ランパルのモーツァルト
気温が低く雲が垂れ込めた日曜日。天気が下りそうな気配だったので午前中は畑作業。
心地よい汗とはいかず疲労が蓄積しそうな気配だったので、そこそこで止めておく。体調は未だ万全ではないようだ。
今日はランパルの吹くモーツァルトのフルート協奏曲第2番を聴いていた。
ランパルの同曲は複数の録音があり確か5種以上の録音があるはずだ。
手持ちは1954年、仏ディスコフィルフランセへのリステンパルト指揮ザール放送室内管、64年のランパル初来日時のシュタイナー指揮読売日響による日本コロンビア盤、そして翌年65年録音のグシュルバウアー指揮ウィーン響とのエラート盤の3種のLP。
いずれも国内盤でリステンパルト伴奏のみはオリジナルのディスコフィルフランセ盤があったはずが棚の中から見つからないので国内の東芝EMI盤を聴く。
3種の中では当然ながら54年盤が他の2つの録音と異なり、速いテンポで鋭角的な演奏。
技の巧みさが前面に出すぎているきらいがあるように思う。
リステンパルトの謹厳実直で生真面目な伴奏は好みが分かれるだろう。
次の64年来日時の録音は穏やかでふっくらとした温かさの感じられる演奏だった。
ちょっとした速いパッセージにも歌が感じられる余裕のあるのが見事。
伴奏のシュタイナーと読売響も上手くつけていて非常に良い。
グシュルバウアー盤はランパルの同曲録音としては最も有名なもの。
解釈そのものはシュタイナー盤とあまり差はないが、こちらの演奏には煌びやかな華やかさがより感じられたのは録音の違いだろうか。
カデンツァはいずれもランパルのものだが微妙に異なる。
この3種の中では来日時のシュタイナー盤が一番気に入った。
伴奏が鈍いとかという世評は自分には感じられず、ランパルの動きを際立たせながら心地よい流れに聴き手を誘うシュタイナーの指揮が非常に見事。
読売日響も他の二つのオケと比べても遜色はない。
ソロと伴奏のどちらもクリアでありながらバランスも絶妙な録音は、相沢昭八郎氏によるもの。
Youtubeはランパルの吹くバッハ「サラバンド」
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