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2012年12月12日 (水)

クラウディア・ムツィオのアリア集

本日予定していた職場内一部メンバーによる忘年会は、主要メンバーの一人が腹痛で倒れ中止。

今日は夜に備えて車を家に置き徒歩で通勤していて、帰りもそのまま徒歩で帰宅。
所用時間はおよそ40分。
ウォーキングとしてはちょうど良い距離だが、定期帰宅の毎日ならば良いものの、遅くの帰りに冬の夜道をトボトボと歩くことを想像すると、これがなかなか習慣化することができない。

Pv_horn_edited最近通勤の車中で聴いているのは、10月にブックオフの一枚125円均一コーナーからまとまった数のCDを購入した英NIMBUSの「PRIMA VOICE」シリーズ。

http://www.wyastone.co.uk/prima-voce-series

このシリーズは20世紀初頭の歌手たちの歌唱を、グラモフォン社製の巨大なホーンを使用した蓄音機で再生し、マイクで拾った音をCD化したもの。
1910年代から30年代までの録音が中心だが、人の声はいずれも生々しく記録されている。

Muzioportこの中のイタリアのソプラノ歌手クラウディア・ムツィオ(1989~1936)の歌は衝撃的だった。
http://ml.naxos.jp/album/81015-2

彼女はメトやコヴェントガーディンで活躍し、プッチーニのオペラ「外套」の世界初演で主役のジョルジェッタ役を歌っている。
ムツィオの短い生涯の晩年は、マネージャーでもあった17歳年下の恋人が世界恐慌のあおりを受け破産し不幸続き、その突然の死には自殺説まであるほどだ。


NIMBUSのCDに収録されているのは、イタリアオペラの名アリアから10数曲。
47歳という短い生涯の晩年の1934年から36までの録音10数曲と、1911年のムツィオの初録音となった「ラ・ボエーム」からの「私の名はミミ」。

Ni7814_21911年録音のミミは、この時代には多いに受けたという砂糖菓子のような甘さとコケティッシュな魅力があるものの後年の歌唱の深さには遠く及ばない。


1930年代の録音の、幾分憂いを含んだ陰りのある甘い声と端正な歌い口は、時代を超えた普遍的な美しさを獲得している。

聴いていて思わず泣けてくるような感動的な歌唱の数々。
毎日そればかり繰り返し聴いている。

Youtubeはムツィオの歌うトスカ「歌に生き、愛に生き」

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