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2014年12月28日 (日)

シャリアピンの歌

連休二日目の日曜日。

朝、ポコの散歩のときに昨日剪定した庭木を眺めたら、切り残しばかりで見事に凸凹。作業の終わった際は暗くなっていてよく判らなかった。

そのままではさすがにみっともないので、散歩の後にちょいと手を加え始めたらもういけない。

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結局朝食も摂らずに1時間以上。

あちらこちらをバランスを見ながら切っていくうちにだんだんと短くなってしまった。
まるで下手な床屋のようだ。


今日は往年の名歌手シャリピンの歌。
東芝GR盤のLPで、1930年前後の録音ながら状態は良い。

曲は「セヴィリアの理髪師」や「ボリス・ゴドゥノフ」といったオペラのアリアから、イベールが作曲したシュリアピン主演の映画「ドン・キホーテ」、定番の「蚤の歌」、ロシア民謡、ロシア正教会の賛歌まで。

シャリアピンの強烈なキャラクターは古い録音を通じても十分に伝わってくる。
この種の歌手はなかなか出ない。

定評のある「蚤の歌」はオケ伴奏版を収録

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最後に収録されている合唱とオケ付きのロシア正教の讃美歌などは、その荘厳さには聴いていて厳粛な気持ちになってくるほど。 
このGR盤の解説に付いている、朝日新聞のパリ支局長だった渡辺紳一郎氏の「シャリアピンの思い出」が面白い。

シャリアピンのパリの住居に同居し1936年の来日時にも傍らに付き添った氏による人間シャリアピンの素顔。

シャリアピンが好んで歌った「エレジー」の作曲者マスネの姪にして、ロシアのオペラハウスのプリマドンナが実はシャリアピンの愛人で、彼女は来日公演まで付いてきてしまい、シャリアピンの奥さんと修羅場となった。

来日時に歯痛に悩んでいたシャリアピンのために帝国ホテルの料理長が考案したとされるシャリアピンステーキは、実はステーキが出されたときに、シャリアピン自ら叩いて柔らかくして食べていたのを見たのがヒントになったとか。

海外公演が多かったシャリアピンにはいろいろな国に子供がいて、シャリアピンの葬儀の際に多くの女性が弁護士を連れてきて大変だったなど。

実際にシャリアピンと本当に親しかった人にしか書けないようなエピソードが満載で、またそれがシャリアピンの人間の大きさを良く伝えている読み物になっていた。

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