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2014年9月に作成された記事

2014年9月30日 (火)

同じ演奏をカッティングの異なるLPで聴き比べ

9月最終日は良く晴れて気温も上昇。  

本日からしばらく外部のお偉方を交えて重要な案件の審議が続く。
初日の今日は、案件の多さに丸一日費やすと思いきや意外と順調に進み、本日分は午前中で終了。
空いた午後は昼食後しばし放心状態。
とはいえ今日の案件の内容から派生した新たな課題も見つかり、ぼんやりもしていられない。


9月の連休中から始めた音盤整理は未だ終わらず。

同じ演奏のLPとCDの両方を所有、または同一演奏でプレスの異なるLP数枚存在、なんてことが思った以上に多くて、心残りはあるもののスペース確保のために1演奏1音盤主義で整理を始めている。

数枚の同一演奏から一枚を選択するために聴き比べたりしているのでなかなか進まない。

今日は、今年亡くなったマゼールがベルリン放送響を振った、モーツァルトの同一演奏異盤の聴き比べ。

コンサートホールソサエティのLPで、交響曲第25番と第29番のカップリング。

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手元には国内盤でSMS番号とCHJ番号の2枚の同一演奏がある。
 
ジャケットは異なるが、SMS番号盤のカッティングマシンがノイマンのSX68に対してCHJ番号盤がSX74となっている。
もともとコンサートホールソサエティの音は良くないという変な定評?のようなものがあってあまり期待はしていなかったのだが、このマゼールの録音も音が固くて優秀とはいえない。

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SX68は1968年開発のマシンで、SX74は1974年製、当然ながらSX74の方が音は良かろうとこの2枚を聴き比べてみた。

ところが予想に反して、音の力強さはSX68が遥かに優れていた。

確かにSX74の方は、音のディティールが細かな部分まで判るものの、それはほんの僅かな差であって、SX68の重心の低い深い響きに魅力という点で及ばない。

マゼールの演奏は、キビキビとした溌剌さの中にある種の狂気を忍ばせた刺激的な演奏。

Youtubeはマゼール指揮する「ジュピター」

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2014年9月29日 (月)

ボールトのベートーヴェン

一日いちにちが着実に過ぎて9月も最終週。今週は連日緊張の日々が続く予定。

本日午後から組織内部の厳しい会議で月例報告、明日、明後日も外部委員の監査に晒される毎日。

今日はイギリスの名指揮者エードリアン・ボールトのベートーヴェンから「田園」、「運命」を聴いた。

米ヴァンガードから出ていたLP4枚組セットで他に「英雄」、第7番の交響曲に4曲の序曲が収められている。

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オケはロンドンフィルハーモニックプロムナード管となっているが、実体は良くわからない。
かつて日本コロンビアの千円盤で出ていたLPにはロンドンフィルとなっていた。

「英雄」は細部を丁寧に浮き上がらせながら、バランスよく淡々と仕上げた大人のベートーヴェンだった。
オケの響きはずいぶんと軽かった。

「運命」はきっちり剛毅にしてノーブルなベートーヴェン。オケも充実した響きで聴かせてくれる。

「田園」はオケの鄙びた響きが幾分マイナスでこれは再録音を採りたい。

Img_0 沼響のHPの聴き比べコラム「巨人を聴く」に、クレツキ指揮ウィーンフィルの演奏の感想をアップしました






Youtubeはヴォーン・ウイリアムスの仮面劇「ヨブ」を振るボールト

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2014年9月28日 (日)

ル・ロワのフルートに、ヒュッシュのヴォルフ

この土日は良く晴れて、今日は気温は上がったが湿度は低く過ごしやすい1日。
生き残りのツクツクホウシの声が響く庭先にはススキの花。

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午前中は娘と図書館へ行き調べ物をしていた。

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昼食はそのまま近くのハンバーグ専門店、洋食や「とんちんかん」で娘とランチセット。
S20140928_130934 S20140928_131011 娘は赤ワイン煮込みハンバーグ、私は「風船ハンバーグ」。

紙の袋を破るとトマトに煮込みのハンバーグが出現。


御嶽山の噴火、ネットで公開されている映像からは遭遇した人々の恐怖が伝わってくる。
人智の及ぶところではない自然の驚異とはいえ富士山は大丈夫だろうか。

今日はフランスのフルーティスト、ルネ・ル・ロワの吹く、モーツァルトのフルート四重奏曲を聴いていた。
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ケンレコードが出していた往年の名手達のモーツァルト演奏を集めていたLP.

美しい柔らかな音色、のびやかに自然に澱みなく流れるモーツァルトの旋律。


そしてもう一枚は名バリトン、ヒュッシュの1952年来日時の録音から、シューベルト、ヴォルフ、R.シュトラウスの作品。
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こちらもプライヴェートレコード。音源はNHKが放送用に収録したもの。

いくぶん柔らかめの声質による格調の高い歌唱。
だが、今となっては時代を感じさせる古めかしさのようなものも感じる。
定評のあるシューベルトよりもヴォルフがお気に入り 
モノラルながら音は非常に良い。
ピアノ・伴奏はマンフレッド・グルリット。


Youtubeはルネ・ル・ロワの吹く、モーツァルトのフルート四重奏曲

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2014年9月27日 (土)

ドゥーカンのグリーグとフランク

今日も朝から気持ちの良い青空が広がっていた。
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近くの千本海岸からは富士山が良く見える。

空も海も青一色。秋になって海の蒼が深くなってきた。
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涼しい風が吹き、遠くから祭囃子が聞こえている。
平和で穏やかな日本の風景。

