相場英雄「震える牛」
昨日とは対照的な朝から冷たい雨の一日。
関東地方は大雪、ということで埼玉にいる上の娘に電話したところ今入間のアウトレットへ来ているとの返事。周りは大雪だという。
よりによってこんな日にとも思ったが、家内と下の娘は朝から買い物に出かけている。彼女たちにとって天気など関係ないようだ。
こんな一日なので家でゴロゴロと読書その他。
相場秀雄の「震える牛」を読んでいた。
http://
昨年、小学館の宣伝誌「本の窓」に菅原文太の連載で著者と対談を読み図書館に予約を入れていたもの。
http://www.shogakukan.co.jp/magazines/detail/_sbook_0820108112
ベストセラーだということで、9月に予約を入れて借りることができたのが一週間ほど前。
地方都市の商店街の衰退や食の安全を絡めた殺人事件を扱ったミステリー。
今の日本の構造的な問題を真摯に取り上げた社会派の小説だ。
同じ作者の「デフォルト」と似たような展開で、途中から結末は見えてきたものの、読んだあとデフレの世の中とはいえスーパーに並ぶ極端に安い価格の加工品を口にするのが怖くなってきた。
聴いた音楽は、チェコの名指揮者スメターチェク指揮によるシェイクスピアの作品を題材とした序曲集。
チェコ、スプラフォンのLPで、オケはプラハ交響楽団。
選曲と曲順が非常に凝っていて、シベリウスの「テンペスト」の前奏曲(嵐)から始まり、チャイコフスキーの「ロメオとジュリエット」、
続いてスメタナの「マクベスと魔女たち」。
これは原曲はピアノ独奏曲らしい。イエレミーアーシュという人の編曲。
最後はベルリオーズの序曲「リア王」というもの。
演奏は聴き手に媚びない硬派の演奏。
最初のシベリウスの嵐の音楽からして怒れる音楽がストレートに迫ってくる。
Youtubeはストコフスキー指揮のチャイコフスキー「ロメオとジュリエット」。オケの配置が全く独特。
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