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2014年10月 8日 (水)

ニコレのモーツァルト

台風の襲来で始まった週も早くも水曜。

台風18号は、月曜朝に浜松上陸後にそのまま我が家上空を通過。
自分の出勤時はさほどではなかったが、大雨のために近所の道路はほぼ水没。

道路を挟んだ対面の家は床下浸水してしまった。

家内によると我が家もガレージの中まで水は入ったものの、多少高台だったので玄関先あと数センチのところで水は止まったという。


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自分は台風どころでなく先週からの課題の対応に追われる日々。

しかも年に一度の外部委員による大きな監査も加わり、台風も含めトリプルピンチ。
月曜、火曜は音楽どころではなく、今日久しぶりにアンプの火を入れた。


音盤仕訳は続く。 今日はフルトヴェングラー時代のベルリンフィルの首席フルート奏者、オーレル・ニコレのモーツァルト。

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2つのフルート協奏曲に、フルートとハープのための協奏曲そしてアンダンテ。
伴奏はカール・リヒター指揮のミュンヘンバッハ管にハープのローゼ・シュタインというもの。


この演奏を初めて聴いたのは、キングレコードが70年代初めに出していたGT規格の廉価盤で1番と2番の協奏曲とフルートとハープのための協奏曲の組み合わせ。

そしてもう一枚は、リサイクルショップで最近見つけた独逸テレフンケン盤。 なぜかジャケットにソリストの記載がない珍な1枚。

こちらは第1番がないかわりにアンダンテハ長調が入っている。



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音は聴き比べるまでもなく、詰め込み気味のキングレコードはかなり音像が引っ込んでいるし、エッジも甘い。
一方の独逸盤は武骨なまでに硬質な音で ニコレのフルートの音も生々しい。

聴いていて音質よりもニコレの演奏に聴き惚れた。
リヒターの伴奏も生真面目ながらニコレのフルートに非常にうまく付けている。
これはテレフンケン盤には第1番がないので両方残すことに。

ニコレは一度実演を聴いている。

10年以上前のこと、裾野市が主催していた富士山麓音楽祭に、吉野直子との共演でモーツァルト作曲ではないフルートとハープのための協奏曲を演奏した。

作曲者は現代の作曲家だったが失念。

演奏の記憶はおぼろげ。
ただ、ニコレのフルートがレコードでは聞き取れない柔らかで暖かな音色だったような気がする。
そのことよりも、演奏終了後に若い吉野直子の手を取った時のニコレの嬉しそうな表情が、年老いた魔法使いのオバァさんのような雰囲気だったのが強烈だった。


Youtubeは武満徹作曲の「Air」。ニコレ70才の誕生日のための作品

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