティメント風の明るい曲を聴いているうちにブラームスが聴きたくなった。

取り出したのはミュンシュ指揮パリ管による交響曲第1番。
1968年、創設間もないパリ管のお披露目演奏的な録音。
この曲最高の名演として名高いもの。

S_pc240459創設間もないパリ管を興の湧くまま自在にドライヴ。
横に流れていく音のひとつひとつが実に熱い。

あたかも曲がその場で生まれているかのようなスリリングな演奏だ。

第2楽章の後半部分に、指揮者の意図する音の流れの速度とオケの受け取りに多少の齟齬があり、メルトダウンしそうな瞬間はあるものの、直ちに立ち直るのが凄い。

フィナーレの最後に、トスカニーニやヨッフムの演奏で聴かれるティンパニの改変がある。

この改変を1956年のボストン響との旧録音と聴き比べたくなり、こちらも聴いてみた。

S_pc240467こちらの演奏はまるで別人のような冷静な演奏。ティンパニの改変がないのは意外だった。


確か小沢征爾が指揮したサイトーキネンオーケストラでティンパニを叩いていたボストン響のティンパニ奏者、ヴィック・ファースはこの部分をパリ管の録音と同じように改変していた。

このミュンシュパリ管のブラ1の手持ち音源は国内盤のLPが2種ある。

初出のAAで始まる番号のものと、80年代に再発されたEACで始まる番号のもの。

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マトリックス番号が同じなのでさほど違いはないだろうと思ったのだが、冒頭を聴き比べてみて吃驚。


ティンパニの音の力とオケの奥行きで圧倒的に初出盤が上だった。

Youtubeはミュンシュ指揮フランス国立放送管との1966年来日公演のブラ1フィナーレライヴ。

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2012年12月30日 (日)

ホヴァネスの交響曲第24番

今日は朝から雨模様。
上の娘も帰省して賑やかになった家では昨日から大掃除。

今年はいつもよりも本格的に、古い棚やら神棚の奥などを片付けていたら。

「部外秘 山田騎兵中佐講話筆記 佛領印度支那ノ概況」
大正十三年十二月八日 第十五師團司令部
というガリ版刷りの小冊子が出てきた。

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日露戦争時に編成された第十五師団は、この冊子の翌年。解散している。


これは当時第十五師団に所属していた三島の野戦重砲第二連隊関係のものではなかろうか?

こんなものが、何故家にあったのか不明。

買い出しやら大掃除で落ち着かない中で聴いたのは、生涯に67曲もの交響曲を書いた現代アメリカの作曲家アラン・ホヴァネスの交響曲第24番。

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演奏はホヴァネス指揮ナショナルフィルハーモニック、ジョン・オールディス合唱団。

POSEIDONレーベルから出ていたLP.

この曲は弦楽器とトランペット、テノールソロと合唱団という編成。

静かに控えめに東洋的な旋律が流れる癒しの音楽。

ミステリアスでエキゾティックな世界。
トランペットソロは名手ジョン・ウイルブラハム。

Youtubeはホヴァネスの「聖グレゴリウスの祈り」

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2012年12月27日 (木)

CRESYN のヘッドフォンC515H

今年も一週間を切り職場も年末年始の休みを控え楽しげなモードが漂う。

P1000132_2今日は強風吹きすさぶ西浦平沢地区へ行っていた。



このところStereo雑誌2013年1月号付録のUSB-DAC、LXU-OT2にヘッドフォンやイヤフォンを繋げてネットの音源でいろいろと遊んでいる。

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だが愛用のゼンハイザーのヘッドフォンHD414では、音が甘くなり過ぎ音量も小さく相性は良くない。

家内が深夜での練習用として使っているクラビノーバ用のヘッドフォンを買い換えたいと言い出した。


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そこでネットの記事に刺激されLXU-OT2と相性が良いというCRESYNの C515Hというヘッドフォンをアマゾンで購入してみた。
http://zapanet.info/blog/item/2505

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昨日このヘッドフォンが到着。さっそくNMLからNAXOS音源のピケマル指揮のデユリュフレのレクイエムを聴いてみた。

この演奏はCDを既に入手済。

家のメインシステムと比べると細部の透明感やスケール大きさで比べるべくもないけれども、音にまとまりがありバランスも良く品格すら感じられる。

これならば日常気軽に楽しむ音としては十分だ。
これが1500円。

DACとの相性が抜群ということだろうが基本性能も良いのだろう。
家内も気に入りクラビノーバで使っている。

自分用にもうひとつ買うことにした。

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2012年12月25日 (火)

