日大芸術学部管弦楽団定期演奏会
寒風吹きすさぶ師走の日曜。
今日の夕方、父方の祖母の実家の親戚が箱根の野菜をたくさん持ってきてくれた。
すでに代替わりして数代になるのに、祖母が嫁に来た年から実に90年となんなんとする年月、毎年暮れに畑で採れた新鮮な野菜を持ってきてくれる。
ありがたいことです頭が下がります。
金曜は上の娘の大学の定演に行ってきた。家内と母そして家内の両親を連れて東京へ。
場所は池袋東京芸術劇場。矢崎彦太郎の指揮。娘は合唱で参加。 曲はヴェルデイの歌劇「シチリア島の夕べの祈り」序曲に始まりブラームスのオケ伴奏付合唱曲「運命の歌」「哀悼歌」。
休憩を挟みーグナーの楽劇「トリスタンとイゾルデ」から前奏曲と愛の死、そしてレスピーギの交響詩「ローマの祭り」というもの。
今年生誕200年のヴェルディとワーグナーを配したプログラム。
座席は一回LB席。学生オケとはいえ音大生なのでアマオケとは異なる雰囲気。
この中では実演で初めて聴くブラームスの2曲が良かった。
「運命の歌」のしみじみとしたオケの序奏から渋く深いブラームスの世界が広がっていく。
ブラームスが友人の死を悼み作曲した「哀悼歌」は、哀悼とはいえ明るさの感じられる美しくも格調高き素晴らしい曲だ。
オケのみの曲ではチェロとコントラバスのずしりとした威力が効いたワーグナーが良い。
矢崎の指揮は各声部をはっきり際立たせ歌わせていく清潔感のある音楽造り。
最後のレスピーキは、バンダのトランペットとオケの掛け合いが見事に決まった冒頭の「チェルセンシス」が楽しめる出来だった。
ただ管楽器奏者に技量のばらつきがあるのが惜しい。
弦楽器のアンサンブルが全体によくまとまっていた。
コンマスをはじめ要所要所に見かける年配の人々は大学の先生方のようだ。
その晩は浅草で皆と一泊。
ちょうどその日のコンサートに出演した娘が、BS―TBSの音楽番組に出演する放送日ということで、ホテルの一室に集まり皆とテレビを見た。
ジジババ達は孫の姿に目を細めていた。
Youtubeはブラームスの「運命の歌」
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