今日は市民大学へ行く母の送迎や、修理に出して車のない娘の眼科医への送り迎えなど、自分以外の雑用で時間が過ぎていく休日。

昼に御嶽山の噴火という大きなニュースが入ってきた
。天気も良く登山者も多かったようだ。避難されている皆さんのご無事をお祈りします。

さらに夕方には中学の同級生の訃報が入ってきた。
スポーツ好きで、底抜けに明るい活発な笑顔が印象的な女性だった。
同窓会で会った時は、スリムで健康そのもののように見えたが、元気に過ごしていた中での突然の脳内出血だという。

誰も明日の自分の運命はわからない。

今日はフランスのヴァイオリニスト、ピエール・ドゥーカンの弾くグリーグとフランクのヴァイオリンソナタを聴いていた。

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エラート原盤の日本コロンビアのLP.

キリリと引き締まった、蘭の花にも似た気品と透明で美しい音色で聴かせる名演。

グリーグの第2楽章の美しさにはホロリときました。

ドゥーカンはフォーレでも忘れ難い名演を残している。


Youtubeはグリーグのヴァイオリンソナタ第3番第2楽章、B.ギンペルのヴァイオリン

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2014年9月26日 (金)

林峰男先生のチェロ

爽やかな秋空が広がった一日、適度な風も吹いていた。
4月からの新しいセクションで半年が経過。
今まで経験したことのない特殊な部門だけに、自分のスキルを十分に生かしきれてないのが大きなストレス。

今日は午後から昨日ご一緒した組織トップを交えての会議。

LP,CDエトセトラ、現在飽和状態になっている状態だが、面白そうな音盤を見つけるとどうしても手が出てしまう。

最近邦人演奏のLPで面白いものに遭遇。
結局手を出したた数点は、

50代初めに急逝、ブラームスに深い愛情を注いでいた伴有雄のブラームスの交響曲第2番。
Sdsc01701 伴有雄は残念ながら録音に恵まれず、アマオケとのいくつかのプライベート録音が残るのみ。
 
この演奏の オケは立教大学交響楽団。 
そして数年前に沼響に客演して素晴らしいドヴォルジャークを聴かせてくれた林峰雄先生のハイドンとボッケリーニのチェロ協奏曲。
 
いずれもプライヴェート盤。
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もう一枚はアンナ・モッフォの歌うドビュッシーの歌曲集。
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ラフマニノフのヴォカリーズで聴かせた妖艶な歌唱を期待。 
Youtubeはモッフォの歌う「ヴォカリーズ」.
NHK-FMのラジオ番組「夜の停車駅」のエンディングで使われたもの

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2014年9月25日 (木)

ムックのワーグナーその他

朝から強い雨で通勤時の路上は渋滞気味。午後には雨が上がったが風が強くなった。
本日午後から組織トップと川崎出張。先日の東京出張とは異なり今日は運転手つきの車。途中の東名高速道路は御殿場付近のみ雨。


目的地のキーパーソンが偶然にも学部違いの大学の同窓であることが判明。いろいろと都合良く事が進んでラッキーだった。

沼津到着は8時過ぎとなりオケの練習は本日不参加。

秋分の日に、上の娘が友人と横浜に遊びに行きアンパンマンこどもミュージアム内でパンを土産に買ってきた。


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いずれもリアルな出来でまさに実写版アンパンマン。

この時娘を三島駅へ送っていったついでに、三島のハードオフに寄ってみた。
ここはかつてウィンナワルツの凄いコレクションが出ていて、今年に入っても希少なLPとLDを発掘した場所。

前回買い残したLDはどうなったか見てみたら、クラシカル系のLDはすっかりなくなっていた。
このお店をマークしているクラシックファンがいるようだ。

LPコーナーには、前回なかったLP数点。
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ヒストリカルものでは、マーラーの一歳年上にして1920年代のバイロイト音楽祭を支えたカール・ムック指揮による「パルシファル」第3幕全曲の墺太利プライヴェート盤。
オケはベルリン国立歌劇場管による1928年録音。

この録音には、今は失われたワーグナーが「パルシファル」初演のために作らせたモンサルファートの鐘が使われているという。

ハイフェッツの1920年前後の録音を集めたPerl盤。
Sdsc01689 Sdsc01694 ニコレの吹くモーツァルトのフルート協奏曲、ドイツテレフンケン、オリジナルステレオ盤。 
伴奏はカール・リヒター、などがめぼしいところでいずれも400~700円。



Sdsc01695Sdsc01697 ジャンクコーナーからは、ランパルとニコレの吹くテレマンやJ.C.バッハのデユエット集..


 フルートのラルデ、ピアニストのノエル・リーらが参加したドビュッシーのソナタ集以上はヴァロア原盤の日本コロンビア盤。
Sdsc01687 クラリネットのレジナルド・ケルの吹く、ブラームスのクラリネット五重奏曲東芝GR盤


フルネ、パレー、マルケビッチらの録音を集めたオランダ、フィリップス盤。  




などなど以上税別100円。

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2014年9月24日 (水)