カメラータ・ザルツブルク50周年記念CD

日に日に寒さが厳しく周りの環境が激変した2012年もあとわずか。
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昨日まで鮮やかな色で咲いていた庭のもみじは、今日の強風で全て散ってしまった。

昨日はパソコンの外付けハードディスクが突然のクラッシュ。
フリーズしたパソコンを不用意に強制終了させたのがまずかった。
プリントしていない家族関係の写真、音楽関係の自分が書き溜めていたものが全てオシャカとなりしばし呆然。
ネットでハードディスク修復の会社をいくつか探してみたが、とても現実的でない高価な値段。

がっくりしながら古いパソコンやらUSBメモリーの中身を確認していたら家族関係の写真類は見つけることができた。別の場所に退避していたのをすっかり忘れていた。
だが苦労して入力していた音楽コレクションのデータや原稿の半分ほどは消滅。(T^T)

S_pc200424夜は娘の手作りケーキでささやかな家族でのクリスマスイブ。


本日帰宅後聴いたのはカメラータ・ザルツブルク創立50周年記念アルバム3枚組CD。

指揮はこのオケの創設者ベルンハルト・パウムガルトナーをはじめ、シャーンドル・ヴェーグ、そして現代のノリントンによる各1枚ずつ。
いずれもオーストリア放送局のアーカイヴに残されていたもの。

今日はパウムガルトナーの一枚を聴く。
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曲は交響曲第35番「ハフナー」、K.431,541、383の3曲のコンサートアリアを、レオポルド・シモノー、ヘレン・ドーナト、ホセ・ファン・ダムの実力派歌手に、

ブレンデルをソリストにK,466のピアノ協奏曲というモーツァルトの曲を集めたもの。

「ハフナー」は、堂々とした風格の中にスタジオ録音とは異なる遊び心が出ていて面白い。第一楽章の装飾音符風の16分音符の強調などあたかも花びらが散っていくような効果を上げていた。

3曲のコンサートアリアも張りのある若々しい声で楽しませてくれた。
若きブレンデルの颯爽としたコンチェルトも良い演奏だ。

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2012年12月23日 (日)

コリン・デーヴィスの「グラン・パルティータ」

連休二日目は天気も良いので畑作業。

毎年多くの実をつける檸檬は今年は塩害の影響で収穫ゼロ。
野鳥にやられ始めた実り始めのネーヴルを採ることにした。
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ネーブルの隣にある酸っぱい夏みかんは野鳥も敬遠して全くの無事。


時々覗いてみるHARD OFFのジャンクコーナーで2枚のLDを見つけた。

一枚はコリン・デーヴィスの指揮でモーツァルトのセレナードを三曲。

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有名な「アイネ・クライネナハトムジーク」と管楽器のための「ナハトムジーク」K.388に「グラン・パルティータ」。
オケはバイエルン放送響の団員によるもの。

S_pc190416そしてもう一枚は、カラヤン指揮ベルリンフィルのブラームスの交響曲第3番と4番の組み合わせ。

こちらは1973年の映像でベルリンフィルとの二つの全集録音の中間の時期のもの。


レーザーディスクは需要も少ないためかいずれも105円。

今日はデーヴィスのモーツァルトを聴いた(観た)。

この演奏はCDでも出ていて、CDは「アイネクライネ」は収録されていなかった。

収録はレーゲンスブルクの市庁舎のホールでのライヴ。
穏健でいてメリハリをきちんとつけた演奏。バイエルンのオケの技も堅実なもの。

映像を見ていて驚いたのだが、いわゆる十三管楽器のためのセレナーデの「グランパルティータ」を14人で演奏している。

オリジナルの譜面は低音部分はコントラバス指定だが、モーツァルトの生前からこのパートをコントラファゴットに置き換える演奏も多い。
これをデーヴィスは、コントラファゴットとコントラバスと両方を使用し低音を増強。

K.388も見直してみたら通常のオーボエ、クラリネット、ファゴット、ホルン各4本の八重奏ではなく、コントラバスを補強していて、自然と厚みのある演奏になっていた。

映像で見て初めて分かる発見。

Youtubeはムーティの指揮で「グラン・パルティータ」

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2012年12月22日 (土)

付録のLuxman製のヘッドフォンアンプ付きUSB-DAC

昨晩は市内の某中華料理屋で職場の忘年会。

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宴会の途中で沼津プロレスのメンバーが突然の乱入。
一同驚いていると飲酒運転撲滅運動ということで、思いがけぬサプライズで盛り上がりました。
二次会はパスして健全な時間に帰宅。

