海瀬京子ピアノリサイタル、狩野川クラシックコンサート
先週末は多忙のため家での音楽はなし。
昨日早朝の千本海岸。
良く晴れて金曜日に三津から見た景色とはまた異なる富士山の姿だ。
午後は来年の沼響定期で共演する海瀬京子さんのピアノリサイタルへ行っていた。
場所は伊豆の国市アクシスかつらぎ大ホール。
市制10周年の記念イベントということで市長さんの姿も見えていた。
曲はバルトークの組曲作品14、ベートーヴェンの「月光」ソナタに、ショパンの「英雄」ポロネーズ、リストの大曲、ロ短調ソナタというもの。
京子さんの演奏でバルトークの曲を聴くのは確か初めて。
「月光」とアンコールで弾かれた「愛の夢第3番」は4月に聴いている。
演奏全体の印象として造りだす音楽が大きく変貌していたのには驚いた。
「月光」ソナタでは、穏やかな水面を静かに滑るような出だしから音楽が深いところへ沈潜していく。
フィナーレの着実な盛り上がりまで安定した出来で、自分のしっかりとしたスタイルを掴んだような印象。
4月に聴いた時とは長足の進歩のように感じた。
休憩のロビーでは、京子さんのピアノの先生の一人にして二人の娘がお世話になったS先生に久しぶりに会い娘達の近況報告とごあいさつ。
後半のリストは、アンコールの「愛の夢」とともに一番印象に残る。
抒情的な部分もよく歌い、時には激しく自由なファンタジーが飛翔していき、現代風のスタイルの中に、ザウアーやダルベールらの今に録音が残るリストの弟子達の演奏に通じるような19世紀風の風格の片りんが感じられた。
アンコールのもう1曲は、シューベルトの楽興の時第3番。
どの曲も一段とスケールアップしていて、来年共演するラフマニノフが一層楽しみになった。
終演後、京子さん本人とご両親にご挨拶。
会場では女優の藤田弓子さんを見かけた。
そして会場を後にしてそのまま沼響のオペラ「トスカ」練習へ参加。
今回は、ソリストと合唱も入り本格的なものとなった。
長くなりましたので続きは後日。
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