ガリエラの「ダフニスとクロエ」
朝から低い雨雲が垂れ込める日曜日。雨が降る前に畑に行き柚子を収穫。午後から強い風とまとまった雨。
今日は先月御茶ノ水ディスクユニオンで購入したイタリアの指揮者、アルチュオ・ガリエラの演奏を聴いていた。
英コロンビアのLPで、「ダフニスとクロエ」第2組曲、「カルメン」第一組曲、「ローマの松」というもの。1955年から57年までの録音で、ちょうどモノラルからステレオに切り替わる時期だがモノラル。オケはフィルハーモニア管弦楽団。
ガリエラはウォルター・レッゲが創設した録音用オケ、フィルハーモニア管のトレーナー的な存在だった。
協奏曲の伴奏者などに便利に使われ、メジャーにならなった地味な指揮者だが、リパッティ、シュナーベル、ギーゼキングらの録音の名伴奏を聴けば、凄い実力だったことは明白だ。モノラル期に伴奏以外の録音もいくつか残している。
1996年まで生きたが、ステレオ以降の録音は一部の伴奏を除いては見当たらない。
この3曲のうち「ダフニス」が驚異的な名演だった。細部まで神経を張り巡らせた繊細な表情と変幻自在に変化する色彩感。
数多くの名盤に伍して十分に存在感を誇れる演奏だ。
オケも極上で、パントマイムのフルートソロなど見事なものだ。
これがステレオ録音だったならばと惜しまれる。
「カルメン」組曲も格調高き名演。期待していたレスピーギは普通の出来。
Youtubeはグリーグのピアノ協奏曲、ミケランジェリのピアノ、ガリエラの指揮
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