そして三連休初日は朝から雨。

図書館に行きNMLの更新の後、立ち寄った書店で目に入ったのは月刊「Stereo」誌2013年1月号。

これがなんとLuxman社製のヘッドフォンアンプ付きUSB-DACが付録で2800円。

ということで衝動買い。

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パソコンに繋げてYoutubeやNAXOSミュージックライブラリーをヘッドフォンで聴いてみたところちゃんとLuxmanの音がする。

最初は高音に偏りがあり粗さも感じられたものの、エージングが進むにつれて音が練れてまろやかになってきた。

値段を考えれば予想以上に立派な音。
http://www.ongakunotomo.co.jp/magazine/stereo/

明日はアンプに繋げてスピーカーからの音を聞いてみよう。

しばらく遊べそうだ。

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2012年12月19日 (水)

今年最後のボエームの会

晴れ朝のうち雨。忘年会シーズンの到来とはいえ仕事は袋小路状態のまま年を越しそうな気配。

640x640_rect_8103763_2昨晩は今年最後の定例ボエームの会。
せめてこの時ばかりは俗事を忘れたいもの。

場所はいつもの小料理「はちまき」。
冬場恒例の鍋シリーズの今回は、山形庄内の郷土料理「どんがら汁」。


当日朝届いたばかりの脂の乗った寒タラのぶつ切りに、地元伊豆市産の特大きくらげ、長ネギなどをみそ仕立てで煮込んだ東北地方ならではの濃厚な鍋もの。

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菊子と呼ばれるタラの白子は別皿からしゃぶしゃぶ風に。

新鮮なだけにぷりっとした絹色の菊子にお酒が進みます。

本日のお酒は磯自慢特別大吟醸の差し入れから始まるほどよい滑り出し。

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回を重ねる毎にメンバーは小食となりつつあるけれども、酒量はしだいにエスカレート。


前回用意して手つかずだったうすにごり「磯の澤」、「大七」と吟醸「奥の松」の3本、およそ一升ほどを4人で飲み干してしまいました。

鍋とお通しでお腹が膨れ、身動きができないほどとなった最後に出たお新香が絶品。

添えた渋茶がまた嬉しいお店の配慮でした。

Asa12050634aP1010002沼響のHPの聴き比べコラム「ブラームスの2番を聴く」に、シューリヒト指揮ウィーンフィルのスタジオ録音の感想をアップしました。
http://www.numakyo.org/cgi-bin/bra2.cgi

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2012年12月17日 (月)

伊豆新世紀合唱団第13回定期演奏会

新たな週の始まりは雨。

昨日は伊豆新世紀合唱団第13回定期演奏会のオケ伴。

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午前中のゲネプロのためにホールの舞台に入ると、崩落した壁面の現場は土曜の夜に壁面全てを点検し応急処置をしたということでガムテープの補修でモザイク状態。

二階客席の壁面の一部はビニールシートで覆われていた。

眺めていて意外と応急箇所が多いのには驚く。客席の一部は万が一に備えて立ち入り禁止。

昨日の地元新聞の朝刊には壁崩落の記事が写真入りで出ていた。
開演前には場内アナウンスで事故の事情説明を行うという、特殊な状況下での演奏会。

ゲネプロ開始も予定より遅れて11時から。
練習は土曜の事故で中断した部分から初めてざっと全曲を通して終了。


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このようなアクシデントにめげず、本番当日となるとさすがに合唱もオケも気合十分。

皆のテンションと集中力がぐんぐん上がっていくのが良くわかる。
吹いていてしだいに愉快になってきた。

今回はゲネプロから本番までのインターバルが長く、昼食後に暇を持て余しながら楽屋にいるうちに緊張の糸が切れ眠くなってきた。肩が凝って頭も重くなってきた。
一年の疲れがここで出てきたのだろうか・・・・・
今までこのようなことはなかったのだが。

ホール裏手に小松宮別邸の「梅御殿」があったことを思い出し、気分転換にホールの外に出てみた。

建物は楽寿園の前所有者の広大なお屋敷内にあり、明治期に京都御所から移築されたものだという。ホール完成時に所有者から三島市に寄贈されたとのこと。
http://www.mishima-youyouhall.com/modules/gallery/viewcat.php?cid=12
だが入り口の門が閉まっていて近くまで行けなかった。


そして本番。
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会場はほぼ満席で沼響の出番は第二部から。


曲は「虹と雪のバラード」「ペチカ」「ふるさと」などの日本の歌。
「ペチカ」のアレンジはヴィヴァルディの「四季」からの「冬」をコラージュしたもので、途中で第2楽章の有名なヴァイオリンソロの旋律がそのまま出てくる。

