ハイマン・ブレスのメンコン
連休最終日。風邪は予想通り重くなり体に力がはいらない。
熱はさほどないのでインフルエンザではないだろう(予防接種済み)。
昨日は下の娘の成人式。
家内と娘は朝早く起きて、着物の着付けに出かけて行ったり親戚に赤飯を配りに行ったりしたものの自分はほとんど布団の中。
今日になってようやく復調の兆し。
結局何もできなかった連休だったが、仕事を気にせず休めたのでよかった。
音楽は軽いもの。
リーダーズダイジェスト社が出したホームコンサート集のboxLPものから1枚。
家庭向けのリーダーズダイジェストの企画ものはレイボビッツのベートーヴェン交響曲全集など、時代を先取りした凝った内容のものが多く油断はできない。
このセットにも指揮者ではレイボビッツ、ホーレンシュタイン、フィストラーリなどの老練な指揮者に加えて、フレッチャ、ギャムリー、ゲルハルト、そしてアルテノヴァにブラームスの交響曲全集を録音していたルーマニアの指揮者クリスチィアン・マンデアールがこんなところに顔を出している。
ピアニストはアール・ワイルド、ヴァイオリニストのハイマン・ブレスなど。オケはロイヤルフィルやウィーン国立歌劇場管、覆面オケではパリ楽友協会管(実体はパリ音楽院管、ボレロのトロンボーンソロは名手クロボカールが客演!)など。
この中から瞑想曲というタイトルの1枚を聴いた。
A面がレイボビッツ指揮と編曲による「タイスの瞑想曲」にはじまり、チャイコフスキーの「弦楽セレナーデからワルツ」、「過ぎた春」まではおなじみだが、次からグリーグの「桜草」、ゴドフスキーの「懐かしいウィーン」そしてワーグナーの「ヴェーゼンドルクの5つの詩」から「夢」で終わる凝った内容。
それぞれスペシャルアレンジ版で、大編成オケによるムード音楽的でないしっかりした内容だ。
そしてB面がハイマン・ブレス南アフリカ出身のヴァイオリニスト、ハイマン・ブレスのヴァイオリンでメンデルスゾーンのコンチェルト。
ハイマン・ブレスは名教師ガラミアンに師事、主にカナダをヨーロッパを中心に活躍していた。モントリオール響のコンマスも務めているが、わずか1年で辞している。
80年代に心を病み第一線から退いた。
1995年死去。
このメンコンはレイボビッツの伴奏の影響からか、聞き手に媚びないかなりとんがった刺激的な演奏だった。
技巧はしっかりしているが一種異様な演奏で、最初に聴かせる演奏としては不向きのような気がするが、そこがリーダーズダイジェストの面目躍如たる所以。
Youtubeはハイマン・ブレスのヴァイオリンで「タンブーラン」
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