静響のシベリウス
3月も明日で終わり、各所で桜開花の便りに既に4月の気分。
昨日は静岡交響楽団の定期演奏会に行っていた。
場所は静岡市清水区にある「清水マリナート」
静岡交響楽団は1988年創設。
県内ゆかりの演奏会によって結成された静岡県唯一のプロオケ。
演奏会の回数はまだ少ないが日本オーケストラ連盟の準会員となって少しずつレベルは上がっている。
地元のケーブルテレビで金子健志先生を司会者に迎えた「静響アワー」というテレビ番組も持っていた。
多少早めに着いたので昼食は清水港の魚市場食堂に行ってみようと歩いてみたら、すごい混みよう。狭い廊下では観光客でぎっしり。
とても1名で入り込める余裕はなさそうなので、遠くに見えたラーメン屋の看板めざしてトボトボと歩いて行った。
歩いているうちに曇り空からぽつりぽつりと雨が落ち始めた。
店内にはかなりの客で駐車場は一杯、初めて入る店なのでなんとなく安心する。
京都直送の九条ネギを使ったネギラーメン。
店のテレビではちょうど甲子園のベスト8に勝ち上がった静岡高校の試合を放送中。
8回表を終わって3対3の同点。
良いところだが試合の結果を見ずに演奏会会場へ。
開演前のロビーでは、モーツァルトのオーボエ四重奏曲のロビーコンサートがほどよいBGMの雰囲気だ。
シベリウス生誕150年を記念して曲は合唱つき「フィンランディア」に交響曲第2番。
そしてラフマニノフのピアノ協奏曲第2番というもの。
ソリストは清水和音。
指揮の篠﨑靖男はフィンランド・キュミ・シンフォニエッタ芸術監督にして
第2回 シベリウス国際指揮者コンクールおいて第2位受賞。
プログラムに寄せた文を読むとシベリウスに寄せる並々ならぬ畏敬の念が読み取れる。
最初のフィンランディアからして凄い気合の入れようだった。
指揮者へのシベリウスに対する深い思いが演奏者へ自然に伝わり熱い音楽を繰り広げられている。合唱は原語によるもの。
清水和音のラフマニノフは落ち着いた表情に余裕の貫録。
フィナーレの盛り上げも見事でした。名手A氏のホルンソロはいまひとつの出来。調子が悪かったのかしらん。
アンコールで演奏されたワルツはショパンだろうか?
(*チャイコフスキーの歌曲「ただ憧れを知る者のみが」のアレンジだとご教示いただきました。)
そしてメインのシベリウスの交響曲第2番。
交響曲もこだわりのシベリウス。トランペットトップは沼響もお世話になった神代先生が客演していました。さすがにうまかった。
オケを良く歌わせて外面的に陥ることなく、指揮者の熱い思いが素直に伝わる起承転結のわかりやすい爽やかな感動が残る演奏を聴かせてくれた。
固定メンバーが少なくパートトップには客演奏者が多かったものの、着実に常設オケの道を歩んでいるようで地元のオケとして応援したい気持ちになりました。
アンコールは「悲しきワルツ」
Youtubeは映画「ネオファンタジア」から悲しきワルツ
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