オケは舞台に乗ったまま第三部のカンタータ「土の歌」が始まる。

この曲の第一曲最初の部分と中間部に弱音のままアルペジョ風に高音に上っていくホルンにとって嫌な部分があり、練習の時にしばし外して顰蹙を買っていた。
本番では音は外さなかったものの音程がぶら下がり50点くらいの出来。

第6曲終盤のブラス群の壮大なコラールの余韻を残しつつ弦楽器のトレモロで静かに入る終曲「大地讃頌」の最初の部分はこの曲最大の聴きどころ。いつ聞いてもかっこいいなぁ。

アンコールは「大地讃頌」をもう一度演奏しました。

これで今年の吹き納め。

youtubeは沼響土曜日のリハーサルのまさに壁が崩落した瞬間の様子。
メンバーの一人がたまたま撮影していました。

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2012年12月15日 (土)

本日の練習、沼響と合唱団のパワー壁を落とす

今日は朝から雨。

明日は伊豆新世紀合唱団の第13回定期演奏会お手伝い本番の日。

午後からの前日練習のため三島市民文化会館「ゆうゆうホール」へ。

雨の国道一号線は渋滞模様で会場に着いたのは練習直前。

S_pc120357ウォーミングアップなしのいきなりのカンタータ「土」ではちょいと辛いと思っていたが、第2部の「虹と雪のバラード」「ふるさと」などの軽い曲から始まったのありがたい。

暖房の効きの悪い寒いホール内で、オケ全体にも適度なウォーミングアップとなった。

オケのみの練習の後は合唱合わせ。

前回の練習では合唱とのピッチの差が大きく心配させられたが、今日はかなりの改善。

若い相沢先生の指導もてきぱきとした効率の良いもの。

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カンタータ「土」の全曲通しの終了後、細部の練習に入ろうとしたその瞬間。


自分の真正面の舞台下手の10メートル近い高い所のタイルのおよそ1メートル四方の区画がゆっくり壁から離れ、まるでスローモーションビデオを見るように下へ落下。

ドッシャーンという大音響で破片が周囲に飛び散って、場内騒然。

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幸い下には誰もおらず楽器もなく無事だったものの、もし人にモロに直撃されれば確実に致命傷。


破片は客席にも飛び散っている。本番だったならば演奏会どころではなかっただろう。

直前の「大地讃頌」最後の直近の大太鼓のフォルティシモが影響したのだろうか。

動揺が皆の間に走り、オケはそのまま解散となった。

ホールの壁、明日は大丈夫だろうか。

笹子トンネルの事故以来、日本のインフラの安全への信頼が揺らいでいることを肌で実感した日。

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2012年12月14日 (金)

本日の練習、あと2日

今朝は車のフロントガラスも凍らず比較的温かな朝。
本日午前中は屋外で肉体作業系単純作業。風も少なくさほど寒くないのがありがたい。

P1000113お昼は沼津港の魚市場食堂で本日限定日替わり定食。

お刺身、生シラスと生サクラエビに旬のカキフライで800円。
http://www7b.biglobe.ne.jp/~numadu/index2.html


そして昨晩はオケの練習日。

明後日の本番に向かってオケ単独としては最後の練習。
先週休んでいるので職場を早めに抜け出し十分なウィーミングアップをしながら、と思ったものの会場到着はやはり開始ぎりぎり。

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今回は師走の多忙な時期でもあり本番直前だというのに集まりが悪い。
時間がたつにつれて三々五々ポツリポツリと集まり始めた。
練習は合唱の伴奏部分のみ取り出して、一連の曲の最終確認を二時間ほど。

帰宅後、就寝前に双子座流星群を見ようと外に出たところ雲一つない夜空は満天の星。
天空を横切る天の川も良く見えた。

P1000111新月でもあり流星観測には絶好の状態。
空を見上げた直後に大きな流星がスーッと夜空を切り裂くように走るのが見えた。

しばらくすると冬の夜空を象徴するオリオン座のすぐ横あたりの双子座を中心に、スー、スーと長短はあるが流星が流れていくのが良く見える。

家内と娘を呼び、家族3人でしばしの天体ショーに見入っているうちに足にまとわりついてくるのは愛犬ポコ。
最近の流星群の中では出色の出現数に時間を経つのを忘れ結局寝たのは2時過ぎ。http://naojcamp.nao.ac.jp/phenomena/20121212-geminids/