ヴァルター・クラフトのバッハ

曇りのち温帯低気圧の影響で午後から雨。

今週は祭日のほかに出張も入り一日の密度が濃い週となりそうだ。
 
昨日のお彼岸は良い天気となり朝は家族で墓参り。
お寺の横の彼岸花咲く山道の奥から、しばらく鳴りを潜めていたツクツクホウシの声が聞こえていた。 
愛犬ポコとの散歩はいつもとコースを変えて近くの中学校へ行ってみた。
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かつてここには海軍の技術研究所が置かれていて、今は記念碑が立っている。
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ここではソナーなどの音響兵器の研究がおこなわれていたという。 
昭和40年代までは、空襲の後も生々しい赤レンガの古い研究棟や防空壕が残っていたが、戦争遺跡は今ではわずかに古い石段と石垣の一部が敷地の片隅に残るのみ。
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その広大な敷地の一角に中学校があった。 数年前に古い体育館が取り壊されて、自分が通っていた頃の建物は全て消滅。
校舎のレイアウトも変わり、かつての面影は全くなくなっていた。 
今日はお気に入りのオルガニスト、ワルター・クラフトの弾くバッハを聴いていた。
VOX原盤のワーナーから出ていたバッハ・オルガン曲全集から第3巻LP3枚組。
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全6巻から成るLPの全集は、個性の共通した使用オルガン毎に曲がまとめられていた。
第3巻は、スウェーデン、デンマーク、北ドイツの古いオルガンを、メッツラー、マルクセン、フローベニウスといった現代の名匠が修復したオルガンを使用した演奏が集められている。

曲もトッカータ、アダージョとフーガやパッサカリアなど比較的有名で大規模な曲が集中。
剛毅にして堅牢なバッハ。音色も渋いながら多彩にして繊細。

北ドイツ風の質実剛健さがバッハの魅力を余すことなく再現している演奏だ。


この国内盤セットには、数人の碩学による使用オルガンや、曲についての詳細な解説が付属しているのがありがたい。


Youtubeはクラフトの弾くブクステフーデの「シャコンヌ」

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2014年9月22日 (月)

シューベルトのドイツミサ

土日休みの後、明日の祭日を挟んでの月曜日ということで安易に流されそうな一日。

午前中は外部委員の監査に午後から重要な会議2連発と、タイトなスケジュールにたちまちのうちに時間は過ぎ去り、デスクに戻ったのは4時過ぎ。
溜まった決裁書類に目を通しているうちに空腹に我に返り時計を見たら7時近く。
 
昨日の日曜、家内と娘は土曜日からゼミの研修のために家の近くに泊まっている音大生と恩師につきあって沼津の観光案内。
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海に関連した場所が希望ということで、前日沼津港と深海水族館、御用邸は制覇しているので、淡島マリンパークから昼食処としてらららサンビーチ近くの西浦平沢の「やま弥」と、ついでに時間があれば海と富士の眺望が素晴らしい長浜城跡あたりを勧めておいた。

丸一日予定のコースを回って天気も良く、都会育ちの大学生たちにとっては新鮮な景色で楽しんで帰ったとのことで、まずは良かった。

帰宅後聴いたのはシューベルトのミサ曲その他。
コンサートホールソサエティのLPで、ドイツミサ曲 ヘ長調 D.872に、シューベルトの有名歌曲からの男性合唱アレンジで、
・きみはわがいこい   ・郵便馬車   ・トゥーレの王 ・さすらい      
・海べで    ・セレナード「聴け聴けひばりを」 ・いつわりの愛 
・アヴェ・マリア というもの。

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演奏はミサ曲が、ヴェンデリン・レッケルの指揮及びオルガン、フランクフルト・カトリック聖堂区合唱隊及び少年合唱隊にヘッセン放送交響楽団員(管楽アンサンブル)。

歌曲選集が同じ指揮者にフランクフルト男声合唱団。
ピアノ伴奏はライナー・ホフマン 。
管楽器とオルガン伴奏のドイツミサは、日曜の教会の礼拝で日常歌われているような素朴な趣で、実に良い雰囲気だ。

この演奏を聴いて20年ほど前のクリスマスに、ウィーンのカールス教会で体験した、ミサの様子を思い出した。
Karlskirche_innen
教会のバルコニーに配されたオケと合唱がハイドンのミサ曲を演奏していた。
オルガンも入り教会の豊かな残響の中での至福の時間だった。

B面のフランクフルト男声合唱団によるシューベルトは、とてもプロの演奏とは思えず、あまりにも稚拙で最後まで聴き通すのが辛い。

これはドイツミサを聴くLPだ。

Youtubeはスイスでの野外ライヴのドイツミサ

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2014年9月20日 (土)

音大生たちわが家を訪問

土曜日の休み曇り空、朝ポコの散歩に出ようとすると、ポツリポツリと雨が降り始めた。

午前中は図書館に行ったついでに企画展示「戦国沼津の三大城巡り」を見ていた。
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戦国時代の沼津は今川氏、北条氏、武田氏の争奪の場となり、多数の城や砦が築かれている。その中の代表的な三枚橋城、興國寺城、長浜城を紹介する展示。


市の学芸員の解説もあり、たくさんの人が来ていた。

亀の形の三枚橋城の瓦が珍しい。

Sdsc01612 三枚橋城は徳川家康と北条氏政の会見の場となり、北条征伐の際は豊臣秀吉も入っている石垣も立派な大きな城だったが、今は市街地に埋もれて見る術もない。



上の娘が卒業した音大のゼミの研修合宿が家の近くであり、夕方に急遽作曲科の先生と学生8名が我が家を訪問することになってしまった。(・ロ・;


先週、音楽部屋を片付けていてよかった・・・・・

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家にあるレコードを聴きながら先生を交えての音楽談義のうちに、そのまま我が家が大学のレクチャーの場。

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学生の希望を聞きながら、フォーレのレクイエムをフルネ&ロッテルダムフィルのフィリップス盤、チャイコフスキーの「悲愴」を小沢征爾&パリ管。などをかけていた。

