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2014年1月 7日 (火)

渡邉暁雄の「未完成」の謎

今週から2014年の仕事始め。

昨日ちょいと早めに出勤するとフロア全体には自分の他は一名。
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仕事場から見る富士には傘雲がかかっていた。天気が崩れるかなと思ったが結局雨は降らずにそのまま今日も良い天気。
ごく普通の日常が始まり9日間の長かった年末年始休みは遙か彼方の過去の出来事のよう。

今日は渡邉暁雄の指揮する「未完成」を聴いていた。

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1961年7月の東京厚生年金会館での日本コロンビア録音で、分裂前の日本フィルを振ったもの。

手持ちはDENONからのCD復刻盤でこの「未完成」一曲のみの収録。
録音エンジニアには若林駿介、製作担当が渡辺茂、草刈津三となっている。

解説によると日本フィルの初録音だという。

このCDには第三楽章の短いながらもオーケストレーションが出来上がっていた最初の9小節と、その後のスケッチ部分のピアノ演奏を収録しているのが珍しい。
ピアノ演奏は渡邉暁雄と河野純子の二人。

この録音は1970年代にハンス・ユルゲン・ワルター指揮の「運命」とカップリングされていた日本コロンビアの千円盤LPと同一録音だと思う。
この千円盤LPには第三楽章は収録されていなかった。

演奏は早いテンポですっきりまとめたわかりやすい解釈。
響きは痩せていて潤いに欠けるオケの響きは当時のこのオケの限界だろう。

三拍子のスケルツォ楽章の第三楽章は、9小節のオケ部分はあっという間に終わり4手のピアノ演奏が続いていく。

先に行くにつれて音楽の厚みが少しずつ細くなり、最後には片手の単音のみの旋律となって遙かかなたに遠ざかるように音楽が消えていく。

同じ未完の作品でもバッハの「フーガの技法」が突然途切れるように終わるのとは対照的だ。

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1967年に発売された小学館のステレオ「世界の音楽」にも、同じメンバーによる「未完成」全曲が収録されている。

こちらのソノシートには録音年の記載はないが、録音エンジニアが若林駿介、録音ディレクターが菅野沖彦で収録場所は同じ東京厚生年金会館となっている。

聴いてみると解釈はほぼ同一で同じ演奏のようにも聞こえるが、音の状態はかなり異なる。

CDはヒスノイズが大きく響きも乾いて痩せた音。楽器の音は明瞭だがフォルティシモが割れ気味なのが気になった。
一方の小学館のステレオソノシートは柔らかな響きでヒスノイズもない。

使用マイクロフォンは、CDがノイマンのM49Bを3本にSONYの37Aが2本、そしてRCAの77DX1本の3チャンネル録音。

一方のソノシートにはマイクの本数は書いてないが、機種はノイマンのSM69とM67
にSONYの37Aと書いてある。

同一演奏を別マイクで収録したのかしらん。

それともどちらかの記載が誤植なのでは?と思うほど同じ演奏に聞こえた。

Youtubeは渡邉暁雄の「トゥオネラの白鳥」

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