明日は合唱団との前日リハーサルで、明後日はいよいよ本番。
http://www.geocities.jp/izushinseiki/

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2012年12月12日 (水)

クラウディア・ムツィオのアリア集

本日予定していた職場内一部メンバーによる忘年会は、主要メンバーの一人が腹痛で倒れ中止。

今日は夜に備えて車を家に置き徒歩で通勤していて、帰りもそのまま徒歩で帰宅。
所用時間はおよそ40分。
ウォーキングとしてはちょうど良い距離だが、定期帰宅の毎日ならば良いものの、遅くの帰りに冬の夜道をトボトボと歩くことを想像すると、これがなかなか習慣化することができない。

Pv_horn_edited最近通勤の車中で聴いているのは、10月にブックオフの一枚125円均一コーナーからまとまった数のCDを購入した英NIMBUSの「PRIMA VOICE」シリーズ。

http://www.wyastone.co.uk/prima-voce-series

このシリーズは20世紀初頭の歌手たちの歌唱を、グラモフォン社製の巨大なホーンを使用した蓄音機で再生し、マイクで拾った音をCD化したもの。
1910年代から30年代までの録音が中心だが、人の声はいずれも生々しく記録されている。

Muzioportこの中のイタリアのソプラノ歌手クラウディア・ムツィオ(1989~1936)の歌は衝撃的だった。
http://ml.naxos.jp/album/81015-2

彼女はメトやコヴェントガーディンで活躍し、プッチーニのオペラ「外套」の世界初演で主役のジョルジェッタ役を歌っている。
ムツィオの短い生涯の晩年は、マネージャーでもあった17歳年下の恋人が世界恐慌のあおりを受け破産し不幸続き、その突然の死には自殺説まであるほどだ。


NIMBUSのCDに収録されているのは、イタリアオペラの名アリアから10数曲。
47歳という短い生涯の晩年の1934年から36までの録音10数曲と、1911年のムツィオの初録音となった「ラ・ボエーム」からの「私の名はミミ」。

Ni7814_21911年録音のミミは、この時代には多いに受けたという砂糖菓子のような甘さとコケティッシュな魅力があるものの後年の歌唱の深さには遠く及ばない。


1930年代の録音の、幾分憂いを含んだ陰りのある甘い声と端正な歌い口は、時代を超えた普遍的な美しさを獲得している。

聴いていて思わず泣けてくるような感動的な歌唱の数々。
毎日そればかり繰り返し聴いている。

Youtubeはムツィオの歌うトスカ「歌に生き、愛に生き」

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2012年12月11日 (火)

Raymond Trouardのリスト

仕事は先週の大きな山場を過ぎ今週は小康状態。
衆議院選の16日は演奏会の本番なので期日前投票をしようかと思うのだが、投票する政党が未だ決まらない。

今後の日本の動向を決める大事な選挙だというのに。

前回の衆議院選挙中で甘い言葉の並んだ民主党のマニュフェストは、結局見通しの甘い財源の裏付けのないものだった。

外交はここ50年の間で最悪の状態。
鳩山元首相があれほど常識からかけ離れた人だとは思わなかった。まさに宇宙人。

事業仕分けの中で、文化や科学技術の分野で目先の結果に捉われ消滅してしまった事業も多いのではなかろうか。

とはいえ今の事態を招いた元凶の自民党の時代に戻るのももう御免。
雨後の竹の子のようににょきにょき現れた新政党は違いがよくわからない。

党首討論や政見放送を見ても、皆同じようなことをオブラートに包んで主張しているだけ。
民主党の失敗を見ているだけに、皆腰が引けているようにも見える。
今の対外問題に影響された右傾化した政党が多いのも気になる。

脱原発を目玉にしている政党は、国内に50基ある原発の廃炉に必要な技術者や資金を確保できる見通しがあるのだろうか?
廃炉にともなって出てくる核廃棄物やプルトニウムの処理はどうするの?