Cimg4068A 学生たちはCD世代。


LPの柔らかな音が新鮮だったようだ。


先生からパリ管の音色の話となり、古い時代のパリの管楽器の音色を聞こうということで、

そして名手テーヴェの吹くホルンが聴けるクリュイタンス&パリ音楽院管の「亡き王女のためのパヴァーヌ」。
 
私は当時のフランス式のピストンタイプのホルンの話をさせていただいた。

作曲科の若い学生たちの真剣な表情が新鮮。

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2014年9月19日 (金)

本日の練習、小崎雅弘先生

曇り、朝はかなり涼しく半袖では寒さを感じるほど。
先週まで聞こえていた蝉の声はいつのまにか聞こえなくなった。
台風は来週あたりに接近の気配。

昨日はオケの練習。会場は沼津市民文化センター小ホール。

本番を振っていただく小崎雅弘先生との初顔合わせだった。

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自分が会場に到着したのは7時過ぎで、練習は既に始まっていた。
曲はオペラ「トスカ」第一幕。
先生の自ら歌いながらの指導でホールに素敵なテノールが響いていた。


要所要所をチェックしながらてきぱきと進めていく練習。
この手際の良さは、出演者が多く練習時間の限られたオペラの現場では必須なのだろう。

先生は、こちらにある程度オペラの知識があり「トスカ」の基本情報について知っていることを前提に話を進めていた。
小節線のないモンテヴェルディのオペラ「ポッペアの戴冠」を例に取りながらの解説など新鮮な話がところどころ出てくる。

参考の音源としては最近の演奏は参考にならず、きっちり伝統を踏まえて演奏しているエレーデ以前の演奏を勧めていたのにも大いに共感。
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トスカニーニへの言及もあったが、トスカニーニのプッチーニは「ラ・ボエーム」と「マノン・レスコー」の2曲しかなく、残念ながら「トスカ」の録音は存在しない。

まだまだ完成度は低いが、皆の演奏を聴いていると、ある程度曲の骨格は出来上がっている。
これはインペクのF君の大きな功績だろう。

曲の輪郭も見えてきて、これから練習が面白くなる予感。

Youtubeはエレーデ指揮の「カヴァレリア・ルスティカーナ」間奏曲

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2014年9月17日 (水)

ワーグナー「使徒の愛餐」とブルックナーの「ヘルゴランド」

朝夕は涼しいものの、日中は湿気もありそれなりの暑さ。

昨日は昼頃に茨城南部を震源地とした比較的大きな地震。ちょうど昼休み中で、イヤフォンでCDを聴いてウトウトとしていたら突然の揺れ。
10秒近く続いた長い周期の横揺れで東日本大震災を思い出してしまった。
三連休は法事その他、毎日それなりの予定が入っていたので、遠出はせずに行動範囲は家の半径5キロメートル以内といったところ。

合間にレコード、CDであふれている音楽部屋の整理をしていた。
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音盤が一つの部屋に集中しているうちは良かったのだが、現在は3部屋に分散している。

最近聴きたいレコード、CDが見つからないことが起き始めているので、所在の確認と聴きそうもないものの仕分けが目的だ。

CDラックを移動し、埃を取り去りながら壁面のLP棚から取りかかる。
おかしな場所に入り込んでいるディスクのチェックとついでに並び替え。

懐かしいものの再会や新しい発見があったりと、なかなか楽しい。
だが作業はなかなか前へ進まない。

結局LPのみに時間を取られてCDは全く手付かずのまま。 いつになったら終わるやら。


今日はワーグナーとブルックナーの合唱曲、「使徒の愛餐」と「ヘルゴランド」を聴いていた。
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演奏はウィン・モリス指揮のシンフォニア・オブ・ロンドンにアンブロジアン・シンガーズ。
英シンフォニカ原盤の日本ビクター盤LP.

いずれも一風変わった曲。

ワーグナーの曲は、曲の大部分はアカペラの男声合唱のみ。
ちょうど「タンホイザー」の巡礼の合唱の習作のような曲で、終わりの方でオケの伴奏が密やかに入ってくる珍曲。

実演では、延々とアカペラが続いてきてピッチが下がってくる男声合唱に、途中から入ってくるオケはどのように合わせるのかな? などと思いながら聴いていた。

このモリス盤が世界初録音だと書いてあるが、実はこの前にブーレーズの録音がある。

一方のブルックナーの「ヘルゴランド」。
  「ヘルゴランド」とは、デンマーク近くの北海上に浮かぶ現在ドイツ領の孤島。

この曲も男声合唱とオケのための作品で、完成されたブルックナーの作品としては最後の曲。
録音は非常に少ない。
未完の交響曲第9番のフィナーレに使用する予定だった主題が使われているという。

ブルックナー晩年の曲であるものの宗教的な色彩は薄く、ワーグナーの曲と言われても不思議ではないほど平易で大衆的な合唱曲。
モリスの演奏は曲を知る上でなんら不足の感じられない水準。

Youtubeは「ヘルゴランド」

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2014年9月14日 (日)

スグリッチのヘンデル

連休二日目の日曜も良く晴れた。

今日は父の十三回忌の法事。 今回は弟夫婦を含めた身近な近親者のみ。
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ポコの散歩は、ちょいと遠出をして裏山の沼津アルプスを途中まで登ってみた。

夏の木々が茂っていて景色は木の葉の合間からだが、ヨットの浮かぶ駿河湾とダイバーのメッカ大瀬岬が良く見える。
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紅葉は未だ早いが葛の花が咲いていた。
夕方涼しくなってから畑作業。
モロヘイヤ、ピーマン、生姜などの夏野菜を取り除き耕耘機で畑を整地して小一時間ほど。
いい汗をかいた。

