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2014年7月22日 (火)

ジャン・プーニェのルクレール

三連休明けの火曜日。午後に会議の他は平穏な一日。
昨日から映画のロケということで、我が家の上空でヘリコプター2機が乱舞。
何の映画だろう?

今日は1950年代初めにオックスフォード大学出版部から出ていた「新オックスフォード音楽史」による「耳による音楽史」から第6巻。

これは全10巻の音楽史の紹介シリーズで、1巻にLP2枚と解説の小冊子が入っている
国内では1959年頃に音楽之友社が出していて、この10巻とは別に、各巻毎の解説本も別に出版されていた。

20世紀中ごろの判断に基づいた西洋音楽史なので、研究の進んだ現在の古楽器中心の演奏のスタイルとは大きくかけ離れているし、解説文もかなり古めかしい内容になっている。
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だが演奏家たちが魅力的で、指揮者ではボールトやデゾルミエールらの他では聞けない音源が含まれているし、ソリストもホルンのデニス・ブレインの珍しい録音や、若き日のネヴィル・マリナーのヴァイオリンソロも聴くことができる。

第6巻は「器楽の発達(1630~1750)で、この中のルクレールやコレルリ、ヘンデルらのヴァイオリンソナタやトリオソナタを聴いた。

チェリスト当時のバルビローリや、デニス・ブレインと組んで室内楽を演奏したりしていた、ロンドンフィルのコンマスだったジャン・プーニェの弾くルクレールのヴァイオリンソナタが、暖かい音色で気品のあり演奏が非常によかった。

若き日のネヴィル・マリナーがヴァイオリンを弾く、コレルリのトリオソナタも目の覚めるような鮮やかな名演。
イギリス室内管の首席奏者だったフルートのリチャード・アデニーの吹く、ヘンデルのトリオソナタもしっとりとした美しい演奏だ。

録音はモノラルながら非常に良い。

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