実現可能かどうかをしっかり検証してから政策を打ち出して欲しいものだ。
これでは3年前の民主党と同じではないか。

ぎりぎりまで様子を見よう。

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今日はリストを2曲、交響詩「前奏曲」とピアノとオーケストラのための「ハンガリー幻想曲」を聴く。

フランスODEONのモノラルLPで「前奏曲」はエドウアルド・リンデンバーグ指揮パリ音楽院管弦楽団。
ハンガリー幻想曲はRaymond TrouardのピアノにGustave Cloezの指揮フランス国立放送局管というもの。


リンデンバーグでは、エラートに録音していたブラームスの交響曲全集が、作品の本質を高い水準で過不足なく聴かせてくれた演奏でひところ好んで聴いていた。

この前奏曲もオケを過不足なく鳴らした演奏だが、「ハンガリー幻想曲」が凄い。
このピアノを弾いているRaymond Trouardというピアニストの演奏は初めて聴いた。

強靭なタッチと艶のある美しい音色、知的な音楽造りで技巧も見事。

これは只者ではない。
使用ピアノはプレイエルと書いてある。

ネットで検索すると、リストの弟子だったザウアーや作曲家のデユカスらに学んだフランスのピアニストでミッシェル・ダルベルトやアムランを教えたピアニストだという。

http://fr.wikipedia.org/wiki/Raymond_Trouard

このコンビでリストのピアノ協奏曲第2番の録音もあるようだ。
もっと他の曲も聴いてみたくなった。伴奏も見事なものだ。

Youtubeはリストの「前奏曲」

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2012年12月10日 (月)

アーベントロートの「運命」

本日職場内で一名腹痛のため急な休み。
ノロウィルスに感染していなければよいのだが。
今日は、ヘルマン・アーベントロート指揮ベルリンフィルの「運命」を聴いた。

Img404_3VURTUOSOのCD2枚組で、同じくアーベントロートとベルリンフィルによるブラ1と、ブシホダのヴァイオリンでベートーヴェンとブルフのコンチェルトがメンゲルベルク指揮コンセルトヘボウ管による演奏がフィルアップされている。


このCDの「運命」には1939年の録音の表示があるが、実際は1937年11月22日、独逸オデオンへのスタジオ録音。

同年の10月28日と11月3日に、イギリス資本のHMVがフルトヴェングラーとベルリンフィルとで「運命」を録音したことに激怒したナチスの宣伝相ゲッペルスが、急遽ベルリンフィルを招集。当時、ベルリンフィルと並ぶドイツオーケストラ界の一方の雄ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管の常任指揮者だったアーベントロートを起用して録音したという曰くつきの演奏だ。

遅いテンポの異様に暗い黒く頑丈な鉄製の古金庫のような演奏だった。
フィナーレも不気味さが先行している。

Youtubeはカラヤン、若き日の運命

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2012年12月 9日 (日)

トウルノフスキーのモーツァルト

寒波襲来、昨晩から風も強く今朝はこの冬一番の寒さ。

P1000106せっかくの休日でそのまま寝坊したいところだが、午前中は下の娘の筝曲部がライオンズクラブから表彰されることになりその表彰式のために9時半集合。

家内は昨日上の娘の学生マンションに宿泊。

その表彰式は自分も会場で見学。式典終了後に筝曲部を長年指導しているH先生にご挨拶。
先生のご主人が自分の高校3年時のクラス担任というのも不思議な縁だ。

そして夜はご近所のお通夜というそれなりの忙しさで、昨日の横浜、埼玉、東京と渡り歩いた疲れの抜けぬまま明日から新たな一週間が始まる。

そして今日聞いた音楽はチェコの名指揮者マルティン・トウルノフスキーのモーツァルト。
http://www.kojimacm.com/artist/martin/martin.html

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交響曲第29番と第40番の2曲で、29番はチェコフィル、40番はブルノ国立フィルのチェコ・スプラフォンのLPというもの.

ブサンソンの指揮者コンクールに優勝の後、ドレスデン国立歌劇場とゼンパーオパーの監督となったほどの実力者なのに知名度が極端に低いトウルノフスキーだが、残された録音は底光りのするような名演ばかり。

このモーツァルト、特にブルノフィルを振ったモーツァルトが幾分渋いオケの音でロマンティックに歌い上げた名演だった。

群馬交響楽団の首席客演指揮者だが今でも来日しているのだろうか。
息子シュテファンはウィーンフィルのファゴット奏者として名高い。

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2012年12月 8日 (土)

高田馬場、「タイム」

4月から学生生活を始める下の娘のアパート・マンション探しのため家内と娘と上京。


2484285_2大学が紹介してくれた不動産屋との相談の中で、ほぼいくつかの物件の目途をつけていたので実際には現地確認のみ。

休みだし朝早いから電車は空いているだろうと思っていたら、上りの東海道線は横浜までほぼ満車。

最初の目的地の横浜近郊の女子学生マンションにうかがうと、管理人さんが待っていてくれた。
娘も気に入り、新築まもなくセキュリティも十分なのでここに決めることにした。