ここで冷たいビール。

といきたいところだが、下の娘が今晩帰るということで駅まで送らねばならずノンアルコールビール。

今日はスグリッチの弾くヘンデルを聴いた。エラート原盤の国内盤LP.
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組曲集やアリア、プレリュードなど全8曲。

四角四面のキチンとした演奏。聴き手に媚びない我が道を行くストイックな演奏だ。


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沼響のHPの聴き比べコラム「巨人を聴く」にパウル・クレツキがイスラエルフィルを振ったスタジオ録音の感想をアップしました。



Youtubeはヘンデルの組曲第5番からアルマンド

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2014年9月13日 (土)

武満徹の「小さな空」

三連休初日の土曜日は抜けるような秋の蒼い空。
畑のみかんが実をつけはじめた。今年も小粒だが豊作の予感。
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ヒガンバナも咲き始めてすっかり秋。

京都の大学に行っている甥が青森での発掘作業中にオオスズメバチに襲われ救急車で運ばれたという。


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この話を聞いて、自分が小学校6年生の遠足の時に天城の山中で地蜂の大群に襲われたことを思い出した。

天城山中の細い一本道で片方は深い崖。

一同進退窮まり大勢の児童が刺されるままになりパニック状態になった。

自分は右耳に蜂が入り込み刺されてしまった。今思い出しても鳥肌が立つほど痛かった。
当時の写真を見ると片方の耳がダンボのようになっている。

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目の周りを刺された同級生など顔がお岩さん状態だった。

今では大きなニュースになるところだが、その頃は蜂に刺されるのはさほど珍しいことでもなかったし、先生も子供たちの親も問題にしなかった。

自分も特に病院へは行かなかった。

今でも自分の耳は、右耳が左耳よりも多少小さい。
刺されたのがきっかけで右耳の成長に影響が出たのに違いない。

今日は武満徹の混声合唱曲集を聴いていた。
日本ビクターのLPで岩城宏之指揮の東京混成合唱団。


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曲目は、

武満徹自身の作詞による「小さな空」のほか、

「うたうだけ」「小さな部屋で」「恋のかくれんぼ」
「見えないこども」「翼(WINGS)」「島へ」「○と△の歌」「さようなら」
「死んだ男の残したものは」の10曲に加えて、
日本古謡、武満徹編曲の「さくら」をアンコールとして収録している。

この「さくら」の演奏の前には「それでは、アンコールとしてさくらを演奏します」
と岩城宏之自身のナレーションが入っていた。

武満徹の初期の作品が多く、いずれも平明で抒情的な作品の数々。

ドビュッシーの歌曲のような透明さを日本的なオヴラートにそっと包んだような美しい作品の数々。

東混の演奏も非常に良い。


YoutubeはCANACOの歌う「小さな空」

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2014年9月12日 (金)

パリ・ギャルドのファンファーレ、行進曲集

朝のうち晴れ。今年は結局残暑もないままこの一週間で秋は日々深まりつつある気配。
下の娘が昨晩雨の中帰ってきた。先週の沖縄旅行に続いて来週から北海道旅行だという。

9月も半ばとなり、いよいよ来週から今年後半の大きな山場。
本日朝外部委員が直接訪れ、来週早々に話を直接聞きたいという申し入れ有り。

明日からの三連休気分が吹き飛んだ。


夜は沼津市民文化センター主催のクラシックディスクコンサートの解説。
1907834_636910453095012_41102000455 仕事を早めに〆て会場へ行き準備をする。

オーバーホールに出していたJBLの4343が帰ってきて、音がだいぶリフレッシュ。
多少固いのが気になったがそのうち練れてくるだろう。


今回は「白鳥の湖」を中心にチャイコフスキーのバレエ音楽を紹介。
休憩時間に、学生音楽コンクールで1位を取り60年代初めにパリ音楽院に留学した、ピアニストだったというおばさまが自分の新聞記事の切り抜きを持って声を掛けてきた。

うーむ、このような人が聴きに来ると解説しにくい。
今度60年代のパリの楽壇話を聞いてみよう。 帰宅は10時近く。

最近通勤途中の車内でギャルド・レプブリケーヌ吹奏楽団によるファンファーレとフランス軍楽行進曲集を聴いている。

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仏EMIから出ているCD2枚組。
フランスの軍楽に関係した行進曲や進軍歌を40曲ほど集めたもの。

これだけ同じような曲を集めると飽きそうなものだが、曲が意外と変化に富んでいるのと演奏が良いので少しも退屈しない。


最初に、フランスの国民的シャンソン歌手ミレイヌ・マチューの歌うフランス国歌「ラマルセイエーズ」が合唱付きで始まる。
Mireille2
ジャンヌ・ダルクを彷彿させるマチューの勢いの良い戦闘的な歌唱。
鮮やかな巻き舌の技には仰天だ。


ギャルド吹奏楽団の、バラの花が空中に散乱するような華やかな音色も良い。
Youtubeはミレイユ・マチュー

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2014年9月11日 (木)

ヘルマン・プライのモーツァルト

曇り時々雨、昨日はお寺の役員さん関係の通夜が入り急遽早退。

お通夜に出かけようとすると突然の大雨洪水警報発令。
空を見上げると曇り空だが雨は降っていなかった。遠く富士山方面では稲光。
御殿場では一時目の前が真っ白になるほどの雨が降ったという。

