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2015年2月 2日 (月)

フランティシェフ・ラオホの「皇帝」

朝から冷えて車のフロントガラスががちがちに凍結。
今日は埋め立てゴミの日。
通勤のついでに大量のエアチェックビデオをゴミに出したら町内の当番の人が驚いていた。

全部ベータのビデオテープ。

1980年代初めから撮り溜めていた音楽番組が中心で、全部DVDにはダビング済み。ベータのデッキも健在だしVHSと比べて画質の劣化が少ないので、マスターとして保管しておきたいのだが、保管スペースの関係で思い切って処分することにした。
全部で600本ほどあって一度に出すのは憚られるので少しずつ出している。

今日は会議もなく大きなトラブルもなく平穏無事なエアポケットのような一日。
今週半ばから大きな行事が年度末まで続く。

Sdsc02733

今日はチェコのピアニスト、フランティシェフ・ラオホの弾くベートーヴェンの「皇帝」。
伴奏はカレル・シェイナ指揮のチェコフィル。
チェコスプラフォン原盤の米パーラメント盤LP.

František Rauch(1910-1996)についてはドイツのサイトが見つかるくらいで、
あまり紹介記事がない。

作曲家ノヴァークに師事し、ベートーヴェンやリスト、シューマンの他、師のノヴァークやスメタナを主なレパートリーとしていたらしい。とりわけチェコではショパンの権威とされていた。
プラハ音楽院で教鞭をとり、チェンバロ奏者として有名なスザンナ・ルージイッチコヴァを教えている。

来日もしているらしいし録音もかなりの数があるようだが、チェコ国外では知られざるピアニストと言ってもよいと思う。

ベートーヴェンを得意としていたらしいこの「皇帝」は独特のクセはあるものの、見事な演奏だ。

重厚にして煌びやかな冒頭部分だけ聴いても只者でない気配。

黒光りするような深い漆黒の音色が独特で、使用ピアノはチェコのペトロフの古いタイプのような気がする。

テクニックも申し分ないし、堂々たる風格のベートーヴェン。

老練なシェイナの伴奏も非常に良い。録音も優秀なステレオだ。

Sdsc02765 沼響のHPの聴き比べコラム「巨人を聴く」にスイトナーの演奏の感想をアップしました。
http://www.numakyo.org/cgi-bin/titan.cgi 

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コメント

こんばんは。スイトナーの「巨人」ですが、既に廃盤ではありますがN響との1987年ライヴのレーザーディスクもありましたね。丁度このコンサートを聴きに行ってスケールが大きい音楽に感動した記憶があります。

投稿: ぶりちょふ | 2015年2月 2日 (月) 23時02分

ぶりちょふさん、お久しぶりです。

スイトナーのマーラーって生前はあまり評価されていなかったような気がしますが、今になって聴いてみると、さすがに良いですね。

N響とのライヴは「復活」のエアチェックテープを今でも大切に持っています。

「巨人」のLDは、音楽之友社がかつて出していた「作曲者別クラシック CD&LD総目録 1993年版」を見たら、TOLW3596という番号で出てました。

1984年1月20日のライヴのようです。

Youtubeでも音声がアップされています。
https://www.youtube.com/watch?v=nM7WBu_IDWE

さっそく記事を訂正させていただきました。
情報ありがとうございます。

投稿: 山本晴望 | 2015年2月 3日 (火) 00時54分

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