説明が終わり、エレベータで下りると待合室に2家族ほどが待機していた。
どうやら人気のマンションらしい。

上の娘の時は二日がかりで10件以上回ったのだが今回はすんなり決まったのでよしとしよう。

お昼はあらかじめネットで調べていた人気のイタリアンのお店をクーポン券を握りしめてようやく探し当てたところ土曜日は3時からの営業ということでがっくり。やむなく目の前に入った「王将」へ。

631152その後自分は先日輪禍に会った上の娘の様子を見に埼玉、家内と娘は買い物のために「ラゾーナ川崎」へ。


娘のマンションに到着すると娘は大掃除の真っ最中。

どうやら親が来るというので、慌てて掃除を始めたら収拾がつかなくなってし待った様子。
着くと同時に「お父さん、そこのゴミ外に出してきて」との命令口調。

とにかく元気そうなので安心する。

28398s保険会社のやりとりの書類やパソコンの設定などを見て一時間ちょいで退去。


帰りのついでに、久しぶりに高田馬場の中古音盤屋「タイム」に顔を出す。
http://shop.timerecords.jp/

数年ぶりに寄ったお店は1階部分だけとなり規模は以前の半分ほど。CD離れが加速し、限られたマニアックな客に志向した店になりつつあるようだ。

LPもCDも数は少ないがディスクユニオンよりも安い傾向。

時間もないので、400円以下コーナーのみをざっと眺めて、いくつか面白そうなものを発見。

Really_bisimg600x53413460917060sm_2ミュンシュ時代のボストン響の首席奏者による、カーター、ピストン、ファインら20世紀アメリカ作曲家たちによる室内楽曲集国内RCA盤。

モーツァルトの三代の作品を集めた「モーツァルトの父・子・孫」トリオ盤。演奏家はザルツブルク周辺の音楽家たち。

若き日のホルスト・シュタインとN響の常任指揮者だったW・シュヒターがベルリンドイツオペラのオケと合唱団を振ったオペラ合唱曲集、独逸盤LP2枚組。フィリップ・アントルモンがロイヤルフィルを振りサティの「パラード」ドビュッシー編曲「ジムノペディ」などを集めた独逸CBS盤。

ナディア・ブーランジェの弟子パラサキヴェスコの弾くドビュッシー、前奏曲集第1巻、仏カリオペ盤。ジャケットは汚れていたが盤質はAランク。
その他LP8点ほど。これで200~400円は安いだろう。

時間があればまだ面白そうなものがあったのだが、30分ほどで退去。

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2012年12月 7日 (金)

ザルツブルクのボスコフスキー

今朝は車のフロントガラスが凍っていた。いよいよ本格的な冬の到来。

今日は今年を〆る仕事上の大きな山場の日。
準備のために昨日のオケの練習は出ることができなかったが、それだけの成果はあったので満足。

進学の決まった下の娘は早くも浮かれ模様。今週は期末試験のはずだが。
明日は上の娘の見舞いも兼ねて4月からのアパート・マンション探しで東京へ行く予定。

帰宅後は、ボスコフスキー指揮ウィーンフィルのウィンナワルツ集。

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聴いたのは著名なニューイヤーコンサートのライヴではなく、1975年8月20日のザルツブルク音楽祭の記録。

ザルツブルク音楽祭事務局のレーベル、モーツァルトハウスが発売していた1999年頃のCDで、デッカ録音とは別の音源によるもの。

全てヨハン・シュトラウス2世の作品で、「ジプシー男爵」序曲から始まり「芸術家の生涯」「アンネン・ポルカ」「 浮気心」「皇帝円舞曲」「ウィーンの森の物語」

「 山賊のギャロップ」「女性の賛美」「南国の薔薇」「 新ピツィカート・ポルカ」「美しく青きドナウ」などの著名なワルツ、ポルカを11曲集めたもの。

「ウィーンの森の物語」がツィターの前奏でないのが惜しいが、洗練された気品の中にきっちりと芸術性の高まりを感じさせる表現が、祝祭気分に満ちたニューイヤーコンサートとはまた異なる魅力を感じさせる演奏だ。

幾度の繰り返しの視聴に耐えうる音楽的な名演、録音も良い。

Youtubeはボスコフスキーの「鍛冶屋のポルカ」

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2012年12月 5日 (水)

アルヴィド・ヤンソンスのモーツァルト、「レクイエム」

晴れのち曇り。
中村勘三郎さんの早すぎる死は同世代であるだけにいろいろと考えさせられた。来年4月の歌舞伎座のこけら落しを控え、さぞ無念であったろう。

そして今日はモーツァルトの命日。

601053042223_2静かにレクイエムをアルヴィド・ヤンソンスの指揮で。
http://blogs.yahoo.co.jp/william_kapell/36156861.html

リトアニアの演奏家たちによる1976年モスクワでのライヴ。
ICONレーベルから出ていたCD.