同時刻東京、北海道石狩地方は豪雨。
これほど長い大雨が全国的に続くと、稲作その他農畜産業には大きな影響が出るに違いない。

今日も朝から大雨注意報。仕事が長引き、オケの練習には痛恨の欠席。

夜は雷雨でまたもや大雨警報。

帰宅後は ヘルマン・プライが歌うモーツァルトのオペラアリア集などを聴いていた。

Sdsc01502
東芝セラフィムの廉価盤LPで伴奏はスウィトナー指揮ドレスデン歌劇場管。

「魔笛」「コシファン・トゥッテ」「ドン・ジョバンニ」「フィガロの結婚」から有名なアリア10曲ほどを集めたもの。

いつもの朗らかでめりはりのあるプライの歌声には、聴いていてこちらも明るい気分になってくる。

スウィトナーの伴奏は、もうこれ以上何も望むもがないほど見事なもの。

オケの美しく柔らかな響きも最高だ。

Youtubeはプライの歌うパパゲーノ

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2014年9月 9日 (火)

スーパームーンの夜は「白鳥の湖」

晴れ、久しぶりに爽やかな一日。風があるので日中もさほど暑さは感じない。

ツクツクホウシの声は山の奥から微かに聞こえる程度。

中秋の名月の翌日のスーパームーンが裏山から静かに上って行く。
気分はすっかり秋。

今日は来年度へ向けての組織全体の説明会のほか、来週から始まる昨年度実績の審査の準備も始まり次第に高まる緊張感。

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今日は先日ロンドン響75周年記念アルバムで聴いたウクライナ出身の指揮者アナトゥール・フィストラーリの演奏。

1961年のDECCAへの録音で、コンセルトヘボウ管を振った「白鳥の湖」ハイライツ。
手持ちは70年代にキングレコードが出していた廉価盤LP.
 
フィストラーリの「白鳥の湖」録音は、この演奏のほかにロンドン響とオランダ放送響による全曲盤2組があり、特にモノラル期のロンドン響とのハイライツ盤は、だいぶ前に某音楽評論家が「かつてはどこの家庭にもあったレコード」と書いていたほど売れたらしい。

このコンセルトヘボウ管との演奏は、全く久しぶりの聞き直し。

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オケのぴしっと引き締まったアンサンブルと幾分渋めの音が非常に良く、フィストラーリの指揮も、厳しさの中にロシア宮廷を思わせるような華とロマンを彷彿させる素敵な演奏になっている。

ヴァイオリンソロはこの頃のコンセルトヘボウ管のコンマスで、ビーチャム時代のロイヤルフィルのコンマスだったスティーブン・スターリク。

ちなみにロンドン響との旧録音のヴァイオリンソロはカンポーリ、オランダ放送響との演奏はリッチといった名の通ったソリストを起用しているが、スターリクのヴァイオリンソロも非常に良い。

DECCAの音は、情け無用の曖昧さのない優秀録音だ。

Youtubeはフィストラーリ&ロンドン響との「白鳥の湖」

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2014年9月 8日 (月)

岩井直溥の詩曲「渚の詩」

曇り時々雨。ここ数日夜は寒さを感じるほど。今日は10月上旬の気温だという。

日照不足で野菜が高騰しているとのことだが、我が家の場合野菜はほぼ自給自足。
足りない分はご近所の農家の無人市場から調達しているので、さほどの不自由は感じていない。

9月に入りスケジュールは次々と埋まっていく。夏休みは取れないことになりそうだ。

今日は岩井直溥さんの吹奏楽曲から詩曲「渚の詩」。
この曲は自分が中学生の時、吹奏楽コンクールの静岡県大会で島田第二中が演奏したのを聴いたのが初めての出会い。
おそらくこの時が初演に近いものだったと思う。

ドビュッシーの「海」も似た印象派風の静けさと清らかさが非常に印象に残った。

この頃まだカセットテープレコーダーのコンクール会場への持ち込みが自由で、普及したばかりのラジカセを皆が争って会場に持ち込んでいた。
演奏終了後に会場のあちらこちらから録音スイッチを切るカシャカシャという音が鳴り響いていて、審査員の方々にとってはさぞや耳障りだったろう。

自分もその例にもれずSONYのラジカセを持ち込んでいた。 おかげで中学生の時の録音が今でも残っている。
当時のラジカセはモノラル。 ステレオラジカセもまもなく登場したが、とても親に買ってくれとは言えない値段だった。

コンクール会場でこの島田第二中の演奏の録音を採り、その頃は何度も繰り返し聴いていた。
島田第二中はその翌年も同じ「渚の詩」でコンクールに臨み、静岡県代表として東海大会に出場。全国大会出場は逃したが見事金賞を受賞している。

その後島田第二中の演奏テープは誰かに貸してそのまま帰って来ず、自分にとって「渚の詩」はそのまま幻の曲となってしまった。

そんな中で最近、ヤフオクで「現代吹奏楽大系」という吹奏楽のオリジナルからマーチ、アンサンブルまで至るLP100枚のセット物を入手。
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その中の邦人オリジナル曲の巻にこの音詩「渚の詩」が収録されていたのだ。

静岡民謡の茶っきり節のフレーズが出てきたりと、ローカル色が濃い曲だったので、この曲は島田第二中の委嘱作品で楽譜は学校に秘蔵され日の目が出ることはないだろうと勝手に思い込んでいたので、プロの演奏家の音源が存在するという想定外の事実が非常に嬉しかった。

