ボド&リヨン管の「ペレアスとメリザンド」
3月に入り体感温度よりも春の暖かさを実感する日々。本日曇天。
帰省していた娘二人は雛祭りを前に帰ってしまった。家にはひな人形がぽつり。
今週からは来週にかけて今年度の〆となる重要な週、夜には仕事関係の宴席も有り、気が重い一週間。
昨日の日曜は一日雨。わずかな晴れの合間に親戚が畑の夏みかんを採りに来た。
毎年自家製のマーマーレードを作ってくれている
そして自分の出た高校の後輩となる甥が高校卒業と大学合格の報告にやってきた。
本人は京都に住みたいというので、受験した大学は私学、国立とも京都の大学。
学業優秀、生徒会長をやっている甥は受験した私学は全て合格だったとのこと。
国立の発表はまだだが浪人するつもりはないので4月から大学生。
クラシック音楽の老舗サイト、林さんのHPにボド指揮リヨン管によるドビュッシーの歌劇「ペレアスとメリザンド」の演奏が紹介されているのを読んで、久々に聴きたくなった。
手持ちはArabella原盤の日本ビクターのLP3枚組。
ボド&リヨン管の演奏をFMで初めて聴いたのは大学の頃。
その時聴いた「ダフニスとクロエ」の柔らかで品格のある演奏が非常に気に入り、その頃廉価盤オンリーだった自分が、無理して発売されたばかりのレギュラー盤を買い求めたのも懐かしい思い出だ。
その後1982年にボドがN響に来演した時にNHKホールまで聴きに行ったが、
オケの機能はN響の方が上だったけれどリヨン管の演奏で聴かれたフランスの馥郁とした香りが感じられずがっかりとした記憶は今でも鮮明。
この「ペレアス」もラヴェルと同じころの1978年録音で、CDが出てきてLPが値崩れした時に中古LPを格安で入手したもの。
オールフランスキャストによるしっかりとした演奏で、声と器楽が一体となった品のあるふんわりとした響きが部屋の中に漂う。
こぢんまりとまとまった家庭的な雰囲気の録音風景の写真そのままの、暖かさが自然と伝わってくる演奏だ。
録音は各細部を明確に拾うのではなく、演奏の雰囲気そのままにバランス良く全体を捉えたもので聞き疲れのない心地の良いもの。
ボドは同じフランス系の長老格の指揮者としてプレートルと並ぶ存在だが、最近の情報が入って来ない。
沼響のHPの聴き比べコラム「巨人を聴く」に、マーラーの交響曲の概容と、巨人と歌曲集「さすらう若人の歌」との関係をアップしました。
| 固定リンク
「音盤視聴記録」カテゴリの記事
- アントニン・キューネルと武蔵野音楽大学ウィンドアンサンブル(2025.07.08)
- 小菅優の「ファンタジー」(2025.07.02)
- スピヴァコフスキーのチャイコフスキー(2025.06.30)
- ランパル、ORIONへのバッハ(2025.06.29)
- ベームとベルリンフィルのモーツァルトの交響曲全曲録音のことなど(2025.06.24)
コメント
【♪ KechiKechi Classics ♪】に言及感謝。
セルジュ・ボドの仏蘭西ものって、チェコ・フィルとかロンドン・フィル、本国意外の録音ばかり、けっこう絶品ですよね。オネゲルの交響曲とか立派な録音が多いのに、本国では不遇っぽいのはオランダでも似たような事象が・・・
この「ペレアス」も稀少盤になってしまいました。雰囲気たっぷりですよね。ド・シロウトには雰囲気しかわからぬけど。
投稿: 林 侘助。 | 2014年3月 5日 (水) 07時21分
ボドが世に出たのはカラヤンの代役でこの「ペレアス」を振ったのがきっかけだそうです。
たぶんボドにとっても特別な曲なのでしょう。
この演奏は判りやすさでは最右翼。
投稿: 山本晴望 | 2014年3月 5日 (水) 20時55分