渋く奥行きのある合唱と余裕のあるテンポ。
厳しくも美しい人生の苦悩と安らぎを深い部分で表現している名演だ。

Youtubeは、モーツァルトの「レクイエム」 コリン・デーヴィスの指揮

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2012年12月 4日 (火)

ソコライのグリーグ、抒情小曲集

日曜の晩に交通事故にあった娘は、やはり昨日からいろいろな痛みが出てきて辛くなってきたようだ。

日常生活にはさほど影響はないが、ピアノの試験を直前に控えて手首が動かないという。

なんともついていないが回復まで気長に待つしかないだろう。
加害者の保険屋との交渉や各種手続きは娘にはまだ荷が重いかもしれない。

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今日はハンガリーのピアニスト、ソコライの弾くグリーグの叙情小曲集抜粋。
ナクソスから出ているCD。

ナクソスには本場ノルウェーのピアニスト、ステーン=ノックレベルグの弾くグリーグピアノ曲全集という大物もあるが、これはその全集録音の以前のもの。

晩年のリヒテルが好んで弾いていたシンプルで素朴な珠玉の名品の数々。

冷ややかで無機質な音色でサラリと流したソコライの演奏も良いものだ。

Youtubeはグリーグ自身が弾く「ノクターン」

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2012年12月 3日 (月)

ドンコサック合唱団のことなど

本日快晴。昨夜の雨で富士山は新雪の真新しい白さで眩しいほど。

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下の娘は今年大学受験。

夏休みまで筝曲部の全国大会出場と国立劇場の披露演奏が重なり、受験勉強は完全に出遅れ気味。

本人はかなり焦っていたものの起死回生を狙った先日の自己推薦AO入試では、英語の試験の出来が良かったようで面接の受けも良く、無事滑り込むことができた。
結果としては全国大会出場ということが大きく効いたのかもしれない。

そして昨晩遅く上の娘から突然の電話があり、同乗していた車が追突されたとのこと。
幸い大事に至らずレントゲン検査の結果は異状なしで本人はケロッとしていたが、交通事故の痛みは翌日出ることを自分は一昨年の事故で経験済み。

とにかく気になるので、下の娘の部屋しも併せて今週中に上京したいところ。

今日はドンコサック合唱団の「ロシア民謡集」。

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日本グラモフォンから出ていた国内盤のLP。

一昨年、祖父の知人でクラシックファンだった方のご遺族からまとまった数のクラシックLPをいただいた中に入っていた一枚。

かつて一世を風靡したというセルゲイ・ジャーロフ率いるアメリカ国籍の亡命ロシア人たちが組織したドンコサック合唱団の演奏。1965年の録音

最初は少人数の薄い響きと素朴なほどの粗いアンサンブルが気になり、途中
で針をあげてしまおうとも思った。
Youtubeにアップされている1930年代の映像の演奏とはまるで別団体のような演奏だ。

団員が年老いてしまったのだろうか 。

ところが、さりげなく部屋の中に流しているうちに哀愁の漂う歌声に妙に懐かしい気分になってきた。

かつて北海道に住んでいた時、時々寄ったロシア料理屋の店内で流れていたロシア民謡がこのドンコサック合唱団の演奏だったような気がする。

ちなみに同名の団体が今年来日しているが別団体だろう。
http://roshianow.jp/articles/2012/05/15/14380.html

Youtubeは1930年代のドンコサック合唱団

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2012年12月 2日 (日)

本日の練習、合唱合わせ

曇り夕方から雨。

午前中は恒例の地域防災訓練。
2012070809500000町内の中学生から老人まで100人以上の人たちが集まり、裏山にある津波の避難地整備。
草刈り防災倉庫の組み立てなど作業は寒い中小一時間で終了。

ご婦人方の豚汁の炊き出しもあったのだが、昼過ぎからオケの練習が有るのでそちらはパス。
作業終了後に抜け出してオケの練習会場へ。
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午後は沼津市民文化センター大ホールにて伊豆新世紀合唱団との合唱合わせ。
指揮は相沢先生。
伊豆新世紀合唱団との共演は10年ほど前の第九以来のこと。

今日の曲はカンタータ「土の歌」そのほか・・・・

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合唱が入り曲の全貌は見えてきたものの、合唱ともにピッチやバランなどなど課題があまりにも多い。


本番まであと2週間・・・・・

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