調べてみると自作自演の録音もあるようだ。

聴いてみるとなんとも懐かしくも爽やかな響き。
あぁこの曲だ・・・・・
思わず10代の頃にタイムスリップ・・・・・

と思いきや、聴いている途中で美しいけれど曲の軽さが気になってきた。


どんな曲でも新鮮に受け入れることができた10代の頃と、良くも悪くも過剰なほどの音楽を聴いてきた今とでは、自分の感性がすっかり変わってしまっていたのだ。
思い出の中で曲が美化され過ぎていたのかもしれない。

ほろ苦き後味。

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2014年9月 7日 (日)

レイトン・スミスのショスタコーヴィチ

曇りのち雨、早朝花火の大きな音で起こされた。
今日は地域の運動会である校区祭を予定している所が多かった。
だがあいにくの今にも降りそうな曇り空。この花火は、雨が降らないうちに強行するという合図らしい。

午後から娘がボランティアで指導している合唱団が出演する三島市民合唱祭に家内と行っていた。場所は三島市民文化会館「ゆうゆうホール」。
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途中で雨が本格的に降り始め、ホール近くの湧水湧く白滝公園には鴨が集まっていた。

出演団体は三島市内だけでなく、熱海や沼津からの近隣市町からの参加もあり40団体を越える盛況ぶり。
娘はピアノ伴奏で出演。30名ほどの合唱団で古い時代のミサ曲を演奏していた。

演奏が終わりロビーに出て、飾られている大きな絵を見ると叔父の書いた絵だった。
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飾られていることなど知らなかったので驚いた。

娘と合流し、家内と3人で遅い昼食はステーキハウスの毎日牧場
ここのサラダバーにあるカレーがなかなかうまい。

帰宅後聴いたのは、アメリカのシェフィールド・ラボがモスクワで録音したLP.

オケはモスクワフィルで、ショスタコーヴィチの交響曲第1番をレイトン・スミス、アメリカの作曲家ピストンの「不思議な笛吹き」とバーバーの管弦楽のためのエッセイ第1番をキタエンコが振っている。

シェフィールド・ラボは、LP末期にダイレクトカッティングで有名になったレーベルで、ラインスドルフが降ったプロコフィエフの「ロメオとジュリエット」は今でも自分の愛聴盤だ。
http://am-izu.cocolog-nifty.com/blog/2010/05/post-f79a.html 


このモスクワセッションでは都合LP3枚分の録音があり、他はチャイコフスキーの交響曲第5番、ショスタコーヴィチの「祝典序曲」、グリフィスの「白孔雀」その他。

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このLPを求めた理由は、ダイレクトカッティングの音質の良さだけではなく、アメリカの指揮者ローレンス・レイトン・スミス(1936-2013)への興味が大きい。
レイトン・スミスは日本では全く無名のまま終わってしまった。
http://gazette.com/colorado-springs-philharmonic-conductor-lawrence-leighton-smith-dead-at-77/article/1508264 

かつて「音楽現代」誌に連載されていた上地隆裕氏の「アメリカのオーケストラ」の記事の中に、レイトン・スミスの名が出ていた。

アメリカのメジャーオーケストラが新たな音楽監督探しに行き詰った時に、空いてしまったシーズンを埋めるワンポイントの客演指揮者として呼ぶのに重宝していたのがレイトン・スミス。
との記事だったのが妙に気になっていた。

しかもその時に紹介されていたレイトン・スミスの写真は、チェコの指揮者マカールの写真が使われてしまっていたのだ。

気の毒なスミスさん。

そのころのマカールも無名だったので、後にテレビの「のだめカンタービレ」にマカールが出た時に「あ!レイトン・スミスだ」と思わず声を上げてしまったほどだ。

そしてこのショスタコーヴィッチの演奏。

ダイレクトカッテッィングの驚異的なレンジの音もさることながら、リズムの切れの良さと聴き手を飽きさせない手際の良さに高度な職人技が垣間見られる。

この演奏だけでの判断は危険だが、おそらくベートーヴェンもショスタコーヴィチも同じように演奏した指揮者だったのだろう。



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2014年9月 6日 (土)

ロンドン響創立75周年記念アルバム

土曜の朝は良く晴れて暑くなる予感。
愛犬ポコは最近カメラを向けるとポーズをとるようになった。

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娘はボランティアで指導している合唱団の本番が明日だとかで、慌ててリハーサルに出かけて行った。

そして夜から雷を伴った激しい雨。
破れた雨樋からはバシャバシャと大きな音が聞こえている。

今日はロンドン響創立75周年記念LPを聴いていた。
自主制作盤3枚組で、指揮は全てアナトゥール・フィストラーリ。

アルバムタイトルは「アンコール」。

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曲は
・フィンランディア
・だったん人の踊り
・歌劇「売られた花嫁」序曲
・トランペット・ヴォランタリー
・歌劇「カヴァレリア・ルスティカーナ」間奏曲
・「くるみ割り人形」組曲
・「白鳥の湖」~情景
・「眠りの森の美女」~ワルツ
・「アルルの女」~ファランドール
・ラデツキー行進曲
・喜歌劇「こうもり」序曲
・ポルカ「雷鳴と稲妻」
・ハンガリー舞曲第5番
・「エグモント」序曲
・「コッペリア」~マズルカ
・スラブ行進曲その他

ある種雑然とした管弦楽曲集。
いわゆるロンドン響がよく取り上げるアンコール曲集ということらしい。

チャイコフスキーやコッペリアなどのバレエ音楽に聞かせる、フィストラーリの演奏は定評のあるところだが、ここに収録された演奏は別録音のようだ。


バレエ曲はさすがにうまいが、他の曲は普通の出来。
ロンドン響もアニバーサリー気分からはほど遠くダルな演奏だ。

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2014年9月 5日 (金)

