「トスカ」視くらべ
関東甲信越梅雨入りでここ沼津も雨が降ったり止んだりの一日。風も強くここ数日の暑さも一段落。
新たな仕事も全容がほぼ把握するにつれて、いろいろな問題が次第に判ってきた。草創期からの組織風土に根差す部分もあり、それが悪しき慣習となっている。根気よく改革していく必要がありそうだ。
本番直後の木曜はオケの練習はお休み。
次の公演はオペラ「トスカ」全曲ということで、来週の練習は「トスカ」の映像鑑賞会ということになっている。
会場は、いつも自分がディスクコンサートをおこなっている市民文化センターの第3練習室(視聴覚室)。
成り行き上、自分がソフトを準備し簡単な解説をおこなうことになるらしいので、今日は手持ちのディスクをチェック。
手持ちは古いものが多くいずれもLDで3種。
シノーポリ指揮メトロポリタン歌劇場の1985年公演。
これはシノーポリのメトデビューとなった公演で、歌手はベーレンスとドミンゴ、マックニール。
そしてパヴァロッティとカバイヴァンスカ、ヴィクセルによるローマ歌劇場1990年公演。指揮はオーレン。
もう一枚はイタリア放送が全世界にテレビ生中継をしたドミンゴ、マルフィターノ、ライモンディによるもの。メータの指揮1992年。
映像記録としてはカラスの「トスカ」が圧倒的なのだが、これは第2幕のみなので除く。
ドミンゴとカバイヴァンスカの映画仕立ての「トスカ」はつまらなかった。
聴きどころのアリアやテデウムの部分などをざっと見てみると。
聴きどころのアリアやテデウムの部分などをざっと見てみると。
シノーポリの緻密にして気合いの入った指揮のメト盤は、ゼフィレッリの豪華な演出とマックニールのスカルピアが脂ぎったエロオヤジの雰囲気十分で、存在感もドミンゴにひけをとらないところでベストだが、手持ちのLDの状態が悪く画像が乱れる。
国内盤のDVDは廃盤で入手難、ヤフオクあたりではかなりの高値がついていた。
メータ指揮のローマ盤はテレビ用の収録。
舞台ではなく野外を含んだ生中継なので後半の野外の部分になると音が拡散気味。
ドミンゴの出来はメト盤ほどではないし、ライモンディも他の映像に比べると精彩を欠く。
マルフィターノのトスカはルックスは悪くないが普通の出来。
ローマ歌劇場盤は絶好調のパヴァロッティが聴きものだが、演出が多少地味で画面も暗い。
総合力ではメトの舞台がさすがに見応えがあるものの、ディスクのコンデションが悪いので100インチの画面だと厳しいかも。初めて聴く団員が多いのでどれにしようか迷うところ。
当日実際に3種を比べて決めようかな。
図書館には小澤指揮パリオペラ座とヴェローナのDVDがあるので、それも借りてみよう。
Youtubeは「トスカ」からテ・デウム
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