本日の練習、トスカやっと第3幕

晴れのち曇り時々雨。今日は組織トップと東京へ出張。

沼津は曇りがちだったが東京は晴れていてかなりの蒸し暑さだった。
デング熱で騒がれている代々木公園を横目に目的地は西新宿。
先方との話し合いはほぼ予想通りの展開。
それなりに収穫もあり、東京駅近くでトップと夕食の後帰宅。

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昨晩はオケの練習日。場所は沼津市民文化センター小ホール。

練習の前にセンターの事務所へ行き、来週末に予定しているディスクコンサートの資料を職員へ渡し内容の確認作業。
既に問い合わせが何件かあるらしい。

打ち合わせに時間を費やし練習参加は8時ちょっと前。

曲は「トスカ」2幕後半。


声楽抜きのオペラの練習はひたすら地道な努力の積み重ね。
団内指揮者のF君の猛勉強ぶりには頭が下がる。

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第3幕のホルンのファンファーレを経て、ようやくアリア「星は光りぬ」まで来たところで時間切れ。

アリア直前のチェロ四重奏は鬼門。

未だ道のりは遠い。

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2014年9月 3日 (水)

グレンジャー「ロンドンデリーの歌」

今朝出勤する娘が車のエンジンがかからないと大騒ぎ。娘は初心者マークドライバー。車の中を見たらセレクトレバーがドライヴの位置だった。


今日の午後から自分の担当分野での重要な会議。
自分の認識不足と根回し不足がたたり集中攻撃。提案は通過したもののさらに練り直しが必要だ。いささか落ち込み傷心のまま帰宅。

ブレーンミュージックから出ているCDで、木村吉宏指揮 広島ウインドオーケストラによるバンド・クラシックーライブラリーから。

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曲は、
1. A.リード: 音楽祭のプレリュード
2-4. R.ジェイガー: 第3組曲
5. J.スウェアリンジェン: インヴィクタ序曲
6. P.グレンジャー: シェパーズ・ヘイロン
7. P.グレンジャー: デリー地方のアイルランド民謡(ロンドンデリーの歌)
8. C.カーター: 交響的序曲
9-12. A.リード: 小組曲
13. H.ワルターズ: インスタント コンサート
14. J.バーンズ: パガニーニの主題による変奏曲

今では興味が沸かない曲もあるけれど、リードやカーターの曲などは中・高校生の時に演奏した。思わず遠くを見る目になってしまうような懐かしい曲。

こうして並べて聴いてみて、グレンジャーの曲が音楽的にも優れているかな。
有名なデリー地方のアイルランド民謡の演奏を聴いていてしみじみとしてしまった。

Youtubeはドビュッシーの「ヒースの茂る荒地」、グレインジャー編曲版

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2014年9月 2日 (火)

コダーイの「山の夜」

久しぶりに晴れて空の青さはすっかり秋。

どうも昨晩から胸のあたりが重い。さほどの痛みではなく、仕事をしているうちに気にならなくなった。
歯の詰め物が取れてしまったので、仕事を定時に終えて歯医者へ。
ここの歯科医師は高校の同級生で久しぶりの通院。
友人の近況やら健康のことなど、という他愛のない会話。
 
Shcd12948_2 帰宅後聴いたのはコダーイ・ゾルターン作曲合唱作品集 - 6 (女声合唱)


ミクロ―シュ・サボー指揮ギョール少女合唱団ほかによるフンガトロンのCD.

曲は、
2つのザボール地方の民謡
偽りの春
わたしはみなし児 歌やまの
私は死ぬ
4つのマドリガル
山の夜
楽に興ずるワイナモイネン
ハンガリー語だけでなくさまざまな言語で歌われる美しい女声合唱の数々。

中でも「山の夜」は秀逸。

深山の神秘的なアトモスフェアをヴォカリーズで見事に描き出している。
トマジの「12のコルシカの歌」にも似た世界。

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沼響のHPの聴き比べコラム「巨人を聴く」に、
ホーレンシュタイン指揮ロンドン響のスタジオ録音の感想をアップしました。



Youtubeはエヴァ・マルトンの歌うコダーの「ハーリ・ヤーノシュ」から

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2014年9月 1日 (月)

ロザンタールの「マ・メールロア」

今日から9月、曇り時々雨。大学生の娘は今日から沖縄旅行。

今年は特に時間の経つのが速い。
先日の茂木健一郎さんの講演の中で、新しい経験がなくなりドーパミンの分泌が減ると、時間の経つのが速く感じる傾向があるという話が出てきた。最近ドーパミン不足。

今日はラヴェルの弟子だったマニュエル・ロザンタールのラヴェル。

仏ヴェガ原盤の管弦楽曲集から「メ・メール・ロア」などを聴いていた。

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オケはパリ国立歌劇場管弦楽団による1950年代半ばの録音で、モノラルとステレオが混在。

この曲集は数あるラヴェル管弦楽曲集の中でも特に気に行っていて、手持ちは仏Adesのセット物LPとキングレコードが70年代後半に出したSL規格の国内盤LP.
そして仏AdesのCDと、曲によっては仏ヴェガのオリジナルLPもあるけれども、一番愛着のあるのはキングレコードが出したSL規格のLP3枚組。

今日はこのレコードで聴いた。

クリュイタンスやアンセルメ、マルティノンらの他のフランス系の指揮者とはまた異なる、作曲者の生きていた時代を彷彿させる、華やかさの中にちょっぴり漂う退廃のムード。

youtubeはアルゲリッチとブニアシヴィリの弾く「マ・メールロア」

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